【メタル インタビュー】HAMMERFALL

2015年11月05日 (木) 22:30

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ローチケHMV - ヘヴィーメタル

 今年のラウドパークで何と10年ぶりとなる来日を果たしたHammerfall。Dr. MikannibalがJoacim CansとOscar Dronjakに話を聞いた。

Dr. Mikannibal(以下、Mika)--- 暫く日本ではライヴを行っていなかったと思いますが、10年ぶりくらいでしょうか?久しぶりの日本はいかがですか。

Joacim Cans(以下、Joacim):日本が大好きだから、戻って来られてうれしいよ。何で10年もかかってしまったのか、シンプルな答えは無いのだけど、色々な事情が絡みあって10年も経ってしまった。

Mika---ファンは心待ちにしていましたよ。

Oscar Dronjak(以下、Oscar):ラウドパークで待望の再来日を果たせるというのは最高のシチュエーションだよ。新しいファンもいるだろうしね。

Mika---『(r)Evolution』はデビュー作『Glory to the Brave』や2ndアルバム『Legacy of Kings』を彷彿させるサウンドだと感じたのですが、アルバム制作にあたって初期のスタイルを復活させようと意識したのでしょうか?

Oscar:もちろんその意見を全部否定するつもりはないけど、ファンはこのアルバムを聞いて、まず俺たちの持っているエネルギーとか情熱とかを感じると思うよ。一方でプロデューサーがFredrik Nordstromであるとか、ジャケットが昔の作品を思い起こさせるといった精神的な作用もあるというのは言えるかもしれない。

Mika---つまり意図的ではない?

Joacim:違うよ。自然体で作ったんだ。パズルを組み立てたというのかな。

Mika---久々のFredrik Nordstromとの仕事は如何でしたか?

Oscar:楽しかったよ。彼とは80年代からの知り合いだし、何作も一緒に作っているしね。『Renegade』を録ったときも、「今回はFredrik Nordstromではなくて、別の人で行こう。」と思っていた訳ではなく、もっと自然な発展だったんだ。3枚目のアルバムだし、何か違うことをやろうと思ってね。Fredrikとはきっとまた一緒にやることになるだろうと思っていたし、『(r)Evolution』がちょうど良いタイミングでもあったんだ。

Joacim:彼とはライヴアルバムも一緒にやらなかったっけ?

Oscar:どれ?

Joacim:2003年の。(訳注:『One Crimson Night』

Oscar:そうそう!彼はサラウンド・ミックスをやってくれたんだ。

Joacim:彼は素晴らしい人間だよ。別のプロデューサーと仕事をした時は、それがバンドがよりビッグになるための正しい選択だと思ったのだけど、結局またFrederikと仕事ができることになって良かったよ。彼のバンドDream Evilともツアーしたことがあるしね。

Oscar:彼はこのジャンルでは、世界最高のプロデューサーの一人だと思う。レコーディング中彼はずっとスタジオにいたわけではなく、ドラムを録音すると、俺たちと一緒にギターとベースのサウンドを決めて、最終ミックスでもきちんと音になることを確認すると、あとはバンドに任せて時々チェックしにくる程度なんだ。最終的にアルバムが素晴らしい音になるようなセッティングを出来るのが、彼の強みだと思っている。

Mika---「Bushido」という曲が収録されています。Joacimの作詞、作曲との事ですが、日本の武士道にご興味がおありなのですか?

Joacim:実は「Bushido」というタイトルはOscarが決めたんだ。そしてそれに基づいて俺が歌詞を書いたんだよ。もちろん武士について色々調べなくてはならなかった。色々と目を開かされたよ。非常に興味深いトピックだからね。「武士道」なんていうタイトルをつけるからには、歌詞の中身に注意を払わないとね。

Oscar:日本のような異国の文化について歌詞を書く場合、妙なふざけた歌詞にする以外は難しいという人もいるけど、俺たちはうまくやったと思うよ。俺たち自身のイメージに基づいてね。

Joacim:日本と中国の区別もつかない人もいるしね。

Oscar:俺たちはからかっているのはなく、きちんと敬意を払っているものにしたかったんだ。

Mika---Hammerfallはメタル不毛の時代の90年代に80年代風のヘヴィ・メタル・サウンドをプレイした先駆者だと思うのですが、2000年代に入ってスウェーデンから80年代風のヘヴィ・メタル・バンドが数多く登場しNew Wave Of Traditional Heavy Metalと呼ばれるムーヴメントを作り出しました。ベテランのあなた方から見てどう思われましたか?

Oscar:いわゆるその「ムーヴメント」とやらは、実際に現場にはいない奴らの頭の中にだけ存在したものさ。スウェーデンにはそんなムーヴメントは無かったし、ただ自分たちの音楽を奏でているバンドがたくさん存在しただけだよ。君の質問に答えると、確かに90年代はへヴィ・メタルは不毛であったけれども、俺たちがへヴィ・メタルをリスペクトされるジャンルへと押し戻す手助けをできたということについては非常に誇りに思っている。90年代にはへヴィ・メタルがリスペクトされていなかったのは間違いない。現在は世界で最もパワフルな音楽形態として、受けるべきリスペクトをきちんと受けているからね。自分の大好きなジャンルの復活を手助けをできたということはとても良かったと思っているよ。

Joacim:これは爆発的に広まったものだったんだ。俺たちはNuclear Blastの所属だけど、2000年頃、他のレーベルも彼らヴァージョンのHammerfallを探そうと必死になっていた。つまりパワー・メタル・バンドをね。でも殆どのバンドは、一発屋どころか、アルバム一枚のヒットも飛ばせなかった訳だけど...

Oscar:そうだね、流行に飛びつこうとした人は多かったけど、結局ハートが伴っていなければ長続きはしないんだ。

Mika---Hammerfallもそうでしたが、スウェーデンから登場する若手メタルバンドはデビューの時点でしっかりサウンドスタイル確立しているバンドが多いと思うのですが、一体何故なのでしょう?

Joacim:これは長いプロセスを経てのことだと思うよ。ガキの頃に楽器を始めてお気に入りのアルバムを見つけて「これが俺のやりたいスタイルだ!」って思って、そして地下室やガレージでリハーサルをやるようになって、だろ。きっとそこまでで10年くらいかかる。

Oscar:スウェーデンというのは、ミュージシャンを養成するのにとても良い国なんだ。今は違うかもしれないけど。他の国のことは知らないが、おそらくは何故音楽をやるのかという理由が他の国と違うんだと思う。アメリカなんかだと、「俺は有名になりたい、ロックスターになるぞ。そのためにはどのジャンルをやればいいんだろう?」なんて考える人もいるだろう。スウェーデンでは人々は音楽への情熱からバンドを始めるんだ。

Joacim:それからスウェーデンには優れたプロデューサーがいるというのも理由の一つだと思う。バンドとプロデューサーが協力してサウンドを決める訳だけど、90年代に成功したバンドの多くは同じプロデューサーが関わっているんだ。君の質問には直接関係していないかもしれないけど、それも重要な要素だと思う。そもそもスウェーデンには音楽への情熱から楽器を演奏する人、バンドをやりたいと思っている人がたくさんいるしね。そしてリハーサルする場所を見つけるのも非常に簡単だ。例えばアメリカではリハーサルするにしてもお金を払い、時間が来たら出て行かなくてはいけない。スウェーデンではその費用を政府が補助してくれるからね。もちろん若い頃だけだけど。俺たちも若い頃は、1曲リハーサルするのに8時間かけたこともあるよ。

Oscar:政府や市がリハーサル・スタジオを作って経営しているんだよ。バンドが成長するには非常に良い環境だと思うよ。

Mika---スタジオを借りるお金というのは馬鹿になりませんからね。

Oscar:東京ではきっと凄く高いんだろうね。


Mika---スウェーデンの若いバンドの多くが自国のバンドからの影響を公言していましたが、あなた方はどういったバンドから影響を受けましたか?

Joacim:基本的には80年代のメタル・バンドだよ。リリースされるメタルのアルバムはすべて聴こうとしていた。しかもジャケットを見てどれを買うか決めていたんだ。もちろん当たりもあればハズレもあったけど。まあでもリスクを冒す価値はあったよ。当時はSpotifyなんて無かったしね。

Oscar:当時も試聴させてくれるお店はあったよね。それで聴いてみて、「これは想像通りの音だ!よし買おう!」って。

Joacim:主にドイツがへヴィメタルの定義だったよね。AcceptHelloweenとか。

Oscar:Helloweenと言えば、昨日彼らについて話していたんだ。昨日行ったLex(訳注:New Lex Tokyo。六本木のクラブ)で、あれは何だっけ?

Joacim:「Murderer」。

Oscar:そうそう、「Murderer」がかかっていて、あの頃のHelloweenは凄く良かったという話をしていたんだ。

Joacim:あまり洗練されていなくてね。

Oscar:俺自身はその頃のHelloweenは知らなくて、初めて聞いたのが『Keeper of the Seven Keys』なのだけど、とにかく若い頃に聞いた音楽というのは非常に印象が強くて、特にへヴィメタルの場合、衝撃を受けるとそれが一生ついてまわるからね。もちろんそれらの曲をラジオで聞いただけで「ああ、あのバンドはカッコ良かったね。15年くらい聞いてないけど」みたいな人もいるけど、Joacimみたいにいつもレコード屋に行って次のアルバムを探すような非常に情熱的なファンが殆どで、その後の人生ずっとへヴィメタルファンでいるものだよ。

Mika---さて、明日ラウドパークの出演ですが、

Joacim:いや、土曜日だよ。

Oscar:明日が土曜日だろ?

Joacim:あれ、そうだっけ?

Mika---どのようなステージが期待できますでしょうか。

Joacim:何も期待しないでくれ(笑)。55分の素晴らしいショウになる予定だよ。

Oscar:明日の今頃は、素晴らしいステージになったことをお祝いしているだろうね。

Joacim:55分のピュアHammerfall、ピュア・エナジーを感じられると思うよ。何しろ10年ぶりだしね。ドラマーも変わったし、以前よりもずっとソリッドになっている。アルバムも十分エネルギッシュだと思うけど、ライヴはさらに一段上を行っているよ。

Oscar:大げさに言うつもりはないけど、間違いなく今がHammerfallのライヴで一番良いよ。すでに今年60本くらいライヴをやっているけど、5人全員がプライドを持って演奏しているのが見られると思う。正直過去には理想とする音が出せていないこともあった。でも今では素晴らしいライヴ・バンドになったし、そのライヴを特に10年ぶりとなる日本のファンに披露するのが楽しみだよ。素晴らしいライヴになるのは間違いない。

Mika---スウェディッシュ・メタルの生き字引、OverdriveのJanne Stark氏はお知り合いですよね。

Joacim & Osacar:良く知っているよ。

Mika---彼はあなたたちを観るためにラウドパークに来るといっていましたが。

Oscar:マジかよ!何で教えてくれなかったんだろう。それは素晴らしいね。

Joacim:ステージにサプライズで登場するんじゃないかな、ケーキでも持って。

Oscar:彼は最近色んなバンドでプレイしているからね。日本でもプレイしたようだし。最近はわざわざ電話しなくても、Facebookで友達が何しているかわかるからね。彼は非常に素晴らしい人間だよ。彼は俺たちよりもさらにキャリアが長いからね。

Mika---次のアルバムの予定はいかがでしょう。

Joacim:次のアルバムは次のアルバムになる予定だよ(笑)。すでに曲は書き始めている。来年の後半にリリースする予定だ。

Mika---では最後にメッセージを。

Joacim:ミスター・カメラ、こんにちは。18年かHammerfallをサポートし続けてくれてどうもありがとう。これからの18年もよろしく。そして次回日本に戻ってくるまでに10年もかからないことを約束するよ。9年半くらいで戻ってくる。

Oscar:日本に戻ってこられうれしいよ。日本人であるとわからないかもしれないけど、日本はとても色々な点でユニークな国だ。日本はとても居心地が良いよ。サポートしてくれて本当にどうもありがとう。

Joacim:ショート・ヴァージョンも作っておこう。Japan, you rule!

Oscar:その通り(笑)。

 予告通り素晴らしいステージを見せてくれたHammerfall。それにしてもスウェーデンのバンドは一様に、バンドをやる上でスウェーデンの環境の良さを称えるが、リハーサル・スペースも国の補助によりただで使えるなんて実にうらやましい限りだ。一曲の練習に八時間なんて、日本ではなかなか考えられない。八時間もスタジオを借りたら、それだけで2万円くらいはかかってしまうだろう。10曲練習したら20万円だ!国全体の人口が東京より少ない900万人というスウェーデンから、あれだけ多くの優れたバンドが出てくるというのは、やはり国や地域の相当なバックアップがあってこそなのだろう。

Joacim, Mika & Oscar

川嶋未来 / SIGH
2014年作品

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Revolution

CD

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Hammerfall

価格(税込) : ¥2,700

まとめ買い価格(税込) : ¥2,295

会員価格(税込) : ¥2,484

発売日: 2014年08月27日

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