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ピリオド楽器オケによるドヴォルザーク交響曲第1番『ズロニツェの鐘』ほか

2016年2月11日 (木)

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ピリオド楽器オーケストラによるドヴォルザーク!
交響曲第1番『ズロニツェの鐘』&弦楽のための夜想曲
シュトリンツル&ムジカ・フロレア 若きドヴォルザークの楽才を当時のサウンドで!


古典派までの作品は、その時代の楽器(時代楽器、ピリオド楽器)で演奏されることが当たり前のようになってきましたが、最近ではロマン派の作品でもそうしたケースが増加中です。
 今回登場するシュトリンツル指揮ムジカ・フロレアによるドヴォルザークの交響曲第1番『ズロニツェの鐘』は、2009年に発売された交響曲第7&8番に続くリリースとなるもので、弦楽のための夜想曲と組み合わされています。

【交響曲第1番『ズロニツェの鐘』】
ドヴォルザーク最初の交響曲となった交響曲第1番『ズロニツェの鐘』は、23歳のときに書かれたもので、ドイツのコンクールに応募するものの入選することなく楽譜も紛失してしまったため、ドヴォルザークの生前には演奏も出版もされませんでした。楽譜が発見されたのは1923年のことで初演は1936年、出版は1961年という不遇な歴史を持つ作品でもあります。
 作曲当時のドヴォルザークは劇場のオーケストラでヴィオラ奏者として演奏する一方、音楽教師の仕事もおこなっており、作曲活動にも徐々に本腰を入れ始めていた時期でもあります。その頃のドヴォルザークは熱心なワグネリアンで、まだスメタナの教えを受ける前ということもあって、その作品にはドイツ音楽の影響が色濃いとも言われていました。
 この大きな規模を持つ交響曲第1番『ズロニツェの鐘』でもベートーヴェン『運命』やシューベルト『グレート』などの影響を感じさせる一方で、いくつかの旋律はのちのドヴォルザーク作品に転用されるなど、すでにドヴォルザークらしい個性も示されています。
 タイトルの『ズロニツェの鐘』は、ドヴォルザークが少年期を過ごしたことのある思い出の場所、チェコ北西部の小村ズロニツェに由来するものです。建築家フランティシェク・マクシミリアン・カニュカ[1674-1766]の手になるバロック様式の教会でも知られるこの小村で、少年ドヴォルザークは、ドイツ語とヴァイオリン、ヴィオラ、オルガン、和声学を勉強してもいました。
 ちなみにドヴォルザークの交響曲の通し番号は、当初、出版順につけられたため、現在の交響曲第6番がかつては第1番、次いで出版された交響曲第7番がかつては第2番、その次に出版された交響曲第5番がかつては第3番、交響曲第8番がかつては第4番、交響曲第9番がかつては第5番となっていました。

 交響曲第1番
 交響曲第2番
 交響曲第3番
 交響曲第4番
 交響曲第5番 ⇒ 旧第3番
 交響曲第6番 ⇒ 旧第1番
 交響曲第7番 ⇒ 旧第2番
 交響曲第8番 ⇒ 旧第4番
 交響曲第9番 ⇒ 旧第5番

 交響曲第1番から第4番までの4作品はドヴォルザークの生前に出版されず、1912年になって第3番と第4番、1959年に第2番、1961年に第1番が出版されたという流れだったため、通し番号が整備されるのはこの交響曲第1番の出版後となってしまったという事情があります。

 現在では、23歳の時の第1番、24歳の時の第2番、31歳の時の第3番、32歳の時の第4番の4作品も若きドヴォルザークの楽才の投影された作品として演奏会にも取り上げられるようになり、レコーディングも増加、耳にする機会も増えています。

【弦楽のための夜想曲】
ドヴォルザークがまだ20代だった1870年頃に書かれた弦楽四重奏曲第4番の第2楽章アンダンテ・レリジョーソを1875年に編曲した作品。楽想記号のレリジョーソは、敬虔にといった意味の言葉ですが、字義通りの穏やかな美しさが印象的な音楽となっています。無尽蔵とも言われたドヴォルザークの旋律創造のの才能を知らしめる逸品でもあります。


【チェコの古楽器オーケストラ】
指揮者でチェリストでもあるマレク・シュトリンツルが、バロック音楽の演奏を目的として1992年に創設したチェコのピリオド楽器オーケストラ「ムジカ・フロレア」は、西欧の一流どころに匹敵する高水準の演奏が、演奏会やCDなどでに高く評価されてきました。
 バッハやヘンデル、ビーバーといった有名どころに加え、自国のゼレンカやヴェヤノフスキー作品も積極的にとりあげてきました。

【ロマン派作品の時代性】
このアルバムに収められた作品は、1860年代から70年代にかけて書かれています。いろいろな楽器が大幅に進化し、弦が金属に張り替えられ、奏法も合理化され、現代のスタイルが普及していったのはそれよりもはるかに後の時代の話なので、それらの作品を書いたときのドヴォルザークが思い描いていたのが、当時の楽器によるものであることは、容易に推測できることでもあります。

【時代様式を反映したサウンド】
自らも優れたチェリストであるシュトリンツルは、ここで弦楽器奏者にはガット弦を張らせて奏法にも配慮、ヴィブラートは最小限にする一方、当時、一般的だったグリッサンドを多用し、独特の質感を生み出しています。管楽器も古いタイプのもので、素朴で野趣に富むサウンドは、古きボヘミアのイメージをも窺わせて魅力十分。テンポやリズム、拍へのこだわりも相当なもので、ドヴォルザーク本来の響きを満喫させるユニークな仕上がりとなっています。(HMV)

【収録情報】
● ドヴォルザーク:交響曲第1番ハ短調 Op.3 [52:23]
 1. Maestoso - Allegro 19:57
 2. Adagio di molto 10:42
 3. Allegretto 8:51
 4. Finale: Allegro animato 12:53

● ドヴォルザーク:弦楽のための夜想曲 ロ長調 Op.40 [06:40]

 ムジカ・フロレア
 マレク・シュトリンツル(指揮)

 録音時期:2015年11月
 録音場所:プラハ、聖シモン&聖ユダ教会
 録音方式:ステレオ(デジタル)
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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ドヴォルザーク(1841-1904)

ユーザー評価 : 5点 (1件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥4,620
会員価格(税込) : ¥4,019
まとめ買い価格(税込) : ¥3,465

発売日:2009年12月25日
入荷日未定

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