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【特集】 アリ・アップ 青春われめ白書

2011年4月18日 (月)


アリ・アップ 青春われめ白書





 あたし、アリアンナ。アリアンナ・フォスターよ。14歳になったばかり。みんなあたしのことを ”アリ・アップ”って呼んでるわ。いっつもハジけてるからって。だから、あんたもそう呼んでいいよ。

Ari Up
 学ッコの友達はみんな鼻くそみたいなポップスばっか聴いて満足してるようだけどさ・・・「Sailing」なんて、どこがイイんだろうね? まぢで。ところであんた、パティ・スミスって知ってる? 彼女、吐き気がするほど最高よね! 大好きなの。 超アナーキー。超オリジナル。でもってすごく知的で、どこか懐かしい感じもあるんだよね、うん。『Horses』も好きだけどさ、あたしはなんてったってこないだ出たばかりの『Radio Ethiopia』。 「Abyssinia」ってアフリカのエチオピアのことなんでしょ? パティって何でも知ってるのよ。クールよね。ママに教えてもらったけど、パティみたいな人のこと ”フェミニスト”っていうんだってさ。いい言葉じゃん。そうそう、今度さロンドンにもパティが来るのよ! で、そのチケットを男友達が徹夜で並んで手に入れてくれたのよ! ま、アッシー君みたいなヤツなんだけどさ・・・やっと会えるのよ、パティに!

 でさぁ、実はあたしも密かにパティみたいな音楽をやろうかなって考えてるの。これはまだ内緒よ。あんたとあたしだけのヒ・ミ・ツ。



 Patti Smith / Radio Ethiopia
 Ariola Japan BVCM37928

ニューヨーク・パンクの女王、パティ・スミスが自己グループ名義で発表した1976年2ndアルバム。ジャック・ダグラス制作のメタリックなロック・サウンドを背にした失望と希望のリリックがアリの心にまっすぐ突き刺さる。「Ask the Angel」はN.Y.パンク古典。

 


palmolive
 生パティ、どうしよう!! 絶対あたしのこと見て歌ってた! あんたじゃないはず、絶対あたしよ! 「Gloria」とか「Time is on My Side」とかってジュークボックスに閉じ込められてるようなカビくさい曲だけどさ、パティが歌うと全然違うものになるのよね。アソコびりびりしちゃったもん。え? あぁこのヒト? パーマ・ロメラよ。さっきトイレで火貸してくれてさ。やぁ〜ね、もちろんスプリフよ。極太の。「あんたもパティ好きなの?」って話ししてたら盛り上がっちゃってさ。つっても、彼女7つも年上なんだけどね。クールなヒッピー。実家、スペインだっけ? ”パルモリヴ” って呼んであげて。いい趣味してんのよ。すっごい音楽に詳しくてさ、やっばいバンドたくさん教えてもらったわ。ブレイズ ]とか。ディクテイターズとか。

 パルモリヴ、自分でもバンドやっててさ。フラワーズなんとかっていう・・・ドラムだったよね? 1回だけギグ観に行ったんだ。勢いあったけど・・・シドくんだっけ? あのコ全然ダメじゃん。ロクにベースも弾かないで客にメンチ切ってるだけでさ、あたしああいう男まぢムリだなぁ。彼氏のジョーくんもバンドやってるんだっけ? こないだ写メ見してもらったけど、超かっくいいんだから。今度ライヴあったら行くからさ、シクヨロ伝えておいてよ。



 The 101ers / Elgin Avenue Breakdown Revisited
 Astralwerks 74458

クラッシュ結成以前にジョー・ストラマーが組んでいたバンド、ザ・ワンオーワナーズ。当時ジョーと交際していたパルモリヴから多大なインスピレーションを受けて作ったと言われる曲「Keys to Your Heart」は、1stシングルとしてリリース。パンク前夜の粗野なパブ・ロック・テイストにシビれる。

 


 あのさぁ パルモリヴ、あたし歌ってみよっかなって。楽器なんてまともに弾けないけど、困ったことにアイデアだけは溢れてくるのよね。だから、ヘタクソだけどそれを声にしてみる。ちょっとの間付き合ってよ。フラワーズなんとかってバンド今やってないんでしょ? ねぇお願い、あんたドラムやってくれるよね?

Joe Strummer
 パティのライヴに一緒にいたケイトも誘ってさ。あのコ、ギターかじってるんだよね? ベースもお任せしまっす。今はあんたと、あたしの持続するモチベだけが何よりの頼りなの。なんだったらさ、ギターはフラワーズなんとかのときにいたヴィヴ姐でもいいよ。彼女のギター結構好きだよ。なんか剃刀みたいな音でゾクゾクしちゃうの。格好もオシャレで、いつもいいニオイさせてるしね。専門学校時代にあんたの彼と遊びでバンドやってたらしいじゃん。すげえぇ。だって彼、今度新しいバンドでメジャー・デビューだもんね。

 バンド名ってたしか「クラッシュ」だったっけ? へぇ、カルチャーの曲からとってんだ。そっか、ジョーくんレゲエ好きって言ってたもんね。「激突くん」か・・・シンプルだけど、なんかアブない含みもあって、ジョーくんたちのクールで硬派なイメージにぴったりな名前だよ。よし! あたしたちのバンド名もこのラインでいこうよ! あたしたちのイメージにピッタリで、シンプルだけどみんなを惚けさせちゃう聖なるデンジャラス・ゾーンと言えば・・・せーので、「われめちゃん」! デフ神秘的。



 The Clash / The Clash
 ソニーミュージック MHCP886

ロンドン・パンクの誕生を騒々しく宣言した「白い暴動」。ぜい肉を一切そぎ落としたロックンロールと、同じ明日を見ていた在英ジャマイカンからバトンタッチされたリズム&叡智が、くすぶっていた若者たちを鼓舞。蒼い時分にしか聴き取れない音と詞が満載。

 


Don Letts @ACME ATTRACTIONS
 ジョーくんたちが「ポリスとコソ泥」をやってたりするけど、実はあたしもレゲエにはちょっとうるさいんだ。ジャー・シャカのサウンドが今いちばんヤバイけど、ハーレスデン中のサウンドで顔なじみなぐらいよ。こんなアタマしてるしね。ロンドンのキングスロード沿いにある「アクメ・ アトラクションズ」っていう洋服屋みたいなお店知ってる? レコードや雑貨なんかも扱ってるんだけどさ。そこで店長やってるラスタのお兄ちゃんがまた最高なのよ。ドンさんって言って、セレクターもやってて、彼にレゲエのいろはを色々教えてもらったの。「ディスコ・ミックス」とか「ダブ・プレート」がどういうものなのかとか、レゲエの先生って感じかな。パティのライヴ・ステージにも引っ張り上げられちゃうすげぇ人なわけよ。もち、ジュニア・マーヴィンビッグ・ユースのレコードもそこで買ったわ。



 Junior Murvin / Police & Thieves
 Polydor 5321969

クラッシュのカヴァーで一躍スキンズ・レゲエのテーマ・ソングにも認定された表題曲がとにかく白眉。ジュニア・マーヴィンの澄んだファルセットがリー・ペリー所有「黒い箱舟」のスタジオ中にこだましているのを想像しただけでドキドキ。イギリス政府は「若者の暴動欲を助長する」としてラジオ・オンエアを禁止した。

 

 Big Youth / Screaming Target
 Trojan 80553

イギリスのパンクスに最も愛されたウィキッド Dee jay、ビッグ・ユース。金歯を光らせながらカルチュアルなテーマをトーストする様がヤツらの心を捉えて放さなかった。[You Don't Love Me] リディムの表題曲は、80年代末のドン・レッツによるユニット名の由来にもなった。




 「アクメ」はけっこうたまり場にしてんなぁ。レゲエだけじゃなくて、ファンキーなブラック・ミュージックなんかもよく店内でかかっていたりするから。ブっ飛んだアクセサリーも置いてるしね。パティとギターのレニー、それからクリッシー・ハインドなんかも来るんだって。シドくんもよく出入りしてたけど・・・「オマエの安全ピンが目に刺さった」って因縁付けてはしょっちゅう常連客からカツアゲしてた・・・ありえないでしょ?

 あと、これはあまり大きい声じゃ言えないんだけどさ、あたしのママって音楽業界でけっこうな有名人なんだよね。自分でバンドもやってるんだけど、クリス・スペディングって知ってるでしょ? ギタリストの。数年前からあの人と同棲してんだ。ふたりとも面倒見がよくてさ。売れないミュージシャンなんかにご飯ごちそうしてあげたりして。ちょっと前にも居候でジョーくんが転がり込んできたって言ってたけど・・・まぢ? って感じでしょ。

 そのクリスって人とママが今度、セックス・ピストルズっていうバンドのプロデュースをするんだってさ。ちょっとクールな名前だよね。「交尾銃」だよ。もうちょいヒネろうよっつーの。でも、「Problems」、「No Feelings」、「Pretty Vacant」っていう3曲のデモをこっそりママに聴かせてもらったんだけど・・・ハッキリ言ってブレイクスルーのひとこと。こんなアナーキーで攻撃的な音楽生まれて初めて聴いた。そう言えば、このバンドのヴォーカルの人とママがよく「アクメ」に遊びに来るって、ドンさんも言ってたっけ。ママ、あたしに似て美人だから心配だなぁ・・・まだ31歳、オンナ盛りだしね。



 Dread Meets Punk Rockers Uptown
 Heavenly HVNLP33CD

パンクスとジャマイカンをつないだ不撓のラスタマン、ドン・レッツがレギュラーDJを務めていたクラブ・ロキシー。そこで夜毎かけていたJAファウンデーションをレッツ! コンパイル。ジョー・ストラマーもポール・シムノンも愛したクラシックばかり。

 

 Sex Pistols / Spunk
 ユニバーサル インターナショナル UICY93541

「Never Mind the Bollocks...」以前の音源で、かつて海賊盤で出回っていた真のデビュー・アルバム。メジャーの”検閲”がかかっていない分凶暴さがハンパではない。「Anarchy In The U.K.」は当然こちらがベスト。




 あたしね、今はこうしてちゃきちゃきのロンドンっ子気取ってるけど、生まれたのはドイツのミュンヘンなんだ。そうそう、ちょっと前にオリンピック開催国になったところ。ビールもおいしいよね。パパは新聞社の社長をやってて、ママは音楽が好きでプロモーターみたいな仕事をやってたの。ジミ・ヘンドリックスをドイツに呼んだのはママ。すごい話でしょ? ママにはジプシーの血が混ざってるんだって。だからその血があたしにも受け継がれてて、一ヶ所に留まってらんないところなんかはまさにそれ。あとね、おばあちゃんも若い頃ダンサーをしてたんだってさ。

Ari Up, Nina Hagen & Viv Albertine
 で、その後パパとママは離婚しちゃって、あたしを引き取ったママがイギリスに引っ越してきたの。まぁこう言っちゃなんだけど、小さい頃からあまりお金に不自由したことはないんだ。だから、今のあたしが「DIY」連発しながらこんな妙ちきりんなパフォーマンスをやってんのとか、昔の幼稚園の先生なんかが見たら何て思うんだろうね? でもそういうのけっこう、カ・イ・カ・ン。

 ドイツのパフォーマーにも憧れてる人がいるの。アウトモビールのカタリナ・”ニーナ”・ハーゲンとか、クリスタ・ペーフゲン、つまりヴェルヴェット・アンダーグラウンドとやってたニコとかね。彼女たちホントにエキセントリック。ふたりとも女優やファッション・モデルなんかを経てシンガーになっているけど、表現力が強くてしなやか。媚びない自立したオンナっていうイメージ。たまにブルースも感じさせてさ。嫌味がないわがままって愛されるんだと思うな。ニーナとはパーティで何回か会ったことあるけど、彼女かなりアヴァンギャルドよ!



 Nina Hagen / Unbehagen
 Sony/Columbia CDCBS32351

ドイツが生んだエキセントリック・パンク・ガールの1980年発表の2ndアルバム。今ではガラージ・クラシックにも認定されている「African Reggae」は、ニーナのキレた唄にも鳥肌モノのダビーなレゲエ・チューン。デビュー・アルバム『Nina Hagen Band』も痛快!



 Nico / Femme Fatale
 Jungle FREUDCD069

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのデビュー盤にアンディ・ウォーホールの推薦で参加したことで知られるニコ。1983年の欧州ツアーを収めたアルバムで、ヴェルヴェッツ時代の名曲「宿命の女」からボウイの「Heroes」までを情念たっぷりに唄う。プロデュースはジョイ・ディヴィジョンを世に送り出したマーティン・ハネット。




The Slits
 バンドはとりあえず絶好調よ。メンバーはちょっと入れ替わっちゃったけどね。ギターは結局ヴィヴ姐に落ち着いて、ベースはケイトと同じバンドをやってたテッサちゃん。これが絵に描いたような、オンナだらけのノイズ大会なんだけど、いちばん最初に貸しスタジオで 「電撃バップ」をコピーしたときとは較べものになんないほど、みんな上手くなってんのよ。特にあたしね。あたしのパフォーマンスの精度ね。しかもさ、そのときと同じ気持ちでたのしめてるのがいちばんウレシイかなみたいな。でもって、数える程度しかライヴやってないのに、ジョン・ピールのラジオに呼ばれてたり、それとそれと、クラッシュの新春ツアーの前座もやらせてもらえることが図々しくも決定したの! あぁ、天運我にありってこういうことなんだ! パルモリヴとジョーくんに感謝。「アクメ」のドンさんもあたしたちのマネージャーをしてくれるって名乗り出てくれた、そんなドンさんにも多謝。

 だけど、そろそろ直球一本やりの曲調にも飽きてきたのが正直なところ。このままガナリ続けてたらポリープになっちょうよ。それこそさ、ジョーくんたちがやってるようなレゲエにも挑戦してみたいんだよね。ベースが重〜いヤツ。ドメスティックなルーツ・レゲエをやるグループもたくさん出てきたし。バーミンガムのスティール・パルスでしょ、ノッティング・ヒルのアスワドでしょ、あと、サウス・ロンドンのマトゥンビ、サウスホールのミスティ・イン・ルーツ。最高のタイミングだと思わない? ドンさんにも色々教えてもらったしね・・・ていうか、ドンさん最近、ボブ・マーリーとサシで呑んだって言ってたけどホントなのかね? 「往きたい道を往け、迷わず往けよ往けば分かるさって励まされた」ってえらい感動してたけど・・・そういえば、自主制作でドキュメンタリー映画を撮りはじめるみたいなこともチラっと。あたしたちにも出演してほしいんだって。  



 Aswad / Aswad
 Spectrum /polygram 8424822

1975年、アフロ・カリブ系移民が多く居住していたノッティング・ヒルで、ブリンズレー・フォード、ジョージ・オバーンらを中心に結成されたアスワド。そうした背景もあってデビュー当初から80年代初頭までの彼らは社会的なメッセージを盛り込んだストロング・ルーツ・スタイルを身上としていた。マンゴから発表されたこのデビュー・アルバムや78年の『Hulet』では、ポップ路線に舵をきる以前のどっしりとしたアスワド・サウンドを心ゆくまで味わえる。



 Matumbi / Empire Road -The Best of
 EMI 5980022

ギターのデニス・ボーヴェルを中心とするマトゥンビは、ソウル、ファンク、ロック、ジャズまでを雑多にむさぼっていたボーヴェルの嗜好がそのまま反映されたユニークなレゲエ・サウンドを創出。本場にはない英国レゲエならではの個性を光らせた。内田裕也 主演映画「餌食」にも登場!



 Steel Pulse / Handsworth Revolution
 Island 846579

まだアイランド・レコードと契約を交わす以前にスリッツがサポート・アクトを務めていたスティール・パルス。デビュー当初は「ラスタの教義に反する」としてライヴ活動を拒絶していたが、「ロック・アゲインスト・レイシズム・オーガニゼーション」への活動参加がきっかけとなり、ストラングラーズ、XTCといったニューウェイヴ勢と共にツアーを決行した。「Ku Klux Klan」収録。




 パルモリヴがバンド辞めたいんだって・・・まぁ仕方ないか、あたしらみたいなヘタクソの練習に付き合わされて、その上バンドはブームにも乗り切れてないんだからさ。ジョーくんの大成功もうれしい半面かなり悔しいんだろうなきっと・・・同じミュージシャンだもん、そりゃそうだよ。明日から新しいドラマーを探さなきゃ。あたしがイーグルスのオッサンみたいに歌いながらドラム叩けたらいいんだけど、まずないよなぁ。

 パルモリヴ、今までありがと。新しいバンドでもあんたらしく振り切れてね。いつまでも応援してるよ。




 The Raincoats / The Raincoats
 Pヴァイン PCD22327

アート・スクール仲間のアナ・ダ・シルヴァとジナ・バーチによって1977年末に結成されたガールズ・バンド。スリッツを抜けたパルモリヴ(ds)と女性ヴァイオリン奏者が加わり、79年にこの1stアルバムをリリース。ラフであるがピュアな感性と心意気が光る1枚で、カート・コバーンも生前お気に入りのアルバムとして挙げていた。




 前略 ママ、久しぶり。新しいドラマーは、バッジーっていう男のコに決まったよ。リヴァプールから出てきたばっかりのコで、最初はどこの山猿がシンバル鳴らしに来たのかと思ったけど、すごく上手いんだ。パルモリヴのパワフルな感じとはまた違ったタイプよ。ヴィヴ姐が言うには「草食系ならではの足どりの軽さがある」って。実際のところ、バッジーに軽快に刺激されたわれめちゃんは、ますます音楽性に広がりが出てきたのでありまする。そんな感じ。いまはスティール・パルスの前座をやったりして毎日をたのしんでます。ではお元気で。 草々

 前略 ママ、事件です。あたしたち、レコード・デビューが決まったの! すごいでしょ!? しかも、あのアイランド・レコードよ! クリス・ブラックウェルがあたしたちの音を気に入ってくれたの。もっともさ、ポップ・グループのマネージャーだったディック・オニールさんていう人が超熱心に後押ししてくれたおかげなんだけどね。でも、アルバム作りは自信があるの。2年間書き溜めていた曲もかなりあるし。早くみんなに聴いてほしいもん! あとね、こちらも驚き。プロデューサーがマトゥンビデニス・ボーヴェルよ! 傑作が出来上がるに決まってるじゃん! 音が上がったら白盤真っ先にママに送るね。おたのしみに!  草々 

The Slits
 前略 ママ、レコーディングは順調よ。スタジオの周りは農園で、毎日野菜ばっか食べれて幸せ。あたしたちベジタリアンでホントよかった! アルバムは全部で10曲ぐらいになりそうかな。うまくいけば、夏ぐらいにリリースされるって。あとね、アルバムとは別にBBCラジオの「Grapevine」っていう番組のテーマ曲も録ることになったの。番組名に合わせて、ママの好きだったマーヴィン・ゲイの「I Hear It Through The Grapevine」をカヴァーする予定よ。聴きたいでしょ? 一応デモは録り終えたんだけど、これがかなりヤバイ仕上がり。今までにない感じよ。C.C.R.のカヴァーなんて目じゃねぇっつーの。で、ママも思わずキッチンで「Good Sick!」って叫んじゃうみたいな(笑)。今度音源送るから感想訊かせてね。それと、アルバム・リリース後のプロモーション・ツアーも今日決まったの。ジャズ・トランペッターのドン・チェリーとか、去年ぐらいにデビューしたクリエイション・レベルっていうダブ・グループとのパッケージ・ツアーよ。ママも忙しくないとき是非観に来てね。ではでは。

 追伸:ジャケット撮影も無事終了。そのときのスチールも同封しとくね。「さすがあたしの娘」って感じでしょ? 



 Dennis Bovell / Strictly Dub Wize
 Celluloid MTD14808

マトゥンビの「褐色の樋熊」 デニス・ボーヴェルの初ソロ・アルバム。様々な音楽要素をベースにしながら組み立てられた、雑味のないまろやかな音の群像は、ジャマイカ産ダブでは得られない唯一無二の心地よさを誇り、ラヴァーズ好きにもたまらない風がふぁさっと吹く。ひとつの楽器としてのミキシングの妙をも現代に伝える。



 Creation Rebel / Rebel Vibrations
 Beat Records BRC90

《On-U Sound》の前身《Hitrun》 レーベルに残されたクリエイション・レベルの1979年発表の2ndアルバム。ダブ・シンジケートの名ドラマー、スタイル・スコットが初めて彼らのレコーディング・クレジットに記された記念すべき1枚。ビシャビシャのスコンスコン。



 Don Cherry / Brown Rice
 A&M/Polygram 8283970012

70年代半ば当時、すでにジャズ界隈だけでなくパンク、ロック等各方面で特異なフリー〜民族音楽スタイルが話題となっていたドン・チェリー。その東洋志向が最も激しく振り切れた1975年発表のアルバム。ハードバップを根底としたオリエンタルな旋律がシタールやアフリカン・ヴォイスと絡み合いながら新しいジャズの誕生を祝う。

   
 

 アルバム・タイトルは「Cut」よ。色んな意味合いが込められてるけど、「道を切り拓く」的な感じがぴったりかな。「ケンカ腰になる」なんてニュアンスで受け取ってもらってもいいわ。男上位の社会なんてクソ。たとえ所属してるレコード会社でもね。石頭社長は、ラジオのテーマ曲用に録った「I Hear It Through The Grapevine」をシングルのA面にしろって言ったけど、そんなの絶対にイヤ。「Typical Girls」でぴょんぴょん跳ね回りたいの! たかがアルバム1枚こっきりの契約だけど・・・何事にも屈せずにやりたいことをやって、自由な表現や人生を大いにたのしむ。それしかないじゃん? ただ暴れたいだけじゃないのよ。あたしたちにも平等に発言する権利があるってこと。パティやニーナみたいにね。三歩下がっておっ立てた男根経済に頬ずりするだけの人生なんて、まっぴらごめん!

Slits


 バッジーが脱けるの。レコーディング中はそんなこと少しも感じさせてなかったんだけど、スージー・スーとバンドやる話がこっそり進んでいたみたい。まさかアルバムのジャケットに写ってないのを根に持ってるわけじゃないよね・・・とにかくまたドラマー探しかよってオチてたんだけど、ポップ・グループのブルース・スミスが当面ツアーの間叩いてくれるって、災い転じて何とかってこのことよね。超テンションあがっちゃったもん。ブリストルの音って、ホントに尖っててかっこいいよね。うまく説明できないけどさ、とにかくクラックラするの。 



 Pop Group / Y
 WEA Japan WPCR75308

マーク・スチュワート、ジョン・ワディントン、ギャレス・セイガー、サイモン・アンダーウッド、ブルース・スミスらブリストル産ポスト・パンク世代の”恐るべき子供たち”によって結成されたポップ・グループの試金石。プロデュースはデニス・ボーヴェルで、パンク、フリー・ジャズ、ファンク、ダブ、ノイズを前衛スレスレのラインで巧みに交差させている。



 Mark Stewart / Learning To Cope With Cowardice
 Beat Records BRC110

ポップ・グループ解散後の1983年に発表したマーク・スチュワートの初ソロ・アルバム。「マフィア」と名義を変えたクリエイション・レベルによる演奏にマーク・スチュワートが暴力的なカットアップ・コラージュ&サンプリングを施し、カオティックな世界を生み出すことに成功している。




Ari Up






 




John Peel Sessions

 John Peel Sessions
The Slits

2011年4月25日発売


 1979年、『Cut』で衝撃のデビューを飾ったガールズ・バンド=スリッツのBBCのラジオ番組「ジョン・ピール・セッションズ」出演時の音源をすべて収録したコンピレーション。ジョン・ピールが、まだアマチュアだった時代の彼女たちのライヴを観て大きな衝撃を受け、初めて番組に招いた伝説の1977年9月のセッションから4曲、そして78年4月の録音から3曲(オジリナル・ドラマーのパルモリヴ参加の最後の音源)、そしてレゲエ/ダブ色が強まった81年10月の録音から4曲(ネナ・チェリー、ポップ・グループのショーン・オリヴァーが参加)、さらにはボーナス・トラックとして2006年に行なわれた再結成ツアーのライヴから「Vindictive」を収録。




Trapped Animal

 Trapped Animal
The Slits
 (2009)


 1981年の2ndアルバム『Return Of The Giant Slits』以来実に28年ぶりとなるオリジナル・スタジオ・アルバムにして、女帝アリ・アップ最期の”スリッツ・パーティ”。2006年5月の再結成ライヴをキッカケに活動を再開した彼女たちは、オリジナル・メンバーであるアリ・アップ、テサ・ポットに、ホリー・クックらを加えた5人で本格的な活動を開始。本作のミックスは、旧知のエイドリアン・シャーウッドが行なっており、アルバムからの1stシングル「Ask Ma」や、日本語で歌われているという「Be It」など全14曲を収録。日本盤のみボーナス・トラック2曲を追加。  






 一大センセーションを巻き起こした『Cut』に続く2ndアルバム『大地の音』。こちらは、貴重なダブ・ヴァージョンや 同アルバムのドイツ語版、日本語版などの楽曲と、かつてプロモ盤シングルのみに収録されていたレアなインタビュー音源を収めたスペシャル・ディスク付きの2枚組。本作にはポップ・グループのブルース・スミスがドラマーとして、またプロデューサーとして『Cut』同様にデニス・ボーヴェルが参加している。アフロ、ファンク、ダブ、レゲエ、ロックを自由奔放でアヴァンギャルドに展開しながらポップな味付けも施すスリッツの魅力が十二分に発揮された作品。そのユニークで突き抜けた特異性が話題になったものの、3rdアルバムのリリースは実に28年という時の経過を待たなければならかった・・・






 クラッシュの「ホワイト・ライオット・ツアー」にバズコックスらと一緒にサポート・バンドとして参加したことをきっかけに注目を集めるようになった、恐るべき”割れ目ちゃん”ことスリッツ衝撃のデビュー・アルバム。パンク、レゲエ、ダブ、ファンクなどの間を自由に行き来するフリーフォームなサウンドは21世紀の耳で聴いても今なお新鮮だ。ジャケットの写真からして相当にショッキングだが、デニス・ボーヴェルによる低音を強調させたプロデュースもまた過激。「レゲエと結婚した女」と呼ばれるアリ・アップはこの当時まだ17、8歳という早熟ぶり。こちらは発売30周年を記念してリリースされた2枚組デラックス・エディション。オリジナル収録曲に加え、デモ、ラフ・ミックス、ダブ・ヴァージョン、さらには77年に録音された「John Peel BBC Radio 1 Session」音源などトータル30曲近くのレア音源が追加収録されている。






 諸説あるが、『Cut』以前の初期楽曲が収められているという説が有力視されている1980年に発表された編集盤。ファンの間では「オフィシャル・ブートレグ」の愛称で親しまれているもので、デモ音源に程近い粗い音質がかなり生々しい。ストレートなパンク・バンドから徐々に雑多なスリッツ・サウンドへと進化を遂げる過程が垣間見える部分もあり、コア・ファンにとってはかなり興味深い音源なのではないだろうか。




In The Beginning

 In The Beginning
The Slits
 (1997)


 『Cut』以前となる1977年のパフォーマンスに加え、80年USツアー、81年ハマースミス・パレスでのステージなど貴重なライヴ音源を中心に収めた編集盤。ニーナ・ハーゲンをフィーチャーした「Number One Enemy」のアコースティック・ヴァージョンや、ネナ・チェリーが歌う「In The Beginning」の別ヴァージョンも収録。




Punk Rock Movie

 Punk Rock Movie (2009)


 1978年、ロンドンにあるパンクの殿堂「ロキシー・クラブ」最後の夜に催された、計13組のアーティストによる貴重なライブ・シーンの数々。パンク・シーンをリアルタイムに体現するドン・レッツがカメラを回し続けた映像作品。セックス・ピストルズ、クラッシュ、スリッツ、ジョニー・サンダース、ジェネレーション X、イーター、オルタナティヴ TVなど、今や伝説となった13組のアーティストによるライブ・パフォーマンス、そして当時の空気を伝える貴重な映像が満載。ドン・レッツ本人によるリマスター・サウンドでリアルなパンク・ムーブメントの姿が鮮明に蘇る。




ON-U Trifecta

 ON-U Trifecta
New Age Steppers

2011年5月2日発売


 ≪ON-U SOUND≫の設立30周年を記念した日本独自企画の3CDボックス・セット・シリーズ、「ON-U Trifecta (トライフェクタ)」の第1弾。ニュー・エイジ・ステッパーズの3枚のアルバム『New Age Steppers』、『Action Battlefield』、『Foundation Steppers』を、エイドリアン・シャーウッドによる最新リマスタリングを施し、特殊紙パッケージにてセットに。各ディスクにボーナス・トラックを追加収録。第2弾は、アフリカン・ヘッド・チャージ。







 UKダブの鬼才エイドリアン・シャーウッドが主宰する≪ON-U Sound≫第1弾であるニュー・エイジ・ステッパーズの1stアルバム。エイドリアンを中心にポップ・グリープ、スリッツ、クリエイション・レベルといった当時の先鋭17人が集まったプロジェクト=ニュー・エイジ・ステッパーズは、ロック、パンク、ニューウェイヴ、レゲエ、ダブといったカテゴリーを遥かに越えた前人未到のサウンドを創出。80年代のシーンを代表し、現在でもその革新性が評価され続ける全音楽ファン必携の重要作。






 ネナ・チェリー初吹き込みとなる「My Love」をはじめ、マイケル・ローズ×リー・ペリー「Observe Life」、ホレス・アンディ「Problems」など全曲カヴァーで構成されたニュー・エイジ・ステッパーズ1982年発表の2ndアルバム。エイドリアン・シャーウッド曰く「サウス・ロンドンのサウンド・システムに入り浸っていた」というこの頃アリのレゲエ熱は沸点に達しており、その熱や欲望がストレートに顕れている。オリジナル・マスターからエイドリアン自身による最新リマスタリングが施され、さらには未発表ダブ音源2曲を追加収録。






 代表曲「Some Love」を収録したラスト・アルバム。スタイル・スコット&フラバ・ホルトによるルーツ・ラディックス・リズム・セクションをはじめ、ヴォーカルにビム・シャーマンを迎えるなど前2作に較べるとかなり手堅い作りのレゲエ/ダブ・アルバムとなっている。ちなみに、ジャケットの表裏に掲載されている赤ん坊の写真は、当時生まれたばかりのアリ・アップの双子。






 アリ・アップと、ザ・スラッカーズの天才シンガー・ソングライター、ビクター・ルジェイロによるコラボレーション・アルバムが登場。両者がかねてから録り貯めていた、全て新録+未発表となる超レア・トラック集。日本では「コーヒールンバ」としておなじみの「Moliendo Cafe」をアレンジした「Regular Slam」。スリッツ・ファン必聴の「Baby Fada」など、他の作品では聴くことができないアリ・アップのヴォーカルを全面に押し出した1枚。





  • Cry Tuff Dub Encounter Chapter 3

    『Cry Tuff Dub Encounter Chapter 3』
    Prince Far I
    (1980)

    ON-U の前身となるHIT RUN レーベルからリリースされたプリンス・ファーライのセルフ・プロデュース・ダブ・アルバム第3弾。ルーツ・ラディックス/ダブ・シンジケート面子による演奏陣、さらにはアリ・アップ、ヴィヴイアン・ゴールドマン(コーラス)、スティーヴ・ベレスフォード、デヴィッド・トゥープ(ノイズ&トイ・シンセサイザー)といったニュー・エイジ・ステッパーズ組がゲスト参加。JAチャンネル・ワン録音のロンドン・ミックス。ミックスはもちろんエイドリアン・シャーウッド・・・

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    『War of Words』
    Singers & Players
    (1981)

    エイドリアン・シャーウッドとスタイル・スコットを中心としたユニットに、ニュー・エイジ・ステッパーズ勢、ビム・シャーマン、プリンス・ファーライ、ジャー・ウーシュらが全面参加。「Reaching the Bad Man」はN.A.S.「Nuclear Zulu」のダブ・・・

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    『God』
    Rip Rig & Panic (1981)

    元ポップ・グループのギャレス・セイガーとブルース・スミスに、マーク・スプリンガー、ショーン・オリバー、ネナ・チェリーらが加わって制作されたリップ・リグ&パニックのフランク・ザッパも腰を抜かした衝撃の1stアルバム。フリーキーなサックス、不協和音を放つピアノが鈍く冷たく海馬を揺さぶる前人未到のアナーキーなジャズ・パンク。アリは「Change Your Life」、「Shadows Only There Because of The Sun」に参加・・・

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    『Dread More Dan Dead』
    Ari Up (2005)

    ジャマイカのダンスホール・シーンに刺激を受けて制作された2005年発表の初となるソロ名義アルバム。テラノヴァをフィーチャーしたパンク・チューンから、ヒップホップ、ドラムンベース、王道レゲエ楽曲までをバラエティ豊かに散布。元クラッシュ、ミック・ジョーンズの娘ローレンらも参加している。また、同年4月にはトゥルー・ウォーリアーズを率いた来日公演も実現された・・・

  • Guns of Riddim

    『Guns of Riddim』
    Rebel Familia
    (2007)

    元ドライ&ヘヴィのベーシスト秋本“Heavy”武士、サウンド・クリエイター GOTH-TRADが最先端のダブ/レベル・ミュージックを標榜するユニット=レベル・ファミリアの3rdアルバム。アリが参戦した「Musical Terrorist」は、研ぎ澄まされたインダストリアル・ダブ・トラックに震える屈強のレヴェラーズ讃歌・・・

  • Edit

    『Edit』
    Mark Stewart
    (2008)

    ブリストル・シーンのゴッドファーザー、マーク・スチュワートの12年ぶりとなる通算6枚目のフル・アルバム。バックのザ・マフィアやエイドリアン・シャーウッドをはじめON-Uクルー一丸となっておくるごった煮サウンドに過激なアティテュード。何もかもが「健在」。アリは、ヤードバーズのカヴァーとなる「Mr You're Better Man Than I」に参加・・・

  • Immigration Dub

    『Immigration Dub』
    Dubblestandart
    (2007)

    リー・ペリー、アリ・アップの欧州ツアーのバックも務めていたオーストリオのダブ・ユニット、ダブル・スタンダート。ダブ・シンジケート「Wadada」、ホレス・アンディ「Money Money」、ケン・ブース「When I Fall in Love」、タッパ・ズッキー「MPLA Dub」カヴァーを収録した通算10枚目のアルバム。アリは「Island Girl (J Star remix)」に参加・・・

  • Return From Planet Dub

    『Return From Planet Dub』
    Lee Perry / Ari Up / Dubblestandart
    (2009)

    ダブル・スタンダートの楽曲に客演したリー、アリ両者のトラックを集めた”トリプル・ネーム・アルバム”。ディスク2は、ロブ・スミスらによるリミックスを中心としたさらにディープな仕様・・・








 1979年、『Cut』で衝撃のデビューを飾ったガールズ・バンド=スリッツのBBCのラジオ番組「ジョン・ピール・セッションズ」出演時の音源をすべて収録したコンピレーション。ジョン・ピールが、まだアマチュアだった時代の彼女たちのライヴを観て大きな衝撃を受け、初めて番組に招いた伝説の1977年9月のセッションから4曲、そして78年4月の録音から3曲(オジリナル・ドラマーのパルモリヴ参加の最後の音源)、そしてレゲエ/ダブ色が強まった81年10月の録音から4曲(ネナ・チェリー、ポップ・グループのショーン・オリヴァーが参加)、さらにはボーナス・トラックとして2006年に行なわれた再結成ツアーのライヴから「Vindictive」を収録。




  • Lost & Found

    『Lost & Found』
    The Slackers
    (2010)

    新曲に加え、デモ、バージョン違いの再録を18曲収録した編集アルバム。ランシドとのツアー中に作曲し、ティム・アームストロングにレゲエをプレイするきっかけを与えた「Area51」や名曲「Mommy」、「Watch This」の別アレンジなど、2005年に現メンバーになって以降のベスト・アルバム的1枚・・・

  • Self Medication

    『Self Medication』
    The Slackers
    (2008)

    2008年の来日を記念して全曲新録で制作されたアルバム。心地良いジャマイカン・レゲエ「Everyday is Sunday」、ラヴァーズ調の 「Stars」、ライヴで人気の「Leave Me」などを収録・・・

  • Redlight

    『Redlight』
    The Slackers
    (1997)

    スラッカーズが凡百のネオスカ、スカコカ・バンドを蹴散らした2ndアルバム。「You Must Be Good」、「Rude and Reckless」といった代表曲に加え、トミー・マクックに捧げたロックステディ「Cooking for Tommy」、レブロン・ブラザーズのブーガルー古典「Mary Mary」を組み込んだ「Fried Chicken Song」、チャノ・ポソとディジー・ガレスピーのアフロ・キューバン定番「Tin Tin Deo」など、ひと味もふた味違うハイセンスなN.Y.スカ・サウンドが入り乱れる・・・

  • Better Late Than Never

    『Better Late Than Never』
    The Slackers
    (1996)

    名エンジニア、ヴィクター・ライスがプロデュースを手掛けた記念すべき1stアルバム。バンド初期ならではの荒々しさと、フェイク・ジャズ風の渋みが奇跡の融合を果たした、当時「ニューヨークの音楽シーンを最も的確に体現したサウンド」と評された1枚。現在もライブでおなじみの「Soon or Later」や「Sarah」などキラー・チューン満載・・・






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