【インタビュー】kamomekamome

ROCK NEXT STANDARD

2010年6月1日 (火)

interview

柏発!最強エモ/プログレッシヴ/ハードコアバンドkamomekamomeの約2年半ぶりのフルアルバム『Happy Rebirthday To You』がいよいよ完成!!kamomekamome史上最高傑作とも呼べるすさまじい内容のアルバムです!!そこで彼らの地元柏にてインタビューを敢行!

--- 新しいアルバム聴かせて頂きました。ホントに素晴らしい内容ですね。今回の新譜を作る際にテーマや念頭にあったことってありますか?

向:今回のテーマは「必殺」だね。各々の必殺技を「ここ!」って言うタイミングで楽曲に打ち込んだ感じ。

--- メンバー皆さん「必殺」の部分ってそれぞれあると思うんですけ、織田さんはギターではどんなこだわりがありましたか?

織田:結構細かいパッセージで音を詰め込んで弾いてるから、やっぱちゃんと聴こえなきゃしょうがねぇだろ、ってのが大前提にあった。元々曲のアイディアを作るときは何の制約もなくフリーに作って、曲の土台が出来た時点で客観的に判断して、自分なりにフレーズを作っていったかな。

--- アルバム作り終えてどうですか?達成感とか。

織田:今回は相当してやったりって感じで。

向:それはあるね。

--- 向さんはヴォーカルとしてどうでした?

向:俺はアルバム録り終わって1ヶ月位全然実感が無くて、「あれ、これホントに俺らがこさえたのか?」って思いながら普通に聴いてた。

--- それぐらいスゲェ作品ってことですよね。

向:それもあるんだけど、まだリリース前で世に出回ってない状態だったから、聴いてくれた人の反応が分からないじゃん。毎回そうなんだけど、今回ほどそれを感じたことはなくて。リスナーはどういう評価をしてくれるのかな?って気持が大きかったからアルバムを作り終えても実感が無かったのかもしれないね。

--- 中瀬さんは今回のレコーディングどうでしたか?加入後、初の作品だと思いますが。

中瀬:まあ、俺はkamomekamomeに戻って初めてのレコーディングなんで、自分の存在をアルバムに込めたいって思ったのと、やっぱ自分の声をしっかり良い状態で録音するってのを目標にしてたな。

--- 僕が聴いた感じでは中瀬さんの声の「凄み」が半端なかったですね。向さんの声との絡みや掛け合いもすごく良かったし。

向:すごい練習入ってたもん、二人で。(笑)

中瀬:そうだね。(笑)

向:でも、2人でスタジオに歌の練習に入ってもさ、2、3回歌ったところで疲れちゃったねぇ、みたいになってさ。(笑)

--- 30代も半ばになるとね。(笑)

向:1時間の練習のはずが15分位で終わっちゃうみたいな。

一同:爆笑

--- 中瀬さんてSwitch Styleを辞めて、kamomekamomeに戻ってくるまでの期間って楽器弾いたり、喉を使ったりってしてたんですか?

中瀬:声に関しては全く何もやってなかった。ベースも家には置いてあったけど、たまにつま弾く程度で。何かのコピーやったりとか。

--- kamomekamomeに戻ってくることになって、結構リハビリには時間掛かりましたか?

中瀬:どの位かかったかな?多分初ライブまでは4、5ヶ月はずっと練習入ってたね。それでもライブは現場で回数こなしていかないと感覚が掴めないからさ。結局俺が入って約2年でこのアルバムに辿り着いたのかな。カモメの前作を俺は外部の人間として聴いてて、凄い良い作品だなって思ってたから、それに続く今回のアルバムに相応しいものが出来て嬉しかったね。

--- 中瀬さんといえば、あのハイトーンヴォイスじゃないですか。ああいう声って復帰してすぐ戻るものなんですか?

中瀬:いや、やっぱりすぐには出ないよ。練習して練習してやっとってかんじかな。

向:でも、これまでの賢三のキャリアの中ではベストだと思うよ。賢三の声は凄いとこまでいってんな、ていう。

--- 僕もこの取材前に「FAR EAST HARDCORE」とか一応聴いてきて。(笑)あの頃と比べても、凄く深みや厚みがでてるなって思いますね。

中瀬:まあ、俺もバンドに向かう姿勢ってあの頃とは全然ちがうし、仕事もしてるしさ。普段の生活の中にどうやってバンドの活動を組み込んでいくかっていう。まあ、はっきりいえばオヤジになってきたってことなんだけど。色んなものを背負った中でこの作品を作ったから、自然と声や歌の中にもそういう気持が込められてると思うな。

--- より真摯な姿勢になったってことですね。

中瀬:うん。歌に込めるものが昔とは全然違うからね。

--- 前任ベーシストの上沼さんが辞めた後、やっぱ中瀬さんがすぐ候補に?

向:うん。やっぱ賢三が元々オリジナルメンバーだから。タイミング良く賢三が千葉に戻ってきた頃だったし、賢三しかいなかったよね。

--- 中瀬さんは向さんからオファーされてどうでしたか?

中瀬:うん。これはやるでしょって直ぐ思ったな。あとは準備とか具体的なことを考えて返答した。

--- 中瀬さんがバンドに戻って来てから、中瀬さんの歌のパートってのは自然とやることになったんですか?

向:やっぱ俺は賢三のファンだし。声が大好きだから。当然もう1人ヴォーカルが増えたら表現の幅も増えると思ったし。しかも俺の大好きなヴォーカルと一緒に出来るとなれば、俺にとっては夢みたいな話だからさ。

--- ドラムはベーシストが変わったら大変だったでしょうね?

嶌田:前任と全然違うタイプだからね。賢ちゃんは結構ギター的というか、攻めるタイプだから。常にフレーズが動いてて、リフにユニゾンしつつ拡げていく人だね。

向:DOOMのファンだからしょうがないよ。(笑)

--- それはフレットレスの諸田さん?

向:そうそう。(笑)

--- そりゃしょうがない。(笑)でも、嶌田さんは合わせるの苦労した?

嶌田:最初、俺の違和感ったら凄かったからね。(笑)馴れるまではね。でも、今はもうシックリきてるよ。凄く攻めのベーシストだね。

--- ドラムもつられて攻めた?

嶌田:まあ、つられたと思うよ。ベースで変わるよね、ドラムって。今回のレコーディングでは前へ前へっていう姿勢で臨んだな。ドラムもつっ込んで、埋めるとこはちゃんと埋めて、引くとこはちゃんと引く。これが「必殺」故のね。

--- 基本的に曲はどなたが作ってくるんですか?

向:織田君とガネが骨組み作る事が多いかな。

織田:うちらの曲って結構キメが多いから、ドラムとがっちり合わせないといけなくて。だから家で作るってよりはスタジオの中で重ねっていったかんじかな。制作する期間も短かったってのもあるし、家で作ってるとどこで完成にするかってのも判断つけにくいので。

--- 中瀬さんが加入して、出て来るアイディアとか変わったりしました?

織田:うん、パッションでね。(笑)やっぱそれで出て来る曲は変わってくるから。ライブでも彼が攻めてると、こっちもガッとアガるしね。

中瀬:ライブではそこが大事だからね。それがなきゃどうしようもないし。

--- 曲作りは結構長くかかるバンドですか?

向:めちゃくちゃ難産。前作も苦労したけど、今回は更に輪をかけて大変だった。超難産だったよ。

--- 曲作りが難産の時ってどんな雰囲気ですか?

向:いやぁ、笑えない、もうどうっすっか?みたいな(笑)まあ、それは嫌だけど、その分出来た時達成感があるからね。

--- 向さんはレコーディングって最初から最後までスタジオにいるタイプですか?

向:今回は割と最初からいたね。いつもは前日位から入るんだけど。今回のレコーディングは心配事しかなかったから。(笑)俺のパートは上尾のスタジオで録ったんだけど、上尾のスタジオの宿舎に泊まりっぱなしで。普段、歌録りの前って体を休めるんだけど、今回はレコーディング本番直前まで練習してた。

--- それくらい意気込んでたんですね。っていうか、やるしかなかった。

向:うん、時間も無かったし。普段は全部準備を整えてからレコ−ディングするんだけど、今回はまだ足りてない部分が多くて。

--- レコーディング全体を見渡す役目って誰がやられんですか?

向:大体嶌田が見ててくれたかな。

中瀬:いろんなパターンがあって、俺のベースの録音時は織田君が善し悪しを判断してくれたし。凄い助かったな。向の歌の録音の時はレコーディングエンジニアの清野さんが面倒見てくれて。

向:清野さん自身もヴォーカルだから、ジャッジは厳しいけど的確な指摘が多いから凄い信頼してるし。

--- じゃあこれだけやり切ったアルバムの反応は気になりますね。まあ、間違いなく今までの作品のなかで一番良いものですね。ところで皆さん仕事とバンドの両立ってどうですか?

織田:俺は仕事辞めたからね。ツアーとかもあったからしばらく両立は無理だろうと思って。まあ、辞めて良かったなって思うけどね。おかげでアルバムに対して込められるものは、ちゃんと込めることができたから。結局、仕事してることを言い訳にしたくないってのがあって。

向:織田君が今回一番冷静だったかもしれない。曲作りの段階で第三者的な立場でいてくれて。

嶌田:織田は人間的にも向上したんじゃない?前向きになってるし。

織田:こういう作品に関われるのはその時限りだし、その時を一生懸命できなかったら、その次の機会もちゃんとできないだろうしさ。

--- じゃあ、この後はツアーってことになると思うんですけど、音源の再現はどこまで可能な感じですか?

向:もちろん全部。俺たちは録音で変に加工はしてないからライブでも大丈夫。

織田:曲を作る時からその辺は考えて作ってるからね。これ以上作り込むとライブで再現出来ないなとか。今まで何作か作ってきて、その辺は身に付けてきたことが反映されてると思う。

--- 向さんのヴォーカリストとしての表現とか姿勢とかはどうですか?

向:うん。まあ、結局その日のベストを尽くすってことだよ。俺がなにかライブを観にって、ああこのヴォーカル凄いなって思うように、俺もそう思われたいし。で、結局そうなるには普段の練習とか、体調管理とかをしっかりしておかないとダメだしね。一番良いのは俺もアガれて、お客さんもアガれるっていうのが理想。それに、前よりも気負ってる部分も減ったし、フラットな気持でいけてるから。

--- そういえばツアースケジュールには沖縄も入ってますね。

嶌田:この人(中瀬)一番楽しみしてるから。(笑)

中瀬:沖縄初めてだから。そのために頑張ったんだから。(笑)

向:でもこうやってバンドのツアーで行けるのはありがたいよね。アルバム出すたびにいつも呼んでくれる方がいるので。バンドの最初の頃からバンドをサポートしれくれてて。

--- 沖縄以外にもkamomekamome的に熱い土地ってありますか?

向:俺個人的には山形。ご飯がおいしいので。(笑)

一同:爆笑

向:まあ、ほんと熱く盛り上がってくれるし、なおかつ飯も旨い。(笑)

--- ところでみなさん最近聴いてる音楽は何ですか?

向:エリカバドゥの新譜かな。

中瀬:俺もそうだね。前作のも良かったしね。

--- 今もバンド内でCDの貸し借りってあるんですか?

織田:ぜんぜんあるよ。今日もG.I.S.M.のビデオ貸したし。(笑)俺は最近NASとか聴いてるかな。

嶌田:俺は最近クーガーってのを聴いてるね。

--- じゃあ、最後に一言おねがいします。

向:今回のアルバムは皆の協力がなければ出来なかったと思ってます。家族、友達、恋人、スタッフの皆さん、ジャケットを描いてくれた海老原靖さん、誰一人欠けても出来なかったものだったんだよ。それを感じる事が出来たのもありがたかったし。だからホントに感謝の一枚です。俺らの現状の全てが詰まってるので是非聴いて欲しいですね。

--- 今日はありがとうございました!
 

 

 

 



kamomekamome

向達郎(ヴォーカル)
exヌンチャク・DUFFULS。

白金史人(ギター)
1stデモ発表後2003年に加入。下手6弦。

織田壮一郎(ギター)
2002年結成後まもなく加入。上手6弦。

中瀬賢三(ベース)
ex-SWITCH STYLE。オリジナルメンバー。2003年初頭〜2008年初頭まで千葉を離れるため脱退。2008年4月より復帰。

嶌田"MARCY"政司(ドラム)
現・buddhistson/OCEANLANEでも活動中。