無人島 〜俺の10枚〜 【浦朋恵 編】

2015年7月1日 (水)

ドクター・ジョン 「シティ・ライツ」
ドクター・ジョンのレコードで一番ムラムラするのは『グリ・グリ』だけど、誰もいない〜なにもすることがない無人島に持って行くならコレかな。トミー・リピューマ制作、スタッフのメンバーやデヴィッド・サンボーンらが参加した摩天楼のガンボ。夕暮れに、波打ち際でこれ聴き乍ら「私はコンビニがないと生きていけない」と痛感したい。


エミール・リチャーズ 「ワンダフル・ワールド・オブ・パーカッション」
無人島。取り残されたんじゃなく…実は気ままな一人旅なんだよね、なんて現実逃避もアリかなー。鍵盤打楽器を中心に大小各種打楽器が出入りする「多重録音型お一人様観光地音楽」で雰囲気を盛り上げよう。


リン・ホープ 「モロッコ」
20代前半、大阪の中古盤屋さんで出会い「こんなことがやりたい！」と興奮したレコード。ま、無人島にソレ持っていっても仕方がないような気もするけど。


ミッキー・カッツ 「ミッシュ・モッシュ」
[3]同様、「こんなことがやりたい！」と興奮したレコード。ミッキー・カッツはお笑いもやるクレズマー・クラリネット吹きで、ベニー・グッドマンと同い年。ジャズ、カントリー、ミュージカル演目、ラテン、ロックンロール…と流行歌をなんでもユダヤ風にズタズタにするケッタイなおっさん。ツラは山本晋也、声はねずみ男似。


V.A. 「レッツ・ドゥ・ロックステディ」
50曲強の「蜜の味」が収録された2枚組銀盤。いい夢見れそう、洞穴で、干し草のベッドに寝転んで。


リー・アレン 「ウォーキン・ウィズ・ミスター・リー」
10年程前、今は亡き某中古盤屋さんで入荷したてのオリジナル極上美品を後先のことも考えずに「包んでくれい」と買ったおもひでぽろぽろの宝物。鼻血が出る程高かったから…コレは持っていこう！


ジェームス・ハンター 「ザ・ハード・ウェイ」
塩辛声の男が好きだー。英国ネオロカ／パブ・ロック業界の塩辛声ブルーアイド・ソウル男ジェームス・ハンター（元ハウリン・ウィルフ＆ザ・ヴィー・ジェイズ）は頑固一徹の角刈り、ダーク・スーツ、眉間に刻まれた深い皺込みで好みドンズバ。無人島で暮らすなら、せめて声だけでも喧嘩の強そうな男が側にいて欲しいっちゃ。


荒井由美＆松任谷由実 「アルバム」
海寄りのアルバム未収録曲「潮風にちぎれて」と「遠い旅路」が収録されたコンピ。全曲、ソラで歌えるのでわざわざ無人島に持っていくこともないかな？いや、持っていく。不変の「恋の悩み〜の答え〜のヒント」満載。


デューク・エリントン 「アフロ・ボサ」
サム・ウッドヤードのドンドコ・ドラムスと手の空いたホーン隊による各種打楽器のチャカポコが煽る、60sジャングル・ミュージック。「いつかはこんな音を出したい」ハリー・カーネイのバリサクを聴いて反省しよう。


V.A. 「ヒルビリー・ミュージック…サンクス・ゴッド！VOL.1」
いい機会かもしれない。日頃、あまり聴かないヒルビリーを朝から晩まで聴いてみよう、無人島で。マーシャル・クレンショー（眼鏡のロック歌手）が編んだキャピトル音源ヒルビリー2枚組コンピは「ジミー・ブライアント＆スピーディー・ウェストはヒルビリーのチャーリー・パーカー＆ディジー・ガレスピーだ」なんて初心者にも分かり易い解説もいいね！