LiSAニュー・シングル「best day, best way」発売記念インタビュー

---今回のシングル「best day, best way」はLiSAさんのソロ・デビューから2年、アルバム『 LOVER“S”MiLE』からも約1年と、区切りのよいタイミングでのリリースとなりますが、心境的にはいかがですか？

LiSA：私がテーマとして掲げている言葉に“今日もいい日だ”というフレーズがあるのですが、この2年この言葉を信じてずっと歌い続けて、いろんな場所で沢山の人に出逢って、そしてこの言葉に共感を抱いてくれる方達がいて…自分の信じてきた事が確信に変わった2年間でした。

今回のシングルが3年目の始まりと重なったということもあり、自分の言葉として、気持ちとして、改めて“今日もいい日だ”という事を伝える事が出来てとても嬉しいです。

---信じてきた想いが確信に変わったタイミングはどれくらいの時期だったのでしょうか？

LiSA：「crossing field」をリリースして、受け入れて頂いてからです。私はLiSAとしてアーティスト活動を始める前は、主に「best day, best way」のようなポップな曲調の歌をメインに歌っていたんですね。ソロ1枚目の「oath sign」がどちらかと言うとヘヴィでダークな曲調だったので、これが受け入れて頂けるのだろうか？と、とても不安でした。でもたくさんの支持や反響を頂くことができました。そしてアルバム『 LOVER“S”MiLE』を経て、自信を持って「crossing field」をリリースすることができました。心の底から「カッコいいでしょ！」と思えるものが受け入れて頂けたのがとても大きかったですね。

---「crossing field」のリリースから8ヶ月の時間が空いているのですが、その間を感じさせないのが今回のシングルですよね。LiSAさんからも凄く勢いを感じます。

LiSA：「crossing field」は凄く大切な歌で、歌う度に曲が成長していった感があります。皆の前で歌う度に大きな反応や歓声を頂けたという事もあって、ラブレター（CD）を出してデート（ライブ）して、皆で愛を育みました！みたいな8ヶ月間でしたね。

---なるほど。ではその「best day, best way」ですが、そのタイトルはもちろんのこと、歌詞の一部に“オリーブの樹の様に”という一節があったり、色んな意味でLiSAさんの新たな代表曲になったのではないでしょうか？

LiSA：今回のシングルは自分自身だと思っています。ガルデモがあって、LiSAとして歌い始めて「oath sign」や「crossing field」と出会うことによって、自分自身の可能性を拡げて「best day, best way」に戻って来れたんじゃないかな、と。今現在の私自身、等身大のLiSAを表現できた曲ですね。



---LiSAさんから作詞・作曲を担当された田淵さん（UNISON SQUARE GARDEN）に曲のリクエストはされたりしたのでしょうか？

LiSA：田淵さんはガルデモ時代からライブを見てくださったり、私をずっと支えてきてくれた方なんです。アルバム『 LOVER“S”MiLE』に入っている「ジェットロケット」も田淵さん作詞作曲の曲で、今回のシングルを作るにあたって「ジェットロケット」を経て、今なにを感じるか？ということを田淵さんから訊かれたので「昨日やった事はすべて今日につながっている」というテーマを盛り込んで欲しい、とお願いしました。

また、田淵さんは私がファンの皆と一緒に作ってきた空間だったり、過ごしてきた時間を共有してくださっている方なので、普段私がライブで言っている言葉や、思ったり感じている事をキレイにまとめてくださいました。なので自分の曲として、自分の気持ちとして、自分の言葉として届けている感じは凄くありますね。

---先日行われたMV撮影でもこの曲をファンの皆の前で披露されましたよね。手応えはいかがですか？

LiSA：凄いんですよ！まだHPで試聴しか始まっていないのに、コール＆レスポンスが完璧で！途中で「ヘイ！」って言うところも、B面の変拍子になるところも全部揃ってるんです！本当に凄いなと思いました（笑）。

---おおー！それは頼もしいですね。MVの仕上がりはどんな感じになりそうですか？

LiSA：私にとって一番大切な場所はデート（ライブ）なので、最高な一日を作るには皆の力が必要なんだよ、だから私だけじゃなくて皆が主役なんだよってことを伝えたくて、私がPAさんだったり照明さんだったり裏方のスタッフさんの役を演じたりしました。

あとパンダの着ぐるみも着たのですが、これも私自身なんですね。私がパンダの格好をして自分のフライヤーを配っているという面白い画を観ることができます。頑張っている皆で最高な一日を作ろう！ということを伝えたくていろんな格好をしてみました。

---なるほど。歌詞だけでなく、PVにもメッセージが込められているんですね。「best day, best way」はLiSAさんの主題歌でもあり、ファンひとりひとりの主題歌でもあるような曲なんですね。とても素敵だと思います。

LiSA：ありがとうございます！

---ではカップリング楽曲に話題を移しまして、2曲目の「I'm a Rock star」についてお伺いします。こちらの曲もロック・テイストですが雰囲気がガラッと変わりますね。

LiSA：私が夢を追って東京に出てきた時からだいぶ状況は変わったけど、気持ち的にはあの時と何も変わっていないなと今になって思います。それはあの時私が憧れていた人たちもきっとそうだったんだろうなって。これはこの2年間走り続けて辿り着いた答えなので、今回のシングルに入れたいなって思いました。

---LiSAさんにとってロックスターとはどのような存在ですか？

LiSA：自分がカッコいいと思う事を本気でカッコいいと思って貫き通せる人ですね。

---具体的に憧れていたロックスターは？

LiSA：私がバンドをやりたいと思ったきっかけはアヴリル・ラヴィーンです。彼女をきっかけにブリンク182や、グッド・シャーロット、グリーン・デイ、NOFXなど、西海岸のパンク・バンドが好きになっていきました。なので今回、ブックレットの撮影で憧れの土地であるロサンゼルスに行けたことがとても嬉しかったです。「I'm a Rock star」の歌詞もブックレットの写真の内容もすべてつながっているので、ぜひ数量生産限定盤に付いてくるブックレットを見ながら聴いて欲しいですね。

---実際訪れたロスはいかがでしたか？ブログで美味しそうなピザの写真を紹介されていましたよね。

LiSA：もう凄かったです！ピザも美味しかったし（笑）！ネオンが綺麗でとてもバブリーでした（笑）。

---（ブックレットの写真を見ながら）都心の写真もあれば、ちょっと田舎の写真もあって面白い構成ですよね。

LiSA：数量生産限定盤のブックレットにはテーマがあって、前半の都心の方の写真は「I'll be a Rock star!」と歌っているように、自分の夢を叶えるために自分が憧れている場所に行こう！という気持ちを表していて、後半は夢を叶えて歌を届ける立場になってから撮影で訪れた、というコンセプトになっています。なので前半の方はすごく派手でお化粧も濃くしてロックといえばこれでしょ！みたいなイメージ。一方で後半はステージに立つ側の人間になって、外見ではなく中身を磨こうよ、という事でナチュラルな写真になっています。

---なるほど！歌詞の内容とリンクしたブックレットになっているんですね！このお話を伺ったらぜひとも数量生産限定盤をオススメしたくなっちゃいますね。

LiSA：ぜひ！プッシュしてください！

---了解しました！では続きまして3曲目の「シロイトイキ」についてお伺いします。この曲は戸惑いや不安も見え隠れするとてもエモーショナルな曲ですね。

LiSA：これは今の私自身の気持ちです。LiSAというシンガーのイメージはやっぱり明るくて元気な感じだと思うんですね。なので「best day, best way」はとてもLiSAらしい象徴的な曲だと思ってます。「I'm a Rock star」は憧れの存在や夢を追いかけてここまで辿り着いたよ、という曲です。夢が叶って私が信じている事に皆が共感してくれて、今とても幸せなはずなんだけど、ふとした瞬間、ライブが終わって家に帰った時にとても寂しくなる事があるんです。幸せだからこその寂しさと言うか、目の前にある幸せが無くなってしまうことがとても怖い。でも幸せは確かに今ここにあるんだなと、幸せな気持ちを噛み締めてるのが「シロイトイキ」です。

「best day, best way」のPVで着たパンダの身ぐるみも実は意味があってパンダは笑っているけど、寂しさや悩みを抱えた人が中に入っているんだよって事なんです。

---なるほど、3曲それぞれに意味があって、なおかつそれらすべてがつながっているんですね。深い…深すぎる…。　さて、4月にはラゾーナ川崎とあべのキューズモールでのレコ発イベント、そして6月には全国ツアーが始まります。意気込みを訊かせていただけますでしょうか。

LiSA：MV撮影、CD発売、レコ発イベント、ツアー…これらすべてをひっくるめて「LiFE is Special Always」という企画になっています。スペシャルな毎日をもっとスペシャルなものにしちゃえ！というコンセプトの企画です。MVの撮影を皆で一緒にしたり、そういうスペシャルな体験をどんどんつなげていけたらいいな、という想いが込められています。LiSAッ子を集めて行ったMVがCDの特典となって発売され、それを見た誰かがライブに行きたいと思ってくれて、実際にライブ会場に来てくれる。そこで「best day, best way」がやっと完成されるんです。なのでツアーの始まりはMVの撮影現場だった川崎 CLUB CITTA'なんですよ。皆と一緒に想いを曲に詰め込んでいって、その曲自体がどんどん皆のものになっていくと思っているので、ツアーの最後、Zepp DiverCityでライブをやるときは今まで見たこともないスペシャルを作れたらいいいなと思っています。

---では最後にシングルの発売を待ち焦がれているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

LiSA：3年目の始まりとして「一生懸命生きている今日はいつだって最高なんだぜ！」という気持ちを自信を持って届けられるラブレターが出来上がりました。ぜひ曲を聴いてMVを観てデート（ライブ）に遊びに来てください！

---ありがとうございました！

LiSA：ありがとうございました！

LiSA動画コメント

HMVスタッフによるLiSAイベント目撃談

その『LOVER"S"MiLE』発売記念イベントを観にラゾーナ川崎へ浜松から向かった。 当日朝から雨が降りそうな重たい雲。昼過ぎからは傘が必要になるくらい降ってくる。 先週も屋外イベントが雨で中止となり、二の舞はごめんとばかりにまだ疎らであるファン達が動向に注目していた。そしてイベントは雨天決行とアナウンスされ、続々とその報を知ったファンが集結し始めた。待ち焦がれる中、ステージに現れたLiSAは一気にその場の空気を「スマイル」にさせ、信じられないタイミングでその熱気は雨をも弱くさせた！それにもまして驚いたのはLiSAとファンとの距離が身内同士のような親密なコールとレスポンス！そのキャッチボール、僕は圧倒的な双方の存在感に雨も忘れる程だった。どちらが欠けてもいけないLiSAがライブを「デート」という表現することこそ、妙にうなずけるのだ。誰にも表現しえないお互いの甘い「大切な時間」を過ごす、これこそがLiSAのライブを楽しむ醍醐味だろう！フラッシュバックのようにいつまでも記憶に残るのです。
text by：HMVイオンモール浜松市野 山西　（2012年3月2日ラゾーナ川崎フリーライブイベント）

雷によるキューズモール史上初の天候での音楽イベント中止から約4ヶ月。LiSAさん、ファン、スタッフ・・・全員が本当に願ったリベンジ。そして会場でLiSAさんの歌声が響いたとき・・・こんなにもドラマティックで感動に包まれたイベントはキューズモールでの数あるイベントの中でも無かったんじゃないだろうか思うほどです。終了後の拍手が感動と安堵感からか不思議と凄い温かさ、一体感を感じました。最後に個人的で申し訳ないですが、今度は「一番の宝物」が聴きたいです・・・
text by：HMV SPOT あべのキューズモール 池田陽介
　（2012年12月15日あべのマーケットパーク キューズモールフリーライブイベント）