HMVインタビュー：西崎信太郎 ダンス＆ソウル・インタビューへ戻る

-- 約1年4か月ぶりの『Urban NEXT -R&B Masterpiece-』シリーズ第3弾、リリースおめでとうございます。多くのR&Bファンが最新作を待ちわびていたと思いますが、私たちリスナーが満足いく傑作集に仕上がっていますか？

西崎信太郎（以下、西崎）： 今回も、知名度は低いけど聴けば納得のハイクオリティなR&Bナンバーがバッチリ収録されてます！


-- 本アルバム『Urban NEXT -R&B Masterpiece 3-』をどんなシーンで聴いて欲しいですか？

西崎： アッパーな曲が多いので、ドライブ中とか移動中、外で聴く最高だと思います。今回はジャケットを夜景にしたので、夜も良いかなと。


-- 西崎さん自身が持っているR&Bを聴く際の軸のようなものはありますか？

西崎： 基本的には直感で。美味しいもを食べた時や綺麗なものを見た時に理屈が無いように、直感で良いなと思った曲を聴くようにしてます。


-- 何を基準にコンピレーション・アルバムに入れる曲を選んでいますか？

西崎： これも直感で！あとは個人のエゴを出しながらも客観的に聴いて、その上で良いなと思った曲を入れるようにしてます。


-- 新しいアーティストを日本デビューさせる時、どのような点を重視していますか？

西崎： 音楽は基本的には音ありきなので、とにかくそのアーティストのサウンドが日本のマーケットに受け入れられるかどうかという点を重視します。その上で、ビジュアルやキャラクターなどが際立っていると更にベストかと。


-- 昨今の音楽シーンでは以前よりもジャンルの垣根が低くなっているように感じますがこの点についてどうお考えですか？

西崎： ジャンルがクロスオーヴァーする事のメリットは多々あると思いますが、その反面、その音楽ジャンルのルーツや歴史といった現在のサウンドに至るまでのプロセスは理解するべきだと思います。 原型を崩してもクールなパターンでいられるのは、オリジナルよりも違うアプローチながら違った魅力を引き出せた時だと。 理屈じゃなくて、聴いたそのサウンドを瞬間にダサかったら、やっぱりそれってダサいんだと思います。


-- 他にもR&Bのコンピレーション・アルバムが出ていますがどのような点で差別化を図っていますか？

西崎： 『Urban NEXT』に関しては、知名度は一切無視してハイクオリティな楽曲を収録させるという目的が大前提にあります。ですので、この『Urban NEXT』を聴いて色々な発見や出会いがあれば嬉しいですね。


-- 本アルバムで「これは意識した」という点がありましたら教えて下さい。

西崎： 常に意識しているのが聴きやすさ。R&Bって世間一般的にみればまだまだコアな音楽ジャンルだと思っているので、とにかく聴きやすさに重きを置きました。あくまで個人的な指標でのチョイスなので、沢山の方に気に入って頂けたら嬉しいです。


-- 知名度は低いが良質なR&Bを提供することにおいてリスクが高く、多くのレコード会社は行っていないと思いますがリスクなどは考えなかったのでしょうか？

西崎： もし、他がやっていないのならチャンス！っていうより、勝ち負けとかそういった事よりも、1人でも多くの方に素敵なR&Bを届けたい、その思いだけです。 このコンピレーション・アルバムに出会ったから、人生が潤ったっていう風に思ってくれる人がいたら、このコンピレーション・アルバムの存在意義はありますね。


-- 全体的に男性アーティストのプロデュースをしたり、収録曲に男性アーティストが多いと感じるのですが、何か意図などがあるのですか？

西崎： 全くないです(笑)。 ただ、インディーズ規模で活動している海外アーティストは男性アーティストの方が多い気がしますね。例えば、男性グループの数自体も減ってはいますが、女性グループなんてなると壊滅状態です。


-- 副題が「Masterpiece」ということで、あまりR&Bを聴いたことのない人にもオススメだと思いますが、制作段階からあまりR&Bを聴いたことのない人をメインとして作られたのですか？

西崎： もちろんです！この『Urban NEXT -R&B Masterpiece 3-』がR&Bの入口になってくれたら嬉しいですね。Vol.1もVol.2もオススメですよ！


-- 過去2タイトルのMasterpieceシリーズでは聴きやすさを重視されているとのことですが本アルバムは聴きやすさという点ではどうですか？

西崎： 過去2作のMasterpieceシリーズと比べても、聴きやすさはバッチリだと思います！特に前半から中盤にかけてのラインナップは強力だと思います！


-- 本アルバムにも収録されており、今年2月に初来日したマイク・チャンピオンについて反響はありましたか？

西崎： マイクが2月に来日した際には、ラジオやライブにもお邪魔させて頂いて沢山のファンの方々と触れ合えてマイクもとても嬉しそうでしたよ。マイクの事を新たに知ってくれる方も沢山いらっしゃいましたし、大反響でした！


-- エズラ・ジェームス, トータリー・デディケイテッドなどUrban NEXT Records、Urban NEXT Distributionからリリースしたアーティスト中心だと思いますが、やはり思い入れというものは強いですか？

西崎： もちろん思い入れは強いです。基本的に自分が納得したアーティストでなければリリースはしないので。


-- 今回の初CD収録曲はアイネズ・ジャスパー, C4, ドリュー・マイケル, アベル・ ミラーですが、どのような狙いを持って収録曲に選ばれたのですか？

西崎： これも直感です！例えばC4のアルバムにはT・ペインが絡んでいますし、アベル・ミラーはクリス・ブラウンにそっくりな歌声のシンガー、ドリュー・マイケルは超無名のシンガーですけど曲は間違いないと思います。僕も、これらの楽曲を初めて聴いた時、凄くテンションがあがるんですよ！その同じ興奮や感動を皆さんと共有したい、それにつきます！


-- 本アルバムでは知名度を度外視しているとのことですが、本アルバム中でネクスト・ブレイクするアーティストは誰だと思いますか？

西崎： 個人的にはアベル・ミラーは良いかなって思います。彼のバラードとか最高ですよ。


-- 毎回、おしゃれなジャケットも好評ですが、本アルバムのジャケットは収録曲をイメージして作られたのですか？

西崎： ベタな夜景って、これまでの『Urban NEXT』のCDではやった事がなかったので、今回はこのデザインにしてみました。


-- 西崎さんにとって、R&Bの魅力とはなんですか？

西崎： 日常の生活を少し華やかにしてくれる音楽！


-- そして、最後に全国のR&Bファンの方々にメッセージをお願いします。

西崎： もし、今世の中に表面化しているR&B以外で、もっと良いR&Bを聴いてみたいという方がいらっしゃったら、是非この『Urban NEXT -R&B Masterpiece 3-』を聴いてみて下さい。