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ジュリーニのブルックナー2番

2014年4月17日 (木)

際立つカンタービレの美しさ!
ジュリーニのブルックナー第2交響曲


1974年にウィーンのムジークフェラインザールでセッション録音された優秀録音盤が、ウィーン交響楽団のレーベルから登場します。
 1970年代なかばといえばジュリーニの絶頂期にあたる時期で、その完全主義ぶりにも凄いものがありました。このブルックナーの交響曲第2番でも、当時はまだまだマイナーな存在だった作品から、それまでの演奏とはケタ違いの雄大なスケールとカンタービレ、そして細部まで充実した美しい響きを引き出してリスナーを圧倒したものでした。

【山台撤去】
ウィーン交響楽団としても過去最高レヴェルに達していたに違いないそこでのサウンドの素晴らしさには、実は当時のEMIのスタッフによる大胆な行動も大きく貢献していました。ムジークフェラインザールでの数分間の音出しの後、EMIの録音チームはすみやかに山台を撤去し、オーケストラ全体を移動させ、レコーディングに最適な音響が得られるように機材を設置。その後、短いリハーサルを含む、都合4回のセッションが組まれ、絶好調ジュリーニの統率のもと、オーケストラはきわめて集中力の高い演奏をおこなうことになったのです。

【唯一無二の名演】
ジュリーニがウィーン交響楽団の常任指揮者だった時代(1973〜76)に同オケと残した唯一の交響曲録音で、同時期のシカゴ交響楽団との有名作品のレコーディングの評判の影に隠れてしまい、忘れられがちですが、その演奏内容は、作品の知名度向上にも大きく貢献するほどの見事なものでした。
 実際、気品ある旋律的アプローチにかけてはズバ抜けたジュリーニの特質と、旋律的な要素の強いブルックナーの交響曲第2番そのものの持ち味が絶妙にマッチした演奏は素晴らしいもので、ムジークフェラインザールの見事なホール・トーンをまじえながら、オケがみずみずしく鳴りわたるさまは、まさに恍惚ものの美しさと言えるものです。
 第1楽章第1主題を奏でるチェロのあまりにも美しい“歌”からして聴き手をとらえて離さず、時に強大な力感の放出を見せつつも、フィナーレの最後の一音まで徹底して貫かれる美意識のありようには脱帽せざるを得ません。あえて完璧と言いたい美演です。
 今回はウィーン交響楽団が敢えて発売するということで、リマスターにも期待したいところです。(HMV)

【収録情報】
ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102 [1877年稿 ノヴァーク版] [58:32]
 第1楽章 モデラート [19:54]
 第2楽章 アンダンテ [16:15]
 第3楽章 スケルツォ [07:11]
 第4楽章 フィナーレ [15:12]

 ウィーン交響楽団
 カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)

 録音時期:1974年12月8〜10日
 録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
 録音方式:ステレオ(セッション)

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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交響曲第2番 ジュリーニ&ウィーン交響楽団(1974)

CD 輸入盤

交響曲第2番 ジュリーニ&ウィーン交響楽団(1974)

ブルックナー (1824-1896)

ユーザー評価 : 5点 (24件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥2,420
会員価格(税込) : ¥2,105

発売日:2014年05月29日

  • 販売終了

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