【HMVインタビュー】 ZORN 『サードチルドレン』
2014年4月15日 (火)

般若、SHINGO★西成に続く「昭和レコード第3の男」、ZONE THE DARKNESS改め、ZORN遂にデビュー。
--- まずは、HMV ONLINE初登場とのことで自己紹介をお願い出来ますでしょうか?
『はじめまして、ラッパーのZORNです。よろしくお願いします。』
--- 今年1月13日にSHBUYA-AXで行われました般若さんのワンマンLIVE(5/14にDVD化が決定!!!)で般若さん、SHINGO★西成さんに続く「昭和レコード」第3の男としてアナウンスがありました。と、共にアーティストネームもZORNに変えました。その発表の瞬間はどういった気持ちでしたか?また、改名の理由もお聞かせ頂けますか?
『SHBUYA-AXに初めて行ったのは中学生の時でした。とあるバンドのLIVEを観に。いつか自分もあのステージに、と憧れていましたね。そんなことを回想していたので感慨深かったです。当時はゴールに見えたステージがスタートラインだった。般若さんに、こいつが3人目だと紹介される直前、ステージ脇で控えているとSHINGO★西成さんが背中をバシっと叩いて送り出してくれました。誇りを持って堂々と踏み出せましたね。改名の理由は...この先はスマートにした方がいろいろと動きやすいだろう、という予感が何となくしたので。』
--- その第3の男としてZORNさんが昭和レコードに加入することになった経緯の説明が般若さんからあったわけですが、ご自身で改めて経緯をご説明頂けますか?
『去年の夏、般若さんから食事に誘われまして。僕の地元の方まで来て下さったんです。その帰り道、駅まで一緒に歩いている時に、うちから出さねぇか?って急に言われました。本当、唐突に。それで気付いたら、ハイと即答していました。なぜ僕を誘ったのか、という理由は説明されなかったし、僕も聞かなかった。なので、SHBUYA-AXのあのステージで般若さんの口から説明されるまで知らなかったです。』
--- 発表まで黙っている事は辛かったのでは?笑
『普段、音楽で繋がってる人とプライベートで遊んだり連絡取ったりってあまりしないんですよ。だからそもそも話す相手がいなかったです。家族や、信頼できる地元の仲間達には話していましたが。』
--- ZORNさんは平成元年生まれですが、"昭和"という言葉から連想することを教えて下さい。
『西岸良平の三丁目の夕日。』
--- そうして新規一転昭和レコードのZORNとして臨んだ本作「サードチルドレン」ですが、これまでに「心象スケッチ」(現在は廃盤)、「The N.E.X.T.」、「DARK SIDE」という3枚のアルバムとは何が違いましたか?
『何もかもが違いました。これまでの作品は基本的に自分一人で作ってきましたが、今回は般若さんをはじめエンジニアのALGさんやスタッフの方々と意見を交わしながらの制作となりました。今までは自分の主観のみでしたが、そこに客観性というものが生まれた。音源としてはもちろん、その曲をLIVEで表現していくということや、ヒップホップヘッズ以外の一般のリスナーに届けるということ、恐らく自分一人ではそこに到達するまでもっと時間が必要だったであろうところまで、一気に視野を広げることができました。今作はそういった意識の違いが大きかったです。』
--- そんな最新作、率直に完成した作品を聞いた感想を伺えますか?
『バランスがいいなと。』
--- タイトル「サードチルドレン」、ここに込められた意味、思いを教えてください。
『今回は作品自体に名を与えるより、キャリアのターニングポイントなので僕自身を表すようなタイトルにしようと考えていました。とにかく昭和レコードの3人目であるということに引っ掛けたかったんです。けれど考えても何も浮かばなかったので、LINEのグループトークで地元の仲間達に、なんかない?って相談したんです。そしたらみんな他人事でめちゃくちゃなタイトルばっかで。ダメだこいつ等と思った矢先、ぽろっとサードチルドレンという単語が来て、これだと直感しましたね。なんとなく響き的に。それで般若さんやスタッフの方々に提案したら通ったので、決定しました。ちなみに最初にサードチルドレンと口にした僕の親友は、C-MAっていうラッパー兼トラックメイカーの中国人で、後頭部にクモのタトゥーを入れてる幻影旅団みたいな奴です。エヴァ好きで、背中一面に生命の樹を彫りたいと言っているようなバカなのですが、逸材なのでいつか紹介したいです。』
--- 曲作りに関しまして、ZORNさんは詞が先ですか?トラックが先ですか?
『トラックが先です。』
--- ZORNさんと言えば、フリースタイラーとしてのイメージもかなり強いかと思う(本作でも12曲目はフリースタイル)のですが、フリースタイルと音源のラップの違いはご自身として何だと思われますか?
『単純に、音源は作り込めますがフリースタイルはより感覚的なものですよね。ある意味、フリースタイルの方が自然体かもしれません。』
--- 過去作においてもラップの巧さは勿論言わずもがなだったかと思いますが、本作では更にリリカルといいますか、ヴォキャブラリーの豊富さに加えてトピックでしたり、アルバム全体を通してバランスが取れてリピートして熟聴出来る作品になったと思いますが如何でしょうか?
『トピックの切り口にせよ、作品全体のバランスを取るということにせよ、最初から念頭にありました。リリックに関しては、分かりやすさに深みを持たせられたらと。あとは飽きない構成、サイズ感。』
--- そのラップに関しまして、様々なトピックが扱われる1曲1曲の中に、巧みに言いたいことを落とし込んでいくリリックに驚嘆しますが、リリックを書くにあたって意識している事はありますか?また、どんな時に書く事が多いですか?
『いろいろと意識していますが、聴く人に伝わるかどうかってところが一番じゃないですかね。サードチルドレンは決まった喫茶店で書くことが多かったです。』
--- 前作「DARK SIDE」では多数のMCも客演として招きましたが、本作ではMCを一切招かずONE MICで創り上げました。昭和レコードらしいという見方も出来ましたがご本人の意図だったのでしょうか?
『両方です。』
--- 3曲目「Japanese Hiphop 不適合者」では現状のシーンに関しての思い、自分のスタンスを語ってらっしゃいます。
『聴いていただければと思います。』
--- また、その中で一般のリスナーが抱くラッパーのイメージある「クラブ」に「朝6時 夜は9時 早寝早起きだからクラブにはいない」と仰ってます。その生活から生み出すリリックは良い意味で「ヒップホップの詩人たち」(都築響一著)で語られてました生活とは違った"普通"のスタンスから生まれる言葉だと思いますが、ご自身で環境の変化によって音楽制作における変化とはあるものでしょうか?
『相変わらず自分がLIVEで呼ばれてる時くらいしかクラブには行きませんね。環境が変わればもちろんそれは制作に反映されます。ヒップホップは生活の歌だから。向こうの黒人も始めはゲトーを歌い、成功すれば金や女を歌う。高級車に乗って、高い服着て、金のネックレスをぶらさげて。それがリアル=自分の現実、ならごくごく自然。ステータスが上がれば言えることも変わるはず。お金を稼いだ時、欲に支配されるかコントロールできるかは、それまでのプロセス次第ですよね。人間としての根本ができてるかどうか。今の僕は好きな家族と安心して暮らしてます。平穏ですね。ずっと変わらず、地元の仲間達と遊んでます。確かに、普通っていうのがスタンスと言えばスタンスなのかもしれません。別に意識してないですが、このライフスタイルが気に入ってます。酒は一滴も飲まないし、不純なものもやりません。早寝早起きで、極めて健全な好青年(笑)。 だから、そんな生活の中で感じることを歌うだけ。ただし、感性を刺激するよう常にアンテナは張っています。いつまでもハングリーに、情熱的に、始めた頃の少年のようにって。自分で自分のマインドを持っていって、それを保つよう心がけています。ヒップホップだから、時には自分を大きく見せたり、カッコつけることも大事。けれど僕はマイペースでいたいですね。生き方にもセンスがあると思うので、そこが重要かと。』
--- そんな「クラブにはいない」と断言する中で、2曲目と9曲目ではフロアライクなトラックでコマーシャルなヒップホップイメージとも取れるトピックをラップされてます。
『矛盾してますか?そういうことも平気でやるのが僕のズルさで、強みだと思ってます。』
--- 4曲目、5曲目では過去を振り返りつつ前進する姿勢、思いを語ってらっしゃいます。
『僕らしい2曲だと思います。』
--- 7曲目「Skit」の声は。。。
『社会から見れば窓際の人(笑)。』
--- 13曲目「Get a chance」、今作はそのきっかけに成り得る作品かと思いますが、今後のご予定、目標を伺えますか。
『LIVEですね。』
--- トラックもヴァラエティに富んでいてZORNさんのラップ、トピックを大きく広げていたような気がしました。トラックを選ぶ際のご自身ならではのポイントはございますか?
『時期というかその時の自分のモードにもよりますが、やっぱり直感を信じたいです。変わらない好みとしては、いつまでも色褪せない普遍的な良さがあるものに惹かれます。』
--- 般若さんがExecutive Producerを務めたとのことですが、具体的にどういったアドバイスがありましたか?また、制作時思い出深いエピソードがあれば教えて下さい。
『テクニック面に関しては細部に至るまで的確なアドバイスを受けました。言葉数を減らすこと、曲の流れに緩急を付けること、LIVEを意識すること、間の取り方、全体の見通しを立てながら、などがここで言える範囲ですかね。引き算してシンプルにしていくイメージ。ラップだけでなく、トラックに関してもアレンジしながら仕上げていきました。制作の流れとしては、まず僕がある程度書いたものをスタジオに持ち込み録ってみて、それを般若さんに聴いてもらい、その場で瞬発的なアイデアをいただき僕が実践していく、という感じでした。直感的なものプラス、般若さんのこれまでのキャリアで培われてきたノウハウというか理論的な部分ですね。全てが勉強になりましたが、般若さんはまだ10%も僕に伝授していないと思います。思い出深いエピソードですか?川で溺れている子犬を般若さんが飛び込んで救出し、飼い主に名前を聞かれても名乗らずに立ち去る、ということがありました。』
--- また、これまでのZORNさんの作品には、鬱とした雰囲気があり、それがある意味魅力でもありました。今作では、自分の内面に向き合う深遠さはより深いものになっているのに、鬱とした雰囲気は薄れている。むしろそれをポジティブに昇華しているような印象があります。その辺で意識の変化などあったのでしょうか?
『鋭いですね。意識もそうですが私生活で大きな心境の変化があって、それがそのまま出ているのかと思います。ただ、ネガティブはポジティブを表すための有効手段だと思っているので、おそらくこれからも表現方法としては使いますね。』
--- ZORNさんにとって、「枠からはみ出す事」は一つのテーマだと思いますが、いかがですか?
『そうしていきたいです。』
--- 色々と語って頂いて恐縮ですが、改めて、ご自身による本作の注目ポイント、聞き所がございましたら教えてください。
『好きに楽しんでもらえればそれが一番です。』
--- 〆の質問がこれで恐縮ですが、普段の生活を過ごしてらっしゃる葛飾はどのようなところでしょう?オススメのスポットがございましたら教えてください。
『葛飾はそれこそ昭和の町並み残るって感じですかね。葛飾の中でも僕の地元の新小岩は割と栄えている方で、南口は飲み屋が多いので賑やかです。その反対の北口は団地が広がっていたりして殺伐としています。小菅には拘置所もあったり。荒川、中川、江戸川など川に囲まれていて、おっさんが釣りをしてます。昔ながらのお店が多くて、焼き鳥を買いに行ったら馴染みのおばちゃんが、久しぶりだからお代はいいよって言ってくれたり。うちの弟が駄菓子屋のおばちゃんに借金してたり。笑 義理人情じゃないですけど人が暖かいですよ。みこしを担いで盛り上がってるエリアもありますね。それから、地元愛や仲間意識が強いです。ヤンチャな奴も多いし。基本、ヤンキー気質みたいな。笑 みんなどこかで繋がってます。実は最近、寅さんでおなじみの柴又に引っ越しまして。帝釈天がすぐ近くなんですが本当に下町って感じで、週末は観光客などで賑わっています。オススメのスポットは、個人的に紹介したいお店などがたくさんありますが、水元公園ですかね。すごく広い公園で、とにかく自然豊かで癒されます。BBQもできたり。あとは亀有にあるショッピングモール、アリオとか?笑 まぁとりあえず、葛飾は街であり町ですね。スローな時間が流れてるように感じるし、落ち着きます。都心とは明らかに違う。だからある意味、東京にいながら東京を客観視することができていますね。』
--- 最後にこのインタヴューをご覧の皆様に一言お願い致します。
『ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。』
--- ますますのご活躍期待しております、本日はありがとうございました!
ZORN 『サードチルドレン』[2014年04月16日]
■ 参加 PRODUCER : PUNPEE、PENTAXX.B.F、Lil'諭吉、Fragment、OMSB、LostFace for BCDMG、CAMEL、Eccy
■ 参加 アーティスト : SAY
『サードチルドレン』収録楽曲
- 01. Window dancer Produced by Fragment
- 02. Hands up Produced by DJ FUKU(420/728)
- 03. Japanese Hiphop 不適合者 Produced by OMSB
- 04. Life goes on feat. SAY Produced by PENTAXX.B.F
- 05. 2 Da future Produced by CAMEL for Allies
- 06. Music Produced by PUNPEE
- 07. Skit〜留守電
- 08. Delivery Produced by Eccy
- 09. Party night Produced by LostFace for BCDMG
- 10. Escape Produced by Lil'諭吉
- 11. Wake up Produced by OMSB
- 12. Skit〜Home town
- 13. Get a chance Produced by PUNPEE
ZORN プロフィール
東京下町、葛飾区レペゼン。ULTIMATE MC BATTLEやB-BOY PARKなどのMC BATTLEで好成績を残し、これまでに、自主制作1stアルバム「心象スケッチ」(限定・現在は廃盤)、2nd Album「The N.E.X.T.」、E.P.「ロンリー論理」、3rd Album『DARK SIDE』をリリース。
【 最新J-POP情報つぶやき中! HMV J-POP Twitter!】HMVの邦楽バイヤーによる、邦楽専門アカウントです。独自の視点でオススメ作品をご紹介!特集・連載企画などもバシバシUpしていきますよ。
ヒップホップ/レゲエ最新商品・チケット情報
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
「昭和レコード第3の男」
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【同時発売!】昭和レコードTOUR SPECIALの模様がDVD化!
昭和レコード TOUR SPECIAL 2013 -THE LIVE DVD-
価格(税込) :
¥3,564
まとめ買い価格(税込) :
¥2,887
通常ご注文後 2-3日 以内に入荷予定
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ZORNの「昭和レコード」加入が発表された貴重ライブ!
2014.1.13 SHIBUYA-AX (DVD +LIVE CD仕様)【生産限定盤】
般若
価格(税込) :
¥4,378
まとめ買い価格(税込) :
¥3,546
入荷日未定
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