World's End Girlfriendインタビュー
2007年3月8日 (木)
Interview:World's End Girlfriend テクノ〜アヴァンポップ〜ポストロックまで、あらゆる音楽ファンを巻き込んで支持を集めている鬼才音楽家World's end Girlfriendが、2年ぶりとなるニューアルバム『Hurtbreak Wonderland』を3月23日にHuman Highway Recordsよりリリース。それを受け今回は本人にメールでインタビューを敢行。制作コンセプトや最近気になる音楽などをお答えいただいた。 |
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「基本的に描いてる世界はいつもと同じですが今回穏やかに感じるのは「強さ」が強くでた表現ではこぼれ落ちるというか受け止めれないものが表現したいものの中にあったのでそのせいで若干穏やかに聴こえるのだとおもいます。 自分としては表現の中にはポジティブもネガティブもないという感覚なのですが、一般的にネガティブと思われてるようなものの中にはポジティブというか美しいと感じるものがあります。そういったところでポジティブと感じてもらえるならうれしいことです。心境の変化はありましたよ。」
「いままでは日本語タイトルはイメージを強く限定するので避けていたのですが、今回はそれでもより強くできる限り伝えたいとおもったから日本語タイトルをつけました。英語タイトル、日本語タイトルふたつでひとつの曲タイトルです。ふたつある事によってイメージの重なりや滲みが生まれれば良いなと思ってます。」 「アコースティックなものにしろエレクトロニックなものにしろそれぞれが特性をもっているので、自分の表現したいものに適したものを選んでいってるだけです。 そして初期にくらべアコースティックな楽器が増えた理由はとても単純で、より深い表現を求めた時アコースティックな楽器が適する場合が多かったから、良い演奏家と出会えたから、他人を受け入れることができるようになったから、です。」 「MONOとは長い時間をツアーや制作で過ごしているので色んな影響を受けてるとおもいますが、どういうものかは考えたりましませんね。個人的にMONOの「halcyon」という曲にはものすごく特別な想いを持っているというか、すごく好きでとても大事な曲です。彼らの活動姿勢そのものから共感すること勇気づけられることはたくさんあります。」 「国や地域でやりやすい、やりにくいとは自分は感じませんが会場の音響システムによって集中力に影響がある時はあります。国や場所に関係なく本番はそれほど緊張しないのですが、リハーサルはよく緊張するし苦手です。リハは覚めた状態で会場の電気もついた状態でやらないといけないのでなんだか苦手です。」 「リクエストされた曲。」 ■今回もアートワークがとても素敵ですが、作品を使用されてる冨谷悦子(フカヤエツコ)さんはどのような経緯で起用することになったのでしょうか? 「前作をつくり終えてからずっと次回作のジャケに合う作品を探していて、偶然雑誌の中で冨谷悦子さんの作品を目にして、一瞬で決めました。しかし、その時彼女はまだ初個展をする前だったので情報もなくコンタクトをとることができずそれから数ヶ月待ちました。そして初個展があり初日に会場にいき直接本人に自分の気持ちと音を伝えお願いしました。その作品の吸引力はすごくて初めて生で観たあとは駅までの帰り道で迷子になりました。冨谷悦子作、表ジャケ「己」、中ジャケ「無題」はこのアルバムのために創ってもらった作品ではなく元々あった作品をジャケとして使用させてもらいました。とても大好きな作品です。」 「普段聴いているのは色々です、こだわりなく色々おもいのまま聴きます。最近、久々に「うわっ!才能あるーー」っておもったのはbeirut「Glag Orkestar」ってのです。CDお薦めは Mr.bungle 「California」 ポップで変態で完成度高いものが好きな人はどうぞ。 kate bush 「dreaming」 この人はこの作品だけすごーく好き。中学のころからよく聴いてる。 matt elliott「the mess we made」 ■最後に今後のライブのスケジュールなどがありましたら教えてください。 「4月からMONOとUSツアーです。日本では夏か秋ごろライブやろーかなーと思ったり思わなかったり。です。」
「ありがとう。」 |
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┗MONOによって設立されたインディペンデントレーベル"Human Highway Records"。独自の視点からセレクトされたロック、オルタナティブ、ハードコア、アンビエント、エレクトロニカアーティストの作品をリリースしている。 |
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