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ベルティーニ / マーラー:交響曲全集 許光俊の言いたい放題へ戻る

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2006年5月3日 (水)

ベルティーニの名前を飛躍的に高めたケルン放送交響楽団とのマーラー・レコーディングは、当初ドイツ・ハルモニア・ムンディで1980年代半ばからスタートし、その後EMIへと引き継がれ、最後の数曲は、同コンビ来日時のマーラー・ツィクルスがライヴ収録されて完結したものです。
 11曲の演奏は、どれもベルティーニの審美眼が作品の細部に行き届いた名演揃い。全集録音初期の第3番は、その出来栄えの見事さで当時絶賛を浴びたものですし、第2番『復活』は許光俊氏をうならせた高精度演奏、第1番『巨人』は、日本における“マーラー・ルネッサンス”最高の成果とうたわれた一連の来日公演のライヴと、マーラー・ファン注目の内容となっています。

【収録情報】
・交響曲第1番ニ長調『巨人』(1991年11月)
・交響曲第2番ハ短調『復活』(1991年4月)
・交響曲第3番ニ短調(1985年3月)
・交響曲第4番ト長調(1987年11&12月)
・交響曲第5番嬰ハ短調(1990年1&2月)
・交響曲第6番イ短調『悲劇的』(1984年9月)
・交響曲第7番ホ短調『夜の歌』(1990年2月)
・交響曲第8番変ホ長調『千人の交響曲』(1991年11月)
・交響曲第9番ニ長調(1991年2月)
・交響曲第10番〜第1楽章アダージョ(1991年7月)
・交響曲『大地の歌』(1991年11月)

クリスティナ・ラキ[第2番]
フローレンス・クイヴァー[第2番]
グヴェンドリン・キルブルー[第3番]
ルチア・ポップ[第4番]
ユリア・ヴァラディ[第8番]
マリー=アン・ヘッガンダー[第8番]
マリア・ヴェヌーティ[第8番]
アン・ハウェルズ[第8番]
フローレンス・クイヴァー[第8番]
パウル・フライ[第8番]
アラン・タイタス[第8番]
ジークフリート・フォーゲル[第8番]
マルヤーナ・リポヴシェク[大地の歌]
ベン・ヘプナー[大地の歌]]

東京少年少女合唱隊[第8番]
ボン・コレギウム・ヨゼフィヌム少年合唱団[第3番]
プラハ・フィルハーモニー合唱団[第8番]
シュトゥットガルト放送合唱団[第2番][第8番]
バイエルン放送合唱団[第3番]
ケルン放送合唱団[第2番][第3番][第8番]

ケルン放送交響楽団
ガリー・ベルティーニ(指揮)

【解説書から】
「ベルティーニのマーラー」 許光俊
先頃物故したベルティーニのマーラー交響曲全集が再発される。これはベルティーニの代表作だ。ケルン放送響とともに、彼にとっても最高の仕事をしてのけた。改めて聴いて、フランス音楽のような妖しいまでの音響の美しさ、耽美的でいて、奥深い感情を秘めた音楽のゆらめきに感銘を受けた。音色は明るく、リズムもくっきりしているが軽薄ではない。グロテスクではない、洗練された音響美が示され、妙なる調和の世界が描かれる、きわめてユニークなマーラー解釈である。第7番の中間楽章なんか、ちょっと驚きの美しさだし、第8番、「大地の歌」あたりは超絶の名演奏。私はインバルという指揮者も好きだが、こと録音に話を限れば、インバルの全集よりこっちのほうが好きだし、クーベリックよりもずっといいと思う。バーンスタインも好きだけど、荒れ狂うだけがマーラーではないことを教えてくれるこの演奏はもっと注目されるべきだ。

(きょみつとし 音楽評論家、慶応大学教授) 


【ベルティーニのプロフィール】
1927年、モルドヴァ共和国(旧ソ連)で生まれ、幼いころイスラエルに移住。テル・アヴィヴで音楽教育を受けた後、ヴェルディ音楽院、パリのコンセルヴァトワール、エコール・ノルマル、ソルボンヌ大学で、オネゲル、メシアン、ブーランジェ、J.シャイーらに師事しました。
 1958年、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してデビュー。その後、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席客演指揮者(1971〜81年)、エルサレム交響楽団音楽監督(1978〜86年)、デトロイト交響楽団ミュージック・アドヴァイザー(1981〜83年)、ケルン放送交響楽団(1983〜91年)、フランクフルト歌劇場総監督(1987〜90年)、テル・アヴィヴのイスラエル歌劇場芸術監督(1994〜95年)を歴任、1995年からはパリ・オペラ座の中心的な指揮者として活躍していました。
 日本では、ケルン放送交響楽団とのマーラー連続演奏会でその地位を確立、在京オーケストラへの客演指揮も数多く、とりわけ東京都交響楽団には1981年の初登壇以降も頻繁に客演を重ね、1998年からは第4代音楽監督に就任しました。埼玉会館と横浜みなとみらいホールでおこなわれた「マーラー・シリーズ2000〜2004」は、その精緻で彫りの深い演奏が各方面から絶賛を浴びました。
 経歴からも察せられるとおり、ベルティーニはコンサートとオペラ双方に幅広いレパートリーをもって活躍した指揮者ですが、特に日本では、マーラー演奏のスペシャリストとして高い名声を誇っています。前述のケルン放送交響楽団との来日公演、そしてEMIへの交響曲レコーディングによって、近年のマーラー・ブームの立役者ひとりとなりました。都響の音楽監督に就任してからも、得意のマーラー演奏に冴えた手腕を発揮し、マーラー演奏の権威的存在として篤い尊敬を受けていました。 2005年3月17日永眠。
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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