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2012年3月9日 (金)

interview
カヒミ カリィさんインタビュー

91年のデビュー以降、国内外を問わず活動を続けてきたカヒミ カリィさん。唯一の表現スタイル、そして存在そのものが、多くの人を魅了し続けています。
音楽以外にも、webや雑誌のコラム、映画コメント、オーガニックスキンケアアイテムのプロデュースなど幅広く活躍しているカヒミさんが、エッセイ集を刊行しました。音楽、結婚、家族、日々のことなどについて綴った、初めてのプライベートエッセイ集『小鳥がうたう、私もうたう、静かな空に響くから』についてお話を伺いました。


--- カヒミさんの初めてのエッセイ集となりますが、まずは、出版のきっかけについて聞かせていただけますか。

本を作りませんか?と誘っていただいたのがきっかけなんです。子育てに忙しい時期ということもあって、できるかなぁと思いつつも、私自身が色々な方のエッセイを読むのが好きだったということと、今の時点での、今までの私の、考えや思うことなどの記録のようなことができたらと思ったんです。
3.11以降、考えることも増えて、きっとこれからもどんどん自分が変化していくんだろうなと思って、ちょうどいいタイミングなのかなという気がして引き受けたんです。

--- 実家の本棚に入ってる、昔に書かれたエッセイのような味わいを感じました。

10代の頃から、向田邦子さんや、白洲正子さん、桐島洋子さんなどの女性のエッセイを読むのが好きだったんですね。同じ女性として、どんな人生を送られてきたのかなという好奇心もあって、たくさん読んできたので、もしかしたら自然と影響されている部分もあるのかもしれないですね。

--- カヒミさんご自身のことについて書かれたエッセイ集ですが、どこかヒント集的な感じといいますか、読む人がなにかきっかけとなるヒントがあると感じました。

あぁ そう言っていただけるのはうれしいです。それは、ブログを書いたりするときにも意識していることなんですけど、私のこと自体というよりも、それを通して何かメッセージのようなことを届けられたらなぁって思っているんですよね。

--- プライベートなことについて、事細かに書きすぎていないというか、余白を残してあるのもいいなぁと思いました。

こういったインタビューの場合はもちろん自分のことを話しますけど、普段友達といるときはそういうタイプじゃないんですよね。私小説的なもので面白い作品もたくさんあると思うんですけど、私の場合はそれだと書ききれない気がして。
普段から自分のものすごくプライベートなことを話したり綴るっていう感じでもないので、気質というか、性格なんだろうなって思うんですけど、自分のことを書くときはちょっと照れみたいなものもあるのかもしれないですね。



--- 今回、ご家族のことも綴られていますね。カヒミさんはプライベートなことはあまり公表せずに活動をされてきた印象があるのですが、何か心境の変化があったのでしょうか。

娘が生まれたっていうことが大きかったんですよね。 今までは、子どもの頃の思い出を振り返ることもあまりなかったんですが、出産をきっかけに「家族」というものの意識が変わって、今までのことを振り返ってすごく思い出したんです。 家族のことについては、デビュー当時から、家族のことを話すときは、家族の立場を考えて話すようにしていたんです。私がこういう仕事をしていることの影響というのがやっぱりあって、プライバシーの確保がむずかしくなることがあるんですよね。切り売りしたくないっていう気持ちがずっとあって、自分のことを書くのと家族のことを書くのとは分けて考えています。

--- ご主人との出会いのエピソードも綴られていますね。

実は、それは編集の方からのリクエストで書きはじめたんですが、私にしては本当に珍しいですよね。自分で思いつくようなテーマではなかったので、書いていて自分でも面白かったです。

--- 素敵なエピソードを読ませてもらったなぁと思います。きっとファンのみなさんも読めてうれしいんじゃないかと思います。

そうですか、よかった!編集の方、さすがですねー(笑)。

--- ご主人のことを、自分の使命をわかっているところに好感を持ったと書いていらっしゃいますが、カヒミさんご自身も、“使命”について考えることはありますか。

私がいま感じているのは、私の使命でもあり、女性の使命でもあり、大人の使命でもあり、人間の使命でもあると思うんですけど、子どもたちの将来を守るということですね。
子どもたちのために、より良い環境を残すような生き方をしていかないといけないと思っています。3.11以降はそれが漠然としたことではなくて、ひとりひとり全員がそういう使命を持っているということを自覚したのでないかな・・。特に私は娘がまだ2歳なので、今の私の第一の使命は、娘の人生がより良くなるように、助けてあげられる存在でいることです。

 
                       (次ページに続きます!)

『小鳥がうたう、私もうたう。静かな空に響くから』カヒミ・カリィ
新刊『小鳥がうたう、私もうたう。静かな空に響くから』

カヒミ カリィ

 母への想い、初めて触れた音楽、創作について、フランスでの生活、パートナーとの出会い、美しさについて、日々のこと・・・・・カヒミ カリィ、初めてのプライベートエッセイ集。
カヒミ カリィさんにサインを入れていただきました!
※ご好評につきサイン本は完売いたしました。
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カヒミ・カリィ kahimi karie

1968年生まれ。 1991年デビュー。
以来、国内外を問わず活動を続ける。
1998年、1999年に全米ツアーを敢行。音楽活動の他、FMラジオのパーソナリティや映画作品へのコメント執筆、字幕監修など幅広く活躍。これまでカルチャー誌文芸誌などで写真や執筆の連載も多数。
近年では大友良英氏、菊地成孔氏らのセッションに参加し話題を集めた。
2009年に女児を出産、それを機にママ&ベビースキンケア商品「Preens」のプロデュースも手掛けている。2010年にはアルバム『It's Here』を発表。