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8/3 夜ジャズ開催!須永さんにお話しを訊く

2008年7月18日 (金)

夜ジャズ
 
83日、ジャズ experience Vol.6〜真夏の夜のラテン・ジャズ 開催!
@Club IKSPIARI(舞浜)


「真夏の夜のジャズ」という映画があります。ジャズの最も幸福な時代を切り取った、ジャズファンには聖典ともいえる名画。そう。真夏にはジャズなのです。ここではミュージシャン達と聴衆のユニゾンが幸せの音色を奏でていました。
『夜ジャズexperience Vol.6』の開催です。今回のDJ、そしてレコードコンサートにはクラブジャズ興隆となって依然浮上したラテンジャズにフォーカスします。Jazz jamboreeフロアではストリートやクラブに活躍の場を広げる若い才能をピックアップ。しかも公募って。メイン・ライブ・アクトには業界で話題沸騰中「KINGDOM★AFROCKS」が準備中。恒例の<一番近い打ち上げ花火>と共に夜ジャズ史上最多のゲスト陣が夏の夜を彩ります。真夏の夜のラテン・ジャズ。みなさんで幸せの音色を奏でてみませんか。


【レコードコンサート 〜クラブジャズによるラテン解釈、と題して〜

沖野修也×須永辰緒

【Guest DJ】

ラファエル・セバーグ
敷島、DJ Niche

【Live】

KINGDOM★AFROCKS
Shima&Shikou DUO

応募出演者による「JAZZ JAMBOREE」ライヴセット


Lounge open/start:14:00-     Main hall open:18:00 - 23:00 終了予定
Charge:前売り/3,500yen(通し)    当日/14:00からご入場は3,500yen/18:00以降ご入場は4,500yen
お問い合わせ:Club IKSPIARI/047-305-2525(代表)    ご予約:047-305-5700 


▼ こちらの応募は締め切らさせていただきました。

HMV ONLINEではこちらのイベントに5組10名様をご招待


ご応募される方は、下記応募フォームからアクセスしてください。 〆切りは、7月30日(水)中となっております。HMVにて厳正なる抽選の結果、当選者には7月31日(木)中にお客様にメールアドレスにてご連絡差し上げます。

※1. 応募には会員登録が必要になります。
(新規会員登録は⇒コチラ)。
※2. 会員登録のお済みの方は、応募フォームへ

※本公演は20歳未満の方はご入場いただけません。
ご応募資格は20歳以上の方に限らせていただきます。
※ご応募いただいたお客様の個人情報は、当キャンペーンの目的以 外には使用いたしません。
※当選者は、メールの配信をもってかえさせていただきます。 ご了承ください。

>イベントの詳細⇒Club IKSPIARI


須永辰緒さんからコメントをいただきました。


       ↑動画コメントを見る場合「再生」をクリックしてください。



須永辰緒さんインタビュー + ラテン・ジャズ・レコメンド

 

ラテンというと、どうしてもマニアックすぎて、
CDになっていないものがほとんどなんですよ。
いい曲はいっぱいあるんですけどね。



--- 今回の「夜ジャズ」のテーマが「クラブジャズによるラテン解釈、と題して」ということなのですが、ラテンやラテン・ジャズの入り口として、須永さんがまずオススメできる作品といいますと?


須永辰緒  『Fania Jazz Lounge』というアルバムがあるんですよ。その一連のシリーズは、ジャイルズ・ピーターソン、パトリック・フォージ、MURO、それからボク、みんなでコンパイルしていますんで。あの辺は、すごく分かりやすいと思いますよ。


それから、直接的なラテンではないかもしれないですけど、ルイ・ヴェガ系・・・ニューヨリカン・ソウルですね。あれも進化したラテン・ジャズだと思っているので。ニューヨリカン・ソウルは、日本でも大ヒットしたじゃないですか。だから、そういった彼らのラテン・タッチな側面は、日本人でも親しみやすいものなんじゃないかなと思うんですよ。その辺もチェックしていただけると、ボクらがクラブ・ジャズとラテン・ジャズをリンクさせようとしている、その言わんとしていることを分かっていただけるんじゃないかなと思っています。


--- ファニアをはじめラテン、ラテン・ジャズ関連は、まだまだCD化されていないものが山ほどありますよね?


須永  基本、7インチは出ていないですよね。しかも、7インチにいいのが集まっているんですよね、特にファニアは。


例えば、今度の「夜ジャズ」イベントで持っていってかけようと思っているのは、ラテン・テイストを持ったジャズ・・・アフロ・キューバンなリズムを使ったジャズなんか聴かせようと。やっぱり、その辺はブルーノートの諸作から抜き出してという感じで。こんな有名なアルバムに、実はこんな(ラテン・テイストを持った)曲が入ってるんですよって。58年から62年ぐらいまでのブルーノートのアルバムって、大抵1曲は入ってるんですよ。


1番好きなのは、フランシー・ボランかな。ケニー・クラークとフランシー・ボランのブルーノートからの唯一のアルバム『Golden Eight』。これは、ラテン色がかなり強いです。ファニアのような「どラテン」というか、「Body And Soul」なラテンではなくて、もうちょっと知的というか、ラテン解釈を加えたジャズで、大変聴きやすいかと思います。ラテン初心者の方でも楽しんでもらえると思います。


須永辰緒


--- 例えば、サブーのようなラテン・パーカッション作品でオススメを挙げるとしたら?


須永  ただ、サブーはパーカッション・パートが長すぎて、リスニングとしてオススメできるかどうかってところがあるんですけど。ルイ・ラミレスとか、モンゴ・サンタマリアとかはオススメですね。モンゴ・サンタマリアは、一時「タッチ・オブ・フュージョン」な時代があったんでけど、その頃の作品は、ラテンでありながら、美しいんですよね。そして、ブルージーなんですよね。初心者には、非常にオススメなアルバムが多いです。アトランティック期のちょうど手前とかですね。


ラテンというと、どうしてもマニアックすぎて、CDになっていないものがほとんどなんですよ。いい曲はいっぱいあるんですけどね。


  ・・・じゃあ、今から実際にお店(HMV渋谷店)に行って、10枚ぐらい選んでみましょうか?見ながらじゃないと思い出せないところもあるんで。


--- 是非、お願い致しますっ!


というわけで、急遽、HMV渋谷店のラテンおよびジャズ・コーナーに場所を移し、須永さんに直接、オススメ・アルバムをピックアップしていただけることになりました!


須永さんセレクト中


8/3「夜ジャズ」のレコードコンサートのテーマに冠された「クラブジャズによるラテン解釈」を踏まえつつ、初心者にもわかりやすい、ラテンとジャズの蜜月(?)盤を中心としたレコメンド・ディスクを都合13枚セレクトしていただきました。「夜ジャズ」の予習にはもちろん、これからのクラブ・ジャズ・ライフを100倍楽しむために欠かせない名品が揃いました。是非チェックのほどを! 



この1枚に、ファニアの魅力が全て詰まっています!


Fania Jazz Lounge From New York

 
4 『Fania Jazz Lounge From New York』
                 -Compiled by Tatsuo Sunaga


須永辰緒氏、その確固たるセンスでFania音源を「大人のクオリティー・ミュージック」に昇華。まるで、N.Y.はソーホーのホテル・ラウンジに迷い込んだかのような錯覚をもたらす、優雅でしなやかなジャズに加え、アザーサイドとしての極上のラテン音楽の数々をここにコンパイル。

 



ウィリー・コロンだったら、
コレは必ず通らなきゃいけない道ですね。
『Crime Pays』と迷うけど、やっぱりこっちかな。



El Malo
4 Willie Colon 『El Malo』


当時まだ10代だったウィリー・コロンの記念すべきデビュー・アルバムにしてラテン史に残る名盤。そのタイトルは、スバリ「ワル」。ストリートからの支持を存分に集めただけでなく、60年代末期、ニューヨーク・サルサが大きな変換期にあったことを伝えるという意味でも重要な1枚。上掲の須永辰緒氏選曲のFaniaコンピにも「Jazzy」が収録されている。


 




コレは、すごくイイですよ!安いし(笑)。



Little Giant

4 Luis Gasca 『Little Giant』


サンタナ・グループのメンバーでもあったトランペッター、ルイス・ガスカの68年初リーダー作にしてラテン・ジャズ最高傑作。ハービー・ハンコックやバーナード・パーディといった面子を揃え、クールでコクのあるラテン・サウンドを展開。フロア・キラー「Motherless Child」収録。





須永さんセレクト中

「入門者的には、コンピレーションから入るのもいいと思いますが、良し悪しがあるので・・・
今回ピックアップしたものを、丸々聴いたほうがいいですよ。胸にくると思います。
特に、ボサノヴァ・コンピは、ピンきりなんで。」





言ったら、まぁフツーですけど(笑)、聴きやすいのでオススメです。



Aleluia 1964-66

4 Quarteto Em Cy 『Aleluia 1964-66』


ボサ・ノヴァ詩人ヴィニシウス・ジ・モライスが、オリジナル・メンバー四人姉妹の名前の頭文字(シーヴァ、シナーラ、シベーリ、シレーニ)からグループ名をつけたという、ボサ・ノヴァ界随一の女性コーラス・グループ、クァルテート・エン・シー。64年のデビューから、アメリカ上陸を果たす66年の第一期黄金時代までの楽曲を網羅。






若いコ向けにということで。コレは、超ハッピーですよ。
アナログは、5万円ぐらいするんですけどね。



Mario Castro Neves & Samba S.A.
4Mario Castro Neves
  『Mario Castro Neves & Samba S.A.』


 ボサ・ノヴァ創成期から活躍するカストロ・ネヴィス兄弟の弟、マリオが率いるマリオ・カストロ・ネヴィス&サンバ・SAの唯一のアルバム。この1枚でブラジル音楽史に名を残したともいえる程の名盤。マリオのピアノを中心にしたトリオをバックに、タイスとビバという2人の女性がヴォーカルをとる、須永氏曰くの「超ハッピー」盤。日本では以前、2001年にCD化(世界初)され、ブラジル音楽のリイシューとしては驚異的なセールスを記録した。





通称「黒タンバ」。コレはすごい好きですね。



Cure Jazz
4 Luiz Eca / Bebeto / Helcio Milito 『Tamba』


 通称「ブラック・タンバ(黒タンバ)」と呼ばれる、所謂タンバ・トリオのRCAブラジルでの74年1stアルバム。ルイス・エサのエレクトリック・ピアノ/ムーグ/オルガン、ベベートのソフトなヴォーカルとフルート、エルシオのストイックなパーカッションは、通常のピアノ・トリオの想像を超えたイマジネーションに溢れている。ソフト・サンバ路線のメロウ・グルーヴから、クールでアブストラクトな音響系テクスチャまで自在。





こういうのいいと思いますよ。ボクが買いたいぐらい。
バカラック集なんですけど、結局、入り口は広い方がいいと思うんですよね。



Steel Pan Plays Bacharach
4 V.A. 『Steel Pan Plays Bacharach』


 スティール・パン・シリーズの第3弾。フィーチャリング・ヴォーカリストとしてG.RINA、さらに、注目のワークショップ・オーケストラ=サンシャイン・ラヴ・スティール・オーケストラ(リトル・テンポの土生"TICO"剛、田村玄一、バッファロー・ドーターの大野由美子)の初音源も収録。その他、原田芳宏、トニー・ガッピー、シネマ・ダブ・モンクスといった日本、トリニダード・トバゴのスティール・パン奏者によるユニークなバカラック・ソングを楽しめる。

  




所謂、踊れるラテンじゃないけれど、コレはすごい好きですね。タンゴです。
タンゴとか、フォルクローレは結構好きなんですよ。



Troileana
4 Liliana Barrios 『Troileana』


 アルゼンチンの女性タンゴ歌手、リリアナ・バリオスの最新3rdアルバム。戦後のタンゴを代表する作曲家兼バンド・リーダーである、アニバル・トロイロの作品集となっており、トロイロ楽団の名曲「チェ・バンドネオン」などをしっとりと大人っぽい歌声で歌う。タンゴ・ファンのみならず女性ヴォーカル・ファンにも幅広く楽めるような雰囲気を持っている。

 




須永さんセレクト中



一番わかりやすいんじゃないかな。いい曲も多いし。



Blue Bossa 2
4 V.A.
     『Cool Cuts From The Tropics -Blue Bossa 2』


 ボサ・ノヴァやラテン・ジャズを中心に、良質な楽曲を集めたブルーノートのコンピレーション第2集。所謂、スタンダードとは一線を画した雰囲気のナンバーが中心で、スウィング風にアレンジされた「イパネマの娘」や、マリンバが心地良いラテン・ジャズ「La Malanga」など、随所に名演が光るナイス・コンピ。





ケニー・クラーク=フランシー・ボランだと
『Golden Eight』の次にオススメできるのはコレ。



Music For The Small Hours
4 Clarke Boland Sextet
     『Music For The Small Hours』


 ルイス・ボンファによる小粋なサンバでスタートする本作は、クラーク=ボラン楽団の最高傑作とされる、粋と洗練が極限の高みに達しているラテン・ムードいっぱいの作品集。クラブ・ジャズ系アーティストにも多大な影響を与え続けている。『Freedom Jazz Dance』等でもお馴染みの必殺のヴォーカル曲「Please, Don't Leave」のオリジナルもここで聴くことができる。





白木秀雄のこの3枚は、ラテンですよ。
厳密に言うラテンとは違うんですけど、自分にとってのラテンって、要はドラムなんですよ。
リズムが乗ってこないと、ラテンっていうイメージがなくて。



Plays Bossa Nova
4 白木秀雄 『Plays Bossa Nova』


 日本が世界に誇る昭和の名ドラマー、白木秀雄。世界各国のジャズDJ達のウォントの声が後を絶たない「ニッポン・ジャズ」の大傑作にして、『祭の幻想』と並ぶ白木作品屈指のレア盤。須永辰緒氏が「夜ジャズ」シリーズでも取り上げていた「Sayonara Blues」をはじめ、「Tico Tico」、「Groovy Samba」といったフロア対応のキラー・チューンが満載。




白木秀雄
4 白木秀雄 『白木秀雄』

 すでに名実共にNo.1の称号を得ていた白木秀雄の58年記念すべき初リーダー作品。編成は、宮沢昭(ts)、福原彰(tp)の2管クインテットや、パーカッショニストの小野寺武司を擁したセクステット。圧倒的なダイナミズムでスウィングしまくる直球型ハード・バップ大会はこの上なく痛快で、実にエキサイティング!




Plays Horace Silver
4 白木秀雄 『Plays Horace Silver』

 1962年5月、白木はドラム・メーカーの招待で渡米した。すでに親交のあったホレス・シルヴァーや、ジャズ・ファンなら誰しも涎が出そうなジャズメン達との交流、共演をはかってきたのだ。いわゆる武者修行である。N.Y.で本場のファンキーの洗礼を浴びてきた白木秀雄には、もはや日本に敵はいない。全編においてファンキーの嵐!