【インタビュー】toe

2009年12月16日 (水)

interview

toe

12/9に待望のニューアルバム『For Long Tomorrow』をリリースしたtoe。圧倒的な完成度で最高傑作との呼び声も高い!そこでtoeの山嵜氏にインタビューを敢行!音楽に対するあり方など興味深い話を聞いてきました!
※注!口調が若干えらそうな感じなのは、インタビューアーが旧知の仲な為です。ご了承下さい。(山嵜) ・・・との事ですのでご了承を!(笑)

--- 新しいアルバムの評判はすごく良いですね。売れ行きも良いみたいだし。

山嵜そうだね。ありがたいですよ。

---ここ最近CDのマーケットって下がってるって言われてますけど、toeの新譜のように良い作品が売れてホント嬉しいですよ。

山嵜:俺も嬉しいけど。でも結局、音楽で食べていくつもりはないからさ。例えば○○枚売れましたってなっても、ずっと飯を食っていける程のお金は入ってこないわけで。だから最初からそこは分けて考えておいて、ちゃんと別に自分の食いっぷちを持ってればさ、CDが売れようが売れまいが自分の音楽はブレないと思ってるんで。

--- 個人的には同感ですね。個人やバンド自身がやってるレーベルを見てると健全だと思いますね。toeはレーベル運営もされてますけど、自身のレーベルMachupicchuから出してるアイルランドのEnemiesの調子どうですか?

山嵜:枚数的にはまあまあだねー。もうちょっと売れてくれると嬉しいけど。(笑)

---でも、まだ日本で知名度のあまり無い海外のバンドをリリースしても、今はそんなに枚数でないでしょ。

山嵜:そうだね〜。元々EnemiesってCDリリースだけで、日本にツアーでよぶ気は無かったのよ。でも彼らが結構日本に来たいって言うからさ。で、せっかく来るならうちらもツアーブッキングとかしてあげないとなと思って。

---結構長いツアーでしたよね。

山嵜:そう、2週間くらい。toeは何カ所かだけしか出れなかったんだけどさ。でも、おかげさまで大きめの会場は結構客入りも良かったから、ある程度は彼らにギャラも出してあげれたんだけど。

---じゃあ、彼ら喜んでたんじゃないんですか?

山嵜:うん。アイルランドでライブやってもそんなお客さん入らないって言ってたから。(笑)

---次にMachupicchuから出す予定のバンドとかいないんですか?

山嵜:今のところはないね。

--- レーベル運営で山嵜君がメインでやってるんですか?

山嵜:ううん、俺は「いいね、やろうよ!」って言うだけのことが多いかな。(笑)

---海外のレーベルやバンドとの連絡のやり取りもありますよね?

山嵜:そこは俺が適当な英語でやってるよ。あと、さとしが仕事で英語使ってるから契約書なんかの話は任せてるな。

---toeの海外リリースの話とかってあるんですか?

山嵜:今、UKとヨーロッパの方は海外のあるレーベルと話は進めてるよ。いつになるか目処は分からないけど。あとアメリカはまた違うレーベルを考えてるとこかな。向こうにはコロニーズ(Collections of Colonies of Bees)もいるしさ。

---すでに海外のバンドでもtoeのこと知ってる人達多いですよ。

山嵜:まあ、実際に海外でちゃんとリリースしたらもっと広がるんだろうけど。

---最近って海外のレーベルだとCD以外に、アナログLPもちゃんと作ってリリースしてますよね。

山嵜:ダンスミュージック系のレーベルだと、CDフォーマットだけ作らないで、アナログ盤とWAVとかのデジタル配信だけってところもあるみたいだね。

---何か今後を予見するような時代の流れですね。

山嵜:そうだよね。CDって今後グッズの1つになるかもよ。ライブでTシャツ買うのと一緒のかんじでさ。音も聴けるオマケ的な。

---でも、山嵜君ってまだCDの所有欲ってある世代でしょ?

山嵜:そうなんだけどさ。でも、俺CDってすぐ無くすのよ。パソコンに曲を入れた後に。ケースにしまっておくって習慣が無くてさ。開けたら違うディスクが入ってたり。(笑)レコードはちゃんとしまって持っておくんだけど。。

---では、新作について伺います。前作はクラムボンのミトさんのプロデュースでしたけど、今回はどうしたんですか?

山嵜:今回は自分達だけだね。前作でミト君とやった時は自分達が予想してないとこが、グッと良くなったりして。まあ、それを狙ってミト君にお願いしたんだけど。あと、うちらって元々そんなにレコーディング経験も無かったから、カッチリ録音したい方だったんだよね。でもミト君には最初から「クリックは無しね」って言われてさ。(笑)まあ、バンドのカッコ良さって曲の中でグルーヴが早くなったり遅くなったりすることだし、実際前作はそれで録ってみたら良かったんだよね。 で、今回はその経験を生かして半々って感じで。クリック無い方が良い曲はそのまま録って、カッチリしたテンポで録りたい曲はクリック使って。

---じゃあ前作の経験があったからこその今作のセルフプロデュースですね。

山嵜:そうだね。あれが無かったら未だにガチガチで録音してたかもしれないし。

---レコーディングの作業って全部美濃さんがやってるんですか?

山嵜:そうだよ。マイク立てたりエンジニアとアシスタントがやるような事も全部美濃君がやってる。

---その間、山嵜君は何やってるの?

山嵜:マンガ読んだり、寝たりしてる。(笑)俺は音に関しては好き、嫌いってことは確実に判断できるけど、音質が良い、悪いって観点ではよく分からないからさ。まあ、世間一般で良いとか、悪いとされているモノの基準っていうのは、自分のやってることとは関係ないって思ってるから。そういうのからは距離をおくようにしないとさ。

---その辺は美濃さんとの阿吽の呼吸ですね。

山嵜:でも、アルバム分の楽曲をレコーディングするって大変だよ。(笑)

---今回結構長くレコーディングしてましたよね。

山嵜:ギター録ってると、だんだん訳分からなくなってきてさ、「あれ、同じ様な感じのかぶせ、この前違う曲でやったなあ」って。(笑)精神力とアイディアがギリギリだよね。

---山嵜君ギター上手くなったんじゃないですか?

山嵜:上手くねぇよ。(笑)単に上手く見せるのが上手いんだよ、俺。ちょっとしたことなんだけど、拍の頭でわざと後ノリにしたりして結構誤摩化してる。(笑)演奏技術とはまた別の種類の技術だよね。

---アコギの曲とかでそれやってますよね。

山嵜:そうそう、かっこいいじゃん、あれ。そして上手そうに見えるし。(笑) ギターの演奏だけで言ったら、高校時代が一番上手かったんじゃない?それに、今使ってるギターもテレキャスもフェンダージャパンの普通のだし。俺、そんなにビンテージギターとかに興味ないんだよね。

---新作アルバムって奥さんとかお子さんに聴かせたりするんですか?

山嵜:勝手に聴いてる。まあ、良いも悪いも言ってこないけど。

---新アルバムのツアーは来年2月からですね。

山嵜:うん、やる曲とかまだ何も決まってないけど。今年いっぱいはメンバーが忙しいからね。美濃君もレコーディングエンジニアやってるからスケジュール詰まってるしさ。

---リハにあまり入れないんじゃないですか?

山嵜:あまりマメに入れる状況ではないね。できれば週に1回は絶対リハには入りたいんだけど、何も決めてないとずるずるしちゃうね。 まあ、がんばりますよ〜。

---今日はありがとうございました!
 

 

 

 

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