『大日本人』入荷中！

2007年9月15日 (土)

© 2007 吉本興業

松本人志第1回監督作品

1月25日の記者会見でも、映画公開直前になっても、ストーリーなど、映画のことがほとんどわからないまま、「松っちゃんが、映画監督をする！」ということだけで、かなりの話題になった『大日本人』。

「内容を明かさなかったのは、自信がないからではない。この作品を最も面白い状態で観てもらいたいから」と言う松本人志監督が、「簡単に言うと、ヒーローっちゃヒーローなんですけど･･･」という記者会見による発言だけが、映画について、ちょっぴり触れてくれたようで、「どんなヒーローなんだろう？」と、わたしたちの期待感と憶測を、めいいっぱいに拡張させてくれていた本作。　

また、この作品が、第60回カンヌ国際映画祭の「監督週間」部門でワールドプレミア上映されてたんだなあーと、この映画を観終わって考えてみると、フランスの方に、あのニュアンスは伝わったのかしら？と、失笑するしか･･･ありません。

そんな、↑のような問題作？がいよいよ！DVDで登場です。
2ヴァージョンで、11月28日リリース。

企画・監督・主演：松本人志

音楽：Towa Tei

出演：竹内力、UA、神木隆之介、板尾創路、海原はるか･･･

大日本人の秘密 35のコト　

© 2007 吉本興業

1　その男は、都内の一軒家に住んでいる。

2　その男は、30代後半で、大佐藤大（だいさとうまさる）という。　

3　その男は、取材を受けている。なんでも、日本の伝統的な職業についているらしい。

4　その男は長髪で、意外にオシャレである。

5　その男は、なにかあると折りたたみ傘を持ち歩き、いつも力うどんを好んで食べている。

6　その男の家には、いつの間にか住みついた野良猫が1匹いる。名前はわからない。

7　その男の家には、子供の玩具や靴が置いてあり、どうやら独身ではないようだ。

8　その男は、近所の住人に好かれてない。

9　その男は、そこそこの給料をもらっている。しかし昔はもっともらっていたらしく、自分の祖父の時代は相当なものだったらしい。

10　その男には、犬好きの女性マネージャーが1人いるらしい。そこそこ儲かっていて、外車を乗り回している。

11　その男は、時々地方へも出張に出かける。愛知の三河、青森の八戸が多いらしい。

12　その男は、原チャリに乗って時々郊外へ行き、3、4日帰ってこない。

13　その男が帰ってくると、ちょっとテンションが下がっている時がある。

14　その男は時々、「化ける」という専門用語のようなものを使う。

15　その男に、あまり友達はいないようだ。

16　その男は、名古屋に行くと必ず立ち寄る店があり、カラオケの十八番は「デラ・アモーレ」

17　その男は、時々テレビに出ているらしい。

18　その男には、年老いた祖父が1人いるらしいが、一緒に住んでいない。

19　その男は、両親のことはあまり話そうとはしない。とくに、母親の話はほとんどしない。

20　その男の家には、昔の変なおまけみたいなものが、たくさん飾ってある。

21　その男の知り合いの山城さんは、大のドーナッツ好きである。

22　その男は、別居中の奥さんがいて、年に何回か子供に会う時間をとってもらっている。

23　その男は、興奮するとよく言葉を噛む。

24　その男は、軽い虚言癖があり、困ったことになると、前髪で目を見せないようにする癖がある。

25　その男は、どこかでケンカでもしたのか、時々顔中が青あざだらけの時がある。

26　その男は、ふだん小さい男なのに、仕事になると、けっこう大きく感じる時がある。

27　その男は、子供のころ父親に、虐待を受けたことがあるらしい。

28　その男は、自分の仕事を子供にも継いでほしいと、ひそかに思っているらしい。

29　その男は、取材されている人に時々、なめられたりすることもあるという。

30　その男はけっこう優しく、仕事には真面目に取り組むのに、ちょっとしたミスが多く、周りの人に勘違いされることがあるらしい。

31　その男のしたことで、各地に何万人という人が集まり、彼へのシュプレヒコールが巻き起こったらしい。

32　その男は時々、家の中にまでもカメラが仕掛けられていることがあるらしい。

33　その男は自分の意と反して、しかたなく仕事をさせられることがあるらしい。

34　その男は、仕事で助けてもらった人の家におよばれする時があるらしい。

35　その男は、どこに行ってもかっこ悪く、肩身の狭い思いをして暮らしているという。

大日本人

記念すべき、松本人志第1回監督作品に、UAが出演！という、あまりにも衝撃的なニュースを聴き、「これは劇場に観に行かなきゃ！」という気持ちに、わたしをさせた彼ですが、UAは大阪弁ではなく、東京弁＝標準語で、松っちゃん演じる、大佐藤氏と絡むのですが、いやー、これだけでですね、わたしはある意味、大満足であります。

音楽が、Towa Teiなのも、とっても心憎いセレクト！

全編を通じて哀愁が漂い、「これぞ、松本人志！」たる作品に仕上がっている気が致します。↑でも触れております通り、あまりにも、映画の情報がない上で拝見したので、起こること全てに、驚きと笑い、畳み掛けるようなネタやヴィジュアルに、とてもじゃありませんが、一度観ただけでは、その魅力を語りつくすことは、不可能のように思われます。そう、それは、小ネタ王、三木聡監督作品同様に、何度も観ちゃうタイプなのです、松本人志作品も。

キーワードでのツボは、小さいものから、大きくなるものにシンパシーを感じているところ。UAが飼っている犬が、デリカシーと新橋というネーミングなところ。ドラゴンのストッキングだったところ。白い恋人、「背中はだめだよ、背中は」、名古屋のお店で歌う、デラ・アモーレ･･･などでした。

そして、出演･･･とあるキャストの方のお姿を、あなたはご理解頂けるでしょうか？エンディングにまで、ネタが仕込まれておりまして、最後まで、気を抜けない？展開でございます。また、クレジットされていないけれど、松本氏に縁のある、あの人、この人･･･が、何かの形でサポートされておりますので、こちらにも、ご期待！

と、せっかく映画にまつわることを、監督はヴェールに包んでお贈りしておりますので、わたしもこれに便乗致しまして、あまり公言しないほうがよろしいかと思っておりますので、ぜひ、この素晴らしき、哀愁なる世界を、ご堪能下さいませ。

それでは最後に、大日本人だよ！

4 松本人志

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