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2017年12月15日 (金)

今回ご紹介するのは冬に聴きたいクラシック5選。寒い日に心温まる名曲をどうぞお楽しみ下さい。

1. ヴィヴァルディ / 『四季』より「冬」

ヴィヴァルディ作曲のヴァイオリン協奏曲集。春から冬まで、3楽章ずつで人々のそれぞれの季節での様子を表しています。この『冬』では、1楽章の寒くてガタガタと震えて歯が鳴る様子をソロヴァイオリンの刻みで表現しています。そして2楽章、暖炉であたたまり、休息します。3楽章ではゆっくりと用心しながら歩き、時に滑って転びながらも冬を体感します。1楽章の旋律はヘヴィメタルバンド「アングラ(Angra)」が『Evil Warning』の中で引用している他、CMなどでも使われており耳にする機会の多い曲です。

2. チャイコフスキー / 交響曲第1番『冬の日の幻想』

チャイコフスキー作曲の一番最初の交響曲。彼自身の手によって1楽章には『冬の日の幻想』、2楽章には『荒野の土地、霧の土地』という副題が付けられています。弦楽器と木管楽器で奏でられる冒頭は、広大なロシアの雪景色が目に浮かぶように繊細で美しいです。チャイコフスキーは26歳でこの交響曲を世に送り出していますがその後何度も手直しをし、最終的に完成したのは48歳の時。20年以上もかけて作られた、こだわり抜いた交響曲なのです。

3. ショパン / エチュード『木枯らし』

ショパン作曲のエチュード(練習曲)。ピアニストにとっては避けては通れない曲のひとつで、技巧、持久力、器用さを鍛える練習曲です。冒頭の単旋律から一変、超絶的な技巧の右手の6連符が特徴的です。ショパンはエチュードを多く作曲していますが、ただの「練習曲」ということではなく、美しく魅力的な旋律を残しています。技術的な要求がある一方、芸術的な要素も盛り込んだ、名曲です。

4. シューベルト / 冬の旅

シューベルト作曲の連作歌曲集。ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩集による全24の歌曲から成っています。シューベルトが亡くなる一年前に作曲した歌曲集です。失恋した若者が絶望と悲しみから、街を捨ててさすらいの旅に出る様子が描かれています。中でも一番有名なのは菩提樹。若者はかつてこの菩提樹の下で物思いにふけっていたことを思い出します。ざわめく枝に呼ばれて懐かしく、物思いに耽ります。

5. シベリウス / フィンランディア

フィンランドの作曲家シベリウスによって作曲された交響詩。この曲が作曲された1899年当時、フィンランドはロシアの圧政に苦しめられており、独立運動が起こっていました。詩人コスケンニエミがこの曲に愛国的な歌詞を付け、『フィンランディア賛歌』として演奏されています。この曲が発表された時、フィンランドへの愛国心を高めるとして演奏禁止処分になったのは有名な話です。そんな歴史を乗り越えて、現在ではフィンランドの第二の国家的な位置づけで愛唱されています。

 

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