【インタビュー】SABATON

2015年10月27日 (火) 16:00

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ローチケHMV - ヘヴィーメタル

Joakim Brodén & Pär Sundström

 欧米では絶大な人気を誇っているのに、いまだ来日を果たしていないヘヴィメタル・バンド。比較的若いバンドでその代表格と言えば、今回ラウドパークでついに来日を果たしたスウェーデンのSabatonだったのではないだろうか。欧米では人気あるが日本では知名度皆無とか、どうも日本人には馴染みづらい音楽性とか、そのようなことは一切ないのになかなか来てくれなかったSabaton。そんなフラストレーションを一気に吹っ飛ばす素晴らしいステージを見せた彼ら。仮に曲を知らなくても一気に引き込まれてしまうキャッチーさ。殆どコントなのではと思うような楽しいステージング。今年のベスト・ライヴ・アクトにSabatonを選ぶ人も少なくないのでは。ヴォーカリストのJoakim Brodén、ベーシストのPär Sundströmに話を聞いてみた。

川嶋未来(以下、Mirai)--- 日本は初めてですか。印象はいかがですか。

Joakim Brodén(以下、Joakim):相当期待して来たんだけど、その期待をさらに上回る素晴らしさだよ!昨日の(ラウドパークでの)ライヴも最高でさ、打ち上げに行くつもりだったのだけど、エネルギーを使い果たしてしまってビールを3本飲んで寝てしまったよ。

Pär Sundström(以下、Pär):日本は素晴らしいね。少し時差ボケもあって、ライヴ後メンバー皆疲れ果てて寝てしまったのだけど。俺はライヴをやりにというだけではなく、観光でもずっと日本に来たいと思っていたんだ。人々が皆落ち着いているのも印象的だよね。もっと滅茶苦茶で混沌としているのかと思っていたのだけど。ヨーロッパはどこへ行っても通りはクレイジーな奴らであふれているからね。日本はとてもナイスだね。

Mirai---この辺り(原宿)は歩いてみましたか?今日は休日ですし、物凄い人でかなり混沌としているので、見てみると面白いかもしれません。ところで昨日のライヴは最高でした。ラウドパークというのは日本最大のメタルフェスティヴァルですが、いかがでしたか。

Joakim:正直ちょっとナーヴァスになっていたんだよ。色々なバンドが日本のお客さんは違うよって言うからさ。演奏中も皆静かであまりアクティヴではないって。でも昨日はそんなこと全くなかった。

Pär:他の国と違いは無かったよな。

Joakim:でもさ、彼らはとても礼儀正しいよ。彼らは俺がMCをすると静かにしてくれただろう。ヨーロッパじゃ誰も黙りゃしない。俺が喋ろうとしても大騒ぎのままだからね。

Pär:特にドイツは酷いね。皆ビール、ビールって。日本は皆興奮しつつもきちんと聞いてくれる。ラウドパークに出演するのは長年楽しみにしていたからね。なかなかスケジュールが合わなくてさ。今回はちょうど曲作りをするためにアメリカやヨーロッパのツアーが入っていなくてね。

Mirai---あの戦車は持って来られたんですよね。

Joakim:そうだよ。

Mirai---飛行機で?

Joakim:いや、船で送ったんだ。

Pär:2カ月ほど前にね。

Joakim:戦車は2セットあるんだよ。そのうちの一つを日本に前もって送っておいたのさ。通常ヨーロッパのフェスに出る時などは、一つをフィンランドに送って、もう一つをフランスで使うみたいな感じなんだ。今回は一つをノルウェーのショウで使い、もう一つを日本に送っておいたという訳さ。

Pär:戦車を送るときの税関申告はなかなか興味深いんだよ。中身はマシンガン数丁、戦車、それに弾薬、手榴弾、という調子だからね。

Mirai---トラブルになったことはありますか?

Pär:いや大丈夫だよ。その代わり毎回きちんと説明をするようにしている。税関で開けらたとしても、これらのものは爆発もしないし、危険でもない、あくまでもライヴのためだから怖がらなくて大丈夫ってね。毎回申告するたびに、税関側はびっくりするみたいだけど。

Mirai---ショウを始める前に「Final Countdown」を流していましたが、これは何故でしょう。スウェーデンの誇りというのもありますか。

Pär:そうだね。理由はたくさんある。まずあれは名曲だろ。Europeは今でも俺たちにとって大きなインスピレーションだし、同じスウェーデンの出身だ。彼らが世界中のチャートで一位になって、俺もいつかそうなりたいと夢を見ていたんだ。それにあの曲は、ライヴを始める前にエネルギーを与えてくれる。それから例えばフェスティヴァルなんかだと、ファンがビールを飲んで休憩をしている可能性があるから、彼らにショウが始まるんだと伝える役目もある。ショウが始まる正にカウントダウンだよ。

Joakim:元々「Final Countdown」をかけ始めたのは、何年か前にヨーロッパで何かのバンドのサポートをしていた時に、ファンがまだ煙草か何かを吸いに行っているのに俺たちがわずか30秒のイントロで演奏を始めたら、「あれ、もう始まったのか。何曲か見逃しちゃったよ。」なんてなりかねないからさ、「Final Countdown」をデカいヴォリュームでかけることによって、ファンが「あれ、何か始まるぞ。」とわかるようにしたんだ。そのうちあれをかけるとショウ前のパーティみたいになって、皆ビールをあけて「さあ、ショウが始まるぞ!」という感じで盛り上がるようになった。

Pär:バックステージにいる俺たちも、「Final Countdown」がかかることによってムードが高まるしね。

Joakim:ただこれ、ショウがそのままラジオで放送されちゃったらまずいよな!

Pär:長さも4分半とはっきり把握しているから、その間にテックも最後のチェックをできるしね。

Mirai---あなたのヴォーカルスタイルは、他のいわゆるハイトーン・ヴォーカリストとは大きく違いますよね。お好きなヴォーカリストは?

Joakim:俺がヴォーカルになったのは、殆どアクシデントだったんだよね。俺がバンドに入ったのは1999年で、まだ名前もSabatonではなくAeonだったのだけど、その時俺はハモンドとチャーチ・オルガン担当だったんだよ。俺が一曲書いて、その時確かParにだったと思うんだけど、どういうメロディをつけるつもりなのか歌ってみてくれって言われたんだよ。まあ実際酷い出来だったのだけど。それでデモを録音しようということになって、だけどシンガーがいないので、シンガーを見つけるためにデモを録音しようと俺がとりあえず歌ったんだよ。俺はトレーニングも受けたことなかったし、シンガーになろうとも思っていなかった。だから他の声も出せないし、当時はそれを気にしていたのだけど、今では逆にそれが良かったと思っている。トレーニングなどを受けなかったおかげで、俺のヴォーカルは他のヴォーカリストとは違うものになった訳だからね。好きなヴォーカリストは、ヴォーカリストとしてだけでなくフロントマンという面でもDee Sniderだね。彼はとても良い人だし、素晴らしいフロントマンだ。あれほどのエネルギーを持っているフロントマンは、他にBruce Dickinsonくらいじゃないかな。俺は少々荒っぽい声が好きなんだよ。Udo Dirkschneiderとかさ。こういったヴォーカリストからの影響は受けているかもしれないけど、高音で歌おうと練習をしたこともないよ。誰も聞きたくないだろうからさ(笑)。

Mirai---あなたはrの音を巻き舌で発音しますよね。これは例えばわざとドイツ風に聞かせようというような意図があってのことですか。

Joakim:いや、rを大げさに発音しようとした理由は、元々はスウェーデン訛りを隠すためだったんだ。15年くらい前かな、あれをやらないと、スカンジナヴィア訛りがバレてしまうと思ってね。それに当時とても速い歌詞の曲があって、巻き舌で力を入れて発音しないと言葉が追いつかないというのもあった。最近は前ほど巻き舌を強調していないと思う。最初の頃は故意に巻き舌にしていたけど、最近は考えずにやっている。そもそもああいったrの発音はスウェーデン語に存在しているし。いわゆる英語のもっとソフトなrの発音は、スウェーデン人にとって自然ではないんだ。特に俺の住んでいる地域ではね。俺たちの発音はもっとスコットランドに近い、巻き舌のrなんだよ。という訳で理由はいくつかあるんだ。

Mirai---スカンジナヴィア訛りって悪いのでしょうか。逆にカッコいい気もするのですが。Candlemassなども初期は強烈なスウェーデン訛りがありますよね。

Joakim:初期はあったね。俺も個人的には気にしないんだけど、文句を言う人たちがいたからさ。

Mirai---日本語訛りの英語だと、コメディみたいな感じになってしまうと良く言われるのですが、スウェーデン訛りはあまり問題がないような気がします。

Joakim:結局自分の国の訛りに皆敏感になりすぎなんだよ。俺のスウェーデン訛りに文句を言った奴らは全員スウェーデン人だったからね。当時はまだ他の国をツアーしていなかったし。「スウェーデン訛り丸出しだね。」「わかったよ、直すよ。」みたいな感じだった。実際皆別々の国に暮らしているわけだから、それほど訛りに敏感になる必要はないんだけどね。イギリスに行ったってイギリス訛りがあるわけだろう。結局自分の国、自分の地域内で敏感になりすぎているんだよ。俺たちがアメリカに行っても、誰も俺の英語が拙いなんて文句を言わないよ。むしろ「あ、やっと言いたいことがわかったよ!」なんて喜んでくれたりさ。


Mirai---あなたたちは戦争をテーマにしていることが多いですが、何故でしょう。

Joakim:歴史上にはたくさんの知られていない、だけど興味深い事例や人物が存在するのだから、新たにお話を創作する必然性を感じないんだ。元々は他のバンドと違うことをやろうという意図もあったのだけど、今も言った通り、知られてはいないけど、自分たちの命を犠牲にした人たちが現実に存在する訳さ。それなのにハリウッドは、今も現実に起こったことに比べれば大して重要でもなく、大して興味深くもない作り物のヒーローについて映画を作り続けている。確かにそれらはエンターテインメントとしては面白いだろう。しかし一方で、現実にはそのフィクションのヒーローの倍印象深いことをした人間が存在している訳だよ。俺たちが今まで聞いた中で一番感動的だった話は、ポーランド国外では殆ど知られていないヴィトルト・ピレツキについてのものだ。ナチスがポーランドを占領した時に彼は抵抗組織におり、国外追放になりイギリスに行ったんだ。そこで彼はアウシュヴィッツで何が起こっているのかを知らせようとしたのだけど、誰も彼の言うことを信じない。そこで彼はユダヤ人ではないにもかかわらず、自分はユダヤ人であるという書類を偽造して、わざとアウシュヴィッツに送られたんだ。そこで彼は2年間過ごし、抵抗組織を作って証拠を持って逃亡、再度イギリスに渡った。しかし証拠を持って行っても誰も彼を信じようとしない。その頃ちょうどワルシャワで蜂起があったので、彼はポーランドに戻りその蜂起に加わったんだ。しかし残念なことに、ドイツが敗戦しナチスが撤退すると、今度はソヴィエトがポーランドにやってきて、危険分子と思われる人間を捕え始めた。ヴィトルト・ピレツキは当然有名であったから、偽の国家反逆罪をでっちあげられた上に処刑されてしまったんだ。俺は彼のやったことは、ハリウッドが作る戦争映画の99%よりずっと興味深いと思うんだ。

Pär:この話は『Heroes』の歌詞の主軸だよ。

Mirai---なるほど。一方であなたたちのステージングは非常にコミカルで楽しいものですよね。

Pär:そうだね。自分たちに正直にやっているというのかな。そもそも俺たちがステージでやっているのはへヴィメタルであり、歴史ではないからね。

Joakim:俺たちも楽しんでるからね。楽しい時に、わざわざクールに見られようとしても仕方が無いし。

Pär:とても自然なことなので、隠しようもない。ステージに立って、歌詞の内容のように振る舞うというのもある意味偽りになってしまう。確かにたまに「君たちは、君たちが歌っている人たちに対して敬意が足りないのではないか。」というようなことを言う人もいる。しかし俺たちは、俺たちが歌っている人物、戦争を生き残った人やその子どもや孫たちに会う機会が何度もあったのだけど、彼らは一様に、「取り上げてくれてどうもありがとう。」と言ってくれる。彼らは俺たちがステージで楽しそうにしていることについて文句なんて言わないし、むしろそれこそが彼が望んでいることなのではないかな。

Joakim:「To Hell and Back」はアメリカのソルジャー、Audie Murphyについてなのだけど、彼の息子が俺たちのロスアンジェルスでのコンサートにやってきたんだ。彼の奥さんが俺たちを「あなたのお父さんについて歌っているスウェーデンのバンドよ。」って紹介したんだ。そしたら彼のリアクションは、「またか。勘弁してくれ。また親父についてのクソみたいなバラードを聞かされるのか。」というものだったんだよ。アメリカではカントリーの歌手が、彼のお父さんについてのバラードを作っていたようで、彼はそれに心底ウンザリしている様子だった。ところが実際に曲を聴いた彼は「悲しい話ではなく、ついに父の思い出を祝ってくれるアーティストが現れた!」って喜んでくれたんだよ。彼のお父さんは兵士だっただけではなく、後には映画俳優にもなり、彼にとっては決して悲しい話だけではなく、たくさん楽しい思い出もあるわけだからね。「是非楽しそうに演奏してくれ!」って言ってくれてさ。彼がそう言ってくれるなら、他の人から不謹慎だなんて言われる筋合いは無いっていうことだよ。

Mirai---そもそもSabatonとはどういう意味なのですか。

Pär:意味というか、アイテムなんだよ。騎士が使っていた中世の靴で、足をカバーするものさ。

Joakim:15-6世紀のヨーロッパの騎士が着用していたスケイルアーマーがあるだろ。あれの足の部分がSabatonさ。ロゴのSの部分を見てもらえれば、Sabatonが描かれているのがわかるよ。以前は皆レコード屋によく行っただろ。その時に、Sのコーナーに行くと、S-A-BなのでSabatonのレコードは手前に置かれる訳だよ。それもSabatonをバンド名に選んだ理由の一つさ。

Pär:それにSって一番数が多いコーナーなんだよね。Satanとか色々なバンドがいる。しかしSabatonなら一番手前に来るからね。ABBAはもうとられちゃってるし。

Mirai---初めてへヴィメタルに接したのはいつですか。

Pär:最初姉貴が色々とポップスを聴かせてきたんだけど、ある時近所に住んでいる奴が、「これ以上彼をポップスで汚染するな!」って救ってくれたんだよ。彼の地下室に連れて行ってもらったら、壁一面にIron Maidenのポスターが貼ってあり、マーシャルのアンプが積んであって、彼はIron Maidenに合わせてギターを弾いていた。それでこれはカッコいいと思ってね。

Mirai---それはいつ頃ですか。

Pär:うーん、1990年頃だったかな。もちろんそれ以前にも、学校でGuns N' RosesMetallicaが人気だった時期はあるのだけど、あまり気に留めていなかったんだ。初めてメタルに目覚めたのは、彼がIron Maidenのリフを弾いてみせてくれた時だよ。。

Mirai---彼は救世主だったわけですね。

Pär:その通り(笑)。

Mirai---あなたはいかがでしょう。

Joakim:実は俺自身は記憶にないのだが、1984年頃母親がキッチンで食事の支度をしていると、リビングでテレビを見ている俺が叫び声をあげたらしい。彼女は息子が死にそうなのではないかとびっくりして飛んで来てみると、Twisted Sisterの"I Wanna Rock"か"We're Not Gonna Take It"のどちらかのPVが放送されていて、俺が大興奮していたんだ。幸いなことに俺の母親は心の広い人で、これはキャッチーだし面白いということで、数ヵ月後『Stay Hungry』のLPを買ってきてくれたんだ。LPを買ってきてくれたことは記憶に残っている。そしてそのLPを本当に何度も何度も聴いたよ。その後隣に住んでいるいとこが色々と教えてくれてね。Europe、RiotMotley Crueとかね。

Mirai---当時おいくつだったのですか?

Joakim:テレビの事件のときは、おそらく4歳くらいだったと思う。俺が興奮したのは音楽のせいか、彼らのルックスか、ビデオの内容かは覚えていないのだけど、LPを買ってもらってその音楽が大好きになったのは覚えている。

Mirai---Twisted SisterのPVは面白いですよね。

Joakim:いや、俺にとっては面白いというよりカッコいいっていう感じだったんだよ(笑)。


Mirai---お気に入りのメタルのアルバムを3枚教えてください。

PärSkid Row『Skid Row』。このアルバムは大好きで本当に良く聴いた。それから「Run to the Hills」あるいは『The Number of the Beast』と言った方がいいかな。「Run to the Hills」のシングルは、自分で初めて買った作品なんだ。他には何だろう、そうだな、とても良く聴いて影響を受けたという意味では『Ride the Lightning』

Mirai---『Ride the Lightning』がMetallicaのベスト・アルバムとお考えですか。

Pär:そうだね。

Joakim:俺もあれが一番好きだよ。

Mirai---あなたはいかがでしょう。

Joakim:難しいな。まずはRainbowかな。

Mirai---どのアルバムでしょう。

Joakim:2枚からどっちを選ぶか難しいんだよな(笑)。やっぱり『Rising』『Long Live Rock & Roll』に僅差で勝ちかな。それから少々古いところでUdo Dirkschneiderのソロ『Faceless World』。(訳注:U.D.O.名義の作品)これは非常に素晴らしいアルバムなのだけど、とても過小評価されている。そしてこれは誰もが知っている名作だけど、何度も聴いて鳥肌が立ったし、ビールを飲みながら一緒に口ずさんだりしたアルバム、Judas Priest『Painkiller』

Mirai---なるほど。最近の若いバンドも聴きますか。

Joakim:もちろん。フィンランドのBattle Beastは大好きだ。俺の大好きな80年代のハードロック、へヴィメタルをやっていて、素晴らしい歌声を持つ女性がヴォーカルのバンドだよ。去年のヨーロッパ・ツアーで俺たちのサポートをやってもらったんだけど、毎晩彼女たちのステージを楽しんだよ。セカンド・アルバム『Battle Beast』が特に好きなんだ。最初から最後までワオ!って感じで。

Pär:若い素晴らしいバンドが次々と出てくるのは素晴らしいし、実は俺たちはそういった地元のバンドの手助けもしているよ。俺たちは地元でSabaton Open Airという3日間のフェスティヴァルを開催しているんだ。もちろんヘッドライナーはSabatonなのだけど、HelloweenTestamentD.A.D.といったバンドも出演するインターナショナルなフェスで、毎年何千人ものお客さんが見に来てくれる。日本人も見に来てくれるよ。他にもローカル・バンドをサポートするプロジェクトを色々やっていて、ローカル・バーを経営したり、若いバンドがプレイする場所を見つける手助けもしている。俺たちもそれを通じてシーンにどんなことが起こっているかを目にできるし、多くの若い素晴らしいバンドが出てきていることを感じることもできる。Sabatonにとっては、なるべく若いお客さんのためにプレイするというのを重要な課題にしているんだ。多くのバンドはアルコールを提供できる、ギャラの良い18歳以上限定のライヴハウスばかりで プレイをしたがるが、俺たちは年齢制限の無いところでやるようにしているんだよ。当然ギャラは少なくなるけれど、なるべく新しいファンのためにプレイしたいんだ。新しい世代が入ってくるというのは非常に大切なことだよ。

Joakim:へヴィメタルは皆のものだろ。日本ではどうだかわからないけど、ヨーロッパでは殆どのところでアルコールを提供するためには、18歳未満入場禁止にしなくてはいけないんだ。つまり18歳未満だと、ライヴに来られないということだよ。もし俺が14歳で、大好きなバンドがやってきても入場できなかったら怒り狂うよ!だから俺たちは可能な限り年齢制限無しのライヴをやるようにしている。

Pär:いつもライヴハウスとは年齢制限を撤廃してくれって喧嘩しているんだ。ギャラが少なくなっても、若いファンに素晴らしいショウを見る機会を与えてあげたいからね。

Mirai---長い目で見れば、その方が確実に良いでしょうね。

Joakim:そう、長い目で見れば確実にその方が実りがあるよ。

Pär:若いミュージシャンにインスピレーションを与えたいしね。俺たちがいなければ存在しなかったというようなバンドが出てくれば、それはとても素晴らしいことだろう。それはステージで演奏するよりも気持ちの良いことじゃないかな。

Mirai---スウェーデンには数多くの、そして様々なスタイルの素晴らしいメタル・バンドがいますよね。それは何故なのでしょう。他の国々との違いは何なのでしょう。

Joakim:まず第一に、スウェーデンというのはミュージシャンにとってとても住みやすい国だというのがあると思う。国から色々な補助がもらえるし、地域の音楽学校やコミュニティも充実していて、へヴィメタルのような音楽をやっていても誰も君を見下したりはしない。多くの国では、夢というものが簡単に壊されてしまう。バンドを始めた頃は、ステージに立つのってどんな感じだろうと夢を持つだろう。ファンの前で演奏するという夢さ。これがスウェーデンでは叶いやすいんだ。きちんとしたライヴハウスで、皆が君に挨拶をしてくれて。

Pär:きちんとバックステージやシャワーもあってね。

Joakim:それが他の国だともっと環境は厳しいだろう。ライヴハウスでは食べ物も提供されず、飲み物も無く。

Pär:シャワーも無くてね。

Mirai---お金まで払わされたりしますからね。

Pär:そう、演奏するのにお金までとられたりする。スウェーデンでは初めてステージに立って、例えお客さんが10人だろうと100人だろうと、あるいは5000人だろうと「ステージで演奏するのは素晴らしい!」という感覚を持てるのさ。最初のライヴが楽しくなかったら続かないだろ。食べ物もない、飲み物もない。

Joakim:サウンド・チェックもやらせてもらえない。

Pär:お金まで払わされる。そうなったら「バンドなんてやってもしょうがない」と多くの人が思ってしまっても仕方が無いよ。俺が抱いていた夢とは違いすぎるってね。スターになる素質を持った素晴らしいミュージシャンが家で練習を重ねたにもかかわらず、ギターを置いて「こんなのつまらない。音楽はもっと面白いと思っていたのに。」なんて思ってしまいかねない。ところがスウェーデンでは初めてステージに立つと皆拍手をしてくれて、例えお客さんが5人だけだったとしても、楽しかったなって思えるんだ。お金もとられないし、傷つけられもしないからね。家に帰ってからも、楽しかったな、音楽を続けようって思うのさ。初めてのステージで夢を壊されないということ、これがスウェーデンに素晴らしいバンドが多い理由なんだと思う。俺もそういう経験をしたからね。最初のショウでもすべてが素晴らしかった。お客さんが5人しかいなかったとしても、それ以外のことは最高なのさ。

Mirai---今後の予定を教えてください。

Pär:たくさんあるよ(笑)。

Joakim:とりあえずこれでツアーを一旦終了して、ニューアルバムを作り始める。12月にはスウェーデンとフィンランドを航海するSabaton Cruiseというのを予定しているよ。2000人のメタル・ファンと一緒にね。

Mirai---70000 Tons of Metalみたいなものですか?

Joakim:そうそう。

Pär:でもフェスではなくて、Sabatonだけがプレイするんだ。

Joakim:24時間のクルーズだよ。(70000 Tons of Metalのように)5日間もクルーズするわけではないんだ。5日も続いたらウンザリされちゃうだろうから(笑)。それにアウトドアではなく、室内での演奏なんだ。何しろ12月のスウェーデンとフィンランドはとてつもなく寒いからね。

Pär:ニューアルバムは来年の8月くらいに出る予定。そしたらまたツアー再開だね。今回も2年半ツアーし続けだし。今のところ日本に来る予定は入っていないのだけど、今回のライヴも成功だったし、またうまくスケジュールが調整できればと思っているよ。

Mirai---では最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

Pär:日本に来られて最高だよ。どうもありがとう。想像していたよりもずっと素晴らしかった。日本に来るのに16年もかかってしまって申し訳ない。次回は16年もかからないって約束するよ。うまくスケジュール調整をするよ。

Joakim:ラウドパークで俺たちを見てくれた皆、どうもありがとう。素晴らしい日になったよ。初めて日本に来た感想を一言で言うと、パーフェクトさ。アリガトウ!

 30分に及ぶ長くそして濃密なインタビュー。どうですか、彼ら音楽に対して本当に真面目でしょう。ステージではあんなにコミカルなのに、その実これだけヘヴィメタルのことを考えているのですよ。すべての質問に丁寧に答えたくれた二人。あの楽しいステージも、これだけの深い思いに裏打ちされてこそだ。スウェーデンではミュージシャンの夢が壊されにくいという話は、非常に感慨深い。そのような温かい環境からSabatonのようなバンドが生まれ、そして今度は彼らが若手を育てる環境をさらに充実させ、と優れたバンドが次々と出てくる土壌がスウェーデンには出来上がっているのだろう。実にうらやましい話だ。ラウドパークでの話題を一気にさらったSabaton、来年またニューアルバムを引っさげて日本に来るしかないでしょう!!

Joakim, Mirai & Pär

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