コーヒーと音楽・小説
2010年7月14日 (水)
![]() コーヒーと音楽・小説 絶妙なブレンド「お酒と音楽」も良いけれど、「コーヒーと音楽」これもまた絶妙な相性。エスプレッソ・アメリカン・ブレンド・カフェラテ・カプチーノ・・・ 起きたてに飲むコーヒー、午後のまどろみの中飲むコーヒー、仕事中の気分転換、夜中にふいに飲みたくなるコーヒー・・・ それぞれに素敵な音楽が聴こえてきそうですよね。 そんな時間を、お気に入りの小説を読みながら過ごす贅沢。 コーヒーに纏わる素敵な時間にフォーカスをあてたgroupがCDを完成させました。 そのgroupの名は"the coffee group" 作詞、歌唱/弾き語り:小島ケイタニーラブ from ANIMA アートワーク:近藤恵介 コーヒー提供+ターンテーブル:鈴木雄介 作曲、演奏、タイトル、プロデュース:蓮沼執太 小説、朗読:古川日出男 ロングセールスを続ける、蓮沼執太が『wannapunch!』で実践したポップかつグルーヴィーなサウンドが更に弾け、オリジナルな古川日出男の声・朗読、そして小島ケイタニーラブの歌・弾き語り。 それぞれが絶対的な存在感を主張した、絶妙なブレンドによる音楽! こんなの他にない!!!
"the coffee group" talk about coffee
去年の終わり頃、悲しい恋をして、まあ、そんなことはどうでもいいのですが、その時期にロマンチックについて考えていて、あの子を想い、見上げた世田谷の空に月がパッと現れたり、星たちが消えていったり、そういうのってとてもロマンチックだなあ、と一人呟いていたのですが、そういうときの飲み物にコーヒーが合うことにふと気づいたのでした。あと夜明けのコーヒーもおいしいし、夕日を見ながらのコーヒーも大好きです。どうやら僕にとっては「夜と朝」とか、「昼と夜」とか、そういう境目に心が激しく動かされるようで、そんなときコーヒーがどうしても欲しくなるようなのです。
今回のCD制作でも、やっぱり、あらゆる境目を漂う、フレイバーを出したかったし、それこそ、自分が求めていたロマンチックなアルバムになったと思います。コーヒーにぴったり合うような!
小島ケイタニーラブ
CDリリースセレモニーでご提供したthe coffee groupオリジナル・ブレンドはコーヒーの木に生る赤い実をイメージしてつくりました。コーヒーチェリーとも呼ばれるその赤い実の種子を焙煎したのものが、一般的に売られているコーヒー豆です。
風味は酸味も苦味も感じられ、口に広がるコクとほのかな甘味を味わえるブレンドにしました。 使用した豆の産地はコーヒーの木の伝播ルートにもリンクしています。原産国であるエチオピアからイエメンそしてインドからインドネシアのジャワ島で定着に成功し、オランダ、アムステルダムの植物園で栽培され、苗がフランスに送られ、後の中南米のコーヒー栽培の元になっています。 オリジナルブレンドは回数を重ねてきたイベント「ワンコインからワンドリップ」で使用したエチオピア、インドネシアのジャワ島とスマトラ島、ブラジル、コロンビアの全ての豆を新たにブレンドした、the coffee groupのワークインプログレスの結実の一つでもあるのです。
鈴木雄介
武満徹とコーヒー。
武満さんの作品「WAVES」(1976) という、朴訥とした曲があります。 ホルンやバス・ドラム、クラリネットの独奏とトロンボーンの編成。 アンサンブル・タケミツによる、この曲の室内楽のライヴ録音がとても好きです。 これらの楽器が持ついくつもの音の層が、分離しながら、波のように時間を揺さぶりながら、音楽を進めていく。 レイヤーが分離しながらも、同じ歩幅で前進するアティテュードは、僕たち「the coffee group」と通ずるところがあるなぁ、と。 これは、今朝この曲を聴きながら少し濃いめのコーヒーを飲んでいて、思ったことです。
蓮沼執太
「どうやって小説を書くんですか?」としょっちゅう他人から尋ねられる。毎朝コーヒーを飲んで書くのだ。ちゃんとコーヒー・ミルを使って、コーヒー豆をそのミルに入れて、コーヒー挽きつぶし用の把手をぐりぐり回して。そうやって毎朝、コーヒー豆を粉にしているのだ。その時の手の感覚が重要で、「ああ、今日も手が動いている」と僕は思う。それはいずれ小説を執筆し出す手だ。コーヒー豆が粉に変わる、わずかな芳香があるけれども、その嗅覚への刺激も、「さあ、物語を嗅ぎ出せ」と僕に命じるのだ。そしてコーヒー・ミルが豆たちを挽きつぶす音。この瞬間に、朝、僕の両耳は目覚めるのだ。そうやって“小説”の声を聴き、僕は一杯のコーヒーを飲んでから、おもむろにコンピュータの前に腰を下ろすのだ。
古川日出男
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