2012年インディロックニューカマー特集

ROCK NEXT STANDARD

2012年3月9日 (金)

2012年ニューカマー特集

2012年になってまだ3ヶ月ですが、なにやら面白いバンドが次々に出てきてるんです!まずバンド名が面白いのが多くなってきましたよね。漢字/日本語のバンドが増えてきたのは、(もちろん昔から沢山いましたが)凛として時雨以降な気がしますけど、違いますかね?ユニークなのはズットズレテルズ以降って気がします。
で、バンド名にインパクトがある分、目立ちはしますが音がしょぼかったらそこで終わり!名前負けのリスクは結構でかいと思います。がしかし!ここにあげさせてもらったバンド、かなりインパクト強めなのが多いですが、音のほうもインパクトありでかっこいいものばかりです!もちろんまっとうな(って言うのも変ですが)名前のバンドも、音のほうはまっとうじゃない!(って言うのも変ですが)、シーンの中でもどこか突出している、真の意味でのオルタナティブなバンドばかりを、インディーズを中心に(と言いつついきなりメジャーからの選出ですが)ピックアップしてみました!

赤い公園


2010年結成。結成からわずか2年ほど、ライブも数えるほどしか行っていないのに、レコード会社の争奪戦となったというこの赤い公園。なぞめいた存在感も話題となっていますが、なんといっても音がよいのです!今回リリースされた「透明なのか黒なのか」は彼女達の持つ二面性、オルタナ/ポップからオルタナに振り切ったものということですが、確かにオリジナルティのあるオルタナサウンドが爆発。USインディ勢の中にいたって全然見劣りしないオリジナリティ。しかもそのくせ超ポップ!この絶妙なセンスは狙って出せるものではないので、本当に期待しちゃう逸材。今回ピックアップしたアーティストの中で唯一メジャーレーベルからのデビュー組。

赤い公園
『透明なのか黒なのか』

2012年2月15日発売

sfpr


FACTが所属するレーベルmaximum10が送り出す、このsfpr。SG(B, Vo)とFZ(G, Vo, Programming)の二人組ユニットでルックスはアー写を見てもわかるように謎。二人の経歴も一切公表されていない。気になる音のほうは、ゴリゴリのハードコアな音を鳴らすFACTとは違い、彼らsfprは緻密にプログラミングされた高品質のロックを鳴らす。正に緻密で高品質という言葉がぴったりな、計算し尽くされたサウンドが魅力だ。ハードなものから。ポップなものまでジャンルレスで例えばUNDERWORLDの「Born Slippy」のカバーが何の違和感もなくはまっている。そしてその全てがハイスペック。デビュー作でありながらとんでもないクオリティの作品が誕生。

sfpr
『apocalyps』

2012年1月1日発売

MY FIRST STORY


ニューカマー中のニューカマーではないでしょうか?このバンドが誕生したのは2011年8月。そう、結成からわずか半年でバンド名を冠にした初のアルバムを人気ストリートブランド「Subcirty」のレーベル「INTACT RECORDS」の第1弾アーティストとしてリリースする。リリース前から多くのライブイベントにも出演し人気上昇中。すでに公開されている、coldrain、CROSSFAITH、SiMらの作品で知られる映像制作チームmaxillaが手がけたPVも話題に。激しさを持ちながらメロディックでエモーショナルなロックサウンドといい、Hiroの魅力的なボーカルといい注目せざるを得ないでしょう。


MY FIRST STORY
『MY FIRST STORY』

2012年4月4日発売


キュウソネコカミ


“キュウソネコカミ”ちょっと色モノっぽいバンド名ですが、騙されちゃいけません!このバンドかっこいいです!アークティックモンキーズ直系の踊れるロック。つっこみがちな切迫したリズムが 気持ちよいです。救いようのないダメっぷりを高らかに歌い上げる歌詞に話題があつまりそうですが、個人的にはこのバンドはグルーヴ感がやたらかっこいいです。“ロキノン系にはなれそうもない”なんて歌ってますが、ロッキンジャパンの大舞台で大暴れしてる姿も観てみたい!そして全然いけちゃいそうなポテンシャルがあります!



キュウソネコカミ
『10代で出したかった』

2012年3月7日発売

paionia


今回ここにピックアップさせてもらったバンドの中では最も直球なギターロックを鳴らしているpaionia。直球なだけに、その声、メロディ、演奏は際立っている。特にナチュラルに歪んだその声は、一聴しただけで心をわしづかみにされる。あざとさを感じさせない素直な言葉は、正に等身大といえる、日常を歌に込め、真実を突きつけながらも、ネガティブさは微塵も感じさせなく、ポジティブで前に進むやさしさ/強さを感じさせる。下北直系(彼らは福島出身ですが・・・)、正統派のギターロックのホープ!


paionia
『さようならパイオニア』

2012年3月7日発売

秘密ロッカー


デモテープ・オーディションを勝ち抜き、渋谷AXで行なわれたDragon Ashのツアー・ファイナルのオープニング・アクトをつとめ、大舞台にもかかわらず、物怖じすることなく圧倒的なパフォーマンスを披露した。Dragon AshのHIROKIとの共同プロデュースでミニAL『秘密ロッカー』を制作。ギター、ドラム、ベース、ヴォーカルという4ピース。分厚い演奏ではないのだが、それぞれの出す音が強烈な自己主張、存在感を感じさせられる。それがバンド一体となってすさまじいエネルギーを放出。




秘密ロッカー
『秘密ロッカー』

2012年2月8日発売


空きっ腹に酒


まあ変わったバンド名がおおいですが、決してそんな理由で選んでるわけではありません。そして名は体を表しているというか、音を聴くとバンド名がぴったり来る感じがするから不思議です。というわけでこの“空きっ腹に酒”、切迫したファンク×パンクな音にラップ的なヴォーカルが乗る。初期レッチリのようなガチャガチャした感じ、ユーモア感、そしてヒリヒリするような感覚を持っている。切れ味鋭いファンクというべきか、こりゃかっこいい!



空きっ腹に酒
『僕の血』

2012年4月4日発売

イツエ


エモーショナルでドラマティックな楽曲で独自の世界観を作り出すイツエ。静と動のコントラスト、絡み合う2本のギターを中心にして鳴らされる分厚い演奏、ダイナニズムがピークに達したときに得られるカタルシス。初の全国流通盤とは思えないほどの完成度を誇る。紅一点のVo.瑞葵の透明感のある伸びやかな歌声、轟音の中でも圧倒的な存在感を感じさせるその声は聴くものを一瞬にして虜にさせる。


イツエ
『いくつもの絵』

2012年3月7日発売

虚弱。


行き着くところまでいってしまい、飽和状態になった感のあるインスト/ポストロックシーン。そんな中にぽっと誕生したのがこの虚弱。平成生まれの女子4人組のインストゥルメンタルミュージック!多くのインストロックバンドが技巧に走り、変拍子などを多様し複雑化する中、相反するように虚弱。はポップな音を鳴らす。先祖がえりを無意識のうちになしえたこの虚弱。



虚弱。
『孤高の画壇』

2012年3月7日発売


世界的なバンド



名古屋発、ポストパンク的な音を鳴らす、3ピースの世界的なバンド。ミニマルなフレーズを繰り返し、ダークでありながらポップなメロディを鳴らす。ノイジーなギターに象徴されるように、ザラザラとした手触り、ヒリヒリするような感触の荒々しい演奏がかっこいい。先日はロンドンでBO-NINGENとの対バンライブも行ったらしく、海外での活躍も期待!


世界的なバンド
『Sekaitekinaband』


2012年1月18日発売

悲岸



9mm Parabellum Bullet、凛として時雨の影響を感じさせるような、新世代系の流れを汲んだプログレッシブな楽曲。男女ツインボーカルが心の光と闇を描いた世界を歌う。demo音源、無料配布音源などの評価が高く、全国流通盤が最も待ち望まれていたバンドの一つ。時雨のピエール中野氏も賞賛のコメントを寄せています。


悲岸
『Halleluja』


2012年4月11日発売

water fai



大阪発、女子5人組。キャッチコピーは“ふわゆる・轟音・メロディアス”バンド。見事なキャッチフレーズです、まさに大阪でしか生まれない音とセンスでしょう、一瞬アバンギャルドな感じと思いきや、超ポップ!おもちゃ箱をひっくり返したような、新感覚のオルタナポップサウンドは日本より先に海外で火がついちゃいそうな予感。DMBQ/ボアダムスの増子氏がエンジニアで参加。



water fai
『UNI 8』

2012年3月21日発売