◇フレネシ学園 乙女PV研究会 第3回◇
「先生! 私たち、ゲリラ撮影がしたいです!(後編)」
(これまでのあらすじ)
前回、ただひとり聖アーバンギャルド学園に乗り込んだフレネシ!
しかし顧問、松永天馬の過激な指導に、フレネシのただでさえ
小さいささやき声がますます小さくなる!
勇気を出して「不良マネキン」PVへのアドバイスを求める
フレネシに「血のりの作り方」を教えようとする顧問、松永天馬。
聖アーバンギャルド学園のすさんだ校風に耐えられるのか?
注目の後編!
顧問: それではこのへんで、最新の「血のりビデオ」を見せてやろう
フレネシ:ハイ。。。。
顧問: 聖アーバンギャルド学園の最新動画、「傷だらけのマリア」だ!
「アーバンギャルド 傷だらけのマリア」
フレネシ:今回ちょっと、血の吹き出し方がこれまでと違うなって気がしたんですが。
顧問:いいところに気がつきましたね!
今回、血のりはところどころ合成なんですよ!
でも実際はよこたんが手首切ったんですけどね。
一同:www
フレネシ:勢いよく出ましたね
顧問:動脈ですね。動脈を切ってますね。
フレネシ:動脈。。。
顧問:合成の安っぽさみたいなものを利用して、みんなの視覚的な常識を
あえてずらすっていうようなところはありますね。
フレネシ:うんうん
顧問:CGって、リアルにつくりすぎると逆に面白みがなくなってしまう
ところがあって、結局CGでしか見られないような映像体験が、
人間に与える現実とのギャップが面白かったりするんですね。
フレネシ:ハイ
顧問:今はすごくキレイな映像とか、よくできた合成があふれているからこそ、
あえてそういうギャップを狙う。それもある種のボケなんですよね。
フレネシ:ツッコミどころとしての
顧問:そう、ボケをあえてつくるっていうところはあると思いますね。
一同:(感心)
顧問:どういう映像体験をさせたいのか、ってことが大事なんだと思います。
傷だらけのマリアっていうのは、モチーフとしてはB級ホラーとか、
うそ臭い特撮。
フレネシ:うそ臭いw
顧問:それから「コマーシャルソング」のPVは、ピチカートファイヴの
ベイビーポータブルロックの冒頭のシーンをそのままパクって。。。
フレネシ:うんうん
顧問:雰囲気を、全体的にパステルな感じで見せてるんですけど
フレネシ:私、アーバンギャルドさんの最初にみたPVが「コマーシャルソング」だったような。。。
顧問:ああ、ハイw
フレネシ:あ、かわいい、って、渋谷系っぽいなって思ったんですけど。
顧問:パステルなバンドだなって思ったらw
フレネシ:(他のPVが)だんだん、様子がおかしなことに。。。
谷地村:だんだん他のPVをさぐっていったら、血まみれにw
一同:www
フレネシ:「コマーシャルソング」のPVもスタジオで撮ったんですか?
顧問:これは浜崎さんの
浜崎:実家です
フレネシ:あら!なんてかわいいんでしょう。
顧問:浜崎さんの実家の、浜崎さんの部屋です!
じゃあ「コマーシャルソング」見てみましょうか。
「アーバンギャルド コマーシャルソング」
顧問:浜崎さん、このときの思い出とかはないですか?
浜崎:ないですね
顧問:即答!
フレネシ:あれれ
谷地村:ぴっちゃんが出てるじゃん
浜崎さん:ぴっちゃんはかわいいけど、あ、ぴっちゃんはうちの犬なんですけど
もう、早くみんなに出て行って欲しくて。。。
一同:www
顧問:この曲も、最初のダンスのシーンしかあらかじめ決めていなくって、
あとは彼女の部屋にあるものを使って、思いつきでやったこととを
最終的にうまくまとめてるんですよ。
フレネシ:なるほど
浜崎:ツアーでみんなが実家に泊まりにきたんですよ
フレネシ:このドア、ピンクでかわいいですね
浜崎:そうなんですよ「ピンクにして」って言ってピンクにしてもらって
フレネシ:へえ〜
浜崎:このPV、やっぱり人気ですよね
顧問:このPVは人気ですね
演技はほぼ即興で、その場で
浜崎:朝食にみんなで食べたパンの残りを使って
顧問:パンを食べてもらって
谷地村:パンについていろいろ語っているところを適当に撮ってw
「お宅の食べているパンは何が入ってるんですか?」みたいな
フレネシ:この仮面みたいなのは何ですか?
浜崎:私物です
一同:www
浜崎:仮面が好きで集めてたんですよ
顧問:いま、東京グラフィティという雑誌が売れているように、
個人的な部屋っていうのはみんな結構見たいんですよ。
その人のパーソナルな部分がのぞきたいってところがあるので。
フレネシ:これがよこたんの部屋っていうのは、ファンの間では
浜崎:知ってる人は知ってますよね
顧問:インタビューで1,2回「よこたんの部屋だよ!」って
言ったことがあって、有名ですね
フレネシ:ふわっとしてかわいいPVですね
顧問:これは全体的にエフェクトをかけてるんだっけ?
藤井:ホームビデオみたいな安っぽい映像になってしまったので、
最後にエフェクトを
フレネシ:映像の角が黒っぽいような
藤井:それもあとからエフェクトをかけてます
顧問:やっぱり編集がすごく大事ですよね。
どういう編集をするかによってゲリラ撮影は全然雰囲気が変わる。
フレネシ:ハイ
顧問:まとめると、PVで大事なのは、コンセプトとかテーマとか、
センスとかそういうものを一貫させてやることなんです。
フレネシ:ハイ
顧問:このPVはこういうセンスでやろうと、編集の段階で決めたら、
一貫して、それに沿ってやることが重要なんですね。
フレネシ:ハイ
顧問:返事が小さい!
フレネシ:ハイ!
顧問:聖アーバンギャルド学園がきみに教えられることはこのくらいだ。
はやくフレネシ学園に帰って「不良マネキン」のPVをつくりなさい!
フレネシ:先生、ありがとうございます!
顧問:最後に言っておく!
一同:???
顧問:君たちは腐ったみかんじゃない!
一同:先生、ありがとうございます!
(終了のチャイム)
それから2週間後。。。
フレネシ:松永先生!出来ました!「不良マネキン」のPVです!
顧問:ななななんというゲリラPV…。
泣ける!でも笑える!!ビクビクン!!
「フレネシ 不良マネキン」
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