【コラム】Akira Kosemura第21回 細い糸に縋るように Akira Kosemuraへ戻る

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2011年4月11日 (月)

連載コラム『細い糸に縋(すが)るように』
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小瀬村 晶 / AKIRA KOSEMURA

1985年生まれ。東京在住の音楽家、音楽プロデューサー。
これまでに国内外の音楽レーベルから作品を発表しているほか、TVやWEBのCM音楽、ファッションブランドのサウンドデザインなど、様々な分野で活動を展開。
2007年より自身が手掛けるレーベルSCHOLE RECORDSを主宰し、これまでに数多くの若手音楽家を発掘、作品のプロデュースも行っている。
2011年4月に自身5枚目となるソロアルバム「how my heart sings」を発表。



how my heart sings に寄せて


「fleur」

浮き足立つような、心躍るような。
薄桃色の木々の下、仄かに香る花の匂いに心を寄せて。
美しくも儚いこの季節に乗せて、春の歌をそっと歌う。


「gray」

雨上がりの曇り空、涙だけが影を落とす。
雲の上に広がる空に想いを馳せて、男はただただ、走り続ける。


「larmes」

一滴の涙には、多くの感情が宿っている。
それを抱えきれなくなったとき、一雫の涙となって零れ落ちる。
涙の数だけ、喜びも哀しみも、記憶と共に消えていく。
僕らはそれを絶えず繰り返すことで、なんとかこの世界を生きている。


「mirage」

川縁をいく小舟の上で、葉笛を吹く。
揺れる小舟のリズムに合わせ、葉笛の音は優しく響く。
朝霧に包まれた川縁を漕ぎ、蜃気楼のように、時が曖昧になっていく。
段々と、葉笛の音が遠退いていく。


「singing birds」

庭から聴こえる小鳥の歌。
楽しげに、可愛らしいワルツに乗せて。


「noel」

鈴の音。プレゼントの入った紙袋。赤い靴下。毛糸の帽子。子供達の声。教会で歌う聖歌隊。
聖夜に集う親愛なるあなたへ。


「nocturne」

想い耽る夜の歌。
どこまでも続く旋律に込められた、追憶の郷愁。彼方。


「pluie froide」

秋が冬の装いを始めた頃。
木枯らしの吹く音、不揃いに鳴るハイヒールの響き。
雨に降られた夕刻の事。


「fragile」

心に触れて、心が揺れる。


「lete」

光の生まれる瞬間。


「ight dance」

心、歌うままに。光の導く先へ。


「my safe place」

僕の大切な場所と、あなたの大切な場所。
みんなが心落ち着ける場所。



  http://www.akirakosemura.com/
  http://www.scholecultures.net/

※現在scholeでは東日本大震災支援プロジェクト『SCHOLE HOPE PROJECT』が発足。
 詳しくはレーベルサイト http://www.scholecultures.net/にて。




 
商品ページへ 【Akira Kosemura最新作】

  Akira Kosemura  『how my heart sings』

    [ SCH018 / 2011年04月11日 発売 / 通常価格 ¥2,310(tax in) ]





音楽は歌うように。
小瀬村晶、ピアノアルバム。

これまでに発表してきた4枚のソロアルバムを始め、様々な音楽家とのコラボレーション、TVやWEBなどへの楽曲提供、ファッションブランドへのサウンドデザインなど、小瀬村晶はデビュー以降、様々な手法で自身の音楽と向き合い、それを発信し続けてきた。
今作「how my heart sings」は、そんな彼が最も愛する楽器である「ピアノ」と向き合い、昨年の春から秋に掛けて、歌うようにして紡いできた音楽の記録である。
秋の夕刻、鈴虫が歌う初秋に、大倉山記念館にて録音された本作品には、昨年春のピアノコンサートツアーのために書き下ろされた楽曲やコンサートアレンジに加え、荒木真 (saxophone) と白澤美佳 (violin)を演奏家に迎えた楽曲、そしてツアー後に自宅スタジオで作曲された楽曲が収録されている。
この作品はなによりも、小瀬村晶という一人の人間が、自分の心に映っては消えていく旋律をピアノという楽器を用いて歌うようにして紡いできた、とてもプライベートな音楽である。そして時折、心を寄り添うようにして演奏される二人の音楽家によるハーモニー。

芽吹の春から、静謐な秋へ。音楽は歌うように。

  『how my heart sings』SPECIAL SITE



HMVオリジナル抽選特典

期間中にご購入されたお客様の中から抽選で5組10名様に
Liveご招待チケット(『Akira Kosemura Piano Concert Tour in japan 2011』 7/3 東京公演@新宿文化センター)
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【応募方法】対象商品ご購入後(商品出荷時)に、メールにて応募フォームのURLをお知らせ致します。
【購入対象期間】〜2011年4月30日(土)まで ※以前にご予約いただいた方も対象となります。
【応募対象期間】2011年4月9日(土)〜2011年5月8日(日)

※HMV ONLINE本サイト及びHMV MOBILEサイト以外からのご購入、非会員でのご購入は特典対象外となります。
(HMV Yahoo!店、HMV 楽天市場ストアでのお買い上げは対象外です。)
※お客様の携帯にて指定着信許可をされている場合は、“@hmv.co.jp”のドメイン指定許可設定が必要になります。
※HMV ONLINE/HMV MOBILEでご注文頂いた場合、タイミングによっては対象期間を過ぎる場合がございますことをご了承下さい。
※当選は賞品の発送をもってかえさせていただきます(5月中の発送となります)。

≪店頭でお買い上げの際のご注意≫
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商品ページへ 【schole records最新作】

    『Clarity & Leaf Disc 02』
    [ CLA102 / 2011年03月20日 発売 / 通常価格 ¥3,000 (tax in) ]

scholeが贈る、雑誌とCDの複合媒体『CLARITY vol.2』が2011年春、ついに発刊!
今回のテーマは「旅と音楽」。
東京・西荻窪に佇む"おだやかな音楽を集める"というコンセプトのセレクトCDショップ「雨と休日」から歩き出す、誌面上の世界旅行。西荻窪という地で、こだわりある音楽を自ら提供する、元CDショップバイヤーであり「雨と休日」オーナー 、寺田俊彦のインタビュー。ショップのコンセプトや由来を聞く事で寺田さんの考える「CDを売る」という事への思いが伝わってきました。
そして、Flica、Dom mino'、aspidistrafly、Sawakoなど、アジア・ヨーロッパの世界各地で暮らす、scholeゆかりのアーティスト面々の"その土地の暮らし"を写真と共に切り取ったコラムで紹介。CLARITY上に広がる世界地図を横断しながら、音楽と共にある日々を、本の窓を通して読者とつないでいく。 良原リエ(trico!)による small color ヨーロッパツアーにて旅の日々を綴った「日々の暮らしからのレシピ」、No.9 の「音と共に暮らす」コラム第2弾や、世界平和、環境問題をピックアップする「world peace activity」、散歩道特集「mado no soto」などレギュラーコーナーも旅に彩りを添える、読み応え満載の全50ページ。
音楽と旅が大好きな人へ、ハンドメイド感たっぷりの旅のしおりをイメージした和綴じ仕様でお届け。

今回、付属音源はscholeからも作品をリリースしているsawakoと青木隼人の作品。2010年4月に国立の匙屋で録音されたsawakoと青木隼人のインプロヴィゼーションをベースに、3つのささやかな音の情景をつくりました。記憶や夢が織りなすゆるやかな流れに、イギリスのファーマーズマーケット、新年のポルトの花火、サッカー試合の日のバルセロナの街などの音がミックスされています。スピーカーから流れ出す音の旅をお楽しみください。

「たびのおわりとはじまりと 〜 the end then start again」
sawako + aoki hayato
1. じゅんびはまだ
2. ながるるまま
3. たびのおわりに



次回へ続く…(5/10更新予定)。


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    新進気鋭のレーベル“schole”からMotohiro Nakashimaの最新作がリリース。
    暖かくて美しい極上のアンビエント・ミュージック。

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    【特集】schole records

    良質なエレクトロニカ/フォークトロニカ作品をリリースし続けるレーベル“schole(スコーレ)”。
    そのカタログタイトルをHMVスタッフが一挙レビュー。







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