◇フレネシ学園 乙女PV研究会 第1回◇
「先生! 私たち、一発撮りがしたいです!」
(開始のチャイム)
顧問: それでは今週の乙女PV研究会をはじめまーす では出欠をとります
フレネシ君
フレネシ: はあい
顧問: ショック太郎君
ショック太郎: ふぁ〜い
顧問: 西浦君
ニシウラ: ハイハイハイハイハイ!!!
顧問: 原田君
NAO: ハイ
顧問: 今日はショック君が、みんなに言いたいことがあるそうです
ショック太郎: あのボク、一発やりたい・・・もとい、一発撮りがしたいんです!
顧問: えっ、突然のことでよくわからないが、一体どういうことなんだ?
ショック太郎: 今度出すアルバムで、一発撮りのPV作って、
一発当てたいんです!・・・というか、作りました!
顧問: ショック君だけにショック〜〜〜 そうかそうか、それなら早速見てみようか!
Blue Marble 「街を歩くソルジャー 」
顧問: このPVはアイデアが非常に素晴らしいぞ。
ワンシーンワンカットの1キャメだが、広角と微妙なズームの効果がよく出ている。
なによりアイロニー溢れる演出にやられたよ。みんなはどんな感想を持ったかな?
まずは西浦君
ニシウラ: 僕もまずこのアイデアに脱帽いたしました。見てて飽きませんし僕はそないに
世の中のPVを見知ってるわけではないですが本当に好きです、このPV
ショック太郎: わぁお!人生初、褒められた!
顧問: では次に原田君はどうだった?
NAO: 感想と言うか、私はこのPVに女子高生役で出演させて頂いているのですが、
まずは乙女社・社長から電話で、「制服を着て欲しい」と言われたことに衝撃的を受けました。
顧問: なんじゃ そりゃ!
学校に無断で出演しとったか。今回は許すとしよう。
NAO: 朝7時頃、新宿の動く歩道で撮影をしたのですが、出勤途中のサラリーマンは
「こいつら危ない」的な感じで誰一人として振り向きもしませんでした。
そのカオス感が画面に滲み出てると思います。
フレネシ: 撮り直しは何度かしたんですか?
NAO: 何テイクか、撮影しましたよね、ショックさん。
ショック太郎: 3テイクかな。その2テイク目。奇跡のテイクです、あれは。
顧問: ってか、ショック君も出ていたのか! 柔道着の青年が怪しいと思っていたが・・・。
ニシウラ: 他のテイクが気になりますねー
フレネシ: 気になりますね! み・た・い・なあ
顧問: ではフレネシ君の感想は?
フレネシ: えっと、シュルレアリスムの絵画を見ているようだと思いました。
これは白昼夢なのか、現実なのか。
CGを使っていないのに、どこかCGっぽいんです。
顧問: フレネシ君らしい鋭い意見だな。当事者のショック君はどうだろうか?
ショック太郎: なんといっても主役のチャタさん。あの腰のヒネっぷりは、
もう世界一でしょう。PVというより、奇跡のドキュメントですよ。
ニシウラ: あの方はいったい何者なのでしょうか?無茶苦茶気になりました
顧問: 彼はリンボーダンサーなのか?
フレネシ: あの人間離れした動き、実在する人なんですか?
ショック太郎: CGなし。ガチですよ。宇宙人ダンサー、ということにしておきましょうか。
顧問: まあそうしとこうか(笑) ところでこのPVの絵コンテも見てみたいな
フレネシ: 見せて見せて、ショックさん。
※クリックで拡大
ショック太郎: ひでぇ(笑)
顧問: う〜ん・・・(笑)
ニシウラ: なんですかこの悪夢のような画像は笑
フレネシ: なにこのカオス
ショック太郎: 飛躍の度合いは、ハンパないな・・・
フレネシ: 萩尾望都『スターレッド』(小学館文庫)の星(セイ)の頭の中みたい。
顧問: フレネシ君はいちいちマニアックだぞ!(笑)
ショック太郎: C級インディーズCDの裏ジャケみたいな
ニシウラ: 確かにこの豚骨のような濃さはインディーズでのみ表現可能なエログロですな。
たまりません
ショック太郎: これで撮影したら、捕まるよね〜
ニシウラ: 真ん中のslipknotのメンバーみたいな人、夢に出てきそう。
フレネシ: 真ん中の人は誰ですか
ショック太郎: 本番と、同じ人っすよ(笑)
ニシウラ: うそーん!
フレネシ: そっか、本番までに調整したんですね、プロ根性見せるなあ。
ニシウラ: 着やせするタイプですね。ココリコ遠藤型ですね
顧問: わかったわかった。ところで、ショック君のblue marble『ヴァレリー』はもう聴いたと
思うが、どうだったかな?
ヘビーリスナーであるショック君の豊富な音楽的アイデアと、職業シンガーでもある
オオノさんの個性がうまく溶け合ったアルバムだな。
みんなの感想を聞いてみよう。では今度はフレネシ君から
フレネシ: 人の気配が消えた暗闇の移動遊園地で脳内再生したくなる音楽だと思いました。
からくり時計が真夜中の12時を知らせると同時に始まる、誰も知らない人形たちの宴。
妖精が杖を振るたび、オオノさんの声が星の砂となって地上を照らすのです。うっとり。
顧問: フレネシ君はいちいち変態メルヘンな意見を言うな〜(笑) じゃあ原田君はどう?
NAO: エスニックなワールド・ミュージックが流れるメリーゴーランドに乗ったようで、
まさに無国籍サウンドだなあと。 おもちゃ箱のようなアルバムで。箱をあけたら、
次から次へと、めまぐるしいまでにたくさんの場所にいざなってくれました。ここは外国?夢の国?
顧問: 原田君 女子高生らしいファンシーな意見だよ。先生胸キュンしちゃったな(笑)
では西浦君は?
ニシウラ: 僕は普段エイヤー!と取り敢えず力技一発、みたいな音楽を聴く機会も多いので、
まずどないしたらこんなにアレンジが気持ちよく、かつスッキリして雑味のない、
そうそれはまるで透き通った100%果汁ゼリーのような音楽を作れるのかと思いました。
盆踊りで疲れ果てて川に飛び込んでクールダウンしてああ楽しかった、さようならまた明日、
とゆう感じのアルバムの流れも心地よいです。
顧問: 一言では言い表せない西浦君の熱さに感心したよ。なるほどみんなの意見は
興味深いな。ショック君自身はこのアルバムをどの様に楽しんで欲しいのかな?
ショック太郎: 移動遊園地のメリーゴーランドで盆踊りしながら、聴いて欲しいっす!
顧問: ところでフレネシ君も、みんなに言いたいことがあるそうだが
フレネシ: はい、あの・・わたしも・・・・
顧問: 金八の雪乃君の様にカミングアウトしなさい
フレネシ: はい。。。あの、一発撮りが・・したいんです。。。
というか、もうしちゃったんですが。。。
ニシウラ: イヤー!!!!!!
ショック太郎: キタ〜!
NAO: ひーーーーはーーーーー!
顧問: うむ、薄々感じていたよ。じゃあ早速見てみようか
フレネシ 「メルヘン」
顧問: ヨーロピアン・デカダンスの匂いがする詩的な映像だな。
曲の展開に合わせて1キャメのアングルがゆっくりとローからハイに上がっていく
演出も成功しているし。
突っ込み所満載だから、どんどん感想を言ってくれ!みんな!
ショック太郎: 映画なら、絶対ラストシーン
ニシウラ: 水深が気になる。。。
NAO: どこかエロティックで、少女の妖艶さに心を奪われる映像ですね。
PVのコンセプトに、70年代に NHKで放送された「夢の島少女」という作品がある
ような気がしたのですが、どうでしょう。
フレネシ: はい、ナオさんのご指摘通り、「夢の島少女」にインスパイアされて作りました。
ショック太郎: 海の中から、少女を救出するシーンで始まる映画だよねぇ、夢の島少女。PVはまさに、その逆か
ニシウラ: そちらも見てみたいですー。今度チェックしてみよっと。
フレネシ: この作品を撮ったときは、実はまだ「夢の島少女」の全容を知らなくて、YouTubeに上がっていた
動画が手がかりのすべてだったんですが。。
顧問: 「夢の島少女」もそうだが、先生は「ベニスに死す」、それと「トラック野郎・故郷特急便」を
も彷彿させられたよ。桃さんが「みちづれ」を歌いながら入水するシーン みんな知らんと思うが
ニシウラ: わからない。。。
顧問: 知らなくてもいいよ(笑) 知らない方がいい
フレネシ: パラソルを差して楽しげに進む、というのは「幻の市街戦」の中のジュヌヴィエーヴ・ビジョルドへの
オマージュでもあります。
顧問: パラソルって日傘だよね?幻の紫外線 なっちゃって・・・
ショック太郎: 先生〜(泣)
ニシウラ: 残念なコメント、いただきました!
フレネシ: はい、この日は本当に日差しが強くて、海水が温泉のような温度でした。(私結構好き)
顧問: これロケはどこでやったの?
フレネシ: 実は葉山なんです。夢の島って、今はすっかり整備されてしまって、あの作品が
撮影されたときの面影はなくなってしまったようで。。
ニシウラ: 昔はゴミの埋め立て地=夢の島、みたいなイメージでしたよね。
NAO: ええ、そうなんですか。小学校のときに遠足で夢の島に行きました。
フレネシ: ごみって、今も土に返らないまま、コンクリートの下敷きになっているんでしょうか。
NAOさんが行ったときは、すでに整備された後の夢の島だったんですね。
顧問: 原田君若いの〜 でもさすがに夢の島では撮影許可が下りないだろうね。
ところで、このロケの後に痛いエピソードがあったんだろう?
フレネシ: はい、、実は。。
ニシウラ: どきどき。
NAO: どきどき
フレネシ: 帰りの車で、妙にハンドルが重いって言い出したんです。社長が。そのとき、
左斜線を走っていた車の男性が「タイヤ、パンクしてるよ、3つも!!」と…
降りて確認すると、確かに後輪2つ、前輪1つがパンク。
ニシウラ: ななななぜ?
NAO: フレネシ百物語。。。
ショック太郎: フレネシ・ストーカーの仕業ですか!?
顧問: そんなアクシデントの中、葉山といえば石原軍団は駆けつけてくれなかったのか?
フレネシ: あの人たち、路頭に迷っている私たちの横を、ものすごい勢いで追い越して
いきました。ああ、そんなもんだなって。夏だからかなあ、って。
顧問: 団長ひでぇな〜
ショック太郎: 石原軍団じゃ、観覧席に車突っ込むよ…って
フレネシ: ww
ニシウラ: 炊き出しに行ってみたいなぁ
フレネシ: ていうのはウソですが、本当にあのときは心細かったです。
炊き出し、憧れますね。
顧問: では「メルヘン」の絵コンテもみんなで見てみよう
※クリックで拡大
ショック太郎: (笑)飛んでる〜
ニシウラ: 実現不可能!笑
顧問: ワンピの柄が途中で変わってるぞ!
ニシウラ: うごかなくなる が切ないすねー
フレネシ: はい、結論から言うと、後から描いてます。社長に絵コンテなんかないって言ったら、
じゃあ描けって言われたので。
顧問: でも完全にみうらじゅん先生のタッチで好きだよ
フレネシ: ありがとうございます。よかった。。
ショック太郎: これを一発撮りで実現できるのは、プリンセス・テンコーぐらいですけど。
顧問: ところでフレネシ君の『メルヘン』をみんな聴いたかな?
前作『キュプラ』以上にポピュラリティ度が上がったと思うぞ。
音像やミックスの関係もあるが、アーティストとしての個性がより明確になった気がするな。
エッセンスとしての80's感覚も前作より濃いしね。
どんどん感想を言ってくれたまえ。
ニシウラ: ハイハイハイハイハイ!
顧問: じゃあ西浦君
ニシウラ: まず音が前作よりなんか良くなってませんか?
フレネシ: うれしいです。ありがとうございます。
顧問: そうそう、ミックスの効果だと思うけど、ショック君的にはどう?
ショック太郎: すごくパーソナルな感じで、フレネシさんの脳内とサウンドが、何の媒介もなく直結しているような、そんな音。超ストレート。
顧問: 「街」のピアノはショック君かな?
ショック太郎: はい。
ニシウラ: 街 いいですよねー。なんか空気感とかたまらないです
顧問: そう大貫妙子っぽいというか
NAO: 遅れて来た大貫妙子!
ニシウラ: イヨッ!でも大貫さん生で見たら物凄く小さい方でびっくりした記憶があります
ショック太郎: 小さいですよねぇ。吉田美奈子さんも、小さかった(笑)
フレネシ: そうなのですね、小柄な女性シンガーって絵になるなあ。。
顧問: そういうフレネシさんは?
フレネシ: 私は小さくはないです。巨人の部類です。
NAO: アーバンギャルドのよこたんと同じくらいですよね、フレネシさん。
ニシウラ: 僕大きい女性好きですよ。
フレネシ: よこたんは、私よりさらに長身です、意外!
顧問: 背が高いといえば「インフレイション」の別アレンジ「インフレイションII」もいいよね
フレネシ: ありがとうございます。IIという割には歌詞も一緒ですが・・
顧問: 原田さんからも『メルヘン』の感想を聞きたいな
NAO: 狂ったアニソン?アキバ経由のポップマエストロ?
一度聴いたら絶対にもう一度聴きたくなる、やたらと中毒性のあるメロディライン。。
あえて余白を残したような音作りで、淡々としているけど刺さってくるところが
ありますね。毒々しさと少女の心を兼ね備えたアルバムです。
絶妙な距離感を感じます。しかもちょっと懐メロだったりもする。これが斬新であり、
一種の気持ちよさ、痛快さを覚えるのも、完全にフレネシワールドの術中にはまっている
証拠かもしれないですね。
ショック太郎: 「不良マネキン」とか、メロディ、めちゃくちゃ刺さってきますよね。
昔のフレンチ・ポップみたいに。
顧問: ボキャブラリーまでフレネシ・ワールドになってしまっているのがらしいな(笑)
あと「不良マネキン」にも触れないといけないね
ニシウラ: 綺麗なメロディ、アレンジと歌詞とのアンバランスさが素晴らしいですねー
ショック太郎: 「不良少女とよばれて」のリメイク版ドラマの主題歌にしてほしい。
顧問: 大映ドラマ系だよね。西浦君や原田君はリアルタイムで生まれていないよね?
NAO: 生まれてないですねぇ。最近「不良少女とよばれて」を知りました。
ニシウラ: 僕はバリバリ生まれてますよー。あ、歳がばれる。笑 リアルタイムで見ては
いないのですがあの80年代の空気感は幼心に残っております。
ショック太郎: ところで先生、すごい一発撮りのPVがあるんです!
顧問: な、な、なんだ!そりゃ
ショック太郎: これなんですよ。本邦初公開!
Blue Marble 「街を歩くソルジャー 」(地下道ver)
NAO: ひ、人がゴミのよう、、。この撮影は本当にヒヤヒヤしました。。。
顧問: ラピュタ! このバージョンは一発録りらしいリアリティがたまらんな
ニシウラ: こっちの方はヒヤヒヤハラハラ感がやばいですね笑
フレネシ: でも、色合いが青みがかっていて、何かこう深海が舞台のファンタジーアクション
ミュージカルを観ているような。
あるいは、クリアしてようやくたどり着くことができたゲームのシークレットステージ。
顧問: これロケ場所は?
ショック太郎: ロケは新宿、平日の早朝。大迷惑ですよね、それ。
NAO: サラリーマンの視線が痛かったです。
顧問: ご苦労だったな〜
ニシウラ: 素晴らしいですがハラハラ感が強過ぎてトータルバランス的には確かに
地上バージョンの方がいい感じしますねー笑
フレネシ: 曲のイメージには、より地上のほうが合っている気がしますね。
NAO: しかもこの棒を持って、映像から見えないかなり先まで歩いているんです。
フレネシ: それは何かの罰ゲーム……
NAO: ショックさんと社長なんて、柔道着で裸足ですもんね。流石です。
ショック太郎: 幼稚園児なんて、むりやり休ませましたから。ヒドイよねぇ。
ニシウラ: マジですか 面白過ぎます笑
顧問: ショック君の娘なのか? 学生結婚しとったのか?
ショック太郎: ボクの娘じゃないですよ、先生!
ニシウラ: 先生勇み足ですか
顧問: それを聞いて安心したよ なんせフレネシ学園とAKBは恋愛禁止だからな
フレネシ: 校則は、厳しいです。
全員眼鏡着用のこと、女子はみつあみ。(ライブではそうしてます)
顧問: まあそういう訳で、今回の乙女PV研究会は波乱に富んだものになったがそれも青春。
これからもアーティスティックに学園生活をエンジョイしてくれたまえ
フレネシ: はあい
ニシウラ: ハイハイハイ!!!
NAO: ハイ
ショック太郎: はぁ〜い
(終了のチャイム)
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