COHOL インタビュー!

2015年6月2日 (火)

COHOL
L To R : Kyosuke(Dr/Mani),Hiromasa(Vo/Ba),Itaru(Vo/Gt)
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 東京発のエクストリーム・ブラック・メタル、COHOLが、2010年の1st ALBUM「空洞」以来、約5年振り2枚目となるオリジナルアルバム「裏現」を完成させた。

 1stリリースからここに至るまでに、盟友 heaven in her armsとのスプリット盤「刻光」のリリースや、オーストラリア産最新型DEATH METALバンド“PORTAL”とのJAPAN TOUR、2013年の米Rolling Stone誌“Best metal album”にアルバム「サンベイザー」が選出されたDEAFHEAVEN来日時の共演、jesu / MONO / RUSSIAN CIRCLESが出演したフェス「leave them all behind 2014」にオープニングアクトとして代官山Unitのステージに立つなど、ワールドワイドなバンドとの共演を経て、遂にはフランスのDeath / Black Metalの名家“Osmose Productions”と、アジア圏のバンドとしては初となる契約を2013年に結んだ。

 そんな彼らが、多種多様な音楽が溢れるこの時代に、なぜこういう音を鳴らすのか、今作では何が表現されているのか、3人に話を聞いた。

--- まずは2nd ALBUMリリースおめでとうございます。


三人 :ありがとうございます。やっとです。

--- 前作(1 stアルバム)からどれくらいぶり?


Hiromasa :1stが2010年だから4年半くらいかな。

--- それはだいぶ空いたね。じゃあまずはこれを読んでくれたCOHOLを知らない人のために結成の経緯をざっくり教えてもらえますか?


Itaru :俺とHiromasaが高校の友達で一緒にバンドやってたんだけど、卒業絡みで進路と照らし合わせて、それでもバンド続けるってモチベーションだったメンバーがHiromasaしかいなくて。いよいよ進路決めるくらいのタイミングで地元のボロボロの民宿にみんなで集まってパーティしてた時に、俺は続けたいんだけど、どうなの?って聞いたらHiromasaも‘俺もやりたい’って言ってくれて。 それがこのバンドの始まりだったな。

--- なるほど。


Itaru :で、じゃあそれぞれメンバーを探そうって事になって、俺は普通に4年生大学行って、バンドサークルで片っ端から探して、Hiromasaは専門学校行ってそこに集まるやつの中から探して、それぞれで感覚合うやつがいたら引っ張って来よう、って事になってそれぞれの進路に散って。

Hiromasa :最初は5人編成のバンドをイメージしてたからね。

--- へー!


Itaru :そうそう。だからあと3人、メンバー探すのに必死だった。それで初代のドラマーとしてHiromasaと同じ専門学校に通ってた同級生のKenta(現 Funeral Sutra)が入って、それでようやくバンドとして活動を始めたっていう。

--- その上でようやくこのバンドがCOHOLという名前になったと。


Itaru :そう、Hiromasaの専門学校があった水道橋のポプラの前で決まった(笑)

--- なんで‘COHOL’っていうバンド名にしたの?


Hiromasa :えーと、最初は単純に響きが良いと思ったんだよね。 あとは言葉に発すると”コール”っていう事で、CALLっていう読み方をすれば「呼び寄せる」みたいな意味合いにもなるから、聴いてる奴らを引き込む、みたいな意味にもなっていくな、というのもあって、他の人が勝手にいろんな捉え方をしてくれるんじゃないかな、っていうのもあって。

--- なるほど、よくわかりました。じゃあどうしてこういう音楽(大きく言うとメタル)のバンドをやることになったの?


Itaru :俺とHiromasaに関しては高校が横須賀で、その頃、横須賀のかぼちゃ屋とか横浜のF.A.Dとかに良くライブ観に行ってて、その前ってなかなかそういうローカルなシーンのライブを見る事とかあまりなくて。高校の先輩がバンド活動していたおかげで、そういうライブハウスに行ったりする事ができて、そこで初めて俺らもライブとかできるじゃん!っていうのを体感して。

Hiromasa :ほんとそうだね。

Itaru :そう。で、それを知ってからめちゃくちゃライブハウスに通うようになって、学校サボって行ってたりとかして…。で、金無いからさ、リハから行って関係者っぽい感じにして(笑)パスもらったりとかして。それで、その当時はニュースクール・ハードコアとかそういうマッチョ系というか極悪系なバンドが横浜・横須賀で流行ってて。

Kyosuke :あの当時ほんと多かったですよね。

Itaru :うん、ほんと多くて。俺ら田舎に住んでて東京まで足を伸ばすっていうのがなかなか難しかったから、やっぱりライブ観に行くとなると横浜・横須賀なるわけで、どうしてもそういうニュースクール(ハードコア)のバンドを見る事が多くなって。

--- 自分達でそういうバンドをやろうという感じにはならなかったんだ。


Itaru :うん、好きだし格好良いんだけど、段々とそういうバンドに耳も目も慣れて来ちゃって…。それよりももっと‘強い’音楽っていうか、怒りのパッションをもっと燃焼させてくれる音楽が欲しいと思ってたんだけど、なかなか見つけられなくて。で、ちょうどその頃にシャカモンキーっていうハードコアバンドがSORROW OF TRANQUILITYっていうメロデスバンドに変わったりとか、いま仲良くしてるTOMY WEALTHが当時やってたDENTISTとか、メタリック・ハードコアからもうちょっとメタルに寄ったバンドが出てきて、そこで「メタルってのが、どうやらかっこいいっぽい」と(笑)、10代なりにアンテナ張って漁っていったんだよね。で、最初に手を出し始めたのがメロデスだったんだよね。やっぱり田舎に住んでるから得られる情報もメジャーなものが多くて。やっぱほら、俺たちROCK CITY(テレビ神奈川で現在も放送中で、洋楽メインの音楽番組)を見て育ったからさ(笑)。

--- そうだよね、そうなるよね…。


Itaru :だからさ、もう俺たちが得られる情報っていうのは大先生の言う事しかなかったわけよ(笑)。

--- 狭いね!(爆)


Itaru :いやもうほんとそうなのよ!だから、そういう番組に出てくるバンド、例えばSOULFLYとかKornとかLimp Bizkitとかしか知れなくって。で、さっき言ってたように、身近でそういうメタルのバンドが出て来てて、その人達が好きなメタルのバンドっていうのを、それこそファンジンとかフリーペーパーとかで読んで「こういうバンドもいるんだ」って知って。まあそこで、ハードコア以上にブルータリティを表現できる方法があるって事に気付いて、こういうバンドをやりたい、っていう原型が出来たんだよね。

--- なるほど


Itaru :今のドラムのKyosukeも、その当時はまだ出会ってなかったんだけど、話をしていくと、当時同じようなバンドを聴いてたりしてて。結局、紹介するメディアが少ないジャンルだから、時代が一緒だと得る情報のリソースの場所がほぼ一緒なんだよね。

Kyosuke :2人より年齢は2個下なんですけど、もう掘ってる場所と時期が全く一緒で、大体ハマってた音楽が一緒なんですよ。

Hiromasa :Kyosukeも場所は違うけど、地元が町田の方だから横浜とか都心への距離感が横須賀と近いっていうのもあったのかも。

Kyosuke :Itaruさんが大学入った当時、自分が高校2年とかで、その当時やっぱりDISK UNIONにCDを漁りに行ってたりとかしてましたし。だから自分が初めてCOHOLのライブを客で観に行ったのが2006年くらいだったんですけど、その時に自分も若いが故に性格的にもかなり尖ってたので、、、絶対誰も着てないようなマニアックな、でもすごいリスペクトしてるブルデス(ブルータルデスメタル)のバンドのTシャツを着てったんですけど、Itaruさんも同じバンドのTシャツ着てて(笑)



--- あははは!すごいねそれ!


Kyosuke :SECT OF EXECRATIONですよ。

Itaru :あぁー!

Kyosuke :そのバンドのTシャツを着てるのを、自分とItaruさんしか見たことなかったんですよ(笑)

Itaru :俺もそうだよ。SECT OF EXECRATIONってさ、すっごい音質悪いテキサスのバンドなの(笑)。宅録で録ってもこんなに悪くならないってくらい。でも超かっこいいのよ!

Kyosuke :それでもう、あの人は絶対ヤバい、と思って。自分と似たような道を辿ってこないとあのTシャツは着ない、って(笑)。

--- この人は信頼できる、と(笑)


Itaru :バカだよねーTシャツの趣味が合うだけで「お前、最高だよ」みたいなさ(笑)。でもそれが良いよね。長い年月付き合ってきた訳でもないのに、そのTシャツ見て一発で信頼を築けるっていうかさ。

Hiromasa :俺は当時TIALAの柿沼さん(現ライブハウス 小岩BUSHBASH店長)が当時やり始めたFIVE KINDS SQUAREってバンドもやってて、それで国内のバンドを目にしたり聴いたりする機会がすごい多くなって。で、かっこいいから聴いてみなよって言われたバンドのCDの中に、envyとかKularaとかがあったんだよね。 Kularaを初めて下北かどっかで観た時ほんとにスゲーと思った。ほんとにチビるかと思うくらい。

--- なるほど。じゃあ音楽遍歴はItaru君とはちょっと違ったのかな?


Hiromasa :いや、当然Itaruとも当時はそういう自分のヤバいと思ったバンドは共有してたし、CONVERGEとかcave inとかももちろん。ただ、一時期自分の中で「受け取るばかりじゃなくて、自分から掘っていかないとダメだ」と思った時があって。知り合いから紹介してもらうんじゃなくて、自分で見つけにいかないとな、と。それでユニオンのメタル館に行った時にたまたまEnsiferumが店内でかかってて、なんだこれ!と思って店員さんに聴いたら「これです」って渡されて「えぇっ!バイキング・メタル!?」ってなって(笑)。それですぐに「これ買います…」っつって。

全員 :爆笑

Itaru :次のスタジオの時にそのCDを速攻で持ってきたんだけど、もう言う前から顔がニヤニヤしてて「これヤバいよ」って(笑)。ジャケ見たらバイキングのおじさんが一人で舟に立ってて、音聴く前に既ににヤバくて(笑)。

Hiromasa :だから俺はバイキング・メタルが先で、バイキングがどこから来たのかってところで、そこからどうやらブラックメタルから来たっぽい、っていう流れで今自分達がやっている音楽の軸になっているようなメタルを知っていった感じかな。で、その中でバイキングを掘ってる時にENSLAVEDに出会って、これはすごい、と。当時のバイキングって、どっちかっていうとノレるというか、戦だぜ!みたいな気分を高揚するようなバンドが多かったんだけど、ENSLAVEDは暗いというか、粛々と演奏する感じがあって、それを聴いてこういうのがやりたい!ってなった。

Kyosuke :地に足が付いてるっていうか。

Hiromasa :そう、地に足が付いてるんだけど、浮遊感があるっていうか。

--- でもそういう風に、英語圏のメタルをメインに聴いてきたわけだけど、どうして自分達がバンドをやる時に英語じゃなくて、日本語での歌詞という手段を選んだの?


Itaru :最初はやっぱりできる事をやってったって感じかな。全部の歌詞を書いてるHiromasaは日本人だし。でも、英語が持ってる魅力として、リズムに乗せた時に子音と母音を分けられるっていうのがあったから、そういう意味で最初本当は英語でやりたかった。

Hiromasa :だろうね、そう思うわ。

Itaru :結局俺はギタリストで、ボーカリストじゃないから、ソングライティングの頭で考えちゃうんだよね。それでリズムとメロディのみで考えると、やっぱりどうしても英語でやりたくなってたんだよね。

--- それでもやっぱり日本語にしたと。


Itaru :最初はね、全然ボーカル見つからないけどライブやりてー!って思ってたから、どちらかと言うと‘頼んでやってもらう’っていう感じでHiromasaに歌ってもらい始めたんだよね。だから最初は歌詞すらなくて、インプロビゼーションでその場でリズムを作ってシャウトするっていうスタイルでライブやってて。

Hiromasa :それで初めてCD出そうぜってなった時に、ようやく歌詞を書き始めたんだよね。

Itaru :そしたら書いてきた歌詞がすごい良くて。でもやっぱり荒削りだったから物凄いディスカッションしたよ。さっきの話じゃないけど、リズムに乗せた時にどうだ、とかそういう作業もいっぱいあって、めっちゃ喧嘩したし。でもとにかく前進はしていこうと。そのために何をするかを考えようって事で話をして。Hiromasa自身も当時何度も言ってたけど、ほんとに辛かったと思う。

Hiromasa :ほんとにね、扱いが超雑だった(笑)めちゃくちゃ頭を悩ませてなんとか形にしてきたものを、どう思う?って出したら「いや、よくない」って。全部書き直し、みたいな。

Itaru :すいませんでした、ほんとに(苦笑)。でも、ほんとに内容がよかったからどうにか形にしたいな、と思って。俺もHiromasaが怒ってるのとか分かりながらも「でもさ!自信あるから絶対良いもの作ろうぜ」って言ってなんとか捻出したのがファーストアルバム。

--- 言う方も辛いよね。


Itaru :そう、でもやっぱり良い物になるって見えてたから前に進みたかったんだよね。とにかく歌詞のやりとりを繰り返して、ようやく1stの歌詞が出来たんだけど、俺ほんっとに良い歌詞だと思って。それで初めて、ソングライティングじゃない概念でHiromasaの歌詞を捉えはじめたんだよね。これ(Hiromasaの歌詞)は良いから、ちゃんと日本語として残した方がいいな、と思って意識的に尊重するようになった。だから日本語、っていう。

Hiromasa :そうね。もちろん日本人だからっていう部分もあるんだけど、今まで人がやってない事をやんなきゃっていう部分もあって。やっぱり最初こういう音楽を日本語で歌うっていうのは、どうしても不恰好になっちゃって、なんかしっくりこないのね。でも、そうやって試行錯誤を繰り返していく中で、何か新しいものが生まれるんじゃないかっていう気分はしてた。

--- 日本語で歌詞を書き始めた時って、周りのメタルバンドで日本語詞のバンドっていたの?


Hiromasa :結成して数年の間に一緒にやってたバンドって、ジャンルがバラバラだったんだよね。ハードコア、パンク、グラインド、とかのバンドが周りにいて。で、そういうバンドには日本語を使ってるバンドはたくさんいたのよ。

Itaru :メタルは疾走感を歌で出す時とか、楽器のパートとリンクさせる時に、音符と休符が細かいから、うまく表現できないとノペっとしちゃって良い曲にならないんだよね。だから日本語で創る疾走感、結構苦戦したよね。

Hiromasa :今でもかなり苦戦してる。今回の2ndでも相当歌詞の乗せ方を試行錯誤したし。2ndが出来上がった今でも歌詞に関してはまだ完成形ではないと思ってる。1stの頃はそんなにそこまで考えてなかったけどね。

--- 今アルバムの話が出たから聴きたいんだけど、COHOLは詞が先?曲が先?


Hiromasa :今回に関しては、全部曲が先ですね…。というのもですね(笑)2ndの歌詞を書き始めた頃に俺が無職でして…。で、2人に「ごめん、金無くてスタジオ行けない」って言う日々が続いて。ほんとにバンド解散の危機なんじゃないかって思ったくらいに行動と気力に規制があった時期だったんだんです。

Itaru :ほんっと辛かったあの時期…

Hiromasa :それで、3人で話をして「とりあえずHiromasaがいつ戻って来ても良いように2人でやれるとこまでやっとくから」って言ってもらって。

--- 切ないねー!


Itaru :その頃の切ない感じの歌詞入ってるよ今回。

--- そんな時期あったんだね。


Hiromasa :ほんとどうしようも無かった(笑)

Itaru :だから言ったのよ。良い機会なんだから、この今のどうしようもない気持ちを歌詞にしてくれって。仕事が見つからなくて、家にいる時ってやっぱりバンド的にも発言権とかなくて、社会的にも誰よりも立場が弱くて、気持ちがクローズしちゃってる感じで。歌詞もそんなスラスラ書けるわけじゃないだろうから大変だったと思うんだけど。

--- それで、いつ頃から書けるようになったの?


Hiromasa :進み始めたのは仕事が決まってからかな。落ちてる時は歌詞もイメージとしてはあるんだけど、それを形にしようっていうパワーが湧いてこないんだよね。

Kyosuke :仕事が決まった時に横浜で3人で飲んだんですけど、2人がぐっちゃぐちゃに酔っぱらって肩組んでる写真とかたまに見ますからね。当時の気持ちを忘れないために(笑)

--- 今作の歌詞を読んでみて、前作よりもフラストレーションをモチベーションに、じゃあこうしてやろう、って結論を出していくというか、なんとか進んでいこうというのを感じたんだよね。


Itaru :それは俺も感じた。

Hiromasa :1stは内に内にっていうか、自分を見つめ直して分析して‘自分はこんなにダメな人間なんだ’っていうような部分が軸としてあって、2ndでもそれはあるはあるんだけど、同じ事言っててもしょうがないなって。これをいつまでやってても、結局どこにも行けないわ、って思って。

--- 何かしら落とし前を着けないとな、っていう。


Hiromasa :そう、だから2ndの歌詞は外に向けて歌詞を書いてみよう、って思ったんだよね。1stはどちらかと言うと自分のために作ってたっていう所があったから、2ndは共感って言葉になるかわからないけど、聴いてくれる人の起爆剤になるような歌詞にしたいと思って。

--- 前作よりも、聴いてくれる人をちゃんと意識できてるのは感じた。


Kyousuke :自分もやっぱり色んな人に言うんですけど、COHOLはとにかく歌と詞に自信があって、そこに関しては今回も本当にしっかり血が通ったものが出来上がったなと。

Itaru :ほんとにね、歌詞を読んで聴いて欲しい。

Kyosuke :ほんとそれです。今作の曲作りの中でとにかく一番時間がかかったのが、どんな楽器でもなく歌ですからね。

--- 引き続きアルバムの話なんだけど、今回フランスのOsmose Productionと契約に至ったのはどういう経緯で?


Itaru :俺とHiromasaがCOHOLを始めた頃の夢が、ヨーロッパでライブする/ヨーロッパでCDを出す、って事だったんだよね。自分達がメタル好きになって聴き始めた頃に知っていったバンド、ヨーロッパにうじゃうじゃいてさ、この土地どうなってんの?と思って(笑)。で、1stをリリースした後に、ここからヨーロッパのシーンにリーチする事を考えた時に、国内と欧米の音楽マーケットの文化の違いがどうしても壁になってて、その時にやっぱり‘あっちで出さなきゃダメだ’って思って。

--- 日本国内でCDをリリースしただけだと、なかなか欧米のシーンまで届かないと。


Itaru :そう。だから、自分達が好きな海外レーベルにバンバン音源を送ろうと思って、正式な音源リリースが決まってない状態だったけど、とにかくレコーディングして4曲録りためてそれをCD-Rに焼いて手紙書いて、バーッと送ったんだよね。そこで3つくらいのレーベルからレスポンスがあったんだけど、1番熱意と速度があったというか、自分達に興味を持ってくれてるなと思ったのがOsmose。郵送で送った後に、メールも送ったんだけどレスポンスが1時間以内で戻って来て。それがエルヴェ(Hervé Herbaut / Osmose Productionsのオーナー)だったんだけど「うちのレーベルのウェブサイトで経歴を見てもらえればわかるけど、ここ8年くらい新しいバンドと契約してない。でも、デモ曲が素晴らしかったから久々に新しいバンドと契約したいと思った」って言ってくれて。それでOsmoseに決めた。

--- じゃあ楽曲の事について聞いていきたいんだけど、まずちょっと導入として余談を。3曲目の「暗君 –Chaos Ruler–」なんだけど、Chaos Rulerって検索したら、某ゲームのラスボスの名前が出てきたんだけど…


Itaru :へーHiromasaそうなの?

Hiromasa :…はい…

--- (笑)これはもう確信犯?


Hiromasa :んーーーーー、はい…。

Itaru :うわー俺それ初めて聞いた(笑)

--- (笑)でも、確かにラスボスって知ってから聴き直した時に、すごいラスボス感あったよ。


Hiromasa :その英題より先に「暗君」って言葉があったから、暗君とはなんぞやってなった時にChaos Rulerだろ、と。

--- なるほどね。あと4曲目「地に堕ちる –Depressive–」の前半部分がポエトリーリーディングになってるのはどうして?


Itaru :この曲はHiromasaの私生活が一番ズタボロになってる渦中に作った曲だよ。

Kyosuke :アルバムの中で1番初めに作った歌詞で、1番初めに作った曲ですね。

Itaru :俺とKyosukeが2人でスタジオ入って先に曲は作り始めてて。

Hiromasa :そう、だから1stから2ndに向けて、外に出ていこうって気持ちが1番強く出てる歌詞かもしれない。 例えば歌詞の「最後の抵抗を」っていう部分は、割と憂鬱気味な前半部分から、じゃあどうすんのよ、っていう所で、抵抗するしかないじゃん、っていう。

--- 今作は割と前向きな歌詞がアルバム随所にあるよね。


Hiromasa :この曲に関しては、さっきも話にあったけど曲が先に出来てて、この曲の前半の抑え目な内向きの部分と、後半徐々に開放していくっていう明暗を更にはっきりつけたかったから、結果としてポエトリーリーディング含めたああいう形になったのかな。

Kyosuke :心情を明確に表現するために、叫ばないが故の訴える強さみたいなのがあったから、これは曲を作って行く時に、すげーはまった!っていう感じがあった。

--- それと、5曲目の「葬送行進 –Funeral March–」についてなんだけど、これはアルバムの中でも具体的なテーマがあるように思えたんだけど。歌詞の中にある『幼き死を』っていう部分とか、どういう意味があるのかな、と。


Hiromasa :これには2つの意味があって、1つにはまず「若くして死んでしまう」っていう意味と、「幼き思考で死を選んでしまう」という意味で。若い人の自殺とか、若い人が人を殺してしまったり、とかそういう事件を見て、ただそれを非難するだけじゃダメだろっていう風に思ってて。ニュースを見ても‘また信じられない事件が…’とか言われていて、信じられない信じられないってこれだけ事件が起きてるのに、信じられないもクソもないだろって。これが現実なんだよと。今自分達が住んでる世界っていうのは、思った以上に混沌としてきてるし、これからもっと混沌としていくだろうし、いつまでも他人事じゃいられないのよ。自分だって当事者になっていた可能性だって否定しきれないし、結果行動に移してしまった人達がニュースになっているだけで、それに対して俺が何か書けるかな、と思って歌詞にしてみたんだよね。

--- なるほどね。それがこの曲の歌詞に反映されてると。


Hiromasa :そうだね。

--- この「葬送行進」っていうタイトルは?


Hiromasa :最後の方のフレーズが行進っぽいから、っていう(笑)

Itaru :でもそうだよ。歌詞の中にある、幼き死を送るっていう部分もそうだし、あと俺このフレーズ作った時のインスピレーションがベルセルクだからね。鷹の団がガーっと行く所のあの感じね。ホルンとか入れたかったもんあそこ(笑)。

--- そんなところからインスピレーション受けてるんだ(笑)爆撃音入ってるしね。


Kyosuke :作ってる時言ってましたもんね。ブラス入れたいって(笑)

--- じゃあ最後の曲なんだけど「急性期の終わり –The End of Acute Phase-」の急性期って病気になりたての頃って意味だと思うんだけど、これはこの曲だけというかアルバム全体を通して病気の時期があって、その終わりという意味かなと思ったんだけど。


Hiromasa :そうね。まあ、みんな病気なわけよ。言ってみれば。この曲に関しては、次のアルバムへのメッセージっていう部分が強くて。だから、ここで病気の期間が終わって、良くなる可能性もあるし、更に悪くなるって言う可能性もある、と。

--- 再発する可能性もあるし


Hiromasa :そう。どっちにも転がれるからね。まあでも、ここら辺でうじうじ悩んでるのにも決着つけて、次に行けるんじゃないか?っていう部分もあるし。

Itaru :この曲を作るにあたって、まずHiromasaが持ってきた「Big Crunch」っていうコンセプトがあったんだよね。簡単に言うと、ビッグバンの逆。つまり、どっかのタイミングから急に宇宙が収束していくっていう現象なんだけど。1stは内で悩んでて、2ndで外になんとか這い出た主人公が、急にそこで”この世界、何かがおかしい”って気付くきっかけがBig Crunchだ、という仮説のストーリーが今回のアルバムの流れとしてあって、その気付きの瞬間がこの曲「急性期の終わり」の後半部分。理不純な体制とか、社会の流れ、今まであったこの世の理に対しての”何か変だ”、”腑(ふ)に落ちない”と感じてたことは全部これの予兆で、今までの世界は実は全部嘘で、本当の世界をこれから目撃する事になる、っていうストーリーになってるんだよね。

Hiromasa :俺の中では、その世界の収束が始まった地点から時間も逆戻りしていくっていうイメージなんだよね。それは人が死んだ時点から、自分が辿って来た人生を振り返っていくっていう事で。よく子供の頃から「悪いことしちゃいけない」って言われて俺達育てられたでしょ?でも、なんでダメなんだろうって思ってて、それは「自分がやった事を、また自分の身で体感する事になるからだ」ってふと最近思ったんだよね。その考えがこの曲の題材。だから、この次に作ろうとしている3rdは自分がこれまで何をしてきたかったいうのを知った上で、また体験していかなきゃいけない、っていうストーリーを散りばめたものにしたいな、って思っていて、その予兆が2ndの最後におかれている感じね。

Itaru :これまで1stは自我の悩み、2ndは外に向けての覚醒っていうのを歌ってるんだけど、この最後の曲の途中にあるドーン!って言う部分からはもう別次元の世界のストーリーが始まるっていう。

Hiromasa :もう宇宙ね、宇宙。

Kyosuke :だからもう3rdのイントロみたいなものですよね。

--- もう次の事考えてるんだね。じゃあこのアルバムのタイトル「裏現」について聞かせてください。


Hiromasa :今回は「表現」の対になる事をやりたくて。

--- ほう!


Hiromasa :よく言われてる‘自分を表現する’って果たして本当の自分なの?っていう。何割が自分の姿なの?って思ってて。じゃあ俺らは表現とか言う上っ面のものじゃなくてもっとドロドロしたものをやりたいっていう。裏が出てくるっていう意味合いで言うとそれは、「裏現」かなと。

--- それはアルバム制作前に決めてたの?


Hiromasa :そう、先にコンセプトを決めてからHiromasaが歌詞の世界観を作ってったんだよね。

--- なるほどね。じゃあ最後に今後の活動予定なんかを。


Itaru :まずは国内のリリースツアーをしようと思ってます。各地行きます!

--- 楽しみにしてます。ありがとうございました!


三人 :ありがとうごございました!

< COHOL メンバー3人のフェイバリット・アルバムを紹介! >

【Hiromasa(Vo/Ba)】
『Monumension / ENSLAVED』
ノルウェー大御所メタルバンドの通算6枚目のアルバム。呪術をテーマにしているらしい。のしかかるような重たいリフと、深く沈んでいくような淋しげなメロディーが融合した曲作りはまさに神秘的。陰鬱な森を抜け人外の秘境に足を踏み入れて行くような感覚を味わえる。COHOL始めるにあたり最も影響受けたアルバムです。

【Itaru(Vo/Gt)】
『The Destroyers of All / ULCERATE』
ニュージーランド産、新鋭プログレッシブデスメタル。1フレーズに対し各楽器のレイヤーの差し引きと、低域から高域までのレンジの使い分けによって複雑に構築された曲構成は、洪水のような濁流になって大河と化す。全体を覆う黒く半透明に透過した弦楽器の旋律も美しく、高い自己表現力に揺るぎないオリジナリティーを感じた作品です。

【Kyosuke(Dr/Mani)】
『Dodecahedron / DODECAHEDRON』
オランダのバンドの1stアルバム。ブラックメタルというには典型なイメージからかけ離れたサウンドで、構成力の高いプログレッシヴな展開と作品を通して一貫したデザイン・細部まで意識の通っている音、典型や固定概念に囚われず高いアイディアを持って作られたハイブリットなコンセプトに強いシンパシーを感じました。

 
最新作『裏現』!

【TRACK LIST】
1. Frozen
2. Infrastructure
3. Chaos Ruler
4. Depressive
5. Funeral March
6. Endless Ember
7. Arche Pathogen
8. The End of Acute Phase


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5年振りの2nd!

裏現

CD

裏現

COHOL

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2010年発表1stアルバム

空洞

CD

空洞

COHOL

ユーザー評価 : 5点 (1件のレビュー) ★★★★★

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会員価格(税込) : ¥1,822
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発売日:2010年11月17日

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heaven in her armsとのスプリット作!

刻光

CD

刻光

heaven in her arms / COHOL

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