WARLORD インタビュー!

2015年7月2日 (木)

Mark Zonder
Marl Zonder / WARLORD
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< Mark Zonder / WARLORD インタビュー >

80年代アンダーグラウンドUSメタルといえば、先ず浮かぶバンドのひとつ WARLORD
2011年に2度目の再結成を果たし、ニュー・アルバム『Holy Empire』をリリースして世界中のファンを熱狂させ、現在も精力的な活動を続ける伝説的メタル・バンドの中心人物であるドラマーのマーク・ゾンダー氏にこの度、リマスター&SHM-CD仕様で再発される(DVD付きBOXセットも発売!)初期作品にまつわるエピソードや当時の活動に関する裏話等を聞きました。

--- 今回、待望の初期からの3作品が紙ジャケリイシューされます。これについてお話を聞かせて下さい。

マーク・ゾンダー(以下、MZ)WARLORDはこれまでに日本で相応しいリリースをしてこなかった。だから、俺たちの過去のカタログをファンの皆が手軽に聴くことはできなかったんだ。俺たちはそれを改め、いつでも俺たちのカタログを聴いて欲しいし、影響を与えられたらと思ってリリースすることにしたんだ。

--- そして今回のリイシューはすべてリマスター音源が使われています。このリマスター作業についてお話し頂けますか?

MZ:初期のWARLORDのアルバムは少ない予算で制作されているから、音質に関しては最高というところまでは行っていなかった。当時は今ほどテクノロジーも発達していなかったし。だから昔からのファンには是非、新しい音質を確かめて欲しい、トライしてみて欲しいんだ。本当に素晴らしくなっているからね。

--- 新しい音質に関しては素晴らしいリマスターだと思います。ご自分ではどう思っていますか?

MZ:とても良いリマスターだと思うよ。最初の録音と比べると明らかに良くなっているね。

--- それでは今回日本でリイシューされる3タイトルについて過去も含め、順にお聞きします。まず1stアルバム『Deliver Us』から。このアルバム制作のきっかけからお話し頂けますか?当初からWARLORDとはあなたとウィリアムのプロジェクトという認識でしたか?

MZ:WARLORDとは常にビル(ウィリアム・J・ツァミス)と俺のことだった。俺たちはいつも一緒にいて相当の時間をジャムに当てたんだ。他のプレイヤーとあまりプレイすることもなく、ドラムとギターだけでジャムり続けた。もちろん他のプレイヤーとジャムったこともあったが、彼らは良いプレイヤーじゃなかったか、WARLORDのスタイルに合わなかったから、長くは続かなかったね。

--- 初期のステージ・ネームについてお聞きします。ウィリアムは” Destroyer”あなたは”Thunder Child”という名前を名乗っていました。これについてお話し頂けますか?

MCいつか:ビルにはWARLORDについて完璧なコンセプトを持っていた。そのコンセプトに従って俺たちはステージ・ネームを名乗ったんだ。バンドにフィットする素晴らしい名前を真剣に考えたよ。俺たちはロック・スターの集まりでは無い訳だから、それ風の名前にならないように気を付けた。そして、それぞれステージ・ネームを名乗るけれど、バンドそのものにフォーカスが当たるようにも気をつけた。他のバンドと違った個性的なバンドになりたかったし、そのコンセプトの元にスペシャルなライヴ・ショウを行うバンドと認識されたかったからね。

--- 2001年の再結成ではステージ・ネームを使わず、本名のクレジットになりました。これについて話して頂けますか?

MZ:しばらくはステージ・ネームを名乗っていたが、将来的にはどうしようかと言う考えが常にあったと言わなければならない。その結果、ステージ・ネームを名乗ることを辞めた。どのステージ・ネームが誰なのかはみんな知っていたからあまり名乗る意味も無くなってきたということもある。’80年代にはクールだったことが2000年代ではそうではなくなることもたくさんあるからね。

--- また、ウィリアムはアルバムでベースを弾き、”The Raven”という名前でクレジットしたのは何故でしょう?

MZ:これは単純なことだ。俺たちは公的に完全なバンドであると思われなければならない必要があったからだ。レーベルのためにね。

--- WARLORDはアメリカのバンドでありながらヨーロッパのフィーリングが多分に感じられるサウンドです。これは2人の音楽性がそうさせたのと想像できますが、実際はいかがでしたか?

MZ:その通りだよ。ビルと俺は’70年代、’80年代に多くのヨーロッパのバンドを聴いていたからね。そしてビルはクラシック音楽を学んでいたし、彼のルーツであるギリシャの伝統的な音楽も学んでいた。それらは彼の作る音楽を聴けばすぐにわかることだ。

--- お二人の当時目指した(参考にした)バンドはありましたか?

MZ:俺たちはRAINBOWのビック・ファンだったよ。そしてこれは言う必要は無いかも知れないが、NWOBHMバンドの多くはDEEP PURPLERUSHURIAH HEEPの影響下にあったんじゃないかと思う。



--- 『Deliver Us』はLPでは1983年に6曲入りでリリースされ、日本では7曲入りでリリースされました。プレスによってはこのアルバムをミニ・アルバム扱いしています。これはミニ・アルバムでは無く、1stフル・アルバムで問題ないですか?

MZ:『Deliver Us』はれっきとした俺たちのファースト・フル・アルバムだよ。曲が少ないとか時間が短いとかそれは関係ないことだ。確かに多くのバンドは同じような収録時間のアルバムを出していたけれど、6曲だからフル・アルバムではないということにはならない。そんな意見は意味のないことだよ。『Deliver Us』はメタルの世界に大きな影響を残した輝かしい俺たちのファースト・アルバムさ。

--- 1984年にリリースした”Lost And Lonely Days/Aliens”ですが、これは『Deliver Us』リリースの後に書かれた当時の新曲でしたか?もしくは『Deliver Us』制作時から存在していたが、あえてアルバムには入れずにシングルでリリースしましたか?

MZ:あの2曲は『Deliver Us』を作った後に書かれた曲でね。レーベルのメタル・ブレイドの指示によってシングルでリリースされたんだよ。俺たちはどれくらいのシングルを出した?あれ1枚だけだよ。(笑)俺たちも若かったね。

--- 今、あなた自身『Deliver Us』はどんなアルバムだったと思っていますか?

MZ:本当に特別なアルバムだったよ。これまでに出したどのアルバムよりもね。それは30年間変わらない評価をもらっている事からも明らかだね。俺たちは他のやつらとは違っていたんだ。オリジナリティの塊さ。WARLORDはいつだってWARLORDなんだよ。

--- そして次に『And The Cannon Of Destruction Have Begun…』についてお聞きします。このアルバムは正規のアルバムでは無く “Video Soundtrack”とのクレジットがあります。その表記の理由についてまず話して頂けますか?



MZ:あのアルバムがリリースされていた当時はインターネットなどは当然無く、ファンは手軽にバンドのライヴをチェックすることは出来なかった。だからライヴをしていなかった俺たちはライヴ映像作品を作ることにしたんだ。他に俺たちのライヴを見てもらう術は無かったからね。この作品で世界中のファンにライヴを見てもらえる。LAの小さなバンドが世界に露出するプロモーションをすることが可能になったんだ。良いアイデアだったよ。アルバムのほとんどの曲はデビュー・アルバムでリリースされていたから、このアルバムをサウンドトラックと呼ぶことにしたのさ。

--- WARLORDは『Deliver Us』リリースの後もライヴを行っていなかったと思います。当時、何故、ライヴを行っていませんでしたか?

MZ:俺たちがライヴを行わなかった主な理由は2つある。1つはシンガーの問題だ。初代シンガーのジャック(ラッカー)は素晴らしい働きをしてくれた。メロディラインや、音程はビルの指示通りで、まさにジャックを通したビルの声といってもよかった。しかし、彼はライヴで歌うことに問題があったんだよ。我々はライヴを行ってバンドの評判を落とすことは避けたかった。我々は常に自分たちを大きく見せるように振る舞う必要があったからね。もう1つはレーベルのサポートの問題だ。ライヴを行ってもお金にならなかったんだ。これはタフな問題さ。そうして俺たちの評判を下げることなく、お金になるという苦肉の策として考えたのがあのヴィデオなんだ。俺たちはあのヴィデオでまるで自分たちをアリーナ・ロック・バンドのように見せようとした訳さ。

--- このアルバムの収録は擬似ライヴの形をとっています。観客を入れずにライヴを行い、それを収録するという形態は当時としてはあまりなかったと思います。撮影はいかがでしたか?

MZ:俺たちのこの撮影のスタイルは俺たち自身が全てをコントロールするつもりで、俺たちの思い描いた通りになることを期待していた。しかし、実際には思った通りに事は進まず、シューティングは一回しか行うことができなかった。俺たち自身に時術的な問題があってね。結局2台のカメラで真夜中から翌朝の10時まで撮影したんだが、あれはベストなやり方とはいえなかったな。しかし、思い返せば全てがネガティヴなことばかりじゃない。あのヴィデオは俺たちの献身と誠実さを示す尊い作品であり、俺たちがファンのために作った可能な限りの最高なプレゼンテーションになった訳だから。

--- このアルバム収録時にはシンガーがジャック・ラッカーから、リック・カニンガムにチェンジしています。このシンガー交代について話して頂けますか?リック・カニンガムとはどんな人物でしたか?

MZ:リックはテキサス出身で、とてもナイスな人物だった。しかし、彼はベストなシンガーじゃなかった。ビルは彼がちゃんと歌えるように指導したんだが・・・WARLORDの音楽というものをバンドのメンバーは完璧に理解することはとても重要なことだが、彼には理解できなかったようだ。

--- 残りの2人、ベースのデイヴ(ワトリー)とキーボードのダイアン(コーナレンズ)ついておしえて下さい。

MZ:デイヴ(ワトリー)は実は俺たちと一緒に住んでいてね。それは完璧な状況だった。元々彼は音楽学校にも行っていて才能は豊かだった。そして彼はWARLORDの音楽性をちゃんと理解したよ。そして一緒にいることもあって彼はビルから完璧な指導を受けたんだ。それによって彼は大きく成長した。彼は素晴らしかったよ。
※ダイアン(コーナレンズ)についてはノーコメント。

--- アルバムで初めて録音された曲は「Soliloquy」です。この曲についておしえて頂けますか?

MZ:俺はこの曲が好きだ。もう一つのWARLORDらしさ満点の曲といえるからね。俺が好きなのはスローなフィールとパワーだね。俺たちがパワーを示すのは早い曲をプレイすることじゃない。そんなものは必要ないんだ。多くのバンドの作る曲はそうゆうフィールが感じられないね。深みがないんだよ。ビルの作る曲は本当にオリジナリティに溢れていて深みがあるんだ。他のバンドとの違いが明確だよ。それは俺たちにとって大きな強みだ。

--- そして2001年に再結成されリリースされた『Rising Out Of The Ashes』についてお聞きします。このアルバムに参加したHAMMERFALLのヨアキム・カンスは素晴らしいパフォーマンスをしています。彼の参加について話して頂けますか?



MZ:ヨアキム(カンス)はずっとWARLORDのビック・ファンで、俺たちからの影響を公言していた。彼のバンド、HAMMERFALLでもWARLORDの「Child Of The Damned」をプレイしていたしね。俺たちは当時シンガーがいなかったから、彼が新しいシンガーに相応しいのではないかと思ったんだ。実際彼はその通りだった。ビルが彼に連絡したら、彼は本当にエキサイトしてね。

--- アルバムにはウィリアムが組んでいたLORDIAN GURDの再録とWARLORDの再録も収録されています。これはウィリアムのアイディアでしたか?このアルバムを全て新曲で固めるアイデアはありませんでしたか?

MZ:俺はあのバンドの曲が好きだよ。WARLORDの曲と同じようにね。それはビルが書いているからに他ならない。あのバンドはWARLORDが分裂していた時期に存在したわけだが、曲はWARLORDそのものさ。だからあのバンドの曲をWARLORDの曲としてプレイしても何の問題もないんだ。そのへんを理解できない輩がいることは知っているがね。アルバムはすぐに準備しなくてはならず、当然、新曲を書く時間がなかったこともあった。あれはアルバム曲のクオリティを重視した結果さ。あの選曲ならば楽曲のクオリティに何の問題もないからね。

--- このアルバムの後はそのまま活動することはありませんでした。活動が続かなかった理由はなんでしょうか?

MZ:その時の流れがそうさせてしまったというのかな・・・俺たちはそのままバンドを継続させるプランを持っていたけど、そうはならなかった。ビルの健康問題で、彼がバンドを続けることが困難な状況になってしまったこともあった。その時の流れがそうなってしまったと思うよ。うまくいかなかったんだ。

--- そして2013年の『Holy Empire』で再び復活を果たしました。その後の活動について話して頂けますか?

MZ:俺たちは2013年と2014年にヨーロッパで小規模なツアーを行った。そのツアーではギリシャで多くのショウを行ったし、2つのフェスティヴァルにも出演した。WARLORDの復活を皆に知らせたかったんだよ。ビルの健康状態も良好だったし、バンドのメンツも最高だったからね。あのときのショウは俺の長いキャリアでも最高のショウだったと思うよ!ああ、これは本物のバンドさ。ただ単に野郎が集まっただけじゃないんだ。(笑)

--- 今回のリイシューで日本でも再びWARLORDを気に掛けるファンが増えることだと思います。あなたにとってWARLORDの魅力とは何だと思いますか?

MZ:今回のリイシューで俺たちのオリジナルなサウンドにみんなが触れてくれれば嬉しいし、俺たちはそれを示したいと思っている。俺たちは他のバンドと比較されるものではないし、30年経ってもまったく色褪せないバンドなのさ。だから皆がフレッシュな気持ちになってくれる・・・WARLORDのアルバムはそうゆうものなんだ。

--- 今後の活動についておしえて下さい。

MZ:俺たちが現在、準備しているものは2013のアテネ公演を収録したライヴDVDをリリースする計画がある。

--- 日本のファンにメッセージをお願いします。

MZ:ビルにとって日本に行くことは大きな夢なんだ。俺は一度日本には行っているけど、WARLORDのライヴを日本で行うことは悲願だよ。俺たちのフェイバリットバンドは皆、それを成し遂げている。だから俺たちも日本でライヴがしたいのさ。皆に会えるのを本当に楽しみにしている。そして、皆の長年に渡るサポートにも本当に感謝しているよ。本当にありがとう!



 
WARLORD / 『Warlord Box (+DVD)』

2015年7月1日発売

過去3枚のアルバムを最新リマスター、SHM-CD紙ジャケット仕様で堂々のリイシュー!
本商品は、紙ジャケ3タイトルと、'84年当時のライヴ映像をフル収録したDVDをセットにした豪華ボックス!!
マニア垂涎、見逃せない逸品!

【セット内容】
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・『ライジング・オブ・ジ・アッシェズ』(RBNCD-1515)
・『ザ・キャノンズ・オブ・ディストラクション・映像版フル収録のライヴDVD』

※各作品は単品でも発売中です
※ライヴDVDの単品発売の予定はございません


※商品仕様・収録内容等は変更になる場合がございます。予めお了承ください。



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