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2018年3月15日 (木)

今回取り上げるのは羽生結弦さんや宮原知子さんの演技で使用されている名曲5選。クラシックの新定番!ピアノ曲からオペラまで色々な名曲を集めました。

1. ショパン / バラード 第1番

ショパン作曲のピアノ曲。2018年羽生結弦さんがショートプログラムで使用しました。羽生結弦さんがこの曲を取り上げるのは3度目です。この曲は、ショパンのバラードの中でも最も人気のある曲です。詩人ミツキェヴィッチの詩からインスピレーションを受けて作曲されたと言われています。「バラード」とは物語を意味するフランス語が起源となっています。しかしショパンは音によって具体的なイメージを表そうとした訳ではなく、表題性を持たず、あくまで抽象的な表現を目指したと言われています。また、シューマンはこの曲を「ショパンの曲の中で最も好きである」と言っています。ショパンらしさを楽しめる名曲です。

2. ヴィヴァルディ / 『四季』より「冬」

ヴィヴァルディ作曲のヴァイオリン協奏曲。2018年宇野昌磨さんがショートプログラムで使用しました。ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』は、「四季」の題名の通り、第1番「春」、第2番「夏」、第3番「秋」、そして第4番「冬」と、それぞれの季節の情景が曲の中で表現されています。中でも「冬」は特に第1楽章と第2楽章が有名で、CMなどでもよく使われます。第1楽章で寒く厳しい冬景色が表現されているのと対照的に、第2楽章では暖炉であたたまる穏やかな様子が描かれています。広がる情景を想像しながら聴いてみて下さい。

3. プッチーニ / トゥーランドット

プッチーニ作曲のオペラ。2018年宇野昌磨さんがフリースケーティングで使用します。2006年トリノ五輪で荒川静香さんが「イナバウアー」をしたことでよく知られています。この時、荒川静香さんはアジア選手として初の金メダルを獲得しました。この曲は、トゥーランドットの第3幕で登場する曲で、テノールの名アリアです。中でもルチアーノ・パヴァロッティが著名な歌い手として知られ、この曲が世界的に有名になるきっかけを作りました。トリノ五輪の閉会式では彼がこの曲を歌っています。

4. ロドリーゴ / アランフェス協奏曲

ロドリーゴ作曲のギター協奏曲。2018年宮原知子さんがエキシビジョンで使用します。この曲は、スペインの世界的ギタリスト、ナルシソ・イエペスのレパートリーとして有名になりました。特に第2楽章は哀愁漂う美しいメロディーでよく知られており、『恋のアランフェス』、『我が心のアランフェス』などと呼ばれています。当時、スペインの古都アランフェスはスペイン内戦によって被害を受けました。ロドリーゴは遠く離れた地におり難を逃れましたが、故郷の平和を想う気持ちからアランフェスを題材にこの曲を作曲しました。今日、ギターの名曲として、多くの人に愛されています。

5. ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ第14番『月光』

ベートーヴェン作曲のピアノ曲。2018年坂本花織さんがショートプログラムで使用します。ベートーヴェンの作品の中でも人気が高く、第8番『悲愴』、第23番『熱情』と共に三大ピアノソナタと呼ばれています。ベートーヴェンが31歳の時の作品で、弟子であり恋人のジュリエッタ・グイチャルディに捧げられました。ジュリエッタとの結婚を夢見たベートーヴェン。しかし身分の違いからそれは叶わず、ジュリエッタは伯爵の元に嫁いで行くのでした…。そんな悲しいエピソードがあるこの曲、『月光』というタイトルはベートーヴェンが考えたものではなく、彼の死後ルートヴィヒ・レルシュタープが付けたと言われています。

 

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