『K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE』ライヴ・レポート

2015年3月24日 (火)

2015年新しい年の幕開けをK.willと一緒に過ごしましょう、と1月11日、12日の二日間、東京ドームシティホールで開催された2015 NEW YEAR JAPAN LIVE。前回の来日はファンミーティングだったこともあり、久々に彼の歌をじっくり聴くことが出来ると楽しみにしたファンたちが東京ドームシティホールに集まった。

今回のライブステージは森の中をイメージしたかわいらしいセット。開演時間になるとステージ中央のスクリーンに、森の中にいるK.willの映像が映しだされた。K.willが森の中に登場する謎の扉を開けたところで映像は途切れ、そこからつながるような形で、ステージ上では演奏が始まり彼が登場！赤と黒のシックな衣装に身を包んでにこやかに登場した彼に、ファンから歓声があがる。彼が歌いだしたのは昨年の春に発売されたミニアルバムの楽曲「Day 1」。コンサートのスタートをきるのに最高な、明るく軽やかなこの楽曲で軽快なステップや振り付けを披露しながら客席の心をぐっと掴んでいく。

K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE 1

© KISS Entertainment lnc.

「あけましておめでとうございます。」と新年の挨拶から始まったトークでは、「日本の福袋みたいに、何が入っているかわからない新鮮な楽しみをおわけできればなと思います」と、いつもファンを楽しませてくれる彼ならではの言葉が続く。
「春をまちわびる皆さんの気持ちをなぐさめてくれる、そんな曲をお届けします」と、春模様のようにピンクのペンライトで染まった中で披露された「Love Blossom」、そして「Love Love Love」と彼の曲の中でもひと際明るく楽しい曲が続き、会場も熱く盛り上がっていく。

K.willが水を飲むと、キャーと叫ぶファンの反応もお約束。トークしながらファンの反応を楽しむかのように水を飲むお茶目な姿も披露しながら、なめらかなトークを披露。「もうすぐ出る新しいアルバムは明るい曲よりも深い感性の曲が多くなるとお話したと思いますが、その約束を守ろうと思います。僕らしい曲をもってまたみなさんの元をおとずれたいと思います」それではK.willらしい曲を…と「I Hate Myself」。K.willの歌声が静寂の中ひときわ響き渡り、聴き入る客席。彼の深い感性が歌に乗り、私たちの感情を揺さぶる。何度聴いても感動的な瞬間だ。

K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE 2

© KISS Entertainment lnc.

その後は、K.willのコンサートの楽しみの一つともいえる趣向を凝らした映像VCRも歌と歌の間に挟みながら、ギターの爪弾きに合わせてスローに始まった「Please Don’t…」ではいつも以上の憂いと切なさで魅了し、「You Don’t Know Love」でもいつもと違うライブならではのアレンジで楽しませてくれた。

K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE 3

© KISS Entertainment lnc.

今回流れたVCRの中でも『ウナギの夢』と題された映像では、K.willがスーツを着て新入社員に扮し、先輩に使われたり、企画書にダメ出しされたり、上司に無茶ぶりされたり…、時にはくすっと笑えるK.will流ジョーク（僕と一番仲のいいパートナーはコピー機、とか、僕が一番多く使う英語は「A4」とか）を挟みながら、会社で奮闘する姿を演じる。会社勤めをしている人が見たら共感してしまう内容。「海に行きたいウナギの夢のように、僕も少し無謀な夢を見ているのかもしれない。明日は何が起こるかわからない。明日は色づいた夢がかないますように。明日会いましょう。今日もおつかれさま。」そう締めくくられる映像に、よし！明日も頑張ろう！とじんわり胸が熱くなる。会場も静かに感動している雰囲気だ。

K.willのコンサートの魅力は多種多様、ここまでコンサートで様々な魅力を披露できる人はそういない。バラードでは思わず涙が零れてしまうほど、その世界にどっぷり引きずり込むかと思えば、アップテンポで明るい楽曲ではバックダンサーと一緒に踊りながら楽しませ、韓国のバラエティでもひっぱりだこの彼ならではの面白いトークでMCタイムでは笑いが絶えない。歌と歌の合間に挟む映像でも観客を楽しませようと、果敢に演技、そして今回はHIP HOPにも挑戦。同じ事務所所属の、韓国のエミネムことMad Clownに、先輩K.willが「ライムっていうのはこういうもんだ！」とライムを披露し返り討ちに合うという内容には客席も大爆笑。ファンを楽しませたいという気持ちで、日本だけの特別ステージとしてHIP HOPステージを披露しヘトヘトになるまで歌って踊って盛り上げた。

K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE 5

© KISS Entertainment lnc.

アンコールで再び戻ってきたK.willは「Gift」でラップも軽やかに披露しながら、客席とコール＆レスポンスも交え楽しそうに歌う。最後の「My Heart Beating」では客席の掛け声と共に、笑顔でステップを踏みながら歌う彼の姿が。ステージも客席も幸せな昂揚感で包まれコンサートは終了した。

K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE 6

© KISS Entertainment lnc.

「楽しい時には、僕の歌がみなさんをより楽しくし、また悲しい時には僕の歌が少しでもみなさんの力になればと思います」とステージで最後、彼が私たちに伝えた言葉のように、K.willの歌はいつどんな時でも聴きたくなる、そばにいて欲しい歌。明るい歌は私たちの気分を楽しくさせ、バラードはつらい時、悲しい時気持ちに寄り添ってくれる。そんな彼の歌の魅力、そして彼自身の魅力も、コンサートに全部詰まっている。冒頭のMCでの「福袋」という言葉も納得の、多くの人に体験してほしい素晴らしいコンサートだった。

『K.will 2015 NEW YEAR JAPAN LIVE』
2015年1月11日、12日　東京ドームシティホール
主催キッス・エンタテインメント

【最新作】 K.Will / 6th Mini Album 『Re:』

バラード、ポップス、そしてR&Bと何を歌ってもしっくりハマる実力派シンガー・K.Will。2014年6月以来のリリースとなる本作は、ヒットメーカーたちが多数プロデュースに参加。タイトルトラックとなる久しぶりの切ないバラード「花が咲く」など叙情的な全6曲を収録。

・100Pブックレット仕様
・ポストカード封入 (全3種うち1種ランダム)

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