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震災支援にこのプレイを捧げる

2011年5月26日 (木)


ガッドが、リトナーが、マーカスが・・・LA在住ミュージシャンが急遽2日間で日本の為に作り上げた震災支援CD「Jazz For Japan」。メインストリームからフュージョンまで。ジャズの力を。



アバター・レコーズCEOのラリーロビンソンの呼びかけで、ロス在住のトップ・ジャズ・ミュージシャンが集結。3月23日と24日の2日間、ハリウッドのキャピトル・スタジオで録音が行われ、日本への震災支援アルバム『Jazz For Japan』が完成。

いずれも日本で御馴染みの人気ミュージシャン達。多忙なスケジュールの中、全員がこの誘いに快諾したと言います。本作は当初、itunesのみのリリースでしたが、急遽日本でCDの発売が決定しました。急なプロジェクト・スタートで、短い時間で作り上げたこの作品、日本への想いを馳せた人気ミュージシャン達による、流石のレコーディング・ワーク、そして日本への愛情がたっぷり詰まった作品に仕上がっています。

取り上げた楽曲は誰もが耳にした事のあるジャズの名曲揃い。あの名曲をメイン・ストリームとフュージョンというカタチで曲毎に絶妙なアレンジを配し、極上のプレイで聴かせます。14曲目「ボブ・ジェームス/アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」はCD版のみの収録となります。また、本CDは現在のところ日本のみ発売を予定しており、輸入盤の発売は未定です。勿論、収益の一部は赤十字を通じて被災地の復興支援に役立てていただきます。

Jazz For Japan

プロデューサー、ラリー・ロビンソンからのメッセージ


『Jazz For Japan』プロジェクトは、2011年3月11日に発生した東日本大震災にともなう深刻な被害状況を受けて立ち上がりました。私をはじめ業界の最前線で音楽を作る友人たちはみな、これまで50年にわたり献身的にジャズを支え続けてくれた日本のみなさんに感謝しています。そこで私は思いつく限りのトップ・ミュージシャンに声をかけ、日本の皆さんに「音のラブレター」を書き上げようと決心したのです。あらゆるジャンルを自在に弾きこなすアーティスト達の多くは、ジャズをルーツに持っています。日本が助けを必要としている今、心からの思いを込めてジャズを演奏することで、私たちの日本の皆さんへの想いを伝えることができればと願っています。

Jazz For Japan

ミュージシャンからのメッセージ


日本との繋がりはずっと前から続いていて、今ではたくさんの友人が日本に住んでいる。この震災は僕の故郷のひとつを襲ったんだと、深く心を痛めているよ。TVから次々に流れる日本のニュースを見る人のなかには、遠く離れているしあまりに現実離れしたショッキングな映像だから、逆にリアルなできごととして感じられない人も出てきているかもしれない。でもこのプロジェクトに関わった僕らにとって、この震災は対岸の火事じゃない。僕はアトランタで弾くよりも、東京で弾くことのほうが多いんだ。ステージに来てくれたみんなの顔も、場所も覚えている。この音が1人でも多くの人に届くように願っているよ。
マーカス・ミラー

日本の皆さんが、柳のように強くしなやかに復興を目指す姿に心を打たれています。皆さんの努力が1日も早く実を結ぶよう、自由で力強いジャズのビートを捧げます。

スティーヴ・ガッド

世界が日本の人々のすぐ側にいること、応援の手を差しのべたいと強く思っていることを伝えたくて、Jazz For Japanに参加したんだ。僕たちの心は、日本にいる1人ひとりと繋がっている。あなたが感じた悲しみを、僕たちも感じているから…。

ビリー・チャイルズ

僕の音楽が日本を応援し、このタイミングでみんなを支えることができてとても嬉しいよ。日本のみんなはこれまで、誰よりも熱く僕を応援してくれたからね。こんどは僕の番だろう?

ネイザン・イースト

素晴らしいプロジェクトに参加できたことを、この機会に素晴らしいアーティスト達と再会・共演できたことを光栄に思うよ。日本のファンのあたたかい応援は、僕をいつも支えてくれた。震災のニュースを見たとき、文字通りテレビの前に座り込んで泣き崩れた。胸を締めつけるような痛みが、今でも残っているんだ。

エヴァレット・ハープ

メッセージ訳:木村小百合

Jazz For Japan

予告編映像


ショート・トレイラーにはスティーヴ・ガッド(ds)、マーカス・ミラー(b)、ジョージ・デューク(p)、トム・スコット(sax)、ピーター・アースキン(ds)、ビリー・チャイルズ(p)、ネイサン・イースト(b)、エンドゥグ・チャンスラー(ds)、クリスチャン・マクブライド(b)、松居慶子(p)、ボニー・ジェームス(sax)、クラレンス・マクドナルド(p)、リッキー・マイナー(b)が登場。白熱した入魂のプレイの状況が伺えます。



Jazz For Japan

収録曲と参加ミュージシャン


【Disc 1】

1.処女航海(ハービー・ハンコック)
スティーヴ・ガッド(ds)、トム・スコット(sax)、ビリー・チャイルズ(p)、ネイザン・イースト(b)、エヴェレット・ハープ(sax)

2.シュガー(スタンリー・タレンタイン)
エヴェレット・ハープ(sax)、クラレンス・マクドナルド(p)、ンドゥグ・チャンクラー(ds)、デヴィッド・T・ウォーカー(g)、デル・アトキンス(b)

3.ソー・ホワット(マイルス・デイヴィス)
スティーヴ・ガッド(ds)、トム・スコット(sax)、ビリー・チャイルズ(p)、ネイザン・イースト(b)、エヴェレット・ハープ(sax)

4.ソフィスティケイテッド・レディ(デューク・エリントン&アーヴィング・ミルズ)
クリスチャン・マクブライド(b)、ビリー・チャイルズ(p)

5.フットプリンツ(ウェイン・ショーター)
リッキー・マイナー&トゥナイト・ショウ・バンド:マーカス・ミラー(b)、ウェイン・リンゼー(p)、ポール・ジャクソン・ジュニア(g)、テディ・キャンベル(ds)、デヴィッド・デローム(el-p)、ケヴィン・リチャーズ(perc)、レイモンド・モンテリオ(tp)、ミゲル・ガンデルマン(ts)、ギャレット・スミス(tb)、ランディ・エリス(as)

6.ワーク・ソング(ナット・アダレー)
ジョージ・デューク(el-p)、スティーヴ・ガッド(ds)、トム・スコット(sax)、ビリー・チャイルズ(p)、ネイザン・イースト(b)

【Disc 2】

1.この素晴らしき世界(ボブ・シール、ジョージ・デヴィッド・ワイス、ロバート・バード)
クラレンス・マクドナルド(p)、ンドゥグ・チャンクラー(ds)、デヴィッド・T・ウォーカー(g)、マーカス・ミラー(b)

2.ミスターP.C.(ジョン・コルトレーン)
デロン・ジョンソン(p)、ラリー・ゴールディングス(org)、チャック・ベルゴーファー(b)、ピーター・アースキン(ds)

3.身も心も(エドワード・ヘイマン、ロバート・サウアー、フランク・アイトン、ジョニー・グリーン)
マーカス・ミラー(b,b-cl)、ハーマン・ジャクソン(p)

4.コールド・ダック・タイム(エディー・ハリス)
ボニー・ジェームス(sax)、松居慶子(p)、リッキー・マイナー(b)、トム・ブレクトレイン(ds)、デヴッド・ペイチ(el-p)

5.ウォーターメロン・マン(ハービー・ハンコック)
クラレンス・マクドナルド(p)、ンドゥグ・チャンクラー(ds)、リー・リトナー(g)、マーカス・ミラー(b)、ケニーG(ss)

6.インヴィテーション(ケイパー・ブロニスロウ、ポール・フランシス・ウェブスター)
ピーター・アースキン(ds)、クリスチャン・マクブライド(b)、ビリー・チャイルズ(p)

7.カンタロープ・アイランド(ハービー・ハンコック)
アレックス・アクーニャ(ds & conga)、アルフォンソ・ジョンソン(b)、ハーマン・ジャクソン(p)、クラレンス・マクドナルド(el-p)

8.アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー(ジミー・ドーシー、ポール・マデイラ)
ボブ・ジェームス(p)

CD JAZZ FOR JAPAN〜東日本大震災被災者支援CD〜
通常価格(税込) : ¥2,500

いつの時もジャズを支えてきてくれた日本の友人たちの為に何か出来ないか・・・。スティーヴ・ガッド、リー・リトナー、ケニーG、ネイザン・イースト、デヴィッド・T・ウォーカー、ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、松居慶子など多くのミュージシャンたちが、震災発生から数日後、ロスアンゼルスのキャピトル・スタジオで被災者支援の為のアルバムを制作しました。題して「JAZZ FOR JAPAN」。既に、iTunesミュージック・ストアのジャズ・チャートで1位を獲得しています。そのCD版を2011年6月1日緊急発売。収益の一部は赤十字を通じて被災地の復興支援に役立てていただきます。

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Jazz For Japan

追記 : CD版『Jazz For Japan』リリースにあたり


本CD『Jazz For Japan』は当初、2枚組みではなく1枚仕様での発売を予定していました。そんな中、急遽ボブ・ジェ−ムスが楽曲「アイム・グラッド・ゼア・イズ・ユー」を提供。しかし、この曲を入れるとなるとCD1枚の収録可能時間をオーヴァーする事が判明したのです。日本のレコード会社側は、どうしてもボブの楽曲を入れたい為、2枚組みに再編成する事になりました。しかし、2枚組みとなると当然ながら製造コストは上乗せしなければならず、多少なりともCDの販売価格も変更せねばならないところでした。そこで、プレス会社を含めた各関係各所に今回のCDの主旨である「震災支援」である事を説明したところ、多くの理解・賛同を頂き、コスト面で多大なる協力を得たそうです。その結果、当初1枚組みの価格であった2500円という価格を2枚組みでも維持し、リスナーの方々にお届けする事ができるようになりました。CD版『Jazz For Japan』は現地のミュージシャン、スタッフだけではなく、日本側のスタッフの連携と熱い意思から生まれたアルバムでもあるのです。(HMV ON LINE)