チャットモンチーAL先行レビュー！

2006年6月14日 (水)

大注目すべき！チャットモンチー！

ただ好きで普通に生活しながら音楽を作っていたら、それはとんでもないものだった...

徳島在住の女の子3人組チャットモンチー。
『Rock'on Japan』誌では「数年に一度の新生登場」と称され、その音楽性＆ライブの評判はすでに高い。その幼稚なルックスとは裏腹に、音はオルタナロック。女の子だけの3ピースで自分たちで作った曲を自分たちで演奏できる。ありそうでなかった、誰もできなかった、実は革新的なバンドである。

デビューミニアルバムとなる『Chatmonchy Has Come』、1stシングル「恋の煙」、そして6月7日に2ndシングル「恋愛スピリッツ」をリリース。

またすでに『Rock In Japan Fes.』、アジカン主宰の『Nano-Mugen Fes.2006』などの大型フェスへの主演も決定！注目度は高まるばかり！

じわりじわりと染みる革新性！1stアルバム

チャットモンチー

シーンを塗り替える待望の1stアルバム『耳鳴り』は7月5日リリース！

アルバムではライブでお馴染みの名曲「ひとりだけ」など未発表曲10曲と2ndシングル「恋愛スピリッツ」に加え、デビューミニアルバム収録の「ハナノユメ」、1stシングル「恋の煙」も新たにアルバムミックスで収録と、完璧な全13曲。

アルバムを先行レビュー！想像と期待を膨らませて下さい

先日、リリースよりひと足先にhmv.co.jpへ届いた『耳鳴り』の音源。アルバムが発売されれば今作の凄さはあっという間にリスナーのみなさんに伝わるはずですが、期待を込めて各曲の先行レビューをお届けします。

また、アルバムリリース日前後にはチャットモンチーのメンバーへのインタビューコメントも掲載予定！御期待下さい！

■『耳鳴り』HMVレビュー■

1.東京ハチミツオーケストラ: ディストーションのかかったギターのストロークが高らかにアルバムのはじまりを告げるミディアムテンポチューン。「東京」という街に出てきた主人公 (バンド自身にも重なる)の期待と不安を絶妙に描くいきなりの佳曲。期待と不安を背負った"夢が夢でなくなる東京"という一節がチャットモンチーらしい。
2.さよならGood bye: 切ないメロディとブレイクビーツ風のドラム、途中のダブ風ディレイなどアレンジの小技が利いている楽曲。サビでの橋本の声の切実さに心打たれる。
3.ウィークエンドのまぼろし: 冒頭の緊張感から徐々に畳み掛けるようなサビ～16ビートで表現される繊細な疾走感の中盤～突如カウベルがリズムを刻み出して穏やかに迎えるエピローグ... というクールな展開に富んだ曲。絶妙にゆれながらはらはらとリズムを乗りこなす橋本のVo.も良い。
4.ハナノユメ(Album Mix): デビューミニアルバムの1曲目を飾った記念すべき曲。アルバムミックスではギターのエッジが立った感じになっており、ポップなメロディーとの対比がより鮮明に響いてくる。
5.どなる、でんわ、どしゃぶり: かなりヘヴィー！シングルではあまり見えなかったチャットモンチーのダークサイド。うねるベースのフレーズに味があり、トゲのある言葉を吐く橋本のヴォーカルもかなりぶっとんでいる。中盤のギターソロもすごく意思に満ちていて頼もしい。
6.一等星になれなかった君へ: 1つ前のヘヴィーさから一転、甘く切なさを含んだメロディが素敵なスケールの大きな曲。"100億光年の時を超え今日より美しい空はない"というキラーフレーズが光る。
7.おとぎの国の君: ミニアルバム収録の「惚たる蛍」のようにチャットモンチーの持ち味でもあるファンタジックで浮遊感に満ちた1曲。愛する人との別れを信じられない(信じたくない)心の機微を福岡のイマジネーションに満ちた言葉で丁寧に描く。サビで歌詞とアンサンブルがぴったりフィットする瞬間にはカタルシスを覚える。
8.恋の煙(Album Mix): ファーストシングルのタイトル曲。ギターが鳴り響くイントロからの展開が絶妙なバンドとしての体力を証明する強力な楽曲。後半、橋本が「二人...」と囁くところにはやはりゾクっとさせられる。これまた福岡の描く歌詞が素晴らしい。
9.恋愛スピリッツ: セカンドシングル楽曲。アカペラのイントロを経てなだれ込んでくる轟音ギター、そしてそれを大きく包むリズム隊のコンビネーション。3人の演奏の一体感と、祈りにも似た橋本の歌詞が凄まじいオーラを放つチャットモンチー出色の名曲。
10.終わりなきBGM: 5拍子&ギターとベースのリフがファンタジックに絡み合う前半ヴァースから一転してポップなサビへと転化する感覚にドキドキする楽曲。子供の鼻歌のような軽やかな雰囲気をまといつつ、やはり切ない橋本のボーカルがチャットモンチーらしい。福岡がいいベースを弾いています。
11.プラズマ: DVDレコーダーのリモコンになぞらえて2人のカンケイを説く、という福岡の歌詞世界と、チャットモンチーの一筋縄でいかない感じがマッチした曲。後半の疾走感溢れるコーラスから、なんともあっさりと落とされるエンディングまでの展開がくせになる!
12.メッセージ: 今作中最も美しいといえる曲。訥々と刻まれるリズムとアコースティックギターのストロークに時折挿入されるピアノの儚いフレーズが圧倒的な存在感。突如エンディングを迎えるこの曲は、聞き手の気持ちを宙に浮かせたまま逃げてしまう。しかし、そここそが彼女達の表現の凄いところ。
13.ひとりだけ: エンディングを飾るこの曲はギターが轟音で迫りまくる約6分の超大作。まるで橋本の日記を覗いているかのような赤裸々な歌詞はひたすらヒリヒリしているが、ポップセンスを失わないメロディーの先には希望が見える。ライブの最後にもよく演奏するという相応しい楽曲。

バイオグラフィ

2000年 4月橋本（Gt&Vo）を中心に“チャットモンチー”が結成される。
2002年 3月橋本の高校の同級生であった福岡（Ba&Cho）が加入。
2004年 4月福岡のサークルの先輩だった高橋（Dr&Cho)が加入、現在のメンバーとなる。部室を主な練習場所とし、積極的な活動を始める。
4月徳島で行われたバンドコンテスト「はな・はる・バンドコンテスト」で、グランプリを受賞。
6月自主制作のミニアルバム『チャットモンチーになりたい』を制作
（※2005年6月の終売まで、約40回のライヴで1,500枚を手売りする）
地元バンドの間で早くから共感を呼び、「3人組女性ロックバンド」として徳島の情報誌『タウン情報トクシマ』、『あわわ』等でも紹介される。
地元徳島を中心に月5，6本のペースでライヴを行っており、関西、関東でもライヴを展開中。

おすすめアーティストの新作！

ゆらゆら帝国 / 次の夜へ
アルバム『Sweet Spot』を凌ぐ、ゆらゆら帝国、2006年衝撃の新曲。夏のフェスでみんなが歌えるようなポップな曲に仕上げたという今作。オルタナ感を遺しながら純粋に良い曲に仕上がった。