【HMVインタビュー】 MJP

2011年6月10日 (金)

interview
--- まずはじめに簡単に自己紹介をお願いします。

B.I.G. JOE : OK! This is B.I.G. JOE from MIC JACK PRODUCTION!

DJ KEN : DJ KENです。

LARGE IRON : LARGE IRONです。ラッパーです。

HALT. : HALT.です。トラック作ってます。よろしくお願いします。

--- よろしくお願いします。今回19曲というフルボリュームなアルバムになりましたね。

LARGE IRON : 出来るだけたくさん作って、その中から厳選しようっていう話だったんですけど、たくさん作った結果たくさん入ったっていう・・・

B.I.G. JOE : 入れちゃいたくなったっていうね。

LARGE IRON : 入れてみたら19曲入ったっていう感じです。

--- 作った楽曲は殆ど収録された感じですか?

LARGE IRON : いや、10曲くらいは入ってないかな?

B.I.G. JOE : 俺たち個々に生活もあるから、毎週火曜日は絶対集まる日って設定してあって、トラックメーカーはトラックを持ってきて、MCはリリック書く準備をしてセッションをしていく。プリプロの状態で置いてった曲で収録されてないのもいっぱいあるし、完成させたけどアルバムには収録されなかった曲もある。

--- 制作はいつ頃からスタートされたんですか?

DJ KEN : トラックとか作り始めたのは2010年の頭・・・ではないな。『BLACK ALBUM』の話からしたら・・・

--- 『BLACK ALBUM』っていうのは?

DJ KEN : JOEが帰ってくる前に、僕らでアルバムを出そうっていうのがあって、そのタイトルが『BLACK ALBUM』。その期間を入れるとかなりの期間になるな。結局そのアルバムは完成しなくて。

HALT. : 『BLACK ALBUM』から収録された曲って「BLACK WEEK」だけか。

DJ KEN : あと「F.U.N -SAPPORO CITY SURE SHOT- 」。

B.I.G. JOE : 『BLACK ALBUM』っていうのは、2年前から構想はあったのね。つまり俺が帰る前だから精神的な状態もトグロを巻いてた状態に近いのかも。だから『BLACK ALBUM』って言う想定で作った何曲かっていうのは、かなり暗いダークな感じなのね。それはそれで作品としては素晴らしいんだけど、俺が帰ってきた事で少し変わる瞬間もあるから。そこで、もう一度フラットな状態にして、そこから作り上げる。その中に『BLACK ALBUM』からの要素を取り入れながら制作されている。そういう意味では2009年以前から今回のアルバムの制作はスタートしている事になるよね。

HALT. : そうですね。でも今回の制作に関しては『BLACK ALBUM』の制作を抜いた状態でって考えてもらっていいかも。

DJ KEN : そうだね。2010年の頭くらいから、やろうって言ってやり始めて、実際制作のペースがあがったのはJOEのツアーが全部終わった9月ぐらいからです。

B.I.G. JOE : ソロのツアーがあったからメンバーには少しだけ待ってもらって。

DJ KEN : トラックメーカーはその間、デモを作る期間に出来ましたね。

--- JOEさんが帰ってきて直ぐにMIC JACKのアルバムを作ろうという話になったわけではなく、1年おいて2010年からなんですね。

DJ KEN : 当然MIC JACKのアルバムを出そうっていう話ではあったんで、どういうものを作るっていうのを定めるまでに、それくらいの時間がかかったって事かな。

B.I.G. JOE : 初期衝動で帰ってきてからバーっと作るっていうのもアリだけど、MIC JACKっていうのは特別なんで、「何が出来るか」「何をやりたいか」が、より明確に馴染む時間的な猶予が必要だったのかも知れないね。

--- JOEさんが戻ってきて、メンバーが揃った状態でのアルバムという意味で、各メンバーにとって特別な思いもあるんじゃないですか?

HALT. : まずMCを納得させるトラックを作りあげなければいけないってことですね。デモの段階でもラッパーが書きたいというトラックを作らなければいけない。もっと言うならB.I.G. JOEを納得させるトラックを作らなければいけない。そういう意味で今までよりもデモの段階で良い物を作ろうという気持ちで進んでいきましたね。

LARGE IRON : B.I.G. JOEがいて、フルメンバーで制作できるのが1stアルバム以来だったので、率直に楽しかったですね。その分、妥協を許されないのは当然の事で。今まで4人のMCがリリックを書くタイミングっていうのはバラバラで、それぞれ持ち帰って書いていたんですけど、「近くにいるんだからみんなで一緒に書こう」っていうのが今回だったので、そういう意味でも気合入りましたね。

DJ KEN : 前作『UNIVERSAL TRUTH』の時は「こういうトラックを作ってこういう詩を乗せよう」っていう所から全部決めて1曲1曲作ってたんですよ。絶対ボツにならない作り方というか。今回は全く真逆な作り方をしたから。スリリングというか、そこはやっぱ気合入ったかな。

B.I.G. JOE : これだけずっと付き合っている仲間だし、俺も絶対的信頼をしてるから、そこは家族同様気を遣わず感覚をぶつけると言うか。ボツなものはボツ!ボツになったら挫けるわけではなく「じゃあ次のセッション行こう」みたいな。

DJ KEN : すげえタイトでしたね。ダメだと思ったら直ぐやめて、反応悪かったら一切その作業はしないで、次に納得してもらえるものを作ろうっていう。そういう動きが出来たからすげえスマートにタイトに出来たかなって思います。

--- 曲ごとにはっきりしたテーマがありますが、どのようにリリックは書き上げられていくのでしょうか?

LARGE IRON : 「来週の火曜日はDJ KENのトラックをやろう」みたいに決めて、それまでに各自トラックを聴いてインスピレーションを高めて集まるんです。大体B.I.G. JOEからリリックの方向性とかテーマの提示があるんですけど、まずはそのテーマでB.I.G. JOEが書き上げる。他のMC陣はそれを受けて、書き始める感じですね。4人が一度に書き始めた曲もありますけど。

--- 今回タイトルが『M.I.C』というドストレートなタイトルですが。

B.I.G. JOE : タイトルは制作前から決めていたわけではなくて、出来上がるに従って自ずと言葉が出てくるだろうって思ってて。一つの案としては『GOLD RUSH』。世の中の不況だったり、今だったら自粛だったり色々あるけど、俺らMIC JACKとしては今までで最高、絶頂なんですよね。年齢的にも成熟してきてるし、音楽的にも肥えてきてるし、言葉遣いにしても前とは違う。チームとしての団結力も最高潮だし。そういう意味で『GOLD RUSH』っていうテーマが浮かんできたんですよ、最終段階で。だけどふとイントロを作っている時にふと生まれて。「M.I.C INTRO」っていうタイトルなんですけど、その意味は「THE MAN IS COMING」。「MIC JACKがまたやってきた」っていう意味が一つ。それから『BLACK ALBUM』の頃から「JUDGEMENT DAY」みたいなのが来るんじゃないかなって薄々感じてて。2012年、もしかしたらアセンションが来るのかもしれない。革命的な大戦争が起こるのかもしれない。そうは思いたくないけど。そういう「何か」がやってくるっていう意味がもう一つ。それでINTROに「THE MAN IS COMING」っていうタイトルをつけたんですけど、ある日リハーサルしてる時に、「THE MAN IS COMING」って頭文字とると「MIC」じゃないの?って。これがとってもしっくりきて。『GOLD RUSH』よりもね。俺らのフラッグを見てもらえれば解ると思うけど、骸骨マイクが一本ある。そこから始まってるから、そこに立ち返るっていう意味でも『M.I.C』。俺らを象徴してる言葉がそこにあるんじゃないかなって。「俺らがやってくる」と「何かがやってくる」。実際やってきちゃったけど。。。日本には。震災前に作っていた曲だから、結構俺らもドキドキしちゃって。

--- 「M.I.C INTRO」は、震災よりも前に制作されたものなんですか??

B.I.G. JOE : そう。

--- リリックの中で「津波」っていう言葉も使われているし、INIさんのヴァースでは「皆が笑顔を取り戻すまで」っていうフレーズも、震災後に作られたものだと思ってました。

B.I.G. JOE : 鳥肌立ちますよね。おっかないくらいだったんですけど。INIのリリックでは少し煽っちゃってる部分があったから、変えたりはしたんですけど。俺の「津波」は比喩で使っているものなんでそのまま残しました。

--- 震災後、それぞれの中に何かしらの変化ってあると思うんですけど、その辺りはいかがですか?

HALT. : 結構僕は怠け者なんですよ。作業中にサボっちゃったりする事も多々あるんですね。今回地震が起こって、TVをつけたら悲しいニュースばっかりで、普通の生活を取り戻せない人が大勢いて、その中には僕らと同じように音楽をやっている人もいると思うんですよ。とにかくチャリティーソングを作るとか、募金をするとかって事よりも、サボってたらダメだ、とにかくやんなきゃって。今俺は音楽の作業出来るんだから、それをとにかくやろうっていう。この言い方は変かも知れないですけど、そういう意味で逆に背中を押された部分はあるかもしれないですね。今出来る人間がそれをやんなきゃいけないんだなっていう意識が凄く強くなりましたね。

--- 今まで当たり前に思っていた環境とか物事が、リアルに見えてくる部分はありますよね。

HALT. : そうなんですよ。ほんと。

LARGE IRON : 僕の場合は、基本的に震災前にリリック書き上げて、録り終えていたんですね。実際震災が起こってしまって、僕は相当打ちのめされたんです。自分の無力感とか・・・チャリティーとか色んな取り組みをアーティストが中心になって動き出したりしてるのは耳に入っていたんですけど、それを自分が中心になって出来るほどモチベーションをあげる事が出来なかったんですよね。かなり落ち込んでしまって。それでもゆっくりいろいろと考えた結果、僕が人よりも出来る事はラップしかないと思ったんで。だからホント、ラップが出来る環境に感謝して、噛み締めて、これからもやって行こうと思いましたね。

DJ KEN : 僕もやっぱりすげー落ちちゃって、やんなきゃいけない事も手につかなくなっちゃってましたね。立ち直ったというか、やるべき事をやろうってトコロに結局立ち帰って、正直何をやっていいか今もわかんないですね。ただ「自分に何が出来るのか?」って事を考えるのは、自分にとって大きな事でしたね。

B.I.G. JOE : 人間の無力さとかを痛感させられた出来事でしたよね。でも、その後始末は人間がやるしかないから。犠牲になった人、残された人の痛みは、俺のところにまで届くぐらい凄まじいもので涙が出た。だからこそ震災後に「TEARS」っていう楽曲を作ったんです。自分に何が出来るのか?“音楽”って少しだけ“祈り”に似てて、音を鳴らすって事は、地球にとって癒しなわけで。うるさいだけのノイズもあるけど、ハーモニーとか。そういうものが地球にとって素晴らしいものになるって俺は信じてるから。あえて汚い言葉を使わないってだけでも地球にとっていいと思うし。人間にいい影響を与えられれば、それは伝わっていくものだから。だから言葉っていうのも大事だと思うし、音が奏でられる人は音を奏でていった方がいいと思う。平和な時は残虐な事を歌ってもOKだけど、今は切り替えて、少しだけ優しさだとか癒しに変えていかなきゃかなと思います。

--- では、ここからは震災前に制作された『M.I.C』の楽曲に関して、掘り下げていければと思います。まず既にPVもUPされてる「TRAIN TRAIN TRAIN」ですが、自分達をMJP Expressという列車に例えたリリック内容がPVにハマってますよね。

B.I.G. JOE : そうですね。MJPが連結して走っていくっていう意味でも例えられるし、またこっから進んで行かなきゃいけないっていう部分でもあるし、各駅で降りていく人、乗る人がいるわけで、それはまた人生にも例えられる。そういう賛歌というか。

--- LARGEさんのヴァースで「連結部分 繋がる今」っていうフレーズがありますが、それはまさにJOEさんが帰還して全員が揃った事を象徴してる言葉かなと思ったのですが。

LARGE IRON : そうですね。それもあるし、この「TRAIN TRAIN TRAIN」、『M.I.C』っていうアルバムを通して、これから俺たちはさらに繋がっていく、それを僕達が引き連れていくっていう感じですね。

B.I.G. JOE : 新しい世界を、新しい景色を見せていくっていう意味でも、列車に例えたのかなって思いますね。

--- 凄くポジティブなメッセージが感じられる楽曲だと思いますし、アルバム自体、前作『UNIVERSAL TRUTH』よりさらにポジティブな印象ですが、心境的にこの5年間で変わってきた部分はありますか?

B.I.G. JOE : 個々それぞれが吹っ切れた部分ていうのがいっぱいあるんじゃないかなって思いますね。吹っ切れっていうのは人を少し明るくするから。1STの時は「何が出来るんだろうか?とりあえずやってみようぜ」っていう部分で、初期衝動的なものがあっただろうし、未熟な部分も含めてギザギザな感じというか。2NDになると、俺が違う次元に行っての作業だったから、そこで出来た事自体が奇跡だったんだけど、俺の深層心理の部分で少し悲壮感があったかもしれない。

HALT. : そりゃ2NDは完璧なものではないですよね。MJPのアルバムとしては。だって一人と実質的な距離があるんですから (笑) もちろんあの時点でのベストは尽くしたと思いますけど、今見ると完璧なものではないですよ。

B.I.G. JOE : そうだね。今回3RDって事になると吹っ切れた部分。少し俺も帰ってきて落ち着いたし、なんとなくシャバ慣れもしたし (笑) みんなそれぞれやってきた自信もあって、今回の挑戦だから。その吹っ切れた部分が随所に出てるんじゃないかなって思いますね。そういう意味で、さらにポジティブになったと思ってます。

LARGE IRON : B.I.G. JOEが今言った通りで、1STは全員で作ったんですけど、不自由な部分とかあって。っていうよりも何が不自由なのかも解ってない状態でがむしゃらにやってて、2NDでJOEがいなくて。3RDでやっと自分達が納得できる環境で、メンバーが全員揃って出来るっていう状態が、作ってて楽しかったですね。楽しい中で作ってる曲達なんで、ポジティブさはそういうところからも来ていると思います。

--- 前作から5年の間で、ソロや様々な客演もあったと思いますが、そういう部分からのフィードバックもありますよね?

LARGE IRON : もちろんですね。僕もそうですし、INIもレーベル立ち上げたりとか、PERROもコンスタントに自分のプロジェクトを進めていってますし。やはり大所帯のチームなんで、個々のレベルが上がれば、チーム全体のレベルも上がるのは明確ですから。それなりに大変さはあったけど、その分その経験は自信になってるし。ほんとベストな状態でアルバムに取り組めたと思います。

--- この「TRAIN TRAIN TRAIN」でMJP Expressのレールは自分の信念とイコールなものとして語られていて、そのレールは見出していくもの。続く「OVER THE BRIDGE」を挟んで「LET IT SNOW」の中では、“俺らの前にはThere’s No Way / だからWalk This Way / 見つけるBrand New Way”と歌われていて、絶妙に繋がるこの3曲の流れがすごく気持ち良いと思ったのですが。

B.I.G. JOE : 俺もその部分好きです。。

--- 曲順にも相当こだわり感じますよね。

HALT. : 流れを作るって言うのは大事な事だし、好きな事でもあるんで。意味合いとかはやっぱりこだわってて、この曲の後にこの曲がきたらおかしいっていう話し合いがメンバー内でなされた上で全員で決めていったものですね。全員が納得があってのこの曲順です。

B.I.G. JOE : アルバムですからね。曲の流れっていうのは大切ですよね。特にこんな19曲も入ってたらね。

HALT. : あと他にこだわった部分としては、曲間とか、あるいは曲間なしでいくかとか。

--- 「LET IT SNOW」は幻想的なトラックで、雪をテーマにうたった曲だと思うのですが、北海道で生活する者として、冬/雪に対して特別な思いがありますよね?

B.I.G. JOE : それを俺たちは絶対持ってると思う。2ndにも「WELCOME TO THE SILVER WORLD」っていう曲もあるしね。冬とか雪っていうテーマは絶対に上がってくるし。唯一俺らがレペゼンしてみんなに自慢できる事でもあるし。厳しさももちろんあるけどね。雪と戯れる喜びだったり、空も地も白っていう中にいる自分の小ささ、神聖な精神状態。そういうのは自分達が歌える事なんじゃないかなって思うしね。

--- JOEさんのヴァースで「一年に一度ゼロになるシーズン / 天と地ひとつになる自分」という部分がありますが、これこそ雪国で生活をしている者のみが味わえる感覚というか。

B.I.G. JOE : そうですね。スノーボードとかスキーをやる人は解ると思うけど、誰も滑ってないパウダーの上に自分の道を好きなように描いていく。振り返ると自分の通ってきた道しか見えない。その快感を描いてみたんですよ。

--- 続く「DETERMINATIONS」“決断”と題されたこの曲は、冒頭 で「HIP HOPレペゼン」と歌われていて、ある種原点回帰的な楽曲かと思うのですが?

B.I.G. JOE : ありますね。決断をしないと行動できないと思うんですよ。その決断が一番辛くて迷うところだと思うけど。行動しちゃえば、あとは流れて進む。俺らHIP HOPでやってくんだという決意ですよね。

--- 9曲目「二人RIOT」はHALT.さんのトラックですよね?途中のギターソロの部分などは、ロックのアプローチだと思いますが、普段から色々なジャンルの音楽を掘ってたりしますか?

HALT. : 昔はそうだったんですけど、現時点でたどり着いた答えとして、俺が好きな音楽はHIP HOPとROCKとHOUSEだっていうのがありますね。その3つさえあれば、割と幅広いリズムパターンを表現できるし、メロディーの感情も表現できる。だから今はそんなに幅広く触手を伸ばしているわけではないですね。

B.I.G. JOE : この「二人RIOT」って曲のラップに関して言うと、俺は千歳って言うところに住んでて、札幌から少し離れてるから、事務所の帰りはHALT.に送ってもらうんすけど、その車の中で“RAMPAGE”とか“RIOT”っていう暴動的なテーマが浮かんで、そこでピンときたんだよね。

HALT. : そうですね。あと、この曲はオマージュなんですよ。EPMDの3RDアルバムに入ってる曲が僕にとってHIP HOPを聴き始めて一番初めにヤラレタ曲って感じで、思い入れが強いんですね。それにプラスアルファでロックの要素を足して、荒々しくしたらどうなるのか?っていう実験。

--- そのトラックに、JOEさんとINIさんの不満や怒りが押し出したリリックが乗っかっているわけですが。

B.I.G. JOE : その不満とか怒りは、実は外には向けられてないんですよ。その「二人RIOT」の二人って言うのがミソで、痴話暴動っていう感じですね。決して暴動を煽っているわけではなくて、その辺のニュアンスはわかって欲しいな、タイトルから。言っている事は本当に不満をぶつけてるんだけど、俺は暴動が全ての解決策だとは思っていないから。でも、二人で世の中の事を、言っている様子を表現したかったというか。

HALT. : それで事態が収まるかもしれないからね。言ってしまう事で、不満な気持ちが片付くと言うかね。

--- 11曲目「ONE SHOT 2 SHOT」から「時間デスY’ALL」「SHAKE YA ASS!!!」と3曲続けてKENさんのトラックですが、この辺から“夜の匂い”が漂ってきますよね。

DJ KEN : そうですね。ダンスフロアも酒も好きなんで。MC陣にデモを渡した段階で「酒の曲にしよう」って言ってくれたりとか。「SHAKE YA ASS!!!」に関しては、「ダブステップみたいなのでラップしてみたいから作ってみて」って言われて作ったんですけど。どれも個人的に好きな音なんで。

--- その3曲だけ聴き比べても、タイプの違う楽曲ですよね。

DJ KEN : 俺は雑食ですね。(笑)さっきHALT.がHIP HOPとROCKとHOUSE の3種類だけっていう話をしましたけど、俺は常に違うの聴いてる人なんで。アウトプットがHIP HOPってだけで。

--- MC陣はこの3曲でクラブでの日常をテーマに歌っていると思うのですが、自分達にとってホームグラウンド的な場所をテーマに歌うのはどのような心境なのでしょうか?

B.I.G. JOE : クラブを盛り上げたいっていうのももちろん根底にはあったのかな?「SHAKE YA ASS!!!」にしても、昔はそういう曲でやるんだったら、もう少しメッセージ性とかも考えたりしたんだけど、今は逆に楽曲にスピード感があるからこそ、単純な事を歌う方がいいのかなって。

--- 遊び心もありますしね。

B.I.G. JOE : ユーモアさとか。辛い状況ってみんなの中にもあると思うけど、そういう時こそユーモアって必要なんじゃないかなって思うしね。それが本当の強さなんだと思う。

--- 「SHAKE YA ASS!!!」の配信用の“尻ジャケット”も好評ですよね (笑)

DJ KEN : あれ本当に撮ったんですよ。直接尻にロゴも書いて。

B.I.G. JOE : 尻が濡れてるのもKENがあれでしょ?

DJ KEN : そう霧吹きかけた (笑)


--- 14曲目「FAT DANCE」からまたHALT.さんの楽曲が3曲続くわけですが、19曲も収録されたアルバムでSKITが15曲目の「GAGE」1曲のみなんですよね。

HALT. : そうですね。本当はもうちょっと入れようと思ってたんですが。「SHAKE YA ASS!!!」から「FAT DANCE」その後で「GAGE」ですよね。そこは流れ的に繋がっているところで。「GAGE」は“フロアの熱気”みたいな意味を込めてるんですよ。ダンスフロアの盛り上がりが一旦去った後の、常連客しかいなくなったような状態が「F.U.N -SAPPORO CITY SURE SHOT-」になってて、そこまで完全に繋がっている感じですね。

--- クラブでの日常が時間軸で流れていくような。

HALT. : そうですね。最初からそういう風に考えて作ったわけではないんですけど、並べてく上で、この順番がいいねっていう話になりましたね。

--- その流れの中では最後の楽曲になる「F.U.N -SAPPORO CITY SURE SHOT-」は、クラブで向かえる明け方をうたった楽曲で、もの寂しさもあると思うのですが。

LARGE IRON : そうですね。自分のやってるイベントとかライブだと、やっぱり朝方までいる事が多いんですけど、僕は結構その時間が好きで。なんとも言えないけだるい感じで、「お疲れ様でした」っていうまでもう誰も帰らないだろうなっていう時間帯。最高に疲れてぐったりしてるし、酒も浴びるほど飲んだ。フロアではすげえ綺麗な音がかかってて。多分本気で遊んだ人のみが得られる安らぎというか。クラブの醍醐味だと思います。

B.I.G. JOE : 俺らはクラブにナンパしに行ってるわけじゃなくて、DJの選曲、酒、会話を楽しみに行ってるから。だから、そういう曲になったと思いますね。

--- 終わっていく寂しさだけじゃなくて、その後に繋がる希望のようなものも垣間見れる楽曲ですよね。

B.I.G. JOE : もちろんインスパイアされて、また帰って・・・

HALT.. : 元々、最後のあのBフックみたいなのは、なかったんですよ。でもB.I.G. JOEからこういうの付けた方がいいっていう提案があって。あれが入る事でもう一段階あがりますよね。だから良かったと思います。

--- 最後に聞きたいのは18曲目「BELIEVE YOURSELF」に関してなのですが。ギターが印象的なトラックで、中盤INIさんのヴァースでカオスになる展開は逸脱ですよね。

HALT.. : 好きな音楽から勉強する所も多いんですけど、ROCKの構成って特に勉強させられて。LED ZEPPELINとかSONIC YOUTHとか。冒頭割と静かに入って、一回いくと思ったらいかないでみたいなROCKの様式美ってあるじゃないですか?そういうのを勉強した上で今僕がたどり着いた結論の構成がまずあるんですよ。そこにプラスアルファでB.I.G. JOEがメッセージを乗せる。オートチューンの声を乗せるとどうなるかとか、色々と実験した上で色々な要素が含まれた曲ですね。

--- 「君なら出来る」ってメッセージを、自分達の経験を通して描いていく内容だと思うのですが。

B.I.G. JOE : 幸福度調査の結果を聞いたことがあるんだけど、日本はそれがとても低いんだって。物は溢れてるし、平和であるはずの国なのにね。だからもうちょい自分を信じてあげていいんじゃないかなって思って。自分の存在価値から認めてあげていいんじゃないかなって思ったんですよ。だからあえてそういう曲で、みんなにメッセージを投げかけたいなって思って。

--- ポジティブなメッセージですよね。また、このアルバムに散りばめられたたくさんのリリックから、人と人との繋がりを大事にしているのが伝わってくるように思いました。

B.I.G. JOE : そうですね。俺らメジャーで活動した事もないし、口コミと自分らの行動と信念だけでここまでやってきて、今こうやってインタビューを受けられる環境を与えられているので、やっぱり人の繋がりなんじゃないかな。PEOPLE TREEっていうか、それがやっぱり必要だったりするんじゃないかな。

LARGE IRON : 自分を信じてやる事って大変難しい事だと僕も思うんですけど、ただ僕は僕だし、自分と全く同じ道を踏める人はいないんですよ。例えば辛い事に囲まれたとしても、そこにいる自分の存在をちゃんと信じてあげないと、その先はないですしね。MJPは大所帯なんで、人と人との繋がりがなければいい音楽は作れないですし。僕達が言えることとして、「人の繋がり」であったり「自分を信じる」っていうのはピッタリだと思います。

B.I.G. JOE : 財産だね、それは。田舎の方に行けば行くほど、お金ってあんまり必要なかったりするよね。「人の繋がり」、お裾分けとかっていうのが残ってて。札幌は都会だからあんまりないけど、小さい頃の事考えると、結構近所の人来てたと思うのね。そういうやりとりとかね。人間関係が難しいと思う人もいるだろうけど、孤独でいるより触れ合う事が俺らの次元の楽しみと言うか。「人の繋がり」が、俺らに与えられてるフィールドなんじゃないかな。

DJ KEN : でイントロからアウトロまで、またアウトロからイントロに繋がるんすよ。

B.I.G. JOE : 永遠に聴いてもらえる(笑)

--- 最後に、『M.I.C』はそれぞれにとってどのような作品になりましたか?

HALT. : すごい聴きやすいHIP HOPのアルバムになったと思います。今までのMIC JACKの作品の中で最高傑作です。

LARGE IRON : 曲数も収録時間も長いですけど、聴き飽きる事のないアルバムになってると思います。本当にMJP史上、今のところ最高傑作です。間違いないと思います。

DJ KEN : もちろん最高傑作って事と、長く聴けるアルバムになってると思うから、飽きないと思う。クラシックと言われるものになって欲しいです。

B.I.G. JOE : クラシックっていうとおこがましいけどね。長く聴いてもらえるアルバムになったんじゃないかなって思う。また、すっげぇポジティブだし、勇気を与えられるものだと思うし、背中を押してあげられる強さを持った作品だと思うから。でも等身大で。10代の人から、僕らよりも年上の人まで共感してもらえる作品になったんじゃないかなって思います。

--- 有り難う御座います。
新譜『M.I.C』
          MIC JACK PRODUCTION
B.I.G JOE帰還後、遂に放たれたMIC JACK PRODUCTION3枚目のフルアルバム!19曲収録というフルボリュームでリリース!フルメンバー揃っての制作環境、年齢的な成熟、音楽的な成長。全てが整い、今正に絶頂を向かえているMJP史上最強の作品!

【先着特典】 アルバム未収録、MIC JACK PRODUCTIONの未発表音源を収録したCD
※こちらの特典はお付けしてない店舗もございます。

MIC JACK PRODUCTION


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     MIC JACK PRODUCTION
    『M.I.C』

    2011年06月15日発売

    B.I.G JOE帰還後、遂に放たれたMIC JACK PRODUCTION3枚目のフルアルバム!19曲収録というフルボリュームでリリース!フルメンバー揃っての制作環境、年齢的な成熟、音楽的な成長。全てが整い、今正に絶頂を向かえているMJP史上最強の作品!

    【先着特典】 アルバム未収録、MIC JACK PRODUCTIONの未発表音源を収録したCD
    ※こちらの特典はお付けしてない店舗もございます。

    [収録曲]
    01. THE MAN IS COMING -INTRO- Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG
    02. THE GOLD RUSH Produced by DJ KEN
    03. TRAIN TRAIN TRAIN Produced by REBEL MUSICAL
    04. OVER THE BRIDGE Produced by DJ SEIJI
    05. LET IT SNOW Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG
    06. DETERMINATIONS Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG
    07. BLACK WEEK Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG
    08. PUMP IT Produced by DJ KEN
    09. 二人RIOT Produced by HALT.
    10. エレファントマン Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG
    11. ONE SHOT 2 SHOT... Produced by DJ KEN
    12. 時間デスY'ALL Produced by DJ KEN
    13. SHAKE YA ASS!!! Produced by DJ KEN
    14. FAT DANCE Produced by HALT.
    15. GAGE Produced by HALT. 16. F.U.N -SAPPORO CITY SURE SHOT- Produced by HALT.
    17. ONE HEART Produced by MICHITA
    18. BELIEVE YOURSELF Produced by HALT.
    19. THE MAN IS COMING -OUTRO- Produced by DJ PERRO a.k.a. DOGG

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     MIC JACK PRODUCTION
    『UNIVERSAL TRUTH』

    発売中

    MJP 2ndアルバム。B.I.G JOEがオーストラリアのjailに収監されているという環境の下、作り上げられた奇跡的な作品。
profile

MIC JACK PRODUCTION(マイクジャックプロダクション)
1999 年札幌、それぞれ別々に活動していた9 人、B.I.G. JOE / SHUREN the FIRE / INI / LARGE IRON / JFK as JAY-K のMC5 人とDJ PERRO a.k.a. DOGG / DJ KEN / HALT. / AZ FUNK のDJ4 人で結成。その後、数々の破壊活動を共にし2002 年に1st アルバム"SPIRITUAL BULLET"を 自身のレーベルILL DANCE MUSIC. よりリリース。その後、 全国に渡りライヴと口コミ のみで中毒者を増幅し、2006 年、当時リーダーであるB.I.G. JOE がオーストラリアで服役中という過 酷な状況ながらもオーストラリア経由で2nd アルバム "UNIVERSAL TRUTH"を制作。 同年末にリ リースされ、ツアー 「ROAD TO 2009...」「ALL FOR 2009...」と題し98 公演を経て、誰もが待ち望 んだ2009 年、札幌で行われたPARTY「THE SUMMIT」で、 リーダーB.I.G. JOE も含めたメンバー 全員でシーンに復帰。10 周年を迎えたMJP メンバー全員でのハイクオリティな楽曲達を奏でるパフォ ーマンスは、その後全国でのステージや2009 年末にリリースされたLIVE DVDでも実証済み。 未だ にインディーズ精神にのっとり、ライヴと口コミのみでその中毒者を増幅し、ILL DANCE MUSIC.から 数々の作品をリリースしてきた。そして2011 年春、各メンバーの精力的なソロ活動を経て、MIC JACK PRODUCTION 待望の3rd アルバムが遂に発表される。

B.I.G.JOE


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     B.I.G.JOE
    『RIZE AGAIN』

    発売中

    忌まわしき6年間の時を乗り越え、再び日本に降り立った北の不死鳥: B.I.G. JOEによるサードアルバム。
    • RE:RIZE AGAIN
      B.I.G.JOE
    • 『RIZE AGAIN』に呼応した全国各地の凄腕トラックメイカーがB.I.G. JOEの詩世界からインスピレーションを受け、トラックを再構築。
    • COME CLEAN
      B.I.G.JOE
    • 刑務所内にあるスタジオでデジタル録音された2ndアルバム。
    • Lost Dope
      B.I.G.JOE
    • 獄中で録音されながら、神懸かったリリックとフロウ、至極のビートで2005年のクラシックとなった1stアルバム。
    • NO ORDINARY JOE MIXED BY DJ KEN
      B.I.G.JOE
    • B.I.G. JOE x DJ KENのMic Jack Productionコンビが放つB.I.G. JOEの音源のEXCLUSIVE MIX。ここでしか聴けないエクスクルーシヴ楽曲を多数収録。
B.I.G. JOE インタビュー

INI


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     INI × COMMON CYCLE
    『PSYCHEDELIC TOY BOX』

    発売中

    札幌を代表するサイケデリックMC: INI、コラボレーションアルバム第一弾。パートナーはINI自身が見出した新鋭プロデューサー:COMMON CYCLE。刺激を求めるミュージックフリークスへの挑戦状!

LARGE IRON


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     LARGE IRON
    『NEW FUNK FORM』

    発売中

    1stアルバム。恵まれた体格から繰り広げられる強烈なオーラと共に吐き出される言葉の1つ1つに宿る深みと重みは圧倒的な説得力を持つ。

DJ PERRO A.K.A.DOGG


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     DJ PERRO × MICHITA
    『FRIEND OF BLEND』

    発売中

    北海道を代表する2人のビートメイカー:DJ PERRO & MICHITAによる真のコラボアルバム!それぞれがMCを5人ずつ、2人のセレクトで計10人のMCを招き、それぞれのビートに同じラップで曲を紡ぐというビートメイカー同士で作り上げた新しいラップアルバム。

参加トラックメイカー


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     MICHITA
    『snow bland』

    発売中

    タイトルどおり雪をテーマにした本作は、冬の北海道を想起させるMICHITA史上最も壮大で最も美しいアダルトな内容に! 今始まるMICHITA第2章…
    • BEST & LOST
      MICHITA
    • 今や説明不要のメロディメイカーMICHITAの旋律を辿る"ベスト"+ 珠玉の未発表曲"ロスト"をコンパイルした贅沢な2枚組。
    • pass the bakwoods
      B.I.G.JOE, INI, DJ KEI
    • B.I.G. JOE & INIと、DJ KENとのユニット:KEI-KENでも知られる要注目のプロデューサー: DJ KEIによる16曲入り超強烈濃厚MIXアルバム!

関連作品


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     DJ BAKU
    『THE 12JAPS』

    発売中

    DJ BAKUがシーン最重要の12人のヤバいラッパーをフィーチャーしたRAP ALBUM。MJPからB.I.G.JOE、INIが参戦。09年最大のトピックにして伝説!!!