お前はお前の村の踊りを踊れ!【6】

2011年4月15日 (金)

お前はお前の村の踊りを踊れ!

すっかり不定期連載となってしまい、雑草が生えているとの噂が立ち込めておりますが、今回も宜しくお願い致します。
2011年に入ってからも想像以上のブレイクっぷりをかましたJAMES BLAKEを筆頭に、オススメしたい作品が数多くリリースされています。ここで紹介出来るのは不定期のくせにほんの一部ですが(爆)、我々ゴリラクリップスに出来る数少ない事として、この連載を見てくれた方の余暇を満たす「音楽選びの選択肢」になって貰えればと思います。

「REBOOT」主宰のDJ Q'HEY氏等が中心となって立ち上げた「BPM Japan」。先の東日本大震災の被害を受け、「音楽を通じて被災地の方々と日本の皆さんの力になること」を目標にした活動です。
また「HELLHOUSE」主宰のYOJI氏も支援活動を行っており、こうした古くから日本のクラブシーンに携わってきたアーティストの活動には素直に賛同したい所です。この場で自分の方から多くを語る事はしませんが、興味がある方はチェックしてみて下さい。(ゴリラクリップ1号2号)

DJ Q'HEY氏
YOJI氏



  お前はお前の村の踊りを踊れ!第6回

アートワークにも相変わらずのセンスが溢れる鬼才の作品。

『ONLY SHE CHAPTERS』   4/16 発売
_PREFUSE 73
言わずと知れた「WARP RECORDS」を代表するアーティストの一人、GUILLERMO SCOTT HERRENプロジェクトによるPREFUSE 73。2009年の「Everything She Touched Turned 」「Meditation Upon Meditations (The Japanese Diaries) 」に続く本作品ですが、今回は「女性」をコンセプトに置いた只ならぬオイニーをさせる作品。従来のPREFUSE 73の音色、打ち込みを期待するとかなり肩透かしを喰らいます。今回は参加しておりませんが、これまでもCLAUDIA DEHEZAと言った印象的な女性ヴォーカリストとの作品を発表して来たPREFUSE 73。近しい質感を感じさせる楽曲もありますが、全体としてはやはり従来と似て非なるものであるでしょう。楽曲単位からアルバム全体に広がる統一感は特筆すべき点です!(ゴリラクリップ1号)



ゴリラゴリ押しの厳選PREFUSE 73作品

「Only She Chapters」発売タイミングでPREFUSE 73の旧譜が限定リイシューされます。中でも2003年リリースの「One Word Extinguisher」(写真上)、2005年リリースの「Surrounded By Silence」(写真中)、2007年リリースの「Preparations」(写真下)の3タイトルは個人的にオールタイム・ベストと言っても良い程の愛聴盤。


PREFUSE 73 / One Word Extinguisher

何と言っても革命的にも思えた『One Word Extinguisher』は、当時自分の中にあったHIPHOPと言う概念を大きく打ち砕いた様な気がします。BEASTIE BOYSを初めて聴いた時のような衝撃に近いものを感じたのを良く覚えています。今聴き返してみると、この頃はまだ実直なSCOTT HERRENと言う感じがします。




PREFUSE 73 / Surrounded By Silence

多くのゲスト陣が参加した事でも注目を浴びた『Surrounded By Silence』も、当時はGHOSTFACE KILLAHやAESOP ROCKにばかり気を取られていましたが、BATTLESでデビューする前のTYONDAI BRAXTONや、奇天烈バンドTHE BOOKSも参加していた個人的PREFUSE 73のベスト。




PREFUSE 73 / Preparations

KIM HIORTHOYがデザインワークも魅力的な『Preparations』は、もはやどの楽曲を聴いてもPREFUSE 73独自の世界観。周期的に変わる展開、一筋縄では行かない天邪鬼的な楽曲の数々は、もはや「ネ申」でしょう。







  ゴリラがちょっと気になるその他のディスク(ウホウホ)

上がりまくるファンキーなハウスミックス!!

『FABRIC 56』   発売中
_DERRICK CARTER
クラブ・ミュージック・シーンの若手からベテランまで数多くのアーティストが参戦してきたイギリスの名門クラブ【FABRIC】の人気ミックスCD・シリーズに、シカゴハウス・シーンの重要人物DERRICK CARTERが遂に登場。LUKE SOLOMONと立ち上げたレーベル【CLASSIC MUSIC COMPANY】など常にハウス・シ−ンの中心で活躍しているDERRICKの【MINISTRY OF SOUND】のSESSIONS以来となる久々のミックスCD!!自身が手掛けたリミックス楽曲をはじめ、ソウルフルな女性ヴォーカル・ハウス、ジャジーな生音が印象的なトラック、ファットなベース・ラインにヴォイス・サンプリングが際立つトラック、大ネタがサンプリングされたトラックなどなど、DERRICKの卓越したミックス・テクニックと選曲センス・構成力が光る極上の1枚。(ゴリラクリップ2号)



手腕を振るうJAMIE SMITHの今後が非常に気になります。

『WE'RE NEW HERE』   発売中
_GIL SCOTT HERON /JAMIE XX
2010年リリースの「I'M NEW HERE」をTHE XXの核、JAMIE SMITHによる仰天リワーキングしたと言う鬼畜盤。正直個人的にこの作品には、今年既に話題となり全世界でヒットしているJAMES BLAKEよりも衝撃が走りました。ELECTRO/DUBSTEP/GARAGEと言ったジャンルレスなサウンドを軸とし、全体を構築し、GIL SCOTT HERONの個性と大きく混ざり合うこのGROOVE。脱帽です。JAMIE SMITHの仕事には、今後大きな注目が集まりそうと感じさせるかの様な仕上がりです。スタイルはこそは違いますが、JAMIE SMITHの母体である前述のTHE XXの2009年作品、「XX」も未聴の方はこの機会にチェックされてみてはいかがでしょうか。(ゴリラクリップ1号)



未知との遭遇と言っても過言では無い程の衝撃を受けた本作品。

『KNEE-DEEP IN THE NORTH SEA』   発売中
_PORTICO QUARTET
UKを拠点とする4人編成のバンド、PORTICO QUARTETによる2007年発売の作品が、同じくUKのワールドミュージックを牽引する人気レーベル「REAL WORLD」から再発。今回国内仕様で登場。サックス、ドラム、ベースそしてスティール・パンとも音色が似たハング・ドラム/パーカッションで独自のサウンドを醸し出す異色バンド!!「HYDEOUT」作品にも通じるかのような作風もあり、かなり幅広い層に刺さりそうです。STONE ROSESやRADIOHEAD作品も手掛けるJOHN LECKIEのREMIX、ボーナス楽曲も収録した注目盤です。(ゴリラクリップ1号)

動画見れます



若きクリエイター「黒鳥」、次回作に期待を抱かせる「モノ」持ってます。

『SUMMER HEART』   発売中
_BLACKBIRD BLACKBIRD
サンフランシスコを拠点に活動を続けるMICHAEL SANDERSによるプロジェクト、「黒鳥」が放つ1枚。2010年に自主で製作した1STアルバムを再編集し、ほぼ同内容で「PLANCHA」から世界へ発信。チル・ウェイヴの決定打と題された中ではありますが、シューゲイズ、エレクトロ、80'Sと駆り立てる音は多種。良くも悪くもかなり個性的なミックスとも取れる音のバランス感覚、若干楽曲によって完成度にバラつきがあるのが悔やまれますが、かなりのハイペースで楽曲製作を行っている若い才能は、今後いかなる方向に行くでしょうか?(ゴリラクリップ1号)

動画(PV)見れます





次回もお楽しみに!




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