HMV限定盤:Daikei 「Buddha Essence」

2006年5月18日 (木)



HMV独占販売商品。1000枚限定生産。HMVでしか買えません。

<O-parts Recordings>首領DaikeiによるアナログをまとめたEPが登場。
<O-parts>から発売されたアナログ「The Buddha Essence EP vol.1」と同じく「vol.2」(ペインターSalによる手書きジャケットも話題となりました)収録曲、さらには今までアナログのみでしかリリースされていなかった楽曲を今回のCD用にリミックスしなおし、それらをまとめて収録したトラック集が本作。アブストラクト〜ブレイクビーツ〜ダブといった音楽エレメンツを飲み込み、独自の世界観に昇華するそのサウンドはまさに唯一無二。レーベルとしても鋭意ある活動を続ける<O-parts>が放つ渾身の1枚。

日本人ビートクリエイターのなかでも異彩を放つDaikei。未だDaikeiの音楽に触れたことのない人へ向けて、インタビューをお届けします。


Interview with Daikei

Daikei
… 1976年生まれ。1994年前後から HIPHOP DJとしてスタート。スクラッチをメインとしたDJスタイルで活動し、2000年6月に<Jar−Beat Records>よりasaとの共作EP「寂然 (Jaku-Nen)」をリリースし、アンダーグラウンドヒットとなる。同年9月、<Piece Record>からのV.A "4pcs.EP." に参加。
2000年12月、<O-parts recordings>を立ち上げEP12枚とCD2枚をリリース。その中でもDaikeiは O-parts 001、002、003、004、006、009、『O-parts』、『O-parts 2』とほとんとのカタログに参加し、レーベル当初からの運営、マネージメント等を中心とした<O-parts>の中核として活動している。
DJ以外にもクリエイターとしてこれまで<O-parts>以外にも<Raw Material>など多くのレーベルに楽曲を提供したり、様々なコンピレーションにも参加。<Lesson Breed>からは『Abstract Dance Music』『Herbalized Material』という2枚のMix CDををリリースしている。
近年はasaを中心とした「音」や「ヴィジュアル」を中心としたアーティストを招いてのライブセッションなどLive 活動も精力的に行い、そして2006年、待望のソロEP「The Buddha Essence E.P Vol.1」「The Buddha Essence E.P Vol.2」をアナログで発表。この後に待望のフルアルバムが控えている。



まず、音楽製作を始めたきっかけを教えて下さい。

Daikei(以下D):DJを始めたのは1994年位で、最初に機材を買ったのは今から約10年位前の1996年の頃です。確か、AkaiのMPC2000だったと思います。基本的にはオールサンプリングです。機材はすごく好きで古いマシンが特に好きですね(笑)。

さかのぼってお聞きしたいのですが、<O-Parts>をはじめたのが2000年12月でしたが、この頃は所謂「エレクトロニカブーム」と言いますか、AutechreやBoards Of Canadaら海外勢、<Revirth>や<Sound-Channel>、<Pickin' Mushroom>、< Shiburai>など国内のレーベルも活発に活動していましたし、なにか大きな波のような ものがあったように個人的には記憶していますが、当初どのようなビジョンを持ってレーベルをたちあげられましたか?

D:そうですね、「エレクトロニカ」という音楽はちょうどこの頃音楽制作形態がPCメインに移行してゆく過程でできた副産物のように思ってて、新しい音楽形態が確立されることによって今までとは違った環境やアプローチ、才能が多く出てきて、その結果よりジャンルレス、ボーダーレス化が進んだきっかけになったと思います。当時は、それぞれがレーベルを通じて頻繁にイベント、リリースを重ねての活発化の時期でしたし、そういった一連の動きがちょうどその大きな波のように感じたのかもしれません。<O-parts>は2000年12月に立ち上げましたが、実はそれ以前にもE.Pを出しまして、今思うとそのリリースがレーベルの運営的に見ていい糧(勉強)となったと思います。レーベルの方向性としては「O-Parts」という言葉が持つ意味があえて言うならばビジョンですね。「O-Parts=Out Of Place Artifacts」、直訳すると「場違いな加工品」と言うことになります。今で言う「O-parts」というと、世界中の神秘的な遺産や現象のことを指したりしてて、得体の知れない雰囲気としては良いのですが、音楽的にもっと分かりやすく言うならば、「ありえないものを作る…」ということから転じて「本当にいいものを作る、残す」ということになるでしょうか。今はもっとシンプルで、「あらゆる面で本当にいい音」をお届けしたい、それだけですね。ちょうど、いい土にはいい花、実がなるように、音質、マスタリング、デザイン等全てに今以上にこだわってこれからもいい花(音楽)を咲かせて行きたいし、特に、先般リリースした「The Buddha EssenceE.P Vol1&2」には個人的ですけど、現在の多種多様なメディアが発達した代わりに消費的な音楽が増えたことに対するアンセムの意味もちょっとだけ入っています(笑)。

コンピ『O-Parts』にはTha Blue HerbのO.N.O.、<Revirth>のNumb、Jar-Beatのasaらをはじめシーンの精鋭たちが参加してきましたし、「アンダーグラウンド」という言葉が適切かはわかりませんが、<Sonic Fuse>などのイベントも行い、主に東京のシーンにて現場で活躍されているDaikeiさんから見て、ここ数年のシーンの動向はどのようにうつっていますか?

D:正直、音楽的な進化はこの2、3年は何も変わってないと思いますが、かわりに現在は以前よりもっと急速にクロスオーバー化が進みその結果「ジャンル」として便宜的に分けることは別物として、音像的な面から見ると、「本物」であればある程その差は無くなっていると思います。更に言うなれば、現在存在する様々な伝統的音楽を通過した人達がそれらを通じて体感した感覚、消化したことによって獲得できた表現力をバックボーンとして更に自分なりに再構築する、もっと言うなれば「自分流」というジャンルにまで昇華する、といった感じになってきているような気がします。結局突き詰めていくと、自分はやっぱり日本人なんだと思うんですよ(笑)、いい意味の解釈でね。あらゆる音楽に脈々と流れている「血」とでも言いますか、例えばHiphopだったら黒人がいて、ジャマイカがあって、でも結局はアフリカに行き着くし、でもそれが本質で一番重要だったりするんですよ。本質を知ることによって、明暗を知り、より深く広い視野をもてるようになるし、逆に音楽によって気付かされたりもすることが多々あるんですよ、音楽以外のことでも。それらを理解した上で、じゃあ日本人としてどう表現するか?もしくは理解することにによってこれからは本当に意味があって価値のあることをしていかなければならないと僕は思います、メジャー、アンダーグラウンドにかかわらず全てに。

音楽的背景についてお聞きしたいのですが、まず「ダブ」というのはDaikeiさんの音楽要素のなかで重要ですか?

D:もともと、Hiphopやレゲエといった黒人音楽がすごく好きだし、影響を受けているので、超重要ですし、再認識(笑)もしました。ダイレクトに表現するのも好きですが、ここ最近では「ダブ」的処理とも言うような空間音響的な要素として組み込むことが多いです。

「ダブ」という面で影響を受けた作品がありましたら挙げていただきたいのですが。

D:
うーんそうですね、ダブは「ダブ」というフィルターを通してあらゆる音楽に音楽的要素として深く浸透しているので、絞るのは難しいですが、あえて挙げるとするならば・・・・やっぱり、初期ルーツレゲエの多くは質感的にも音楽的にも好きですね。この頃のスプリングリバーブのビチョビチョ感やRE-201に代表されるようなテープエコーのかけすぎのフィードバック感などもいい感じですね。<ON-U>やMad Professerあたりも好きです、『No Protection』懐かしいです。空間感がヤバイ。そして、わりと最近ではRhythm & SoundTwilight Circus。番外では、初期ビートマイナーズ周辺のインストなど。ベースの質感といい音の太さといい正にダブヒップホップといっても過言ではないですね。たまに聴くたびに「ああっやっぱりルーツはジャマイカなのね〜」などど考えたりします(笑)。

同様に、「ブレイクビーツ」という面で影響を受けた作品というのではいかがですか?

D:これも、本当に難しい(笑)。幅が広いですよね。本当の意味でのブレイクビーツは45kingに代表されるようなものから初期の<Mo'Wax>、<Ninja Tune>も代表的なものはいい曲いっぱいありますよね。唯一つ言えるのは本当にかっこいいブレイクビーツには、時代を問わずその全部に影響受けてます。

「Buddha Essence EP」が初めてのソロEPとなったわけですが、これまでにもコンピなどにも楽曲を提供されてこられて、もっと早くソロ作品を出す可能性もあったと思いますが、逆に言いますとなぜ今までソロ作品を出してこなかったのでしょうか?

D:方向性として、コンピレーションを何枚かリリースした後、アルバムというのは当然考えていましたが実際にやってみたらにコンピレーションの方が楽しくて楽しくて(笑)、結局10枚出してから、今回につながったわけですが、時間的に見たら約1年くらいの遅れですかね。当初の僕の予定からみて。あと、今29歳なんですけど、なぜかアルバムは30歳までにリリースすればいいと勝手に決め付けていましたから本当の所まだ猶予はあるんです(笑)。猶予は30歳だけどベストタイミングは28歳かな?なんても思ってて(笑)、だから1年遅れなんですよ、自分的には。でも、直感的に今年が本当のベストだと思いますし、去年のリリースではなんかイメージがわかなくて、待ちに待った今年でむしろ良かったと思います。

この後にアルバムが控えているようですが、アルバムはどのような作品になりそうですか?なにかコンセプトなどはありますでしょうか?

D:この後のフルアルバムは、今回のCD EPからまたさらに絞ってさらにアレンジしたのを3曲くらい入れて、あとは基本的に全て新曲の予定です。大体10曲くらいを予想していまして、今年の夏から秋ぐらいにかけてリリ−ス予定です。今まで以上にエキセントリックで信じられないような展開の曲も今作ってます。今回よりもさらに幅広くそしてDJとしての要素も忘れずにちょっとしたMixのような構成になると思います。 期待しててください!

この「Buddha Essence CD Ep」はHMVでの限定販売となります。今回、これを読むリスナーになにかメッセージをお願いします。

D:このCD Epはボーナストラックとして<O-parts>の過去のレアな曲も数曲入れてあります。これらの曲は僕が<O-parts>でも本当に好きな曲を入れました。是非、一度通して聴いみてください、そしてO-partsというレーベルのフィルターを通して僕が考える本当の「いい音」を皆様に提供して行くと共に、一人の日本人としてこれからも意味のある、価値のある音楽活動をして行きたいと思います!

どうもありがとうございました。今後とも期待しております。


協力:Cisco / Soundscape


<O-parts Recordings>
…「場違いな加工品」、「時代にそぐわずも良いものを残すこと」をコンセプトに2000年12月、アナログのリリースから始まった<O-Parts recordings>

Va/O-parts
2003年発売、<O-parts>発コンピレーション第1弾。Tha Blue HerbのO.N.O、<Revirth>のNumb、Jar-Beatのasa、Dol-Lop、Flatic、<Progressive Form>からEutroなど国内屈指のアーティストが多数参加。全10曲。
Va/O-parts 2
2004年発売の第2弾コンピレーション。こちらにはJar-Beat Records主宰のAsa、Tha Blue Herb Recordingsを代表するトラック・メイカー、O.n.o.とJun-Goldによる初めての共同制作曲、<Revirth>からリリースのあるSaidrum、Mitsuki、そしてDry&Heavy、Audio Activeでその独特サウンドの中核を担うドラマー七尾茂大のソロ・プロジェクト、Dj Sprinkles Aka Terre Thaemlitz、Orgaらが参加。全12曲。


Daikei参加作


Daikei参加作。左から:コンピレーション 『Raw Material』。"Kagami (Super Electronic Dub Mix)"収録/同じく『Raw Material 2』。"Jungle Music (Extended Anettai Mix)"収録/asa 『Jam』/"Electric Jazz"を収録したコンピレーション 『Pink Mind』。他にWoodman、Altz、Dj Mikuらが参加



日本が誇るレーベルをチェックしましょう


<Revirth>…Numb、Individual Orchestraらを擁するブレイクビーツレーベル


<Revirth>近作。左から:田中フミヤの別名義Individual Orchestraのシングルを集めたアルバム『Mind The Gap: Single 2000-2006』/同じくIndividual Orchestraのアナログ「S.t.」/Numbからの久々の新曲「泥doro / 廻meguru」/注目のビートクリエイターTaichiの2年ぶり新作『More Or Enough』

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<ROMZ>…Shiro The Goodman主宰。Joseph Nothing、Kid 606、Com.Aをはじめ良質なリリースを続けるレーベル。めでたく4周年。


<ROMZ>近作。左から:福岡を代表するビートクリエイター、Olive Oliの別名義Soloal Oneでのアルバム『Who I Am ?』。発売記念インタビューあり/4周年を記念しただいまHMVインターネットでは<ROMZ>キャンペーン開催中。Soloal One 『Who I Am ?』と<ROMZ>カタログ商品どれか1枚、あわせて2枚ご購入のお客様にもれなく<ROMZ>特製ステッカー&バッジプレゼント

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<Tri-eight>…アンダーグラウンドヒップホップから近年はハウス/バレアリックサウンドまで。元Mr. Bongo 栗原大氏主宰。めでたく5周年。


<Tri-eight>近作。左から:5周年記念コンピレーション第2弾『Facets』。こちらはヒップホップ〜ブレイクビーツを主に。Shawn J Periodの久々の復活曲、長年のファンには嬉しいGe-ology feat. Mos Def、Opus、Hideo Sasaki、Scott Matelicら収録。裏テーマに「<Tri-eight>流Jay Deeからの間接的影響」/5周年記念コンピ第1弾『Feast』。こちらは井上薫、岩城健太郎、Dj Kensei、Upsets feat. Zero、Goroらの楽曲を収録

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<Libyus Music>……「ブレイクビーツという手法/概念の更なる可能性の追求」をコンセプトとするレーベル。Force Of Nature、Dev-Largeらをリリース。


<Libyus>近作。左から:Force Of Natureの2年ぶりとなる3rdアルバム『V』。発売記念インタビューあり/Chimp Beamsの2nd 『Menina』

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<soup-disk>…Ill Suono、Suzukiski、Inner Scienceらをリリースしているブレイクビーツレーベル。原雅明氏運営。


<soup-disk>近作:1979年生まれの2人組、Conflictによるデビュー作『Confirmation+departure』。Indopepsychics以降を思わせる音世界。Dj Kenseiリミックスも収録。発売記念インタビューあり

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<mule musiq>…<Kompakt>ディストリビューションレーベルとして2005年から活動。テックハウス〜ハウスなど。


<mule musiq>近作。左から:レーベル設立1周年を記念したコンピレーション『Mule Electronic Presents: A Year』。Koss、Dubleeらに加え塚本サイコ、田中フミヤ、Wechsel Garland、Thomas Fehlmann、Mike Shannonらが参加/北海道の誇る才能、高橋クニユキのアルバム『We Are Together』。KuniyukiやKoss、Kuniなどの名義でJoe Claussllの<Natural Resource>やDegoの<2000 Black>などから発表してきた楽曲をまとめたもの

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