2012年2月17日 (金)
Profile / ANCIENT MYTH
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『異端という名の悦楽』 |
メンバー・チェンジを経て再生したANCIENT MYTHの過去と未来を語るアカシック・レコードが、いま紐解かれる…!
かく言う私も、Moonspellの作品を全て拾えているわけではないので、彼らの全てを語ることはできないんですけども、個人的に民族的なアプローチにすっごく魅かれるので、再生してすぐさま流れる”At Tragic Heights”の妖しげなクワイアで、この世界観にずるりと引き込まれてしまいました。 自分も、作曲に関わるようになってから非常に強く思うようになったことなのですが、世界観を持つバンドにとって、「効果音」ってもの凄く重要だと思うのです。冒頭のクワイア然り、シンセの音色然り、Voのハモり然り…バンド・メンバー自身がリアル・タイムで奏でる以外の音の全てが、世界観に奥行きを持たせる役割をするのだなあ…と。この目覚めがあって以来、所謂シンフォニック系以外のバンドも、実は多種多様な「効果音」を用いて世界観を表現していることに改めて気付いたのですが、この『Night Eternal』にも非常に心地よい暗黒系効果音が用意されていまして、特にM-2 “Night Eternal”のサビ裏や、M-7 ”Dreamless (Lucifer And Lilith)”のコーラス使いにはゾクゾクきました(*´・ω・) 女声VoをフィーチャーしたM-4 “Scorpion Flower”では、女声の独唱も素敵なのですが、女声が男声のオクターヴ上をなぞるのが綺麗ですね。個人的解釈ですが、この歌詞の女性、男性いずれもが主人公であって、お互いを絶望的な気持ちで想い合っているのかなあ…という妄想も膨らみます。 Moonspellは、いい意味で「重苦しすぎない」ので、男声ゴシック・メタルの門戸をこれから叩く方にはお勧めです(・ω・)b |
「ドラコニアン」って聞くと、某著名ファンタジー小説の怪物も思い出しますが、こちらはスウェーデン産のドゥーミィーなゴシック・メタル。可憐な女声Voと、咆哮系男声VoのツインVo構成です。私は今作が初DRACONIAN なんですが、「ドゥーム」というキーワードから想像した音よりもずっとクリアで、聴きやすかったです(・ω・) それがいいのかどうかは個人の主観によって異なると思いますが、華麗かつクリアなアコースティックGや、透き通った女声Voの明瞭さがはっきりしていて、その対比となる重低音の地鳴り具合がよく聴こえて、このバランス感は美しいなあと感じました。1つ1つの音がとてもよく聴こえて、先に紹介したMoonspellでも書きましたが、バンドの世界観を表現するのには欠かせない(と、私が感じている)効果音もバンドの音に埋もれることなく主張しているのが心地よいです(*´・ω・) ともすればマスタリング時の事故とも取られてしまう(実は『Akashic』にもこういった効果音を入れてまして、エンジニアさんに注意されました/笑)M-3 “Deadlight”の冒頭のノイズは、女声の「幕一枚向こう側に居る」かのようなバランスと共に、過去の映像を思い浮かばせる役割があるのだと感じました。 個人的お気に入りはM-4 “Elysian Night“とM-6 ”The Death of Hours”、M-8 “The Last Hour Ancient Sunlight”。1曲に絞れなかった…(´・ω・) 特に、“The Last Hour Ancient Sunlight”の、演劇っぽさを漂わせる女声Voと、静と動の明暗にときめきました。この手のバンドはゴシック系を聴き慣れていないと一様に聴こえるかと思うのですが、このアルバムは曲ごとに劇中劇を見ているかのような感覚にさせてくれました。 |
このバンドはインダストリアル要素が強く、シンセの音色もデジタルなものやループも多用していますが、私はもともとゲーム音楽が大好きだったため、全く違和感なくこの世界観に入っていけましたけど、とっつきやすい人、とっつきにくい人は分かれるかも…(´・ω・)? 実は、個人的にかなりのお気に入りで、昨年初頭に行われたHMVさん主催のIRON ANGELで幕間DJを務めさせていただいた時、こっそりかけちゃった位です(*´・ω・) この気怠さに満ちた無表情な声質のVo、最初はあまり好きじゃなかったんですが、このバンドの「機械的」な魅力には欠かせない無機質さを演出していて、すっごくいいです。2作目のアルバム『Kinetik』では、ちょっと人間味が出て来た曲もありますが、基本的には無機質、無表情。なかなか居ない タイプですね。まだ20歳前後の若い方だそうですので、まだスタイルを確立しきれていないところもあるのかもしれませんが、彼女にはこの機械的な感じで貫いて欲しいなあと思います(*´ω`*) アンドロイド系女声Vo (´∀`*) インダストリアル系では珍しくないのかもしれませんが(私自身、あまりインダストリアル系には明るくないので)、メタルというジャンルは楽曲のタイムが長くなりがちなので、全曲3-4分というコンパクトさで纏められているのはすごいなーと思いました。デジタル要素を多分に含んだサウンドなので、効果音も盛りだくさん。曲を長くしなくても、ドラマを感じさせることはできるんですね。 個人的お気に入りトラックは、M-2 “Stigmata”と、M-5 “Nebula”、M-6 “Andromeda”(某、ピンク色の星衣を纏ったヒーローを思い出しますねー)。絞ってこれです…。 今作と2枚目『Kinetik』にまたがる話ですが、このバンドはPVもすごく凝っていて、1枚目のリード・トラック“Stigmata”のPVはゴシックそのものだったのですが、2枚目のリード・トラック”Dance with me”のPVでは、自分達の方向性を見定めた!という潔さに溢れていて、めっちゃかっこいいのですよ(*´・ω・) 未試聴の方は是非! |
ANCIENT MYTH 関連 Links
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ANCIENT MYTH 他が所属するジャパニーズ・インディー・メタルの雄、Black-listed Records!
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