春の祭典や、ツィンマーマンの超難曲を収めた4手ピアノ作品集

2014年12月18日 (木)

ストラヴィンスキー：春の祭典、ツィンマーマン：モノローグ、ドビュッシー：白と黒で
クラヴィーア・デュオ・フーバー＆トーメ
ツィンマーマンの超難曲をはじめとするピアノ連弾＆２台ピアノ作品名曲集

ドビュッシーの『白と黒』は、晩年のドビュッシーにより第一次世界大戦初期に書かれた作品。世相を反映してか、さまざまな対立的要素を盛り込んだと思われる音楽には力強さも十分に備わっています。
　注目度の高いのが、2曲目のベルント・アロイス・ツィンマーマンのモノローグ。非常に高度なテクニックが要求される音楽で、２台のピアノそれぞれの奏者には、技巧を駆使しながらも、冷静にバランスをとることが要求されています。ツィンマーマン得意の引用もおこなわれており、グレゴリオ聖歌、バッハ、モーツァルト、ベートヴェン、ドビュッシーからメシアンまで現れる面白い作品となっています。
　メインの『春の祭典』は、近年はレコーディングも増え、ピアノ・デュオの人気曲として定着した作品。ストラヴィンスキーは、この作品をピアノで作曲したことがスケッチなどからも明らかとなっており、ピアノ連弾版にも十分な説得力が備わっているものと思われます。
　演奏のクラヴィーア・デュオ・フーバー＆トーメ（クラフィーア・ドゥオ・フーバー/トーメ）は、スイスのピアニスト、スザンネ・フーバーとアンドレ・トーメ（トメ）により結成されたデュオで、ベルンを拠点に活躍しています。（ＨＭＶ）

【収録情報】
● ドビュッシー：白と黒で
● ツィンマーマン：モノローグ（2台ピアノのための「ダイアローグ」版）
● ストラヴィンスキー：春の祭典（作曲者自身によるピアノ連弾編曲版）

　クラヴィーア・デュオ・フーバー＆トーメ（スザンネ・フーバー＆アンドレ・トーメ）

　録音時期：2013年2月
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）