HMVインタビュー: Captain Funk

2007年5月1日 (火)

☆『Heavy Metal』&『Heavy Mellow』発売記念インタビュー!



ビルボード誌が「アジアエリアベストの1枚」に選出したCaptain Funk名義の『Songs Of The Siren』から、OEとしての活動を経て、ビートがさらにタフになりメロディーメイカーぶりも格段と進化! そんなタツヤオオエによるCaptain Funk名義での新作が6年ぶりに登場!ダンスロックファンに間違いなく響くであろう『Hevey Meatl』『Heavy Mellow』の2タイトルを同時リリース!

メタリックでパンクロック、'80s New Waveテイスト溢れる『Heavy Metal』

一聴したら忘れられないキャッチーなメロディばかりのエレポップやAOR色が光る『Heavy Mellow』

どちらもタツヤオオエ本人を始めとしたヴォーカルトラック満載の最高にロックでポップなダンスチューンが満載の2作品です!

そんなCaptain Funkこと、Tatsuya Oeさんに作品についてのお話を伺いました!

 


Interview with Captain Funk


Captain Funk としては7年ぶりのリリース、おめでとうございます!この7年間、「OE」や「Tatsuya Oe」名義を中心に活躍されていましたが、また新たに「Captain Funk」での活動を再開する事に至った経緯をお聞かせ下さい。

Captain Funk(以下:C): この数年再びDJ活動を本格的に開始して、ダンスミュージックで人と人をつないでいく魅力を再確認できたのと、これまで様々な制作やライブ活動で吸収してきた事をCaptain Funkという名義で表現できる、活かせる時が来たなと思ったんですね。


Captain Funkとしては7年振り、「OE」や「Tatsuya Oe」での活動を含めると4年振りのリリースになりますね。日本、世界の音楽シーンも変化をとげていますが作り手として何か変わったことはありましたか?

C: より楽観的に制作できるようになったことと(笑)、よりリスナーに楽しんでもらいたいという気持ちが強まりましたね。音楽的にはトレンド的なものはDJ活動の中から吸収する部分があるにしても、よりルーツとか自分の「クセ」、好みに忠実に作っている感覚があります。作っていて全くストレスがないし、とてもストレートだと思います(笑)。


メタリックでパンクロックやNew Waveテイスト溢れる「Heavy Metal」と、エレポップやAOR色が光る「Heavy Mellow」、この2作を同時発売しようと考えたのは何故ですか?

C: 今、もしくは今後Captain Funkやレーベル<Model-Electronic>でやろうと思っていることを理解して頂こうと思ったら、無理に1枚に押し込めたり、2枚組で強引にまとめたりしないで、「リスナーそれぞれの好きなCaptain Funk」から聞き始めてもらった方が良いと思ったんです。本当に同時期に作っていた曲達の中からチョイスしましたから、どちらかを先に一つ出して、後から回りくどい説明をする必要はないと思ったし、僕はミュージシャンですから、言葉の説明で自分のテイストや考えていることを補うよりも、まずは音で聞き比べてみてもらった方が自分にも相手にも正直だな(笑)とも思いました。

もちろんどちらにも共通したテイストはありますから、片方からもう片方へ、もしくは両方一遍に楽しんでもらえたらさらに嬉しいですけどね。




Captain Funk  『Heavy Metal』

01. Boogie Electricland
02. Kick the Beats (feat.Hitoshi Arai)
03. Somebody Like You (feat. Meri Neeser)
04. Carry On
05. Don't Waste My Acid
06. Butterfly (feat. Raj Ramayya)
07. Superfoxy (feat. Krusher from adz-tension)
08. Funk Lesson '79
09. Knight of Electricity
10. Talk Too Much
11. Not Later
12. Heroes Are Forever




Captain Funk  『Heavy Mellow』

01. Overture
02. Tell Me
03. Call On Me (feat. Raj Ramayya)
04. Diamonds (feat. Meri Neeser)
05. Rockin' You Eternally
06. Hey Boy, Hey Girl (feat. Meri Neeser)
07. Love Tricks
08. Can't Hide
09. Get Over You
10. Come Back Soon (feat. Raj Ramayya)
11. I'll Be There (feat. Raj Ramayya)
12. スターダスト





6月9日までに『Heavy Metal』&『Heavy Mellow』をご予約&お買い上げのお客様の中から、抽選で2名様に「直筆サインカードを添えたCaptain Funk "Heavy Metal/Heavy Mellow"リリース記念Tシャツ」をプレゼントいたします!

※当選発表はTシャツの発送を持って代えさせていただきます。
※すでにご予約いただいているお客様も対象になります。




今作はエレクトロを基調にしながらも、日本人の特徴でもある「繊細な音の使い方」や「メロディアスな部分」を感じる作品になっているように感じましたが、制作にあたって意識した事はありますか?

C: よりメロディのある曲にしたいなという思いはありましたが、最近の自分の制作スタイル、作曲方法で普通にやるとこうなったという感じですね。自然に作っていくとメロディ、ビート、アレンジ、それぞれが同時に出来ていくので。

日本人の繊細な部分に関しては、あまり自覚はないのですが、普通のデスクワークでも日本人は丁寧だし几帳面だし(笑)、僕も少なからずそういう部分が出ているのでしょうね。

いつも思っていることですが、無理して海外のミュージシャンの音に近づけることなく、日本人の繊細さは繊細さで美徳としてアピールしていく方が自然だし、その方が海外のリスナーも面白いと思って頂けるのではないかと思います。


これまでの「Captain Funk」の作品と比べて今作はご本人を始め多数のボーカリストをフィーチャリングしていますがそれらの方々を起用した経緯について教えて下さい。

C: 基本僕が普段から親しくさせて頂いている方からピックアップしました。皆さんそれぞれ普段活動している音楽ジャンルは違いますが、「人が通じれば音も通じる」と 信じているので、コミュニケーションの取りやすさで選びましたが、正解だったと思います。もちろん彼等がヴォーカリストとしてとても魅力があるからお願いしたのは言うまでもないですけど(笑)。

僕自身のVO曲が多いのも今回の特徴かも知れないですね。これはOEでの活動を経ないと得られなかった収穫だと思ってます。OEの2枚のアルバムで得られたことは本当に大きかったです。  


ジャケットデザインにも携わったとお聞きましたが、なにかこだわりがありましたらお教え下さい。

C: 「音楽グラフィック」的な視野ではなく、パッケージデザインとして魅力のあるもの、単にアルバムの世界観を説明するそれきりのビジュアルではなくて、<Model Electronic>で今後伝えていきたい世界観にきちんと繋がっていくものにしたいと思っていました。とはいえ、最終的にはデザイナー(PASSION YOUKOさん)とのコミュニケーションに助けられた感が強いです(爆)。  


「Heavy Metal」「Heavy Mellow」制作過程での印象に残るエピソードがありましたらお聞かせ下さい。

C: 黒いGibsonタイプのギターを新たに買いましたね。今まで買ったギターの中で一番安かったのに、一番音が太いです。今回は使用した楽器も本当に少ない、というか、気に入ってとことん使ってきた楽器を使い、チョイスに迷うこともなく制作に集中出来ました。 作っている過程にブレがないと、音もブレない気がしますよ。


今作のみならずオオエさんの作る音楽を聴くと、ロックやハウス、ブレイクビーツ、ブラックミュージック等、幅広いジャンルの音が感じられるのですが、自身の音楽遍歴や影響を受けた音楽やシーンなど教えていただけますか?

C: 小学生の高学年の頃から洋楽トップ40ものは聴いて育ちました。その後は時代の変遷と共に聴き漁ってきたという感じです。ビートルスを始めとした「ロック必修科目」はもちろん、中高生の頃はニューウェイブ、プログレ、ジャズなんかもよく聴きましたが、恐らく他人と少し違いがあるとすれば、ブラックミュージックを経てからテクノやハウス、DJの世界に入っていったところでしょうね。後は、バンドこそ学生の頃にやっていたものの、オリジナルの作曲活動に入ったのはとても遅く20代後半、それまでは完全に「遊ぶ側」の人間、お客さんやリスナー側の人間だったことかも知れません。

だから客目線で「自分の音楽は面白いのか?自分のDJは楽しいのか?お金を払う気になるか?」ということに自分で答えを出せないものは出来ないんです。作り手の自我はもちろんありますが、僕は主体というより「音の媒介人」だと思ってますし、それこそが僕の自我、存在理由なんじゃないかと思ってるんです。


「Captain Funk」といえばブラックミュージックをベースにロック的なダイナミズムを持ったナンバーやDJプレイが魅力だと思いますが、エレクトロハウスやニューレイブといったシーンが席捲する現在のダンスシーンについてはどう思われますか?

C: 面白いと思います。これをUK直輸入のシーンではなく、もっと日本特有の拡がり方をしていけるように僕も貢献出来ればと思います。最近R35といってバブル世代のユーロとかテクノも少し復活してきていますが、あの頃はちょっぴりシーンが奇形化こそしていたし、作り手も少なかったけど、「ダンスミュージックを囲む、日本特有の娯楽の形」があったと思います。 一見下世話な「社交場ミュージック」かも知れないけど、僕はそれでも全然良いんじゃないか、というよりそれこそ大事なんじゃないかと思ってます。今の時代はそこまでダンスミュージックが娯楽に貢献しているとは言い難いので、僕はそこに積極的に取り組んでいきたいなって思います。


DJプレイも以前のように積極的に行われていますが、ここ最近のお気に入りを何曲か教えて下さい。

C: テクノっぽいものならSpirit Catcherが手掛けるもの全般、フレンチっぽいものならKavinsky 「1986」とか、<Relish>レーベルのYuksek、ロックっぽいものならWolfmother 「Woman」 辺りでしょうか。


自身のレーベル<Model-Electronic>を設立され、その最初のリリースが「Captain Funk」のアルバムでしたが、これからの<Model-Electronic>の展望をお聞かせ下さい。

C: 分の作品や様々な方達とのコラボレーションやユニットを手始めに、エレクトロニックミュージック、ダンスミュージックを下地としてどこまで幅広い方達にアピール出来るかを考えていきたいですね。

<Model-Electronic>としてリリースするかはこれから検討しますが、現在進行しているユニットとしては元BOOWYのベーシスト松井常松さんとのユニット、またNorthern BrightのVo新井仁さんとのユニットがあります。今回の2枚のアルバムでも披露しましたが、海外DJやミュージシャンともより接点を持ってリリース活動をしていきたいと思っています。

音楽単体だけではなく、映像やソフトウェア、プロダクトデザインなどトータルに世界観を伝えていきたいと思っていますので、是非ご期待下さい。


約7年間首を長くして待っていた「Captain Funk」ファンの皆さんへ一言お願いします。

C: 長らくお待たせして申し訳ありませんでした!今回の2枚のアルバムをCaptain Funkとしての第2ラウンドの序章、<Model-Electronic>への紹介になる作品として、是非楽しんで頂ければと思っています。

6/8、9に豪華ゲストを招いて盛大にリリースパーティーを行います。クラブチッタでは新しいアルバムの曲を中心にバンドでライブを行いますので、オフィシャルウェブなどで情報をチェックして是非遊びにいらしてください!


ありがとうございました!!


インタビュアー: AKIO TONO

協力: Model-Electronic




6/8 (金) 川崎 CLUB CITTA'
GAN-BAN NIGHT presents Captain Funk (Tatsuya Oe)
[LIVE] Captain Funk All Stars
[MEMBER]Tatsuya Oe (Captain Funk)+ Northern Bright
[Guest Vo.] Raj Ramayya (The Beautiful Losers)/Meri Neeser
[Guest Ba.] 松井常松 (ex. BOOWY)
[DJs] Captain Funk/谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)/ Tomoyuki Tanaka
(Fantastic Plastic Machine) / Sugiurumn / Takayuki Serino(Ganban Night) / Kagami
open 23:00/start 23:00
前売 3,000YEN (adv.drink fee charged@door)


6/9 (土) 大阪 CLUB KARMA
[DJs] Captain Funk / Sugiurumn / Takayuki Serino (Ganban Night) / Kagami
OPEN / START 23:00
2,500YEN (adv.drink fee charged@door)


両公演一般販売 5/12(土)
岩盤 03-3477-5701
SMASH http://www.smash-jpn.com/
info:SMASH 03-3444-6751




☆関連リンク 
>Tatsuya Oe オフィシャルサイト
>Captain Funk オフィシャルサイト
><Model-Electronic>オフィシャルサイト

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