深津絵里主演！ 『女の子ものがたり』

原作は、「毎日かあさん」がテレビアニメ化、「いけちゃんとぼく」が実写映画化されるなど、その作品群が次々と映像化され、サイバライヤーとなる2009年、最も注目を集めている人気漫画家・西原理恵子の自叙伝的作品「女の子ものがたり」。ハードカバー漫画としては異例の大ヒットを記録しているベストセラーの待望の映画版となる本作では、西原の子供時代を髣髴とさせるエピソードが次々と登場！かつて子供だったすべての大人の共感を誘い、笑顔をもたらすに違いない。決して裕福とはいえない暮らしの中で、明るくたくましく生き抜く女の子たちの姿は暗いニュースの多い時代に、“自分だけのシアワセ”の見つけ方を教えてくれるだろう。

スランプに陥ってしまったヒロインが夢に向かって頑張り始めた頃の自分を思い出し、前向きな気持ちを取り戻していく姿を温かい目線で描きだした感動のものがたり。現実が思ったよりも厳しくても、シアワセの種を見つけることはできる。それは、一人一人、自分の中にきっとある。だから、思い出して、歩いて行こう。かつて女の子だった、そして、女の子まっただ中にいるすべての人を優しく勇気づける珠玉の作品に仕上がった。

西原の分身ともいえるヒロイン・菜都美を演じるのは、深津絵里。原作のファンだったと言う深津がスランプから立ち直っていくヒロインをみずみずしく、透明感あふれる魅力で好演し、同世代の女性たちが共感するヒロインが誕生した。そして、その高校生時代を大後寿々花が、小学生時代を森迫永依がそれぞれ演じているのにも注目。共演は、波瑠（きいちゃん役）と、高山侑子（みさちゃん役）など、注目の若手女優たち。さらに、福士誠治や風吹ジュン、板尾創路、奥貫薫ら多彩な役者たちが人間味あるキャラクターを演じ、作品に深みを与えている。

脚本・監督は『子猫の涙』で2007年東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門特別賞を受賞した森岡利行。原作へのリスペクトと愛情たっぷりに、笑いと涙、そしてキラキラした輝きに満ちた作品を作り上げた。

西原作品ならではのカラフルな色彩を映像でも表現すべく、メインロケ地に選ばれたのは、海と山のある懐かしい風景が広がる愛媛県の大洲市と伊予市。真っ青な空、咲き誇るひまわり、いろんな匂いのする原っぱ、吹き抜ける風、きらめく太陽の光。美しい自然が、菜都美のものがたりをおだやかに彩っていく。

音楽を担当したのは、シンガー・ソングライターのおおはた雄一。ものがたりに寄り添うような繊細なメロディーで、本作の世界観を一層際立たせている。主題歌は、持田香織（Every Little Thing）、原田郁子（クラムボン）、おおはたが本作のためにコラボレーションし、書き下ろした「タオ」（中国語で“道”の意）。心に染みるその楽曲はさわやかな感動を呼び、映画館を出た後も観客の心に余韻となって残るだろう。

女の子の数だけ、シアワセの道がある
シアワセの種は、あなたの中にもきっとある　すべての<女の子>を元気にする、あの頃の友だちから届いた感動の物語

人生にちょっぴり迷ってしまった漫画家、高原菜都美、36歳。漫画が描けない。やる気が出ない。何を描けばいいのかわからない。昼間からビールを飲み、たらいで水浴し、ソファで昼寝するダメダメな毎日。新米編集者の財前からは、「先生、友だちいないでしょう？」とキツイ一言を投げかけられる始末。だけど、そんな菜都美の記憶の中でよみがえり、菜都美を信じ、励ましてくれる人がいる。海と山の見える小さな町で出会ったきいちゃんとみさちゃん。少女から大人に成長していく未完成でいとおしいあの頃、同じ時間を過ごし、情けないことも楽しいことも一緒に笑い合い、悩みを語り合った友だち。いつしか3人の道は分かれ、それぞれの道を歩むことになったけれど、菜都美の人生を変えてくれた、大好きな、大切な友だち。ある夏の日に繰り広げた人生最大のケンカで決定的な別れをし、菜都美が上京してから時が流れ――。故郷に帰った菜都美は、きいちゃんとみさちゃんの“想い”を受け取る･･･。今はもう会えない彼女たちが教えてくれた、菜都美がどんなに探しても見つけられなかった答えとは――。

監督:森岡利行

原作：西原理恵子
音楽：おおはた雄一

深津絵里、福士誠治、大後寿々花、風吹ジュン、板尾創路、森迫永依、奥貫薫、波瑠、高山侑子

© 2009　西原理恵子・小学館 ／ 「女の子ものがたり」 製作委員会