Sony 「バイオ」の新CMソングを歌うのはこのバンド！

2003年6月2日 (月)

毎回CMソングが話題となるSony「バイオ」の最新CMに起用されたのは北欧ロック・シーンから登場した3ピース・バンドEskobar（エスコバ）の日本デビュー・アルバムThere's Only Nowに収録の“Into Space”。透き通るようにサラッと耳馴染みの良い曲を届けてくれるこのバンドを要チェック！！

■ Eskobar ■
北欧ロック・シーンからまた期待のニュー・カマーが登場。ストックホルム郊外の小さな街で結成されたEskobar（エスコバ）は、ロックのもつ鮮烈なパワーとギターのクリアでクリスタルな美の感触を伝えてくれる3ピース・バンドだ。彼らの音楽はとてもメロディアスでポップ。なのに、歴代のどのスウェディッシュ・バンドとも比べられない、独自の閃きを宿している。日本デビュー作となるセカンド・アルバムThere's Only Nowは、既に本国とヨーロッパでロング・セラーを記録。シングル・カットされたSomeone Newは、コンピレーションに収録され、100万枚以上のセールスを記録している。先ごろ行われた来日コンベンション・ライヴで聴くことができた彼らの演奏（アコースティック・ケース）は、彼らの真髄をストレートに伝えるものだった。特に、ヴォーカルのダニエルのエンジェリックなハイトーン・ヴォイスは、その場に美しい氷のランドスケープを幻視させるかのような厳かさに満ちていた。
「スウェーデンでメインになっている音楽ムーヴメントには、所属していないと思う。チャートの上位を占めているのは自国言葉で歌われた音楽だしね。でも、ヨーロッパ諸国でこれだけ歓迎されたのは予想外なんだ。最初から売れる音楽をやろう、と目論んでいたわけではないからね」（ダニエル/ヴォーカル）
「セカンドが売れてから、僕らの生活も変わった。2001年の10月からずっとツアーをしているんだ。もう15カ国ぐらい回ったかな」（フレデリック/ギター）

20代後半という彼らが成長期に聴いてきたのは、90年代を席巻したブリット・ポップ。Stone RosesやCharlatansに傾倒し、更に80年代のニューウェイヴを経由した彼らの音楽が、不思議な無国籍性にあふれているのはそのためなのかも知れない。
「よく指摘されるように、僕らの音楽には、確かに思春期的な要素があるのかもね。でも、情熱的なエモーションを歌うことことが子供っぽいことだとは思わない。恋愛しているときにドラマティックな気持ちにならない人間なんていないだろう？それに僕は本質的にとてもロマンティックな人間だし･･････」（ダニエル）

ゴージャスな質感の音像と、その奥に氷のように燃えているピュアなパッション。Eskobarの音楽にとって重要なのはスタイルではなく、その唯一無二のスピリットなのだ。

文●小田島久恵