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渡辺暁雄の最高傑作! ヘルシンキ・フィルとのシベリウス

2003年3月25日 (火)

渡邉暁雄の最高傑作。1982年ヘルシンキ・フィルとのシベリウスが遂にCD化!

1982年、創立100周年を迎えたヘルシンキ・フィルが、オッコ・カムに率いられ初来日、シベリウス交響曲チクルスを行い、その素朴で清澄なオーケストラの響きとシベリウスの音楽語法を知りつくした独自の表現が大評判となります。この時、カムとともにチクルスを振り分けたのが日本の誇るシベリウスのスペシャリスト、渡邉暁雄。
1919年、日本人の牧師を父に、フィンランド人の声楽家を母として生まれた渡邉は、文字通りの母国意識をフィンランドに持っていた音楽家でした。特にフィンランドの生んだ偉大な作曲家シベリウスの音楽には特別な感慨を抱いており、その交響曲のほとんどを日本初演するなど、シベリウスを日本に紹介するのに情熱を注いでいたのは有名な話。
この時のチクルスでは、交響曲第1、4、7番の3曲を指揮しています。また、一晩に交響曲3曲を一挙に演奏したのは、チクルスの中でも今回のCDに収録された1月28日の公演のみであり、アンコールに至るまでコンサートの全プログラムが2つのディスクに分けて収録されています。
「シベリウスの音楽の特徴は、フィンランド語の特性と切り離せないものがある」と語る渡邉は、シベリウス・オーケストラともいうべきヘルシンキ・フィルを前にして自信と気迫に満ちています。
《第1番》では、第1楽章冒頭、クラリネット・ソロの長いモノローグに続いてヴァイオリンが朗々と入ってくる部分から豊かな情感があふれ、共感に満ちた音楽は質朴な力強さをも伴った響きとともに見事なスケール感を描きます。また、第4楽章ではゆったりとうねるように歌う第2主題が築くクライマックスが、渡邉の母国フィンランドへの深い愛情を示しており感動的。
冒頭から低弦による暗く内向的なモノローグが独特の魅力を放つ《第4番》は、難解と言われながらも人気の高い傑作。ヘルシンキ・フィルの持つローカルな音色もこの曲にはふさわしく、断片的な動機を巧みに提示する渡邉の指揮により、たとえば第4楽章での明るいはずのグロッケンシュピーゲルまでがもの悲しく響いて、全体はまさに北欧の冷気に満たされるかのようで非常に印象的です。
そして《第7番》は、渡邉自らが「最もうまくいったコンサート」と語ったこの日の最後を飾るプログラム。温厚誠実な人柄通りの表現が円熟の深みを湛えており、その品格の高さが無類ともいえる境地に達した名演です。
尚、《第1番》の余白には、アンコールとして演奏された《悲しきワルツ》と、フィンランド語を駆使しておこなう貴重なリハーサル風景が収録され、渡邉の張りのある元気な声にも驚かされます。1990年6月22日、71歳で惜しまれつつこの世を去った日本を代表する指揮者であり、シベリウスのスペシャリストであった渡邉暁雄の絶頂期の名演奏が、音質良好な状態で復刻されたのは何よりの朗報といえます。


1982年ヘルシンキ・フィル初来日シベリウス・チクルス

「渡辺暁雄はすばらしい指揮者だった、あの演奏はすごかった。といった時、ホント? という人がいたら、このCDを渡せば納得するだろう。」池田卓夫(日経新聞編集委員)

遂にCD化 初出
渡辺暁雄と名門ヘルシンキ・フィル
理想的コンビのシベリウス
渡辺自ら「最もうまくいったコンサート」と語った最上のシベリウス

にじみ出る品格とやさしさ。驚きの大スケール。これぞシベリウス

シベリウス:@交響曲第1番
      A悲しきワルツ
      B渡辺暁雄インタビュー&リハーサル
渡辺暁雄(指)ヘルシンキ・フィル
録音:1982年1月28日福岡サンパレス・ライヴ(ステレオ)
オケ、指揮者とも息もぴったりで大変な熱気。予想以上の大スケールで、1 楽章などもあまりの立派さに鳥肌。第2楽章などしみじみと湧き出る感興に涙。終楽章も圧倒的な高揚感でせまり、言葉を失いました。大変感動的です。また、クラリネットに指揮者になる前のオスモ・ヴァンスカも参加しています。音質も特筆で、当時最も良い響きといわれた福岡サンパレスの雰囲気をあますところなく再現されています。


「終極に神の存在を見る4番」〜オスモ・ヴァンスカ
無類の格調。ファン狂喜のカップリング渡辺シベリウス芸術の頂点
シベリウス:@交響曲第4番
      A交響曲第7番
ヘルシンキ・フィル 渡辺暁雄(指)
録音:1982年1月28日福岡サンパレス・ライヴ
シベリウス指揮者渡辺暁雄ならではのカップリングで、これぞ渡辺=シベリウス芸術の真骨頂。特に7番は無数の楽想が集まり大河となり海となり銀河となるといった趣が渡辺ならではの透明感とスケールの大きさで演奏されきった名演中の名演。4 番もにじみでる味わいに脱帽でございます。音質も万全で1982年録音ということもあり、大変良好でTDKOC 012 同様アルトゥスが担当。(K.I.)

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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交響曲第4番、第7番 渡辺暁雄&ヘルシンキ・フィル(1982年ライヴ)

CD 輸入盤

交響曲第4番、第7番 渡辺暁雄&ヘルシンキ・フィル(1982年ライヴ)

シベリウス(1865-1957)

ユーザー評価 : 5点 (17件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥2,849
会員価格(税込) : ¥2,479

発売日:2003年04月18日

  • 販売終了

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交響曲第1番、悲しきワルツ 渡辺暁雄&ヘルシンキ・フィル(1982年ライヴ)

CD 輸入盤

交響曲第1番、悲しきワルツ 渡辺暁雄&ヘルシンキ・フィル(1982年ライヴ)

シベリウス(1865-1957)

ユーザー評価 : 5点 (12件のレビュー) ★★★★★

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発売日:2003年04月18日

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