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闘魂三銃士結成25周年DVD-BOX発売記念 武藤敬司×蝶野正洋インタビュー

2013年11月15日 (金)


日本のプロレス史に燦然と輝く 闘魂三銃士(武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也)の結成から今年で25周年。それを記念して9月27日に『闘魂三銃士結成25周年記念DVD-BOX』リリースされました! 今回、何とDVDリリースイベントで久々に顔を揃えた、武藤敬司選手と蝶野正洋選手にお話を伺うことが出来ました!現在、武藤選手は新団体「WRESTLE-1」を立ちあげ、蝶野選手は「全日本プロレス」のスーパーバイザーとして活躍中。今となっては貴重な2ショットです。



あんまり過去の観たって、
どうせ過去の武藤敬司にジェラシーを抱くだけだからね。


---闘魂三銃士BOX発売おめでとうございます。

武藤選手(以下、武藤): ありがとうございます。

---今回DVDBOXになり、あらためてご覧になっての感想はいかがでしょうか?

武藤: えっ!あらためてなんか観ちゃいないよ!(笑)うーん、観てないすねぇ。

---ご自分の試合はあまりご覧にならないんですか?

武藤: 正直まだ少なからずとも現役のつもりでいるから、やっぱりまだ後ろを振り返りたくないですね、うん。だから、あんまり過去の観たって、どうせ過去の武藤敬司にジェラシーを抱くだけだからね。

---なるほど、それではこれからの話ですが、橋本大地選手との試合などで絡みが出てくる事もあるかもしれませんが今後三銃士復活みたいな流れはあるんでしょうか?

武藤: いやー、どうすっかね?

なんやかんや言っても大地はZERO-ONEだし、蝶野はなんだか全日本にいるし、バラバラだからね。俺はWRESTLE-1だし。
なかなかやっぱりその隔たりはどう越えられるかわからないですね。

---昔のプロレス界に比べると大分団体間の壁はなくなって来ているのかな?と感じるのですが。

武藤: そうっすね、まあなくなりつつはあるけどそれが何かビジネスの衰退になって行ったってのもあるのかなぁ。

---団体の壁の話になったところで当時、新日本プロレス闘魂三銃士と全日本プロレス四天王と比べられる事も多かったと思いますが武藤さん自体はどう感じておられましたか?

武藤: いや、もうライバルとしておれの中では闘魂三銃士もあれば四天王もね、この前引退した小橋とか亡くなられた三沢さんとかもライバル視されてて、違った形のライバルで。 昔はテレビ局も違ったしほとんど2本柱で。新日本と全日本で別れてる中でホントの意味での競合相手でしたね。四天王プロレスってのは。逆に三銃士ってのはどちらかって言ったら同士っていうかライバルと言うよりは対世間、対先輩後輩とかに対して同士みたいなところがありましたね。

---その当時からプロレスファンの中では交わう事のない対戦を妄想していたものでしたが、武藤さん自身は試合をやってみたいって思う事はありましたか?

武藤: あまりにも別世界だったから、ただ、接点なんて全くないのに周りに三沢と比較されたりして。地方によっては日テレだけやってたり新日だけやってるところがあって、場所によっては新日本プロレスの放送がなくて全日本だけやってる地方なんかに行くと小橋のマネしてるなんて言われたりして!ムーンサルトなんて俺のが先にやってるのにね。マネしてるって言われてカチンときたりして。そう言う意味ではホントの意味の競合相手だったのかもしれないすね。

---あらためて闘魂三銃士BOXと言った形でDVDBOXが発売させれて当時を知らない新しいファンも増えて来ていると思うのですがそういった新しいファンに特にここを観てもらいたいと言ったところはございますでしょうか?

武藤: 多分、お客さんも新陳代謝があると思うんですよ。だから20代の人なんて三銃士の試合は生で観てない人もいると思うんですよ。なのでこれはね、俺たちが残して来た作品なんでね。やっぱり昔のプロレスってのは技術とか抜きにしてもお客さんが熱入れて観てたから、この映像の中からもその熱は伝わってきますね。


昔の武藤敬司みたいなレスラーがいたらいいなあ、なんて思いながらね。

---特にこの時代を観て欲しいってところはありますか?

武藤: 歴史そのものが入ってますからね。

---武藤さんの試合をさかのぼって観て、最近になって昔の武藤さんの試合を観た新しいファン多いかと思います。

武藤: おれも今WRESTLE-1って団体9月から旗揚げして、新人も育てたりしてるんだけど昔の武藤敬司みたいなレスラーがいたらいいなあ、なんて思いながらね。

---武藤さんが今、次代のスーパースターとして期待しているレスラーはいますか?

武藤: スーパースターってのはね、なかなか難しいですよ。
これを観てね、長い歴史だから観てると通り過ぎて行くスターはいますよ。
北尾とかどうとかこうとか。。。
だからそういうスターはいるけどちゃんと居座った、住民票をプロレス界に置いたスーパースターってのはなかなかねえ出づらい、今はそんなプロレス市場なんですかね。

---武藤さんはこれまでヒールもベビーフェイスもやって来てその時その時の気持ちの違いというか使いわけみたいな事はあったんでしょうか?

武藤: 三銃士も四天王もライバルなんだけどそれと同時にグレートムタもおれにとってはライバルで。二人同時に出てくることはありえないから。東京ドームとかでも試合があるからその時その時でお客さんが求める方が出てくるのであって。武藤敬司が停滞してればムタが出てきて、ムタが停滞してる時は武藤が出てきたりしてそう言う意味ではライバルであったのは事実でしたよ。

---ムタも武藤にジェラシーを感じる事もあったと。

武藤: 見る人にこたえようとするからそういうこともありましたね。

---武藤さんはムタのスタイルであったり色々な新しいスタイルがあったわけですが、グレート・ニタとの電流爆破の対戦は大きな決断でしたか?

武藤: いや、それはーねぇ。
こと武藤敬司に関してはおれほど多くのレスラー、上は猪木さんからハルクホーガン、フレアーと下はもう、下って言うか女性だとインリンだったりお笑い芸人とまで試合をやってるから。その振れ幅としたら、ことプロレスラーとしては俺ほどやってるレスラーはいないっすね!それはおれの誇りでもあるしね。

---時代時代で色々なアイデアが湧いて出てくる感じですか?

武藤: 例えばアメリカではね、武藤敬司はいないんですよ。
グレートムタだけであって二面性はない。
ただ87、8年かな?ムタってのはアメリカに風を吹かしたから。
そん時の俺を観た時代の人が今アメリカのプロレス界を支えてるからね。
スティングと俺の試合を観て、その時ファンだった人たちがレスラーになってるから。
だから意外と今現在そういう貯金っていうか、それが残ってて今回の旗揚げの時もTNTとビジネス関係もうまくできてるし、こういった過去の貯金が生きてるとこもありますね。

---闘魂三銃士の3人が絡んだ試合の思い出はありますか?

武藤: ないねえ(笑)そんなにないなあ。。
多分、、、うーん。。。。
そんなにねーんだよなぁ。
さっき言ったように同士じゃないけど自分たちで戦うより、自分たちが世間とか先輩とかと戦う事のが印象に残ってるから。実は三銃士が組んだ試合ってのは勝率が悪いんっすよ。

---三銃士の3人が組んだ試合っていうのは25年の歴史で25試合ほどとあまりないですよね。

武藤: そうなんですよね。
だからか、なんか印象に残ってねーな。
イヤな思い出しかないなぁ。
橋本と試合して歯が8本いかれたとか。イヤな思い出は鮮明に覚えてるなあ。。

---プライベートでの三銃士のエピソード何かはありますか?

武藤: 蝶野と家めっちゃ近いんだよ。

---プライベートでばったり会ったりする事あるんですか?

武藤: ないね。
あ、でもこないだマルティナとばったりジムで会ったな。
たまたま同じジムに来てたみたいで。
すぐ気づいたよ。

---プライベートの話になったのでお聞きしたいんですが武藤さんの子育て論みたいなものはございますか?

武藤: うーん、、蝶野の長男坊とうちの子供、年は違うんだけど同じ学校なんだよ。
蝶野は子煩悩で運動会とか両親で来てるとかで話題になってたよ。
おれなんか行ったことねーよ(笑)

---昔から面倒見の良さみたいなところは蝶野さんに感じる事はありました?

武藤: やっぱり蝶野は一見ジェントルマンなんだよ。
食事しても椅子引いてあげたり、離れたモノ取ってあげたり。

---紳士なんですね。

武藤: 一見だけだよ、一見!(笑)



三銃士ってのはポイントポイントで周りに言われて改めて気づく。

---あらためて闘魂三銃士BOXが発売されてみての当時の思いはございますか?

蝶野選手(以下、蝶野): こう言う機会がないと振り返る機会ないですね。
もう橋本選手も亡くなっているし。あと同じ業界で接点があったのが離れちゃってるしね。三銃士ってのはポイントポイントで周りに言われて改めて気づく。俺の中で三銃士の意識はそんなに無いですね。

---ファンの中では伝説的なユニットになっていますけどね。

蝶野: 温度差はあるんじゃないですかね(笑)

---蝶野さんも過去の試合は観ないですか。

蝶野: 観ないですね、めんどくさいって言うか(笑)時間がないっていうか、昔からですね。
当時は放送時間が遅かったのもあるし。でも夕方やってる時も観てなかったですね(笑)


いいポジションになってきて甘えが出てきているのがイヤだった。

---蝶野さんと言えばヒール役イメージがありますが最初にヒールに転向したきっかけはあったのでしょうか?

蝶野: みんな同じ本隊という場所に日本人がいて、お互い自分の競争につながらないんですね。
バックヤードは縦社会だから。俺らがある程度上になってきて、そこのバックヤードの序列がそのままリングに反映されるとこもあって。ようは若い選手たちが力をつけてちゃんと上がってきている中で、俺なんかは周りの、こと若いやつとかが力をつけてきてるのを見て、このままじゃあ縦社会の序列の中で潰されるやつが出てくると。
俺の中でも中堅どころでいいポジションになってきて甘えが出てきているのがイヤだった。それはレスラーとしてあるべき姿ではない。やっぱりハングリー精神が必要。その頃、自分が置かれていた序列は、与えられたポジションをこなすところだったんですよ。チャンスを待つ、実際自分にはチャンスはあって、それをちゃんとものにできたかって言ったらできていなかった。何が足りないのかって言ったら自分で取りに行くっていう気持ち。ハングリー精神が足りなかった。そう言ったところから出た行動だった。

---そう言う理由があったんですね。武藤さん橋本さんに対しての当時の思い出はありますか?

蝶野: 基本的には接点ないですよね。
ただ同じ日に入って同じ年にデビューしたというだけで、行動だとか考え方って言うのはもうバラバラですよ。

---プライベートでも一緒になることはあまりなかったんですか?

蝶野: いや、やっぱり同期ということで家族交えて一緒に食事に行ったりとかはありましたよ、一時は。ただ、もうオレが本隊から離れたのもあったんでそれからはもうみんなバラバラになった。あと、やっぱり行動パターンがバラバラでしたよ。

---その後、武藤さんと一緒になるのはnWoに武藤さんが加入した頃ですか?

蝶野: そうですねぇ。
よく考えたらそこぐらいしか接点はなかったですね。

---武藤さんとはデビュー戦で戦っておりますが同日入門と言う事でやりにくさみたいなものはありましたか?

蝶野: 同期は先輩後輩と言う意識は必要ないですから、そこは逆にやりにくさはなかったですね。逆にやりにくさで言ったら同世代がメインをはった最初のG1とか。その時はプレッシャーはありましたね。おれらがメインでいいの?って言う。

---現在、蝶野さんは全日本プロレスのアドバイザーをやられておりますが、中に入って観てみて蝶野さんがこれから期待するレスラーはどなたになりますか?

蝶野: そうですね、潮崎選手とか、それからジョー選手だとか、日本人選手、外国人選手を問わず、大型のレスラーですね。やっぱり大きい選手に活躍してもらいたいですね。


型と型がぶつかり合うのがファンとしたら面白いんですよ。

---外国人選手と言う事で、蝶野さんがやってみたかった、実際にやってみて印象に残っている外国人レスラーはいらっしゃいますか?

蝶野: やっぱりホーガン、フレアーは2大ビックネームですからね。
フレアーとはG1でやらしてもらって難しいなと(笑)ホーガンもドームでやらしてもらってこれも難しいなと(笑)そこはやっぱり簡単ではないですよね。譲らないと言うかね、自分のスタイルを。2人とももう全盛期ではなかったんだけど、やっぱり試合をどっちがリードするのかと。全盛期の時とは違って多少は譲ってくれてたとは思うんだけど、それでもやりにくい。
それは藤波さんにしても長州さんにしても一緒ですよ。
やっぱりそれぞれのレスラーの型がありますからね。でもその型と型がぶつかり合うのがファンとしたら面白いんですよ。それがどちらかの型に寄りすぎるとぶつかり合いにならないしね。
だからやっぱり世代の違う人とは譲るところも出てくるんで、そういう意味では本当のぶつかり合いにはなってないですよね。

---ぶつかり合いと言ったところでお聞きしたいのですが東京ドームでの三沢選手との対戦当時のお話をお聞きできますでしょうか。

蝶野: あの時はまず向こうが敵地にあがって来てくれて。こっちは猪木さんがいて。
まあ猪木さんはNOだったんですよ。全日本系=NOって感じで。なんであげるんだと言う一声があったんですよね。でも興行的にはもうそういう状態ではなくて、危機的状況だった。なので興行的には援軍的な感じで、それはもう猪木さんとしては許せないと。で、レスリング的にも全日本系のスタイルが許せない、ダメだと。まあそう言う時代でしたから。三沢社長にすれば猪木さんがダメ出しとしているところにあがってくることは不愉快なはず。本来ならやらない。ただオレが現場を任されていて、その時の危機的状況を、個人的な信頼関係もあって、理解してあがってもらったんです。二人の戦いではあったんだけど、その上の世代、猪木さん馬場さんって考え方が違ったじゃないですか。だから向こうは猪木さんに対して反面的な感じで上がってきたのでそういう戦いになりましたよ。

---そんな背景があっての三沢さんの卍固めだったり蝶野さんの河津落としだったりしたんですね。

蝶野:最終的にはプロレスって言うのは興行ですから。集客、お客さんを満足させる事であったり、収益であったりするので猪木さんもダメとは言わなかったですよ。ただ、その頃新日本は格闘技路線であったりしたので、三沢さんの新日本に対する警戒心はその後も、変わらなかったですね。

---最後にお伺いしたいのですが、これからのプロレス界におけるお二人の役割と言うのはどのようにお考えでしょうか?

武藤: WRESTLE-1旗揚げしたばっかりだから無事団体がしっかり続いていけるようにとりあえずおれも頑張っていきますよ。

---旗揚げ戦の対戦カードも当日のサプライズだったりしたわけですが、これからも色々な仕掛けを期待してます。

武藤: そうっすね、その場その場で合わせなければならないから工夫して、工夫して行かなと生き残れないでしょうからね。

---蝶野さんはいかがでしょう?

蝶野: 二つ。
現場と経営サイドですね。
現場は特に若いスターが一人でも多く出てきて欲しい。突き抜けていく選手も出かかっていますけどね。新日本プロレスのオカダ選手とか。でも、もっと業界を突き抜けるような選手が出て欲しい。
経営サイドからだとやっぱり、まだまだ体制と言うか興行の体質が古いですから。
むしろ経営サイドはまだ可能性はいっくらでもあるんですよ。
だからこっちのシステムをみんながひとつひとつ、各会社でいいと思うんですけど、しっかりと作り上げていけば興行といったところではまだまだ可能性はある。会社がしっかりと興行を立て直す、そういったところじゃないですかね。

---これからもお二人の活躍とこれからのプロレス界に期待しています。
ありがとうございました。



  Wrestle-1 公式サイト
  武藤敬司 オフィシャルブログ Powered by Ameba
  ARISTRIST COMPANY PAGE
  蝶野正洋オフィシャルブログ「CHONO」




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闘魂三銃士結成25周年記念DVD-BOX

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闘魂三銃士結成25周年記念DVD-BOX

新日本プロレス

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発売日:2013年09月27日
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