Scott Fisher インタビュー

2007年9月18日 (火)

  インタビュー
  ピアノ系シンガー・ソングライター!
サンドフィッシュ・レコード設立第一弾アーティスト、スコット・フィッシャーにインタビュー!強烈なバック・ビートと美しいメロディが印象的な、ピアノ系シンガー・ソングライター!

Scott Fisher
  美メロ好きも要チェック!
―― 年齢と誕生日を教えて下さい。


スコット・フィッシャー(以下S):30歳、誕生日は10月8日。




―― 貴方はこのアルバムの全ての曲を作っていますね。作曲はどのようにされるのですか?


S:様々なやり方で取り組んでいるよ。ひらめきを感じた時にすぐにそれをちゃんと形にできるのが一番理想的だね……。メロディやコード、そして歌詞が短時間で全て揃うというのがね。大抵の場合、鍛錬の連続さ。いくつもの曲の断片と格闘して、細かく手直ししてはそれぞれのパートを個別に作り上げていく。「シー・ザ・デイ」はかなり早くまとまった。基本の楽曲が午後いっぱいで仕上がって、数日後には最終的な歌詞まで付いて完成したんだ。反対に「アトモスフィア」は最初に浮かんだのがコーラスのメロディだけで、それを何ヶ月もかけて考えに考えた。最後には一節のメロディからサビ、間奏と全て揃ったけ ど、そこまで辿りつくまでに1年もの間何度もくり返しこの曲と向き合うことになったよ。そういう形で作った曲の方がより理屈っぽい内容になり、ひらめきによって生まれた曲の場合は理性よりも感情が先に立つみたいだ。


―― アルバムの中で特に貴方の好きな曲はありますか?


S:どの曲もそれぞれ違った理由で気に入ってるけど、特に「シー・ザ・デイ」には書き上げた瞬間から大きな思い入れを持っている。この曲のように洗練された雰囲気がかすかに伝わってくるというのが好きなんだ。親しみやすいメロディと哲学的な思想が詰まった歌詞、これこそ僕が得意としている組み合わせさ。「セ・ジュール・ラ」も気に入ってる。フランス語のコーラスを取り入れたり、最後に大きなクライマックスを持ってくるという普段よりストレートな曲作りを試みたりと、僕にとって新たなチャレンジになった曲だからね。アルバムのタイトルにもなった「ステップ・イントゥ・ザ・フューチャー」は、曲が 伝えるメッセージと、ファンクとレゲエ、そしてロックが融合した僕らしさが出ているスタイルのおかげで、この先も際立った存在感を持ち続ける曲になるんじゃないかな……ピアノ・ソロも良いしね。この曲に1分間のピアノ・ソロが入っていて、今もラジオでよくかかるということがとても嬉しいよ。


―― 貴方のバンド「1a.m.アプローチ」はどういう経緯で結成されたのですか?


S:ボブ・ダンハムとは長年の付き合いだ。高校時代からの友達なんだ。マット・ヴォスとももう何年も一緒にやってる。エンリケ・ゴンザレスとは数年前にロサンゼルスで知り合った。簡単に言えば、彼らとは長い間一緒に演奏してきたから、スタジオでのレコーディングにも参加してもらうようになったんだ。僕とツアーを回りレコーディングをしてくれる、彼ら才能に溢れたミュージシャンたちにバンド名を付けることになったのは当然のことさ。この名前は僕がサイドプロジェクトとしてやってるエレクトロニカのバンドにつけようかと思って何年か温めていたものだったんだけど、考えてみたらバンドに統一感や結束 を与えるのにぴったりだったから、「1a.m.アプローチ」に決まったんだ……。


―― 大きな影響を受けた音楽やミュージシャンは?


S:うわあ、難しい質問だな。何しろ僕は音楽が大好きだからね!ジャズやロックやクラシック、フュージョンやレゲエ、あらゆるジャンル……ボブ・マーリー、ポリス、セロニアス・モンク、スティーリー・ダン、70年代のハービー・ハンコック、オスカー・ピーターソン、ジェリー・ガルシア、そして言うまでもなくビートルズとジミ・ヘンドリックス。


―― 現在お気に入りのアーティストは?


S:革新的な現代ジャズピアニスト、ブラッド・メルドーの大ファンなんだ。ジギー・マーリーがリリースした最近の2枚のアルバム、特に『ドラゴンフライ』は見事だった。ブレット・デネンとジャック・ジョンソンの飾り気のなさ、メロディの美しさも本当に良いね。今はスリップが新しく出したレコードを愛聴しているよ。


―― 日本のリスナーに何かメッセージはありますか?


S:日本では音楽と芸術に対して大きな敬意が払われているそうだね。その長い伝統に自分も加われたらと願っているよ。日本に行ってライブをして、日本のリスナーに僕たちのサウンドを伝えられたとしたら素晴らしいね。


―― 最近起きたワクワクするようなことは?


S:そうだな……。まずアメリカ中を回る夏と秋のツアーをもうすぐスタートすることかな。初のシングル「ステップ・イントゥ・ザ・フューチャー」がメディアガイドのインディーズ・ラジオチャートで8週間以上も2位にランクインしたのは、僕たちのような小さなインディーズ・バンドにとって最高にワクワクする出来事だったよ!つい最近、パリと南フランスで「シェイズ・オブ・ブルー」の綺麗なビデオを撮り終えたところさ。終わった恋を再び取り戻そうとフランスを旅する僕のささやかなラブ・ストーリーを描いてる。皆に聴いてもらうのが楽しみでたまらないんだ。日本でアルバムがリリースされることにもワクワクしてるよ!そして、2008年の2月か3月にはニュージーランドとオーストラリアでも「ステップ・イントゥ・ザ・フューチャー」を発売できそうなんだ!


(協力:SANDFISH RECORDS)2007.8.14 ポートランドにて 翻訳:佐藤幸恵
 
 
  サンドフィッシュ・レコード設立第一弾アーティストは、強烈なバック・ビートと美しいメロディが印象的な、ピアノ系シンガー・ソングライター!  
 
Scott Fisher / Step Into The Future

CD Scott Fisher
Step Into The Future

スコット・フィッシャー(ヴォーカル&ピアノ)、ボブ・ダンハム(ギター)、エンリケ・ゴンザレス(ドラム)からなる3人組。スコットが紡ぎ出す卓越したピアノ・プレイと、極上のメロディ。これにボブとエンリケの強烈なバック・ビート部隊が加わったことで生まれたサウンドには、他のシンガーソングライター達とは明らかに一線を画した熱っぽさがある。優しいけれど、それだけでは終わらない。そんな歌がこのアルバムにはたくさん詰まっている。

 
 

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