無人島 〜俺の10枚〜 【THE BEACHES 編】

2009年8月19日 (水)



  無人島  
   
 

無人島 〜俺の10枚〜

音楽好きには、超定番の企画がHMV ONLINEでもスタート!その名も“無人島 〜俺の10枚〜” !!なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらいます!ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別です!今回のお客様はTHE BEACHES

無人島 〜俺の10枚〜 過去のArchiveseはこちら!
 
   
  THE BEACHES  

THE BEACHES Profile

THE BEACHES[ヒサシ the KID(Vo・G)/dij(Dr)/r.u.ko(key)/TOMOTOMO club(B)]2006年に結成されたTHE BEACHESはDisco、New Wave、Reggae、Punkなどあらゆるジャンルを飲み込んだRockでフロアのオーディエンスをDance Peopleに変える。
2006年5月に1st ALBUM『THE BEACHES』を発表し多くのメディアに注目を浴び、音楽誌「SNOOZER」の2006年ベストアルバムにランクインした。そして何よりも彼らの魅力はライブにあり、2006年のデビューから様々なイベントに出演し、オーディエンスはもとより共演したアーティスト達からも絶賛され、各会場を真夏にする彼らのライブは必見。
そして、2007年7月に待望のセカンドアルバムを発売し、初のワンマンライブツアーを行いさらに注目を集める。 2008年3月にはNY〜LAまで7都市でのUS Tourを行いアメリカにビーチズ旋風を巻き起こす。 同年の夏FUJI ROCK前夜祭、RISING SUN ROCK FESTIVALに出演し、オーディエンスを大いに沸かす。
9月にはTHE BEACHES Tour 2008「波に乗りたい〜POLICE&GIRLS&BOYS編〜」で鹿児島から青森まで、日本縦断。
 
 

THE BEACHES が選んだ10枚!

 
  Handcream For A Generation    

CD Handcream For A Generation / Cornershop

これからずっと一人で退屈な人生を送っていかなければならい俺。10 枚じゃ不安で島に辿りつくまでに死んでしまうかもしれない・・・とて も選びきれない・・・仮に辿りついたとしても3日で死ぬだろう・・・ という事で諦めて2000年代のアルバムだけにしてみた。2002年 リリース。最高にロックンロール。最高にダンスミュージック。インド 人メンバー含む彼らの旋律は俺の中でビーチズなるまだ見ぬバンドを育 て始めた。

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  Sell Our Soul    

CD Sell Our Soul / THA BLUE HERB

これも2002年リリース。俺は今どこにいるんだ?不穏な空気と共に 聞いた事もないような、でもどこか懐かしくもあるようなトラックがが 鳴り出し、ボスの言葉が聞こえてくると、そうか、ここは日本だ。これ が今俺達のいる場所の風景か。アジアの片隅にあるちっぽけな国で、こ れが世界のすべてだと思ってしまっているちっぽけな自分がそこにいる 事を気づかされる。そんな俺は無人島にでも行って違う世界を知った方 がいいのだ。

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  Arular    

CD Arular / M.I.A.

2005年。CornershopやTHA BLUE HERBが俺の中に点け た導火線を一気に爆発させたのがこれ。渋谷HMVに最初に入荷さ れたのは何枚だったんだろう。棚に残った最後の1枚を手にしたのが俺 だ。俺達の知らない世界の裏側では、タフな毎日を踊りたおすこんなに も力強いビートがあったのか・・・俺にはこんな音楽が必要だったん だ。ってな事でビーチズ結成に大きな影響を与えた1枚です。

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  Slam Dunk Presents Funk Carioca    

CD Slam Dunk Presents Funk Carioca / VA

そんなM.I.A.の影響で知る事になるバイレファンキなるダンス ビート。最初に手に入れたのがこれ。M.I.A.の代表曲「Bucky Done Gun」の元ネタも入ってる。元ネタっていうかまんまっていうか (笑)このブラジルゲットー生まれのダンスビートを存分に楽しめる1 枚。そしてこのヴァイヴをポップスとして鳴らした「Arular 」 というアルバムの凄さも改めて思い知る。

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  Barcelona Raval Sessions 2    

CD Barcelona Raval Sessions 2 (廃盤) / VA

これを発見したのも確か渋谷HMVの2階ワールドコーナーだ。2 階がビーチズを作ってると言っても過言ではない(笑)もちろん俺は ゴールドカードだ。なのに無人島送りにさせられる俺に餞別として10 ポイント追加してくれ!移民の街、スペインはバルセロナを行き交う 様々な人と音楽。これはカフェでのんびりお茶でもしながら聞くラテン 音楽じゃない。クソ退屈にやられたくない俺みたいな奴のための熱いス トリートミュージックだ。

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  Kuduro Sound System    

CD Kuduro Sound System / Frederic Galliano

世界中のストリートで奏でられる音楽探しの旅に出っぱなしの俺。バイ レファンキの次なる刺激を求めていたところで出くわしたクドゥルなる アフリカはアンゴラから生まれたゲットーミュージック。高速ダンス ホールの上に不機嫌なパーカッションが叩き付けられ、その中を吐き捨 てるように歌われているのはクソどうしようもない日々への苛立ちに違 いない。どパンク!!!

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  Crazy Itch Radio    

CD Crazy Itch Radio / Basement Jaxx

常に先を行くBasement Jaxxの2006年リリース作品。 M.I.A.以降スタンダードになって行く世界の裏側への熱い視線。もうこ の時点であっさり(そんなはずはないけどそう思わせるくらいに)スタ イリッシュに形にしちゃってるこの人達ってやっぱり凄い。フロアでの 爆発力も凄いけど、これ、家で聞いても本当にいいのだ。だから無人島 で聞いてもいいに決まってる。

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  Corinne Bailey Rae    

CD Corinne Bailey Rae / Corinne Bailey Rae

もう何も聞きたくないような気持になる事がある。クソ踊り疲れて金も ない。おまけに俺はもうすぐ無人島行きなのだ。どんな音楽も俺のこの 気持ちをわかってくれる事はないだろう。そんな時でもコリーヌだけは 聞ける。部屋に座り込み、ただうなだれてるだけの無駄な時間も悪くな いような気がしてくる。

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  Export / Import    

CD Export / Import / Magnifico & Turbolentza

2006年にリリースされている「V.A / Balkanbeats」これを きっかけにはまったバルカン半島発のジプシー音楽をベースにしたダン スミュージック。一曲目に入っていたMagnifico & Turbolenzaの 「Hir Ai Kam, Hir Ai Go」は国名をただ言ってくだけの曲。 ビーチズのファーストに入っている「Chitty Chitty Bang」とい う曲のアイデアとかぶっちゃってるのだ。確かリリース前後だったので 「あ〜あ」と思った記憶が。

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  Alegranza    

CD Alegranza / El Guincho

この常夏感には「やられた〜!!!」って気分だった。El Guinchoがビーチズって名前で俺達がEl Guinchoって名前でも良 かったのかもしれない。もしこの先どこかで会う機会があったらそう持 ちかけてみようと思う。無人島って言うと何故か南の島というイメージ も一緒について来るけどそうとは限らないのだ。北極圏近くかもしれな いし、南過ぎるかもしれないのだ。このアルバムがなければやってられ ないかもしれない。ただやっぱりHMVカード、10ポイントで無 人島は酷な話だ。20ポイントにしてくれ!

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THE BEACHES ニューアルバム!

 
  ハイヒール    

CD ハイヒール / THE BEACHES

ラテン、ディスコ、ニューウェイヴ、レゲエにパンクとあらゆるサウンドエッセンスを独自のフィルターを通して、フロアをロックしてきたBEACHESの2年ぶりのニューアルバム。

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Q:新譜「ハイヒール」について教えてください。 約2年ぶりのアルバムですが、どのような作品になっていますか? また、今作を作る前に何か念頭に置いたことってありましたか?

ファースト、セカンドではいろいろなビートにチャレンジして世界を広げたいという欲求が真っ先にあったと思います。今回のサードではそこはもう当たり前の事になっていたので最初は何も意識せずフラットな気分でスタジオに入ったような記憶が。とにかく今までチャレンジして来た事をベースに思い切って自分達の好きな事だけをやろうって事は思ってたかも。出来てみるとそれはやっぱり踊るための音楽だったし、歌と言葉を大切している曲だったし、個性的じゃないといけなかったし、ジャンルわけできない、世界中の音楽から影響を受けている・・・等、いろいろ意味でワールドミュージックとも言えるかもしれないし、日本語でしかありえないメロディーを持った歌謡曲とも言えるかもしれないし・・・真夏の夜を彩る傑作アルバムかと自負しております。

Q:特にここを聴いて欲しい、ってポイントはありますか?

たぶんプレイボタンを押したら嫌でも場の空気が変わる音楽だと思うので、その世界を楽しんでもらえればと思います。ひとつあるとすれば、パソコンに取り込む前に家にある一番大きいスピーカーで聞いて欲しいとは思いますね。より世界感を楽しんでもらえると思うし、隠された音が聞こえて来ると思います。

Q:前作を出してから何か得たものや、変わった感覚などはありましたか?

結局何も変わってないような気もするし、凄く変わったような気もします。今聞きたい音楽。それはいつも凄く大事にしている事なので、2008年の音楽じゃなくて2009年の音楽を作りたいっていう事です。そのために常に自分なりのアンテナは張っているつもりなので自然と去年とは違う事になっているとは思います。ただあいかわらず、ビーチズはビーチズだなとも思いますね。それは良くも悪くも。

Q:新譜レコーディング時のエピソードがあれば教えてください。

レコーディングに入ってしまえば作業は早いのであっという間でした。基本的には4人で「せーの」な一発録りってやつなので。ただ今回は今までの作品よりもより雰囲気を出すためのダビングは積極的にいろいろトライしました。おもにパーカッションなんですけど。ファーストアルバムからずっと一緒に作品を作ってきたドラムテックのチョコって男が5人目のビーチズになってくれたんですけど、次々と繰り出す辺境ビートは見てて聞いてて楽しかったし、このアルバムの凄く大事なポイントになっています。さっさと自分の作業を終えたKeyのr.u.koがレコーディング中に行った個展であのジャケットになった絵を見つけて来た事も大きかったですね。

Q:ひさしさんと言えばDJとして活動されてますが、DJを行っていることがバンドや作曲に影響することはありますか?

その影響が大半を締めているんじゃないかって思う事もあるくらいです。ライブにも作品にも大きく影響しています。

Q:最後に一言おねがいします。

世界は常夏!!!
揺らせココナッツ!!!
って事です。