『Murmur』
REMの記念すべきデビュー・アルバム(1983年発表)。ミニ・アルバム”クロニック・タウン”(初期音源編集盤『デッド・レター・オフィス』に全曲収録)が反響を呼んだ彼らが発表した本作は、米ローリング・ストーン誌の年間アルバムはじめ、各誌で大絶賛を受けた。
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『Reckoning』
2nd(1984年発表)。メンバー達曰く前作の成功に甘んじず勢いでポンポンと録音してしまった作品。サウンド的にはデビュー作よりも楽曲それぞれの特徴が明確となり、冒頭曲に代表される、いわゆるカレッジ・ロックの典型のような軽快で爽やかな印象を残すガレージ的なフォーク・ロックが主軸。
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『 Fables Of The Reconstruction』
プロデュースにフェアポート・コンヴェンション等を手掛けたジョー・ボイドを起用した英国録音の3rd。ストリングスやホーンなど新しい試みが見られるも、全体的に陰鬱なムードに支配されてしまっている。英音楽紙にやたらとザ・スミスと比較されメンバーらは嫌になったという。
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『Lifes Rich Pageant 』
4thアルバム。アメリカが強く正しかった頃のシンプルなサウンドに乗せて、「病んだ」アメリカをうたう。懐しさを手掛かりに、人をグイグイ引き込んでゆく、快作。こちらは発売25周年を記念したDX盤。ディスク2には19曲の未発表デモ音源(1986年)を収録。
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『Document』
名曲”フォール・オン・ミー”含む、はじめてマイケル・スタイプの歌詞が明確に聞き取れるようになった記念碑的作品『ライフズ・リッチ〜』と、メジャーのワーナーに移籍し大規模なツアーもあって本格的に成功した『グリーン』の間に挟まれて、少し印象の薄いきらいもある本作『ドキュメント』(1987年発表)。
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『Green』
「ゲット・アップ」、「スタンド」での力強いサウンドにはフッ切れた清々しさが漂い、インディ時代の名曲「フォール・オン・ミー」や前作『ドキュメント』を貫いていた政治色を受け継ぐ「オレンジ・クラッシュ」や「ポップ・ソング89」あたりの楽曲もいい感じで熟成と若々しいスピリットの両面を感じさせる。
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『Out Of Time 』
1991年発表。アコースティックな佇まいともいえる作風で、真相は『グリーン』後のワールド・ツアーでの喧騒に疲れた彼らが、その頃新鮮に感じたというマンドリン等を使ってレコーディングをしたい、という考えだったからだという。次作への布石ともいえるバラエティに富んだ内容。
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『Automatic For The People』
92年の発表当時、REMの最高傑作に挙げられることの多かったアルバム。のちに映画主題歌になった#10や#1の重厚さから解き放たれた瞬間が美しい#2への流れから、インストなどを挟みつつ、ピアノ、ストリングスの美しい#11など最後に至る流れまで、全編通して味わいたい一枚。
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『Monster』
「カート・コヴァーンの死」の影をも強く感じさせるREMのオリジナル・アルバム通算9作目(1994年発表)。ソニック・ユースのサーストン・ムーアも参加した本作では、過去ニ作の穏やかさとは異なり、ある種ラウドでアヴァンギャルドな感触が打ち出されている。
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『New Adventures In Hi-fi 』
映画『ロード・ムーヴィ』に収められていた「モンスター・ツアー」からの連続性を感じさせる本作は、1996年発表の通算10作目。シングルにもなった”E-バウ・ザ・レター”ではマイケル・スタイプの憧れの人、パティ・スミスが素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれる
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『Up』
結成当時から不動の4人で活動してきたREMが本作からドラムのビル・ベリーが1997年に脱退。3人になってから初のアルバムとなるのがこちら。通算11作目(1998年発表)。ドラムマシンを使ってみたりと、新しい試みが見られ、音像的に面白い部分が興味を惹く。
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『Reveal 』
前作の音響的試みを消化した上での新REMポップ。ブライアン・ウィルソンが好きなREMの姿が出ているソフト・ロックっぽいサウンドともとれる。個人的には一聴した時点で『アウト・オブ・タイム』以来の馴染めなさ...いや貶してるわけではなくて、むしろインパクトのほうが先に来るいい傾向ではないだろうか。
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『Around The Sun 』
04年発表の通算13作目。アメリカ大統領選にあわせてリリースされ、地味な印象をアルバムだが良くも悪くもREMらしいメロディは満載。また、ゲストでア・トライブ・コールド・クエストのQティップが参加した#3はかなりの名曲。
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『Accelerate』
08年発表の通算14作目。前3作のプロデュースを手掛けたPat McCarthyやJacknife Leeをプロデューサーとして起用。ツアー・メンバーでキーボードを担当していたKen Stringfellowがこのアルバムの制作に関わっていないことから、ギター・サウンドが中心となったロック・テイストが強い作品。
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『Collapse Into Now』
前作に比べてより開放的で広がりのあるサウンドになり、スローな楽曲からミッド・テンポ、ロックなナンバーなど、バラエティに富んだ内容。ゲストにはREMと親交のあるPearl Jamの Eddie VedderやPeaches、そしてPatti Smith等がフィーチャリングとして名を連ねています。
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