大注目ブラジル名盤レア盤13W復刻！

2005年10月13日 (木)

シャルレス・ガヴィン監修復刻シリーズ新企画！

オス・チタンスのドラマーとしてより日本のブラジル音楽ファンには復刻ものの仕掛け人としてその名を知られるシャルレス・ガヴィンですが、そのファヴィン氏が手掛ける新たな復刻シリーズが登場です。

コロンビア/ソニー、RCA/ビクター、オデオン/EMI、コンチネンタル/ワーナー...と名盤から珍盤まで次々と復刻してきた彼が今回目をつけたのはソン・リヴリ。ソン・リヴリが権利を所有するRGE、ソン・マイオール、フェルマータ、ファロウピーリャといったレーベルからリリースされた名盤～レア盤まで選びに選ばれた25枚が登場します。

そのうちのまず13枚のリリースが確定したようなのでこちらでまとめてご紹介します。現在ウン万円で取引されているあのレコードを始め、殆どのアルバムが初CD化。嬉しいオリジナル・ジャケットでの復刻、さらにマスタリングもガヴィン･マジックで日本盤では比べ物にならないほどアナログ的な太い良質な音で楽しめるとのこと。ぜひともチェックを。

シャルレス・ガヴィン監修
復刻シリーズ～ソン・リヴリ～
Osmar Milito / E Deixa O Relogio Andar
ブラジル音楽バイブル『ムジカ・ロコムンド』などでも掲載されたことで多くの音楽ファンが捜し求めていたオズマール・ミリートの1stアルバムが遂に復刻。オズマールは作曲家として多くのサントラを手掛け、日本盤で復刻されたクアルテート・フォルマを起用したその音楽は、近年高い評価を得ています。本作は1971年、ソン・リヴリからリリースしたオズマール名義の処女作。ブラジリアン・ソフト・ロック最高峰と呼ぶに相応しい作品。

OST＊Marcos Valle / Vila Sesamo - Trilha Sonora
マルコス・ヴァーリが音楽を手掛けたブラジル版『セサミ・ストリート』として知られる”ヴィラ・セサモ”のサントラがこのたび登場（オリジナル発表：1974年）。当時『セルヴァ・ジ・ペドラ』を始め傑作サントラを生んだマルコスと兄のパウロ・セルジオ・ヴァーリによる共作で、殆どの曲が男女の歌手による歌を取り入れたファニーでちょっとストレンジなマルコス流チルドレン・ソフトロック。チルドレンもの好きな方にもセサミ･ファンにも是非このＣＤの存在を...。

Rosinha De Valenca / Rosinha De Valenca (1973)
卓越したギターテクニックを持つギタリスト、ロジーニャ・ジ・ヴァレンサの1973年作。ロジャーニのギターにスポットを当てたブラジルとフランスの共同制作アルバム。ロジーニャのオリジナルや71年前作アルバム『ウン･ヴィオローン・エン・プリメイロ・プラーノ』でも取り上げたルイス・ゴンザーガの’白い翼’の再アレンジ・ヴァージョンなども収録しています。グルーヴ感に溢れ弾きまくられるギターは最高の一言、この初CD化には感謝です。

Tom Ze / Nave Maria
新作『Estudando O Pagode』でもそのカリスマ性を放ったトン・ゼーの70年代後半に録音された楽曲を集めたアルバムで、トン・ゼー作品の中でもなかなか市場にでてこないレア盤（リリースは1984年）。唯一ＣＤ化されていなかった作品としても知られている珍盤。

Os Novos Baianos / Vamos Pro Mundo
モラエス・モレイラが脱退した後の1974年にリリースされた、ノーヴォス・バイアーノス5枚目のアルバム。最近ソロ･アルバムをリリースしたDadiのグルーヴィーなベース、ペペウの超絶ギター、チャーミングなベイビーのヴォーカルとこれぞノーヴォス・バアーノスの真骨頂と言えるサウンド。オリジナル作品がことごとく廃盤状態の今、嬉しい初CD化。

Brazilian Octopus / Brazilian Octopus
エルメート・パスコアル、カエターノ、ジルベルト・ジルを支えたギタリストでトロピカリアのギターヒーロー、ラニー・ゴルジン率いるブラジリアン･オクトパスが70年にフェルマータからリリースした唯一のアルバム。エルメートやエドゥ・ロボの曲をオルガンやフルートをフィーチャーしてクールかつフリーキーにキメたトリピカリア・ジャズ！トロピカリアの仕掛け人ロジェーリオ・ドゥプラも絡んでいる珍品で、以前にブート（？）でCD化されたことがあるようですが、今夏が正真正銘の復刻リリース。

Os Brazoes / Os Brazoes
トロピカリアの裏名盤！初期ガル・コスタのバックバンドがこのOs Brazoes。ワウワウ、ファズ、トレモロ、エコーを多用したサイケ・サウンドで、トン・ゼー、、ジョウルジ・ベンらの楽曲をカヴァーした1969年唯一のアルバムにして怪作。パーカッションとサウンド・エフェクトも強烈です。このたび正規初CD化となります。

Tim Maia / Tim Maia (1977)
エヂ・モッタの叔父で、新世代のアーティストたちからもリスペクトされているブラジリアン・ソウルのゴッド・ファーザー、チン・マイアの1977年作品。当時の時代背景を色濃くうつしたディスコ・ソウル～ファンキーなサウンドは今聴いても新鮮。

Alceu Valenca / Molhado De Suor
ペルナンブーコ出身でノルデスチ・ロック世代を代表するアルセウ・ヴァレンサが1974年に発表したファースト･アルバム。72年、ジェラルド・アゼヴェードとの共演が事実上のデビュー作ですが、本人名義では本作がデビュー作。サイケデリック・ノルデスチ・フォーク・ロックの名盤です。

Marcos Valle / Vontade De Rever Voce
マーヴィン・ゲイを手掛けていた名プロデューサー、レオン・ウェアとマルコス・ヴァーリがコラボレーションした題名版。日本盤で既に復刻されていますが、今回ブラジル盤で初復刻！

Vinicius De Moraes, Toquinho, Marilia Medalha, Como Dizia O Poeta
1968年にデビューしたマリリア・メダーリャがヴィニシウス・ヂ・モラエスとトッキーニョのコンビと共演したアルバムで2枚ある共演作の1枚目で19971年オリジナル・リリース。お馴染みのトッキーニョ＆ヴィニシウス・ナンバーを収録。名盤です。

Conjunto A Voz Do Morro / Os Sambistas
パウリーニョ・ダ・ヴィオラ、ネルソン・サルジェント、ゼー・ケチ、エルトン・メデイロスら錚々たるメンバーが参加していた60's伝説のサンバ・グループ、コンジェント・ア・ヴォス・ド・モーロ。パウリーニョ・ダ・ヴィオラがまだソロ・デビューする以前の録音...ということでいかに貴重な音源かがわかります。最近ジワジワとブームになりそうなサンバ、是非コレは手にとって...。

Gerson Conrad E Zeze Motta / Gerson Conrad E Zeze Motta
ネイ・マトグロッソが率いたバンド、セコス＆モリャードスのギタリスとだったジェルソン・コンラッドが女優でもナリ70年代ブラジルを代表するブラック・ビューティ、ゼゼー・モッタとの共演で作り上げた1975年発表作品。ジェルソンのソロ1作目であり、モッタにとっても歌手デビュー作という記念すべき本作、エレピやコーラスをフィーチャーしたメロディアスな1枚です。