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橋本徹の『Urban-Sweet FM 81.4』全曲解説 橋本徹(SUBURBIA)関連記事まとめへ戻る

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2014年10月9日 (木)




輝く月が照らす夜、週末の恋人たちをロマンティックに彩る、アーバン・スウィートな珠玉の名作を収録した絶品コンピレイション! 「フリー・ソウル」「カフェ・アプレミディ」「メロウ・ビーツ」「ジャズ・シュプリーム」「音楽のある風景」など多くの人気コンピを手がけてきた橋本徹(SUBURBIA)監修レーベル「アプレミディ・レコーズ」より、架空のFMステイションを題材にした大人気シリーズ最新作は、「アーバン・スウィート」を選曲テーマにした待望のスペシャル・イシューが登場!

Moonlight Friday Vibes〜週末を迎え心躍る気分を甘美に彩ってくれるアーバンでスウィートなジャジー・ソウル〜メロウ・グルーヴの傑作をたっぷり収録。今年スマッシュ・ヒットを記録した『Urban-Mellow FM 77.4』の姉妹編ともいえる待望の新作!

ささやかな幸福を優しく包み、いつもの風景に魔法をかけてくれる、胸をときめかせる甘やかな調べ。マーヴィン・ゲイやカーティス・メイフィールド、スティーヴィー・ワンダーからスモーキー・ロビンソンまでの影を宿した、揺れるエレピに繊細なビートが織りなす絶品のメロウ・グルーヴ〜ジャジー・ソウル、21世紀ならではのジャズとR&Bのしなやかな融合、アコースティック・ブリーズに仕立てられたスミスの好カヴァーなどが、ロマンティックな週末の月夜のように現代の都市生活者の大切な物語を演出する、珠玉のコンピレイション!



全ての恋人たちを輝かせる、アーバン・スウィートな音楽の魔法。

 『音楽のある風景』シリーズ、『チルアウト・メロウ・ビーツ』、『素晴らしきメランコリーの世界』、USENの大人気チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」の10周年記念作品『Haven't We Met?』、『サロン・ジャズ・ヴォーカル』シリーズ、『ブルー・モノローグ』など常に良質なコンピレイションを発表し続けている橋本徹さん監修の「アプレミディ・レコーズ」より、『Seaside FM 80.4』、『Twilight FM 79.4』、『Urban-Resort FM 78.4』、『Urban-Mellow FM 77.4』、『Folky-Mellow FM76.4』に続く、“架空のFM”シリーズ待望の最新作『Urban-Sweet FM 81.4』が登場です。

収録内容は、21世紀らしいジャジーなネオ・ソウル〜メロウ・グルーヴをはじめ、知る人ぞ知るインディーR&Bの秘宝、そして話題のロバート・グラスパー周辺など、絶品のジャズ〜ソウル〜AORを織り交ぜた選曲に仕上がっています。秋が深まり、やがて寒い季節を迎えるこの時期に、心も体も温めてくれるスウィートでメロウな楽曲の数々。いつもの空間を特別に輝かせてくれるアーバンな魔法がここにあります。そして、フリー・ソウルが20周年を迎えるアニヴァーサリー・イヤーに相応しく、時を超えて僕らの耳にフィットするネクスト・スタンダードの魅力にも迫った選曲だと思いました。今年の橋本さんは、メジャー・レーベルの音源を使った強力なコンピが目白押しですが、やはりアプレミディ・レコーズのホーム・グラウンドでの選曲に、どことなく心地よくリラックスした印象も受けました。

『Urban-Sweet FM 81.4』は先ごろビクターから発売された『Free Soul〜2010s Urban-Sweet』と姉妹作のような関係にあり、個人的にはメロウ・ビーツの延長線上で提案された『Mellow Voices〜Wonder Love Collection』や『Mellow Voices〜Beautifully Human Edition』ともリンクする作品であると感じました。あのシリーズこそ、今人気を集める“2010s Urban-Mellow”への伏線になっていたんですね。

山本勇樹 (ローソンHMVジャズ担当)



橋本徹の『Urban-Sweet FM 81.4』全曲解説

黒字 → 橋本徹 青字 → 山本勇樹 


01.Better / Ruth Koleva
オープニングはブルガリアの至宝と言われるキュートで艶かしい歌声の持ち主、ルス・コレヴァによるメロウなエレピに導かれるジャジー・ソウルの逸品。マーク・ロンソン〜リチャード・ボナ〜フランク・マッコムからビヨンセのマネジャーまで多彩な面々が讃辞を寄せる、日本盤が今春リリースされた彼女のセカンド『Ruth』より。『Free Soul〜2010s Urban-Groove』に「Perfect Stranger」を収めたセラヴィンスのヴィンセント・ヘルバースをコンポーザーに、リチャード・スペイヴンをドラマーに迎えて、ジャズ・ヴォーカルとネオ・ソウルとエレクトロニクスの柔らかな融合に成功している。


02. My Queen / Taylor McFerrin feat. Vincent Parker
今年すでに2度の来日公演を行い話題を呼んだテイラー・マクファーリンの『Early Riser』は、個人的に2014年のNo.1アルバムかもしれない。ルス・コレヴァもコラボレイトしたことがあるジャズ歌手ボビー・マクファーリンを父に持ち、ロバート・グラスパーやホセ・ジェイムスと共演していたブルックリンを拠点とするプロデューサー/ピアニストである彼が、フライング・ロータス率いるLAのブレインフィーダーから発表したデビュー盤。ロバート・グラスパー/サンダーキャット/マーカス・ギルモアから、ボビー・マクファーリンやセーザル・マリアーノ、ハイエイタス・カイヨーテにエミリー・キングまで参加した魅力あふれるその作品で、「Florasia」と共にソウルクエリアンズの影響色濃い、最もメロウでネオ・ソウル的なナンバーがこの曲。J・ディラの功績を踏まえた現代のマッコイ・タイナーかハービー・ハンコックかという存在感の彼らしい、やはりエレピが印象的なジャズとソウルとビート・ミュージック(ポスト・ロック〜エレクトロニカの要素さえも)のセンシュアルなメルティング・ポット。まさに“2010s Urban-Mellow”と呼ぶに相応しく、本来は兄弟編の『Free Soul〜2010s Urban-Sweet』のためにライセンス申請していたが、レコード会社間の条件が合わなかったようで、こちらに入れられてとても嬉しい。


03. Friday Vibes / Gregers L. Mogstad
グレガーズ・L.モグスタッドは90年代前半UKソウル〜アシッド・ジャズ華やかなりし頃の空気感を漂わせるブルー・アイド・ソウル・シンガー。これは現在進行形スカンジナヴィアン・ソウルの白眉と言える名曲だと思う。このコンピレイションのサブタイトル“Moonlight Friday Vibes”は、週末の夜を迎える心持ちを瑞々しく鮮やかにソングライティングに託したこの曲の歌詞にインスパイアされている。輝く月が照らす夜、胸の高鳴りを感じて、恋人たちの街へ。


04. Dance With You / Bashiri Asad feat. Shinda Ewell
『Folky-Mellow FM 76.4』にサンダーキャットのカヴァー「Is It Love?」が収録されたディグス・デュークと同じインディアナ州出身のソウルマン、バシリ・アサドが2012年に発表した『Living The Dream』より、ニュー・ソウルの香り高いグルーヴィー&メロウなトラックがエントリー。スティーヴィー・ワンダーとダニー・ハサウェイとマーヴィン・ゲイという、思わず聖三角形の星座を描きたくなる、エレガントで艶やかなブラックネス。そしてシンダ・エウェルとの親密に絡み合うシルキーなヴォーカルは、まさに都会に暮らす全ての恋人たちへ贈る極上のBGMとして、ロマンティックな空間を演出してくれるでしょう。


05. Natural Sista / Quentin Moore
とろけるようなフェンダー・ローズのイントロから心地よい高揚感に誘われ、これぞスウィート・ソウル・ミュージックといいたくなる甘美な印象を与えてくれます。クエンティン・ムーアはテキサス州出身のシンガーでありギタリストでもありますが、ベースや作・編曲もこなすなど、マルチな才能が光る注目のミュージシャンです。あくまでもオーガニックな生音のソウル・ミュージックにこだわるそのストイックな姿勢。サザン・ソウルの名門スタックスの70年代を想起させるタフなリズムに、何よりもカーティス・メイフィールド直系のファルセット・ヴォイスに好感が持てます。どこかしらポール・ウェラーのエッセンスを感じたのは僕だけでしょうか?


06. It's Your Time (Interlude) / Lil John Roberts feat. Robert Glasper & Muhsinah
プリンス/スティーヴィー・ワンダー/マイケル・ジャクソン/ジャネット・ジャクソン/EW&Fと輝かしい共演歴を持ち、ジル・スコットの元婚約者で子供の父親としても知られるフィラデルフィアの名ドラマーがリル・ジョン・ロバーツ。これはR&Bとジャズを横断する彼らしい、ロバート・グラスパーとムスィーナーをフィーチャーした、メロウでアーバン、かつ極めてハイブリッドで現代的なクロスオーヴァー・ナンバー。今年リリースされたソロ名義のアルバム『The Heartbeat』には、共演ドラムにクリス・デイヴ、ベースにピノ・パラディーノ、キーボードにジェイムス・ポイザーというディアンジェロ『Voodoo』な布陣の「Space」や、キッパー・ジョーンズが歌うリロイ・ハトソン「Closer To The Source」なども収められていて、聴き逃せない。


07. Take The Time / Ev Jones & Juscawz
これは友人と行きつけの蕎麦屋で飲んでいるときに、「最近のお気に入りなんですけど、聴きました?」とイヤフォンで半ば強引に聴かされて知ることができた、配信オンリーの知る人ぞ知る名作。全編にわたってループされているのは、ウェルドン・アーヴァインの人気曲「I Love You」の歌・作曲でもFree Soulファンには名高い、あのドン・ブラックマン(マッコイ・タイナーの従兄弟でもあります)のとろけるようにアーバン・メロウな名曲「Holding You, Loving You」。これにはやられた! かつてピープル・アンダー・ザ・ステアズやスラム・ヴィレッジもサンプルしていたが、昨年亡くなったドン・ブラックマン追悼の意もこめて。


08. Georgy Porgy / Hyleen Gil
フランスらしい洒落たセンスの香る女性ネオ・ソウル・シンガー、ハイリーン・ギルは去年の末、親密でアコースティック&ジャジーなダフト・パンク「Get Lucky」の素敵なカヴァーを、いち早く『Free Soul〜2010s Urban-Mellow』で世界初CD化できたのが嬉しかった。ジル・スコットやジャミロクワイを手がけたプロデューサーのゴッタとタッグを組み注目を集めた彼女は、届いたばかりのミニ・アルバム『U & I』では、オマーやフランク・マッコムとデュエットしていて、ドラムはディアンジェロ〜ロバート・グラスパー・エクスペリメントでお馴染みのクリス・デイヴ。これは日本盤ボーナスとして収録された、Free Soulシーンならずとも人気の高いトト〜サイド・エフェクトの哀愁ナンバーをしっとりと聴かせる好カヴァー。


09. Tom / Meshell Ndegeocello
橋本さんも敬愛してやまないというミシェル・ンデゲオチェロ、もちろん僕も同じくなのですが、その深く圧倒的な世界観はすでに『ブルー・モノローグ Daylight At Midnight』に収録された「Oysters」でも証明されていますが、やはり今年の2月に発表された新作『Comet, Come To Me』に収められたこの曲も、ジャズとネオ・ソウルの蜜月を完璧に映した名曲だと思います。アルバムには他にも、橋本さんが『Free Soul Decade Standard』に収めようかと思っていたという「Good Day Bad」などが入っており、アーバンな空気に包まれたクオリティーの高い内容になっていますので、この“架空のFM”シリーズのファンへ自信をもっておすすめできます!



10. Unlovable / The Blaxound
女性ギタリストのマルタ・ロマン率いる、スペインはバルセロナの大所帯ソウル/ファンク・バンドがブラクサウンド。心地よい風を感じさせる、ヴィンテージ・ブラック・ミュージックの香りが芳しい。とりわけこのスミスのカヴァーは、意外なレパートリーと思われるかもしれないが、胸疼くギター・カッティングに導かれ、メロウなエレピが彩る、絶品のアコースティック・グルーヴ。リリースの際、やけにプレス・インフォメイションにFree Soulの文字が踊っていて訝しく思ったが、その惹句に偽りはなかった。



11. I Just Wanna Give It / Electric Empire
今回のコンピでは世界各国のグルーヴィー&メロウなソウル・ミュージックがふんだんに収録されていますが、こういったローカルというかマイナーなアーティストに触れることができるのは嬉しいかぎりです。エレクトリック・エンパイアはオーストラリア出身のグループで、日本にアルバムが入ってきたときは大型輸入CD店を中心にヒットを記録しました。それもそのはず、一聴して耳馴染みがよく、ほどよく洗練さたグルーヴが心と体に染みこんできます。イントロのうねるベース・ラインから、軽快なギター・カッティング、それにアヴェレイジ・ホワイト・バンドを継承したようなフレンドリーなファンクネスまで、隅々にまで彼らのソウルへの愛情が示されています。



12. By My Side / Kwesi K
クウェシ・カンカムはアメリカのシンガー・ソングライターで、元々はダウンロード・オンリーでしか発表されていなかったアルバム『Ran Away From Me』が、昨年のHMV限定盤として橋本さんに選曲していただいた『音楽のある風景〜Sunlight to Moonlight〜』に「Long Days, Short Nights」が収録されたことをきっかけにCD化が実現したという、僕にとっては特別なアーティストです。人懐っこいメロディーに爽やかで瑞々しいフォーキーなサウンドは、ラビ・シフレやテリー・キャリアーはもちろんのこと、ベン・シドランやピーター・ゴールウェイといった白人のアコースティック・グルーヴにも通じる魅力があります。



13. Trace / Jeremy Passion
これはイントロのピアノから完全にやられました(笑)。ジェレミー・パッションはフィリピン系のアメリカ人のシンガー・ソングライターで、ブルーノ・マーズやマルーン5が引き合いに出されているようですが、たしかに、ソウルとAORの中間を行くブルー・アイド・ソウル・マナーとポップ・センスには共感が持てますし、それにとにかく彼は書く曲がどれもいいですね。中でもスティーヴィー・ワンダーからの影響が素晴らしい形で結実したこの「Trace」は、彼のセンスが抜群に発揮された一曲で、胸を焦がす甘酸っぱいメロディーに、きっと女性たちも心をときめかせるのではないでしょうか。



14. Divine / Eric Lau feat. Fatima
『Urban-Mellow FM 77.4』の全曲解説で、“J・ディラとピート・ロックの遺伝子を併せもったような、進歩的かつヴィンテージでソウルフルな、イギリスのビート・メイカー”と紹介したエリック・ラウ。最近はやはりJ・ディラ的なジャズ・センスを感じさせたルス・コレヴァ「Turn This Around」のリミックスも出色だったが、ここではやはり傑作『One Of Many』から、ファースト・アルバム『Yellow Memories』も発表し今をときめくファティマの美しい歌声が聴けるメロウなフューチャー・ソウルを。ソウルクエリアンズ/J・ディラと4ヒーロー〜フローティング・ポインツを結ぶ、ネオ・ソウル/アンビエントR&Bとビート・ミュージックの香ばしいブレンド。実は当初、このコンピの1曲目には、フローティング・ポインツによるファティマ「Red Light」を予定していたことも、告白してしまおう。



15. We Got Lost / Dean Grech
ディーン・グレッチといえば橋本さんが2012年のクリスマスに編んだ『Haven’t We Met?〜Season’s Gift EP』に収録した「What Do You Want This Year For Christmas」が、ハートウォームなスウィートネス溢れる逸品としてすでに定番曲になりつつありますが、この「We Got Lost」も得意とするブリージンでアーバン・メロウな輝きを放つ仕上がりに。山下達郎よろしくなイントロから、中盤のジェイ・グレイドンを彷彿させるギター・ソロまで、とにかくボズ・スキャッグスとかボビー・コールドウェルを聴いて過ごした世代にはたまらないでしょう。改めて『Urban-Sweet FM 81.4』が僕より上の大人の恋人たちのBGMとしても効果抜群なことを認識。



16. Ask Me / Joan As Police Woman
ここでジョーン・アズ・ポリス・ウーマンが登場したことに、やはり“架空のFM”シリーズが一筋縄ではいかないコンピであることを実感して、僕のような音楽ファンは思わず嬉しさを隠しきれません。彼女はルー・リード、ジェフ・バックリー、デヴィッド・シルヴィアン、ルーファス・ウェインライト、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズといった(絶対に橋本さんも大好きな)アーティストたちとの交流と共感を得てきたNYのシンガー・ソングライターで、今年はこの曲が収録された『The Classic』の発表に合わせて初来日も果たしました。ルーツ・ミュージックへの回帰が印象的なアルバムでしたが、この曲はゆったりとしたロック・ステディーのリズムにのって夕暮れ感のひとときというか、温かな光が射すようなメロウでチャーミングな高揚感がなんともいえません。



17. Live It Up / Chris McClenney
今回の収録ではじめて知ったアーティストですが、どうやらLAの人気レーベル Soulectionのメンバーの一員で、スモーキー・ロビンソン&ザ・ ミラクルズのスウィートなミディアム・ソウルを根っこに、ジャジーでクールに仕上げたトラックには、メロウ・ビーツ・ファンからも歓喜の声が聞こえてきそうです。メロウで柔らかなピアノのリフと、まさに21世紀らしいアーバンなビート解釈が、今年20周年を迎えるフリー・ソウルを静かに祝っているような、そんな気がしてなりませんでした。橋本さんも、「もっと目立つところで使えばよかったかな」と話していたほどの、マーヴィン・ゲイやダニー・ハサウェイ、ディアンジェロなどの影も宿った逸品です。ちなみに、この「Live It Up」はダウンロード・オンリーだったのですが、ジャケットが作られていて、それがシュギー・オーティスの『Inspiration Information』へのオマージュというなんとも嬉しいサプライズも。



18. What Cha' Gonna Do For Me (Freeformer Toddy T's Smooth Dub feat. Josh Aguilar) / The Decoders feat. Alex Isley
昨年夏にアプレミディ・レコーズから世界唯一のCDアンソロジー『Lovers & Dub Classics』をリリースして大好評を得たデコーダーズは、LAシーンの至宝的な存在の、最高にスウィートで心地よいラヴァーズ・ロック・スタイル中心のカヴァー・プロジェクト。ミニー・リパートンへの連作オマージュで高い評価を集めている彼らだが、これはその後に発表されたチャカ・カーンの60歳を祝うトリビュート・カヴァーで、Free Soulシーンならずとも大人気の「What Cha’ Gonna Do For Me」(ネッド・ドヒニーとアヴェレイジ・ホワイト・バンドのヘイミッシュ・スチュアートによる共作)の素晴らしいダブ・ヴァージョン。しかも歌っているのは、アーニー・アイズレーの娘であり、スムース・ヴォイスの才女としてフレッシュな輝きを放つアレックス・アイズレー。とろけるようにメロウ・ドリーミン、極めてモダンでハイブリッドかつラヴリー。完璧。



19. Prototype / Computer Jay & Orfeo
エンディングはカリフォルニアの天才ビート・メイカー、コンピューター・ジェイの登場。ファティマ『Yellow Memories』での活躍や、デイム・ファンクとのコラボレイション、シャフィーク・フセインとの交流でも要注目の彼のブギーな未来感とノスタルジー、エレクトロニックな浮遊感が心地よすぎるトラックに揺られるように、シルキー・メロウな気だるく美しい歌声を奏でるのは、ライ/クアドロンのロビン・ハンニバルによるプロデュースEPでも知られるシンガーのオルフェオ。アウトキャスト(アンドレ・3000)の人気曲「Prototype」が、これまたメロウ・ドリーミンこの上ない、まさしく“2010s Urban-Sweet”という感じの極上エレクトロニック・ソウルに仕立てられている(僕はこの夏、B.J.スミスによるバレアリック・チルアウト・メロウなアウトキャスト・カヴァー「Hey Ya!」「Prototype」もDJでヘヴィー・プレイしましたが)。2014年の秋は、どこまでも“Mellow Mellow Right On”というわけで。



プロフィール

橋本徹 (SUBURBIA)

編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。サバービア・ファクトリー主宰。渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは260枚を越える。USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。




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    価格(税込) : ¥2,515
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    まとめ買い価格(税込) : ¥2,139

    発売日:2009年03月26日


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アプレミディ・レコーズ・アーティスト・シリーズ

  • Plays The Stephen Parkinson Songbook

    CD

    Plays The Stephen Parkinson Songbook

    The Ryan Driver Quintet

    価格(税込) : ¥2,420
    会員価格(税込) : ¥2,226
    まとめ買い価格(税込) : ¥2,057

    発売日:2014年06月22日


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  • Invention Of Colour

    CD 紙ジャケ

    Invention Of Colour

    Tigana Santana

    価格(税込) : ¥2,640
    会員価格(税込) : ¥2,429
    まとめ買い価格(税込) : ¥2,244

    発売日:2014年04月27日


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  • Lovers & Dub Classics

    CD

    Lovers & Dub Classics

    The Decoders

    価格(税込) : ¥2,420
    会員価格(税込) : ¥2,226
    まとめ買い価格(税込) : ¥2,057

    発売日:2013年08月08日


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  • Songs Remain

    CD 紙ジャケ

    Songs Remain

    Simon Dalmais

    価格(税込) : ¥2,515

    発売日:2012年08月12日


    • 販売終了
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  • Lui

    CD 限定盤

    Lui

    Lui

    ユーザー評価 : 3点 (1件のレビュー)
    ★★★☆☆

    価格(税込) : ¥2,515
    会員価格(税込) : ¥2,313
    まとめ買い価格(税込) : ¥2,139

    発売日:2010年08月05日


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  • Crema

    CD

    Crema

    Carlos Aguirre Grupo

    ユーザー評価 : 5点 (2件のレビュー)
    ★★★★★

    価格(税込) : ¥2,750
    会員価格(税込) : ¥2,530

    発売日:2010年07月22日


    • 販売終了
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