アイヌ伝承〜至極の超越トランス音楽！

2005年4月20日 (水)

昨年惜しくも天逝してしまった安東ウメ子さんと共にアイヌ音楽伝承者としてワールド音楽ファンからの人気の高いOkiの最新作が登場！

アイヌ音楽の魅了を、レゲエ〜ダブ、エレクトロニックな手法を組み入れたミクスチャー・スタイルで表現し国内外で高い評価を得てきたOki。

今回、原点であるトンコリと向き合い、トンコリ（カラフト・アイヌに伝わるアイヌ民族唯一の弦楽器）のみで作り上げたアルバムその名もズバリTONKORIを5月22日リリースすることが決定した。

前作のDu Ainuは、故安東ウメ子と共に創った過去の音源をリミックスしたダブ・アルバムで新境地を切開く斬新な音を聴かせてくれたが、今回は原点回帰と言える作品を発表してくれそう。

なんと制作にあたって1970年代に残された記録テープを再度聴きおこし、そのノイズの奥に潜むアイヌ音楽特有のニュアンスやグルーヴをすくいあげ、かつての名人の演奏を忠実に再現。

さらにその記録を独自の解釈で広げた多重録音によるアレンジ曲やオリジナル曲までを収録、という手の込んだかつてない造りで聴くものを魅惑のアイヌ世界へと導いてくれます。

時に眠りを誘うような、なんともいえないもっさりとした奥行きのある甘美なトンコリの響きは、どこか郷愁の想い馳せる温もりを感じさせてくれる。

名手Okiにかかれば、アイヌの独特の空気感と見事な調和を生む。リズムと倍音の洪水と言える現在のダンスミュージックやテクノとも共鳴する新鮮かつ斬新な音楽へと昇華してしまう。

OKIの活動はイギリス音楽誌「The Wire」や米ニューヨーク・タイムズ紙などでも取り上げられ絶賛されています。伝統と現代を、時空を、境界線を、音の世界で緩やかに渡る至極のトランス・ミュージック。是非お試しを。

各界アーティストからも賞賛！

トンコリの音色はありそうで他になく、Okiが弾かなければ聞くことは希だ。楽器そのものは古代に通じる素朴なものだが、Oki独自の音楽精神がそれに厳密な調整を加え、ミニマルな感覚で現在によみがえらせている。荒ぶるロック魂が精妙なトンコリと出会う戦場の音楽だ。-細野晴臣

このほか大貫妙子、チチ松村、青柳拓次、井上薫ChariChari、渡部信一郎（サムライ・チャンプルー監督）、角松敏生らがOkiへ賞賛のコメントを贈っています。

【OKI プロフィール】

樺太アイヌに伝わるアイヌ民族唯一の伝統楽器「トンコリ」奏者。楽器プレイヤーとしてだけでなく、アイヌ音楽の伝統にダブやレゲエなど世界のルーツ音楽のダイナミズムを織り込んだ斬新なサウンド造りで独自の音楽スタイルを切開き、知られざるアイヌ音楽の魅力を国内外に知らしめてきた稀有なミュージシャン/プロデューサー。

神奈川県出身、北海道旭川在住。日本人を母に、アイヌを父に持つ。東京藝術大学工学科卒業後、87年にNYに渡る。「2001年宇宙の旅」でしられるダグラス・トランブルの映像プロダクションで美術製作アーティストとして活躍した後、映画制作の美術監督として日本のプロダクションに迎えられたのを機に92年に帰国。

ところが映画プロジェクトの破綻と共に失業の身に。暗澹たる気分でおつずれた自らのルーツでもある北海道で樺太アイヌの伝統的弦楽器「トンコリ」とであう。

アイヌ音楽を核にしながらも現代に響くエッジの効いたサウンドは、年代を問わないあらゆる音楽ファン層の支持を集め、その活動は数多くのメディアで紹介。とりわけ安東ウメ子のアルバム・プロデュース作品は多くの音楽評論家、ミュージシャン、各界のクリエーターたちから絶賛されている。