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CPEバッハ・エディション(30CD)

2013年12月8日 (日)

C.P.E.バッハ・エディション(30CD)

2014年はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ生誕300年にあたる「CPEバッハ・イヤー」ともいうべき年で、生前は父バッハよりも高名だったという、次男カール・フィリップ・エマヌエルの音楽に、録音、実演の両面で注目が集まりそうですが、その年頭を飾るのが、このブリリアント・クラシックスがリリースする30枚組ボックスとなります。
 内容は、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの書いた作品から、それぞれの楽曲スタイル別にバランス良く収録したもので、交響曲が3枚、協奏曲が7枚、室内楽が5枚、チェンバロ曲が9枚、声楽曲が6枚という構成になっています。

【カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ】
1714年3月8日、バッハが28歳の時にその最初の妻であるマリア・バルバラとの間にヴァイマールで誕生。セカンド・ネームのフィリップは、父バッハの友人であったゲオルク・フィリップ・テレマンが付けたものでした。
 父バッハがライプツィヒのトーマス教会のカントールとなった翌年、カール・フィリップ・エマヌエルは、トーマス教会の付属学校に入学し、やがてライプツィヒ大学に進学、その後、フランクフルトの大学に移って法学の学位を取得するものの、司法の道には進まず音楽の世界に戻ることを決意、父バッハと親交のあった作曲家レオポルト・ヴァイスの推薦もあってプロイセン皇太子フリードリヒのルピーン宮廷にチェンバロ奏者として迎えられ、その後、1740年に皇太子がフリードリヒ2世(フリードリヒ大王)として国王になると、ベルリンの宮廷楽団のメンバーに昇格、1746年には王室楽団員となり、以後、1768年まで同地で活躍、通算30年近い滞在から「ベルリンのバッハ」と呼ばれるようになります。
 その間、フリードリヒ大王が大変な音楽愛好家だったこともあり、コンサートが頻繁に開かれ、作品発表の機会にも恵まれたカール・フィリップ・エマヌエルは、交響曲や協奏曲、室内楽にチェンバロ曲、カンタータにマニフィカトなど多くのジャンルの作品を書き上げています。また、王室楽団員となった翌年の1747年には父バッハをフリードリヒ大王に引き合わせ、『音楽の捧げ物』作曲のきっかけを作ってもいました。
 しかしそのベルリンも七年戦争の影響で荒廃し、宮廷での音楽活動も以前のように活発なものではなくなってきたところに、恩師で名付け親のテレマンの死去によりハンブルク市の音楽監督が空席になったため、カール・フィリップ・エマヌエルは、その後任として当時のプロイセン最大の都市だった人口15万人ほどのベルリンから、半分ほどの人口のハンブルクへ移り住むことになります(ちなみに当時のロンドンは60万人、パリは70万人、江戸は100万人でした)。
 しかし自由都市のハンブルクでは、音楽家の活動も多岐に渡り、カール・フィリップ・エマヌエルは、教会のカントールや、コレギウム・ムジクムの指揮者、チェンバロ奏者として活躍する一方、楽譜の出版も積極的におこない、交響曲に協奏曲、室内楽曲、チェンバロ曲、オラトリオなどを作曲・出版し、ヨーロッパ中にその名を知られることとなります。結局、亡くなるまでの20年間をこの地で過ごしたカール・フィリップ・エマヌエルは、ハンブルクへの大きな功績から「ハンブルクのバッハ」とも呼ばれていました。
 その名声は父バッハを凌ぐもので、ハイドン、モーツァルトは自分の作品に、カール・フィリップ・エマヌエルの音楽を取り入れ、さらにベートーヴェンやクレメンティも賛辞を惜しみませんでした。没後の影響としては、メンデルスゾーンが大作『エリヤ』に多くの素材を使用していたほか、ブラームスがその音楽を高く評価していたのが目立ちます。
 カール・フィリップ・エマヌエルの音楽は、父バッハに続いて、名付け親テレマンの影響を強く受けるようになり、師の作曲様式を受け継いでギャラント様式(ロココ様式)や多感様式を追究、疾風怒濤様式や古典派音楽の基礎を築くことになります。(HMV)

【収録情報】
Disc1
C.P.E.バッハ:
・ハンブルク交響曲集 Wq.183
・チェンバロ協奏曲 Wq.43-4
 マレク・トポロフスキ(チェンバロ)
 ディディア・タルパン指揮、ソラメンテ・ナトゥラリ

Disc2
・ベルリン交響曲集(Wq.174/Wq.175/Wq.178/Wq.179/Wq.181)
 クラウス・キルバッハ(チェンバロ)
 ハルトムート・ヘンヒェン指揮、C.P.E.バッハ室内管弦楽団

Disc3
・6つのシンフォニア(ハンブルク交響曲集) Wq.182
 ミヒャエル=クリスフリード・ウィンクラー(チェンバロ)
 ハルトムート・ヘンヒェン指揮、C.P.E.バッハ室内管弦楽団

Disc4
・オーボエ協奏曲 Wq.164
・パストラーレ イ短調 Wq.deest
・オーボエ・ソナタ Wq.135
・オーボエ協奏曲 Wq.165
 アンナ・スター(オーボエ)
 ヨルン・ボイセン(チェンバロ、指揮)、ムジカ・ポエティカ

Disc5
・フルート協奏曲集(Wq.164/Wq.22/Wq.165)
 高橋眞知子(フルート)
 ローランド・キーフト指揮、コンセルトヘボウ室内管弦楽団

Disc6
・フルート協奏曲集(Wq.167/Wq.168/Wq.169)
 エッカルト・ハウプト(フルート)
 ハルトムート・ヘンヒェン指揮、C.P.E.バッハ室内管弦楽団

Disc7
・オルガン協奏曲 Wq.34
・前奏曲 ニ長調 Wq.70-7
・オルガン協奏曲 Wq.35
・幻想曲とフーガ ハ短調 Wq.119-7
 ローランド・ミュンヒ(オルガン)
 ハルトムート・ヘンヒェン指揮、C.P.E.バッハ室内管弦楽団

Disc8
・チェロ協奏曲集(Wq.170/Wq.171/Wq.172)
 ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)
 ジョナサン・モートン指揮、スコティッシュ・アンサンブル

Disc9
・チェンバロ協奏曲集(Wq.3/Wq.6/Wq.14)
 ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ、指揮)、ムジカ・アムフィオン

Disc10
・リコーダーと弦楽のための協奏曲 Wq.22
・2つのリコーダーとチェンバロと弦楽のための協奏曲(ソナチネ) Wq.108
・チェンバロ、リコーダー、ヴァイオリンとチェロによる四重奏曲 Wq.93
・バス・リコーダー、ヴィオラと通奏低音のための三重奏曲 Wq.159
 コレギウム・プロ・ムジカ

Disc11
・オブリガート・チェンバロ、トラヴェルソとヴィオラのための三重奏曲 Wq.93/Wq.94/Wq.95
・トラヴェルソとヴァイオリンのための二重奏曲 Wq.140
・トラヴェルソ、ヴァイオリン、チェロとチェンバロのためのソナタ Wq.146
 ヘリアンサス・アンサンブル

Disc12-13
・フルート・ソナタ集(Wq.123〜Wq.131/Wq.133/Wq.134)
 ムジカ・アド・レーヌム

Disc14
・ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ Wq.137/Wq.136
・チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ Wq.88
・パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
・リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ)

Disc15
・ヴァイオリン・ソナタ Wq.71〜Wq.74/Wq.76
・ヴァイオリン・ソナタ ト短調
 フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン)
 ロベルト・ロレッジャン(チェンバロ)

Disc16
・プロイセン・ソナタ集 Wq.48
 ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)

Disc17-18
・6つのソナタ『ヴュルテンベルク・ソナタ』 Wq.49
 ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)

Disc19-20
・6つのソナタ Wq.55
・ロンド ハ長調 Wq.56-1
・ソナタ ト長調 Wq.56-2
・ロンド ニ長調 Wq.56-3
・ソナタ ヘ長調 Wq.56-4
・ロンド イ短調 Wq.56-5
・ソナタ ハ長調 Wq.56-6
 ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)

Disc21-23
・ロンド ホ長調 Wq.57-1
・ソナタ イ短調 Wq.57-2
・ロンド ト長調 Wq.57-3
・ソナタ ニ短調 Wq.57-4
・ロンド ヘ長調 Wq.57-5
・ソナタ ヘ短調 Wq.57-6
・ロンド イ長調 Wq.58-1
・ソナタ ト長調 Wq.58-2
・ロンド ホ長調 Wq.58-3
・ソナタ ホ短調 Wq.58-4
・ロンド 変ロ長調 Wq.58-5
・幻想曲 変ホ長調 Wq.58-6
・幻想曲 イ長調 Wq.58-7
・ソナタ ホ短調 Wq.59-1
・ロンド ト長調 Wq.59-2
・ソナタ 変ロ長調 Wq.59-3
・ロンド ハ短調 Wq.59-4
・幻想曲 ヘ長調 Wq.59-5
・幻想曲 Wq.59-6
・ロンド 変ホ長調 Wq.61-1
・ソナタ ニ長調 Wq.61-2
・幻想曲 変ロ長調 Wq.61-3
・ロンド ニ短調 Wq.61-4
・ソナタ ト長調 Wq.61-5
・幻想曲 ハ長調 Wq.61-6
 ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)

Disc24
・鍵盤交響曲 ト長調 Wq.122-1(シンフォニア Wq.173の編曲)
・鍵盤交響曲 ヘ長調 Wq.122-2(シンフォニア Wq.175の編曲)
・鍵盤交響曲 ニ長調(シンフォニア Wq.176の編曲)
・鍵盤交響曲 ホ短調 Wq.122-3(シンフォニア Wq.178の編曲)
 アンドレア・ケッツィ(チェンバロ)

Disc25
『宗教曲と世俗歌曲集』
・Die Ehre Gottes aus der Natur Wq.194-18
・Betrachtung des Todes Wq.194-26
・Die Zufriedenheit in Gott Wq.195-6
・Prufung am Abend Wq.194-7
・Osterlied Wq.194-10
・Der Unbestandige H.709
・Der 8. Psalm Wq.196-4
・Der 23. Psalm Wq.196-8
・Der 86. Psalm Wq.196-19
・Der 67. Psalm Wq.196-18
・Das Privilegium H.693
・Der Tag des Weltgerichts Wq.197-13
・Der Fruhling Wq.197-14
・Die Fortdauer der Lehre Jesu Wq.197-21
・Andenken an den Tod Wq.198-12
・口づけ Wq.199-4, H.673
・Belinde H.695
 ジュリアン・レッドリン(バス)
 ヨルン・ボイセン(チェンバロ)

Disc26
・シンフォニア Wq.173
・シンフォニア Wq.180
・マニフィカト Wq.215
 ヴェンスラヴァ・フルバー=フライブルガー(ソプラノ)
 バーバラ・ボーネマン(アルト)
 ペーター・シュライアー(テノール)
 オラフ・ベーア(バリトン)
 ハルトムート・ヘンヒェン指揮、C.P.E.バッハ室内管弦楽団、他

Disc27
・クロップシュトックの『春の祝い』からの朝の歌 Wq.239
 バルバラ・シュリック(ソプラノ)
 ヨハンナ・コズロウスキ(ソプラノ)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

・クリスマス・カンタータ『天は御神の栄光を語り』 Wq.249
・復活祭カンタータ『Anbetung der Erbarmer』 Wq.243
 バルバラ・シュリック(ソプラノ)
 ヒルケ・ヘリンク(アルト)
 ヴィルフリート・ヨッヘンス(テノール)
 ゴットホルト・シュワルツ(バス)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

・聖なるかな Wq.217
 ヒルケ・ヘリンク(アルト)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

Disc28
・H.P.ガジーの序論へのカンタータ Wq.250
・Wer ist so wurdig als du Wq.222
・Der Herr lebet Wq.251
 バルバラ・シュリック(ソプラノ)
 ヒルケ・ヘリンク(アルト)
 ヴィルフリート・ヨッヘンス(テノール)
 ゴットホルト・シュワルツ(バス)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

Disc29-30
・オラトリオ『イエスの復活と昇天』 Wq.240
 バルバラ・シュリック(ソプラノ)
 クリストフ・プレガルディエン(テノール)
 スティーヴン・ヴァーコー(バス)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

・復活祭カンタータ『Gott hat den Herrn auferwecket』 Wq.244
 マルティナ・リンス(ソプラノ)
 ポール・エリオット(テノール)
 ゴットホルト・シュワルツ(バス)
 ヘルマン・マックス指揮、ダス・クライネ・コンツェルト、他

 録音時期:1985-2013年(ステレオ)
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ・エディション(30CD)

CD 輸入盤

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ・エディション(30CD)

バッハ、C.P.E.(1714-1788)

価格(税込) : ¥8,690
会員価格(税込) : ¥7,560

発売日:2014年01月17日

  • 販売終了

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