MARILYN MANSONのあの日、あの時8 『MARILYN MANSONのあの日、あの時』へ戻る

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2012年7月13日 (金)


『MECHANICAL ANIMALS』発売!その前にとんでもない現場に居合わせたっ!
文●有島博志(GrindHouse)

 MARILYN MANSONの通算3枚目のフル・アルバム『MECHANICAL ANIMALS』は’98年9月に発売され、USチャートで見事初登場1位に輝いた。

 申し訳ないのだけど記憶が曖昧だ。『MECHANICAL ANIMALS』が発売される前のことだったのは確かなのだけど、それがどれくらい前だったのか、そして訪れたところの名前も思い出せない。いかにもロサンゼルスらしい雲ひとつない快晴の日の昼さがりだったことは覚えていて(笑)、ハリウッドからさほど遠くないところにあるフォト・スタジオを訪れたときのこと。マンソンに対面取材するのが、その目的だった。

 スタジオ内に入ると、マンソンはメイクアップ・アーティスト2人にメイクをしてもらっている真っ最中だった。(当時の)日本のレコード会社の担当者、そして自分を含む日本の音楽メディア隊一行を鏡越しに見つけると、右手を高々と上げて振ったのだ!まず、それに驚いたのだけど、続いて彼の顔に目をやると笑顔で再度驚いた!(笑)「うわ、めちゃくちゃ上機嫌!」。マンソンの場合、そのときの気分のよし悪しがストレートに取材に出ることで有名だ。とても幸運なことに自分はその経験をしたことはないのだけど、それで取材がドタキャンになったり、全然盛り上がらなかったりした、という話はそれまでに何度も耳にしていただけに、スタジオに向かう車中ではずっと「どうかご機嫌麗しくありますように…」と願いつつ気を揉んでいた。だけど、そのマンソンを見た途端、その杞憂は一気に吹き飛んだ。だけど、この話はまだ終わらない。それからしばらく待機していると、メイクを終えたマンソンがこちらに向かって歩いてきて、な、なんと我々ひとりひとりと握手をしつつ挨拶をしてきたのだ!我々は互いに顔を見合いつつ、ちっちゃな声で「どーしたの、今日のマンソンご機嫌だね。なんかイイことでもあったのかな」と囁き合ったことは言うまでもないだろう(笑)。

 写真撮影が先で、カメラマンとそのアシスタント数人がなおも準備をしていたので、「なにか飲み物を」とケイタリングルームにいき、その場にいた人たちを見た瞬間、目が点に!当時はまだメンバーだったKORNのデイヴィッド・シルヴェリア(ds)と、ブライアン・“ヘッド”・ウェルチ(g,vo)がドリンクを片手に談笑しているではないか!互いにビックリしながら「なにやってんの、ここで?」となり、その目的を説明すると、「オレたちアメリカのロック誌の写真撮影でさ。向こうの部屋にみんないるゼ!」と。で、ヘッドが「おーい、オマエら、こっちにマンソンいるゼ!」と声を張り上げた。するとKORNのメンバー全員がマンソンのいる部屋に集い、みなマンソンとそれぞれ握手したり、ハグしたりし始めた。飛ぶ鳥を落とすかのような勢いを放つトップ・アーティスト2組が偶然ながらも出くわし、仲むつまじい光景を描き、特殊なオーラも放っていた。まさに奇跡の瞬間であり、あまりに美し過ぎる光景だった。ただ、時代が時代だ、当時はその光景をすぐに撮れるような携帯電話や家庭用小型デジタルカメラはなく、“絵”として残すことができなかったのは今思い出しても残念でならない。

 当然のごとく、彼らがいったいなにを話しているのかが気になって気になって仕方なかった(笑)。両者と一応面識がある、ということをいいことに、そろーりそろーりとそこに近づいていき、耳をそばだてた。KORNも3枚目『FOLLOW THE LEADER』('98年)の発売を目前に控えていたことから、話はもっぱら互いの新作のことで、その流れでツアーのことにまで及んだ。その頃の録音機材と言えば、テレコ(テープレコーダーの略称)だ。その場でそんなものを取り出し、録音ボタンを押すことほど野暮なことはないわけで、結局その非常に貴重な談笑音声も録り残すことはできなかった。「当時、携帯電話があれば隠してでも録れてたのに…」と、今つくづく思う(笑)。

MANSON'S SINGLE COVER GALLERY

「THE DOPE SHOW」 (1998)
『MECHANICAL ANIMALS』からの1stシングル2種。黒ジャケがパート1、白ジャケがパート2で同日発売された。これまでのシングルとは異なり、とてもアートっぽくて、それも水彩画のようだ。2種合わせると、タイトル曲のほか、“Sweet Dreams(Are Made Of This)”“Apple Of Sodom”“The Beautiful People”の未発表ライヴ音源が聴け、タイトル曲のPVも観れる。残念ながら絶版だ。

 談笑終了後、KORNは自分たちの部屋に戻り、マンソンはその場で写真撮影に入った。で、あたりを見回すとギャラリーの数が増えていることに気づいた。最初は両アーティストのスタッフとかクルーとかだろうと思っていたのだけど、その何人かと立ち話をしたところビックリした。みな、いわゆる“ブランドもの”のディーラーだった。GUCCI、DOLCE & GABBANA、Diorなどのサングラスや腕時計、アクセサリーを安価でマンソンやKORNに買ってもらおう、という商魂たくましい輩たちだ。
「どう、キミももし興味があるのなら安くするゼ」
とひとりに言われたので、こう返した。
 「いやいや、オレは間に合っているから(笑)」
 すると彼はニコッと笑い、名刺を差し出してきた。

 事実、この頃マンソンはDiorのサングラスをかけていたし、KORNのメンバーの何人かはGUCCIの腕時計をしていた。で、「どうしてここがわかったの?」と訊いた。
 「写真で彼らが“ブランドもの”を身につけ始めたことを知ったんだ。あとは知人、友人のつてをつたいにつたってさ(笑)」

 写真撮影終了後、その輩たちはマンソン、KORNのところにいき、積極的に売り込みをかけていた。売れた途端、そのアーティストに一斉に多くの人たちが群がる、とはよく言うけど、まさにそのとおりだということを目の当たりにさせられた光景だった。アメリカのエンタテイメント業界の、普段はなかなか見えにくい一面を垣間見たような気がした。

 『MECHANICAL ANIMALS』はいわゆる“3部作”の第二部。マンソンを両性具有の宇宙人として描いたアートワークからしてインパクト大で、作品の内容も『ANTICHRIST SUPERSTAR』('96年)のそれに負けず劣らずのすばらしいものだ。個人的に今もなお大好きな作品でもある。次回は作品内容について書きたいと思う。



MARILYN MANSON 関連タイトル!

DIE KRUPPS / 『PARADISE NOW』('97年) ※廃盤
NINE INCH NAILSMINISTRYのメインストリーム域での成功でインダストリアル・ミュージック/ゴシック・ロックがUSロック界で市民権を得た時期、つまり90年代中盤以降、“インダストリアル・メタル”なる音楽的造語の下に多くのバンドが頭角を現した。そのひとつがこの、ドイツはデュッセルドルフ産のDIE KRUPPS(ディ・クルップスと読む)。KMFDMFRONT LINE ASSEMBLYFRONT 242らがそうだったように、彼らもまた、ピコピコ色強しのエレクトリック・ボディ・ミュージックを始まりとしているのだけど、途中から“インダストリアル・メタル”に完全傾斜した。今作は8枚目で、全編で“どインダストリアル・メタル”を繰り広げる。シーケンサーを派手にまぶしつつ、シャウティング・ヴォーカル、尖りに尖り、重厚感、重量感ともに満ち満ちたギターリフ、そして強いビートが“三位一体”となってグイグイ迫ってくるところは、この手が好きな人にはかなり響くはずだ。「Fire」はTHE CRAZY WORLD OF ARTHUR BROWNの’68年のヒット曲のカヴァー。
文●有島博志(GrindHouse)

MARILYN MANSON 最新作ニュース

■■■ 有島博志プロフィール ■■■

 80年代中盤よりフリーランスのロックジャーナリストとして活動。積極的な海外での取材や体験をもとにメタル、グランジ/オルタナティヴ・ロック、メロディック・パンク・ロックなどをいち早く日本に紹介した、いわゆるモダン/ラウドロック・シーンの立役者のひとり。
 2000年にGrindHouseを立ち上げ、ロック誌GrindHouse magazineを筆頭にラジオ、USEN、TVとさまざまなメディアを用い、今もっとも熱い音楽を発信し続けている。
※ ※ ※ ※ ※

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