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2015年5月22日 (金)

SODOM
SODOM L to R : Makka(dr), Tom Angelripper(vo & ba), Bernemann(gt)
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< SODOM インタビュー >

 Thrash Dominationで来日、貫禄たっぷりの素晴らしいライヴを見せてくれたSodom。もはやスラッシュ界の伝説とも言えるTom Angelripperを含むSodomの3人に、幸運にも話を聞くことができた。



--- Mirai Kawashima (以下、M): 日本の印象はいかがですか。


Tom Angelripper(以下、Tom):イエス。

Makka:いやイエスじゃなくて、日本の印象だよ!

Tom:ああ、そうか。残念ながら観光できてないんだよ。ホテルとライヴハウスの往復だけで。日本に初めて来たのは91年だったかな。

--- M : Sodomを始めた頃は、どのようなバンドから影響を受けましたか。


Tom:やっぱりVenomだね。81年にファーストアルバムが出た訳だけど、やっぱりあれが一番大きな影響だった。あの頃色々なスラッシュメタルバンドが結成されはじめて、俺個人というよりも、シーン全体がVenomから影響を受けてたよ。もちろんVenomとそっくりなことをやろうとしたわけではなく、Venomよりもへヴィで速いのをやりたかったんだ。

--- M : "In the Sign of Evil"は当時一番速かったんじゃないですか。


Tom:当時はそうだね。あれはVenomよりへヴィで、Metallicaより速かった。

--- M : あれは皆が同時に演奏してレコーディングしたのでしょうか。


Tom:覚えてないよ、ベロベロに酔っ払ってたから。

Bernemann:(大爆笑)

Tom:あれは俺たちにとって初めてのマルチトラックレコーディングだった。それまではカセットテープとかしか使ったことなくてね。きちんとしたスタジオでのレコーディングなんて初めてのことだった。

--- M : オーヴァーダブはしたんですか?


Tom:ギターは重ねたよ。ヴォーカルのダブリングもやった。

--- M : "Obsessed by Cruelty"は2回レコーディングされていて、2つのバージョンがありますよね。これは何故なのですか。


Tom:最初のバージョンは、ベルリンで録ったんだ。それをミックスしてレーベルに送ったんだけど、酷過ぎるということで録り直しになってしまった。ところが最初のバージョンはアメリカに送られて、アメリカ盤としてリリースされたんだ。それで二つのバージョンが出回ることになってしまったんだけど、俺としては最初の方が良いと思っている。"Obsessed by Cruelty"については、もっとリサーチをしようと思っているんだ。というのも、両方のバージョンを収録したパッケージを再発しようと思っているんだ。

--- M : 曲目についても混乱がありますよね。"After the Deluge"とか。


Tom:あの曲は、2回目のレコーディングでしか録音されていない。とにかく色々な混乱があって、残念ながらオリジナルのテープは無くなってしまったのだけど、何とかマスターテープを入手しようとしているところなんだ。それをリマスターなどして、再発しようと思っているんだ。

--- M : 最初のレコーディングがアメリカ盤に収録され、2回目がSteamhammer盤ですよね。しかしCDは最初のヴァージョンが収録されている訳ですよね。非常に複雑ですね。


Tom:そうなんだよ。レコーディングの日付が入ったオリジナルのテープが発見されると良いのだけど。何とかマスターテープを見つけて、両方のバージョンと、"Obsessed by Cruelty"時のツアーを収録したDVDなどもつけたパッケージをリリースしたいと思っているところだ。

--- M : 最近ライヴでは、"Obsessed by Cruelty"の曲を演奏していませんよね。今日は春分の日(Equinox)ですし、"Equinox"をプレイするというのはどうでしょう。


Tom:あのアルバムの曲は、どうやって弾いたか覚えてない部分もあるんだよ。とは言え何年か前のツアーではタイトル曲は演奏したし、今回のツアーでも、'Proselytism Real'は入ってるよ。

Bernemann:ライヴの後に、「もっと"Obsessed by Cruelty"の曲をやって欲しかった!」と言われることも多いんだけど、これだけキャリアが長くなるとね。リクエストにすべて答えていると、とてつもなく長いセットリストになってしまうよ。

--- M : 確かに30年のキャリアをお持ちですからね。


Tom:それにあのアルバムは、特別な雰囲気を持っているだろ。あの雰囲気やスピリットをライヴで再現するのが難しいんだよね。プロモーターから"Obsessed by Cruelty"の完全再現を要請されたこともあるのだけど、断ったよ。もちろん1-2曲やる分には構わないけど、さすがに完全再現となるとね。

Bernemann:Tomと、それじゃこの曲やってみようかって、CDを聴き直したりするんだけど、何をやってるかまったくわからなかったりするんだ。

Tom:それにWitch Hunterのドラムを再現するのが非常に難しい。

--- M : とても特殊なドラミングですよね。


Tom非常に特殊だよ!

--- M : 国によって、ファンが好むアルバムに違いがありますか。


Tom:たいていは'Agent Orange'とか'Nuclear Winter'とか、87年〜89年あたりの曲が好まれるよ。俺も古い曲も好きだしね。でもライヴでは可能な限り、色々なアルバムから演奏するようにしている。なるべく新しい曲も演奏したいと思っているのだけど、フェスティヴァルなどで持ち時間が45分くらいしかないと、なかなかすべてを演奏するのは難しいね。

--- M : すべてのファンに満足してもらおうとすると、相当長いセットになってしまいますね。


Tom:日本に最初に来たときは、サポートバンドもいなくて、確か2時間以上演奏したんじゃなかったかな。俺も若かったね。

--- M : Mayhemの故Euronymousがやっていたレーベルは、Deathlike Silence Productionsという名前でしたが、Sodomはブラックメタルにも非常に大きな影響を与えていますよね。


Tom:もちろんDeathlike Silence Productionsのことは知っているし、彼はSodomのTシャツも着ていた記憶がある。

--- M : ノルウェーで、ImmortalのヴォーカリストがSodomのライヴに飛び入りしたのを見たことがあります。


Tom:ブラックメタルに大きな影響を与えたことについては、非常に誇りに思っているよ。

--- M : ニューアルバムの予定はありますか。


Makka:今ちょうど作っているところさ。

--- M : リリースはいつごろになりそうでしょう。


Makka:来年だね。

--- M : どのような方向性になりそうですか。


Makka:色々混ざった感じかな。

Bernemann:まだ曲をすべて仕上げた訳じゃないから何とも言えないけど、出来ている曲は、この言葉はあまり使いたくないんだけど、オールドスクールな感じだね。最近の作品とはちょっと違った感じだ。"Sacred Warpath"のEPに近いかもしれない。今は楽しみながら、アイデアを練っているところさ。

Tom:幸いなことに、レーベルからいつまでに仕上げろというようなプレッシャーはかけられていないんだ。アルバムが仕上がったら、そこでリリースの日程を考えようということになってるからね。リリースされるのは来年の夏くらいかな。

--- M : では最後に日本のファンにメッセージをお願いします。


Tom:ハロー、ジャパニーズファン!

Bernemann:(笑)。ハロー、また日本に来られてうれしいよ。今日、明日と俺たちのライヴを是非見に来てくれ。どうもありがとう。

Makka:どうもありがとう。





 残念ながらインタビュー可能な時間が短く、「Blasphemerの歌詞、Kill ChristからShrill Criesにこっそり変えたんじゃないか疑惑」や、「存在しない英単語をEPのタイトルにしてしまった"Expurse of Sodomy"事件」など、触れることができなかったトピックもいくつかあった。というか正直なところ、Tomはもっと怖い人というイメージがあって、いきなりこのあたり突っ込んだらまずいのでは、というビビりもあったのですけど。すみません、次回があればその時は行きますので。

 インタビュー中Tomも言っている通り、Sodomというと"Persecution Mania""Agent Orange"あたりの、いわゆるMotorheadTankあたりからの影響が顕著な時期が、最もファンに好まれるようである。しかし、エクストリームメタルの歴史と言う観点、後続の影響という点から見ると、ファーストEP"In the Sign of Evil"、そしてファーストフルレングス"Obsessed by Cruelty"の2枚の方が重要と言わざるをえない。"In the Sign of Evil"の衝撃は、発売から30年以上が経った今でも色褪せていない。殆どランダムにオカズを入れているのではないかと思われるドラムを筆頭に、演奏がバラバラというより、3人それぞれ演奏してる回数が違うのではないかと疑いたくなるような崩壊ぶり。Sodomが凄いのは、その崩壊っぷりがマイナスに働くどころか、逆に疾走感を生み出してしまっているという点だ。このEP、もはや奇跡としか言いようがない名盤。これだけ演奏がバラバラなので、きっとレコーディングは一発録り、アイコンタクトなどで最終的なつじつまを合わせていたのだろうと勝手に思い込んでいたのだが、何とオーヴァーダブもしているというではないか。まあ聴いてみればギターが重なってますからね、オーヴァーダブしてない訳ないのですけど、あの音源に合わせてギター重ねてくれって言われたら、普通の人は死にますよ。それにしても、通常の感覚から行けば「演奏の崩壊=悪」である。それをコペルニクス的転回で、崩壊の美学にまで昇華させてしまったSodomのパワーたるや恐るべし、だ。続く"Obsessed by Cruelty"についても、オープニングナンバー'Deathlike Silence'を故Euronymousが自分のレーベル名にしていたことからわるように、ブラックメタルへの影響の大きさは周知の事実であろう。また現Godfelsh、元Napalm DeathのJustin Broadrickによれば、初期Napalm Deathのコンセプトは、この時期のSodomのドタバタ感の再現にあったそうだ。確かにそう言われてみると、Napalm Deathの1stアルバムには初期Sodomの香りも感じられる。Sodomの影響は、デスメタル、ブラックメタルだけでなく、グライドコアにまで及んでいるのだ。


Sodom

 さて、そんな初期Sodomにまつわるミステリー、何故か2バージョン存在する"Obsessed by Cruelty"。これは80年代スラッシュメタル最大の謎と言っても良いかもしれない。このアルバム、アメリカではMetal Bladeから、ヨーロッパはSteamhammerからそれぞれリリースされたのだが、この2つはまったく内容が違う。もちろんアメリカとヨーロッパではマーケットが違うので、異なる内容でアルバムをリリースするというのは珍しくないどころか、むしろ伝統的なことと言っても良い。しかしたいていは、内容が違うと言っても曲順を変えただけとか、数曲収録曲が違うという程度。一方"Obsessed by Cruelty"に関しては、2枚が完全に別のレコーディングセッションなのだ。何故このような事態に至ったのだろうか。

 最初のレコーディングは、内容が酷過ぎるということで所属レーベルSteamhammerに拒否され、再レコーディングを命じられる。ところが何故かボツになったはずのこのバージョンがアメリカに送られ、Metal Bladeからアメリカ盤としてリリースされてしまう。一方でSteamhammerのヨーロッパ盤は、予定通り再録された方のバージョンで発売されているのだ。2枚の違いは明白で、最初のバージョンが11曲収録しているのに対し、再録の方は"After the Deluge"を加えた12曲入り。それでは持っているCDに収録されているのが最初のバージョンなのか、再録なのかを見分けるのに"After the Deluge"が入っているか、或いは収録曲数が11か12かを確認すれば良いのかというと、事はそんなに簡単ではない。このアルバムが"In the Sign of Evil"とカップリングでCD化となった際、収録されていたのは最初のバージョン(=アメリカ盤)であったにもかかわらず、曲のクレジットは誤って再録(=ヨーロッパ盤)の物が使用されていたのだ。(クレジットが誤りではなく、使用する音源の方を間違えたのかもしれないけど。)前述の通り、この2つのバージョンはそもそも収録曲数が違う。なので実際には収録されているはずがない'After the Deluge'のクレジットがされているなど、表記がおかしなことになってしまった。Discogsの"Obsessed by Cruelty"のページによれば、現状は「再録バージョンは、オフィシャルにはCD化されておらず、また殆どのCDは曲のクレジットに誤りがある」ということのようである。ここまで読んで、何言ってるのかさっぱりわからないよと思った人も多いことでしょう。本当に訳わからないんですよ、"Obsessed by Cruelty"に関する謎は。もう一度整理しておくと、

■最初の録音:11曲入り。当時Metal Bladeよりアメリカ盤としてリリース。現在CDに収録されているのはすべてこちら。
■2度目の録音:"After the Deluge"を追加し12曲入り。当時Steamhammerよりヨーロッパ盤としてリリース。CDはブートしか存在しない。


興味深いのは、レコード会社にボツにされた最初の音源の方が最終的に生き残ったということ。またTomもこちらのバージョンの方が好きだというのも面白い。

 インタビュー中、'Proselytism Real'がセットリストにあるということで大変期待していたのだが、結局私が見た初日はやらずじまい。英語を聞き誤ったのかと思っていたのだが、2日目には披露されたというではないか!"Obsessed by Cruelty"の曲をライヴでやろうにも、どう弾いたのか忘れてしまったというTomの発言、若い人たちにすれば「そんなバカな!」という感じかもしれない。でもね、これ本当に忘れるんですよ。自分で曲を書いてリハーサルをやってレコーディングまでしたはずなのに、20年、30年経つとまったく思い出せないパートが出てくる。自分で自分の作品を耳コピするというのはよくあることなのだ。ところが"Obsessed by Cruelty"のような作品は、聴き直してもコピーは殆ど不可能。ましてや当時のギタリストDestructor故人となって久しい今、もはや再現不可能な曲も少なくないのだろう。  いずれにせよインタビュー中Tomが言っている、両方のバージョンを収録したセットの発売は是非実現してもらいところだ!後続に与えた影響の大きさを考えると、"Obsessed by Cruelty"の現在の扱われ方は不当なものだと言わざるを得ない。来年はちょうど発売から30年、是非ともゴージャズなボックスセットのリリースを期待したい


Makka ,Tom ,Mirai ,Bernemann


川嶋未来/SIGH
https://twitter.com/sighmirai
http://twitter.com/sighjapan

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