【連載】未来派野郎Aチーム 第12話

2010年7月26日 (月)

未来派野郎Aチーム






1ヶ月ぶりのご無沙汰でした!
暑い夏を吹き飛ばすべく、未来派野郎達がまたまたやって参りました。

今回注目するのはグーテフォルクの新作『太陽のシャンデリア』です。
この夏、最高の一枚と共に、夏を乗り切って参りましょう!

ってな訳で、今回のテーマはズバリ「夏」。

暑い夏に心地良ーいアンビエンスを浴びるのも良し。
涼を求めて、ひんやりエレクトロニックを浴びるのも良し。

お好みでどうぞ!



(隊長 / 古屋 雄裕)
未来派野郎Aチーム 「今月のイチオシ」
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  Gutevolk / 太陽のシャンデリア

    [ 2010年07月21日 発売 / 通常価格 ¥2,520(tax in) ]





矢野顕子 / 細野晴臣 / 竹村延和 / 高木正勝 / KAMA AINAなど、数多くのアーティストを魅了し世界中から高い評価を受ける西山豊乃のソロユニット・Gutevolkの、約3年ぶりとなるアルバム『太陽のシャンデリア』が完成。 あの矢野顕子をして「こんな声に生まれたかった」と評するGutevolkの優しくつつまれるような歌声、オリジナル作だけでなく映画やCM曲などを数多く手掛けるソングライティング・センス。 エレクトロニカ/チルアウト方面だけでなく、純粋にポップスとしてもクオリティの高い1枚で、本人自らも「過去最高傑作」と太鼓判の仕上がりとなっています。 任天堂wii専用ゲームソフト『影の塔』(© HUDSON SOFTより7月21日発売)イメージソング「hinagiku」、伊勢丹クリスマス・キャンペーン・ソング「woder eden」など全11曲収録。





A TEAM selection 「夏」
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STUDIO APARTMENTの1stアルバム。今のHOUSEスタイルではなく、完全なブラジリアンジャズ。MONDO GROSSOの『MG4』やより四打ち感が緩く、Ian Pooleyの『Since Then』よりも爽やかな印象。正直、これといって目立つトラックは無いのですが、逆にそれが環境音楽に適しているのかなという捻くれた感じ。個人的に朝用タイプで、心地い風が吹く海辺でゆっくりしたい時にピッタリかなと。余談ですが、同じくSTUDIO APARTMENTの2nd『World Line 』に収録されている『Flight』は名曲で、毎年この時期に聴いてます。こちらも合わせてどうぞ。

(三好 浩平)
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エレクトロニックなアンビエントレーベル”涼音堂茶舗”所属のアーティスト達が集結して、京都の法然院にて開催された「電子音楽の夕べ」を収録した、伝説の一枚。素晴らしいアーティスト達の演奏もさることながら、裏に響き渡る蝉の鳴き声、そして夜には鈴虫の声へと変化を遂げる、そんな虫たちの音色が見事に溶け込みあう、本当に涼しい音がギッシリ詰まった一枚です。真夏の夜には、こんな音楽を聴きながら過ごすのも粋かも知れませんね。謳い文句は「程よく冷やしてお聴きください。」


(古屋 雄裕)
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夏と言えば夜、という事で夜に聴くことの多いアルバムを。ブライアン・イーノのアンビエントシリーズの「Music For Airports」に続く第二弾で、本作はハロルド・バッドがピアノを弾いています。「Music~」でもピアノの音が結構メインで使われていますが聴き比べると「Music~」が「空港の雰囲気を浄化する」というコンセプトだけあって精神を落ち着かせる効果があるのに対し、こちらはハロルド・バッドの透明感のあるピアノの効果なのか、静かな音は同じでも高揚感や想像力を刺激される面が強い気がします(因みに邦題は鏡面界)。このシリーズは違いがわかってくるととても面白いです。
(鈴木 俊介)
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   『Datum』




スウェーデンの多楽器奏者のデビュー作。口笛、アコーディオン、ヴァイオリン、ピアノなどの柔らかな質感を活かした、チャーミングで、晴れ渡る空に草原でゆっくりとした時の流れに気持ちの良い風が吹いてくるような耳あたりの良い心優しくさせてくれる美しいメロディーを奏でるフォークトロニカ。日記をつけるように綴られた箱庭的でパーソナルな世界に惹き込まれる。時期の感じ方は、聴く人によって様々だが、私にとって夏のお勧めの一枚。


(小原 優男)
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Stones Throwの奇才Madlibと、ブラジルのフュージョンバンドAzymuthのドラマーIvan 'Mamao' Contiによるユニット、Jackson Conti。良作を数多く生み出していることで知られるオランダのKindred Spiritsからリリース。往年の名曲のカヴァーが多く収録された本作は、写真家B+のドキュメンタリー・フィルム『Brasilintime』を通してセッションを共にしたことが布石となり、このプロジェクトは実現。Madlibの才能とブラジル音楽の持つメロウネスが溶け合うことによって産まれたサウンドは、この季節にホント良く合います。全編インスト。

(緑川 信宏)
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「電子文化の茶と禅」をコンセプトに持つ老舗電子音楽レーベル・涼音堂茶舗より、Firoこと塚越寛之の4thアルバムがリリース。東北や信州などの温泉地でのプロジェクトを経て、内向きではなく「開かれ」た作品を目指したという本作は、滾々と湧き上がる湧き水に見入ってしまうような心地良さ・涼やかさがあり、オープンエアなリスニング環境に漏れなくフィット。1曲目の「Silver lining」などは、これほど青空が似合うエレクトロニカ作品もそうないかもしれない、とも思わせる。すでに猛暑が始まりつつある今夏にはピッタリの1枚だ。

(村崎 真佑)
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前回のSchole特集でセレクトしたO-Parts Recoredingsの主催者DAIKEIの作品。今までアナログのみでしかリリースされていなかった楽曲を今回のCD用にREMIX、それらをまとめたトラック集で、なんとHMV独占販売。トラック全てにおいて無駄な音が無く、非常に冷めた感じ。中でもPROTO-LANDSCAPEは微量のノイズと浮遊感漂うシンセが、まるで宇宙や星空を思わせるような非常に感動的なトラック。また、個人的に熱帯夜で寝苦しくなった時、夜中に一人で聴いてます。なのでこちらは夜用で。こちらも余談で、DJ DAIKEI名義で『ABSTRACT DANCE MUSIC』というタイトルのMIXCDもリリースしていて、こちらも◎。是非。
(三好 浩平)
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「みやこ音楽」収録の「after you drew the line」も最高の名曲の一つとして挙げられるが、とにかく彼らが残した、このたった1枚のアルバムは、凄まじくクオリティの高い、エレクトロニックなアンビエントアルバムに仕上がっており、どこか水中で音楽を聴いているような感覚に陥る。トラックの仕上がりにも言う事無いが、とにかくヴォーカル、桜井まみさんの声が素晴らしい。こんなに優しく透き通った歌声を聴いた事が無いです。後期スーパーカー、クラムボン、スパングルなどが好きな人は必聴です。本当に先日発表された解散が残念でなりません。夏にこんな涼しげな一枚はどうでしょうか?
(古屋 雄裕)
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「月の光」を収録していますしこちらも夜が合いそうなアルバムです。元々ピアノの曲をシンセサイザーで再現している訳ですが、当然ながらピアノの演奏とは印象が異なり、一音一音はピアノのように洗練された音でなくてもいくつかのユニークな音色をアンサンブルにすることで同じ曲でもピアノとは一味違った魅力を引き出しています。ピアノでの演奏では叙情的な「月の光」や「亜麻色の髪の乙女」が冨田勲によってシンセサイザーで演奏されると音響作品のようになってしまうのがとても面白い。

(鈴木 俊介)
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スウェーデン出身のキーボーディストで、シンガーでもありDJもする、Roman Andrenという人物の1st、『Juanita』という作品。当時、メーカーから届いたサンプル盤を聴いて、コレは良い!と思いオーダーしたところ、店頭でのお客さんの反応はやはり良かったです。何とも心地よいアナログの質感が漂うサウンドは、70年代の名盤と比べても、何ら遜色のない素晴らしい作品。よく晴れた日に聴きたくなる様なグルーヴィーでダンサブルなものから、サウダージな感覚に包まれるメロウなものまで、捨て曲はひとつもないBrazilian Jazz。セカンドアルバム『Color Green』もなかなか良い。
(緑川 信宏)


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古屋雄裕
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緑川信宏
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三好浩平
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小原優男
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鈴木俊介
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村崎真佑
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※次回更新は9月中旬予定です。お楽しみに!




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