【インタビュー】deepsea drive machine

ROCK NEXT STANDARD

2010年4月5日 (月)

interview

deepsea drive machine

BOOM BOOM SATELLITESのエンジニア/共同プロデューサーの三浦カオル(Oak)をプロデューサーに迎えてニューEPを完成させたdeepsea drive machineにインタビューを敢行!最先端の音を作り出した彼らにアルバム制作の話を聞いてきました!

--- 今回の新しいミニアルバムですが、改めてご自身で聴き直してどうですか?

宇野:すごく良いと思ってますよ。自分達が思い描いていたのを超えたレベルにまで達してるかなと。今回初めてプロデューサーに三浦カオルさん(Oak)を立ててもらったんで、録った音が自分の想像を超えた形で返ってくる感じで。今まで録音して来た中で、曲が最終的な形になるのを待つのが一番楽しみなレコーディングでしたね。

--- 今までは割とメンバー内で完結してた感じだったんですか?

宇野:基本的にはそうですね。外部の人がアレンジに入る事がなかったんで。

西:今まではセルフプロデュースだったので、結局自分達の想像できる範囲までしか到達出来なかったんですよね。

宇野:そうそう。結局セルフだと自分の理想にどこまで近づけられるかって作業なんだけど、今回からカオルさんに入ってもらったことで、こっちの想像以上の音を提示してもらえて。これは、ちょっとすごいぞと。

--- 元々カオルさんとはどういうきっかけで知り合ったんですか?

宇野:10年以上前から知り合いで。カオルさんは僕が前に働いていたリハーサルスタジオのお客さんだったんですよね。その頃から仲良くしてもらってて。カオルさんて、ロックはもちろん、クラブミュージックにも精通してるし、尚かつレコーディングエンジニアとしても腕がたつ方なのでお願いしました。

西:一緒に作業してて、この人ホントに研ぎ澄まされてるな、って思いましたね。

--- どういうやり取りで進めていったんですか?

宇野:最初デモの段階の楽曲を何曲かカオルさんに送って、後日カオルさんのスタジオに聴きにいったら、「これホントに俺らの曲?」ってくらいアレンジされてて。(笑)

西:あ、その更に前にカオルさん家にもっと前段階のデモ曲もってたら、楽曲の方向性的にNGって事になって、初めから曲を作り直したんだよ。でもその時に気付かされたんだよね。このバンドが今本当に鳴らすべき音って何だろ?っていう。根本的な事から考え直すキッカケをもらって。で、バンド内で自問自答を繰り返して。

--- 元々あった作品のコンセプトから変わって来たってことですか?

宇野:元よりもっと研ぎ澄まされたと思いますね。実際、deepseaもこの作品出す前に二人メンバーチェンジしてるってのもあって、バンドを立て直している期間中に方向性が少しブレてたのかなって。カオルさんから一言貰って、素に戻れたっていうか。

--- なるほど。じゃあ、カオルさんに言われたところって、メンバー間で結構話し合いました?

宇野:話し合いは結構ありましたね。

西:リハに入っても楽器もたずに話し合いとかね。

宇野:新しい若いメンバーもいるので、こっちが新たなコンセプトを示していかなきゃいけなかったし。彼らも遠慮してる部分があったので。

--- ケンカとかは無いんですか?(笑)

宇野:そんな言うほどのケンカはないな。グチグチ言うくらいで。(笑)

西:30歳も過ぎるとね。(笑)疲れるじゃないっすか。

--- カオルさんの解釈で戻ってきた、新しいアレンジの曲を聴いてどう思われました?

宇野:あ〜こんなに大胆に色々やって大丈夫なんだって思いましたね。今までって、知らずに自分達の枠の中だけで考えてしまっていたんだけど、外部の人に既成概念を壊して貰えたので、色々発見がありました。その後、新たに何曲か更に作って、思考もシェイプアップした状態で。そして絞り込んで残ったのが今回の収録の5曲ですね。選考の過程で落ちていった楽曲はアルバム1枚分位はありましたねぇ。

西:新メンバーが加わって、まだ方向性が定まってなかった期間があったし、最初は出て来たアイディアを手当たり次第にひたすら曲にしていってたので。最初は作品全体の方向性っていうよりも1曲単位でしか考えが及んでなかったので、視野が狭くなってたのかな。

--- 前作のアルバムを出してからの4年間って聴く音楽って変わりました?

宇野:個人的にはあまり変わってませんね。昔からテクノ、エレクトロは聴いているので。まあ、僕ら年長組と新加入の年下のメンバーでは聴いてる音楽に世代間のギャップは感じるけど。(笑)

西:俺は音楽を聴く量は増えても減ってもないですね。ただ、自分でParabolica Recordsってレーベルを仲間と立ち上げたので、集中的に自分のレーベルから出すバンドの音源をめちゃめちゃ深く聴くようになりましたね。やっぱり海外のバンドを日本で売っていくっていう責任が伴うので。

--- それがdeepseaにも影響を与えることもありますか?

西:そうですね。まあ、Adebisi ShankとかTera Melosの音楽に直接影響を受ける事はないけど。(笑)やっぱ、インディペンデントで自分達の力でやっていくって心構えとか姿勢は強く身に付きましたね。実際、お金の管理とか、流通の乗せ方とか他人任せでやってた時より活動しやすくなったし。

--- 新作を作っていくうえで苦労した点はあります?

宇野:う〜ん。どこまで自分の殻を破っていけるか、ってとこですかね。守っている部分を捨て去るように。それって、年齢を重ねたからこそ分かってきた部分でもあると思うけど。一通り経験してきて、そんなに意地張っててもしょうがないな、っていう。 あと、今回はあまり楽曲の詰めや用意が完璧でない時点で録音が始まったんだよなあ。

西:うん。プロデューサーのスケジュールの都合上。(笑)でも、それも面白かったよ。

--- 普段、楽曲の制作ってどういう風に進めるんですか?

宇野:最近はパソコンで作ってますね。各自がある程度の土台を家で作って来て、それをスタジオで流してメンバーが各パートを考えながら埋めていく感じで。で、それをまた家に持ち返ってさらに詰めるってパターンですね。

西:宇野が作ってきた曲なら、どうやって宇野の持ってるイメージにまで近づけるかって作業ですね。言われたまま弾く事もあれば、敢えて変えてみたりして。でも、もう俺が弾かなくても最初から入ってるシーケンスのベースのままで良いかな〜って思う時も多々あるけど。(笑)

--- じゃあ作っていく曲はメンバー間で選んでいくんですか?

宇野:う〜ん、いまいちな楽曲は自然と演奏しなくなっていきますね。 リストからフェードアウトしていって、いつの間にか卒業かなっていう。(笑)

一同:(爆笑)

--- 切ない感じですね。(笑)他にレコーディングのエピソードってありますか?

宇野:カオルさんのスタジオにレコーディングに行ったら、誰もいなかったってことかな。(笑)日程間違ってたみたいで。そのまま地元の柏まで戻った。(笑)

西:それも切ないね。(笑)

--- 録音自体は何日くらいだったんですか?

宇野:録りだけなら4日間かな。ボーカルも含めて。録った音もカオルさんがループにした方がカッコいいと思えば、カオルさんの判断でバシバシ編集して、切っていく感じで。すごく自由にやってもらえて良かったです。

--- では、新譜のここを聴いて欲しいってところはありますか?

宇野:新しいdeepseaを提示出来たと思いますね。空気感がふくよかになってると思うし。あと、今回はリズムを強く出したってとこですかね。やっぱそこは僕らがカオルさんのプロデュースに期待した部分でもあるし。今までのメロディに、強力なビートが加わったってところかな。

西:僕は音の奥行きかな。カオルさんとミックスの作業してるときに気付いたんですけど、今までで一番音像が浮き上がって立体的に聴こえるかなと。

--- じゃあ、このあとはツアーですか?

西:とは言ってもあんまり沢山はツアー廻りませんけどね。(笑)Parabolica RecordsからリリースするアメリカのWorrierってバンドが来日するので、数カ所一緒に廻りますね。

--- ライブ用の練習もそろそろ始めて。

宇野:ぼちぼち。すぐ忘れちゃうんで。

西:アンタもう歳だね。(笑)

宇野:ほんとにヤバい。(笑)

--- この先deepseaはどこを目指して行くんですかね?

西:今回はカオルさんのプロデュースで凄く新しい可能性を開いて貰ったと思ってるんで、次回は自分達でこの先の段階へ踏み込んで行きたいですね。あと、1回レコーディングを今のメンバーで経験したことで全員が同じ感覚を共有できたことってデカイかなと。新ギターの廣田はまともなレコーディングはこれが初めてだったと思うんですけど、自分の役割や立ち位置も把握できたと思うんですよね。新メンバーの二人は凄く真面目だし、音楽やバンドに向き合う姿勢も良いし。今のメンバ−って目的とする音に最短距離で行けるんですよ。明後日の方向を向いてる奴がいないって感じで。だからその速効性も活かして新曲作っていきたいですね。

--- じゃあ、最後に一言おねがいします。

宇野:前作出してから4年空いちゃったんですけど、確実に進化してると思います。あと、新メンバーが入って初めての作品なんで、そこも聴いて貰えると嬉しいです。

--- 今日はありがとうございました!
 

 

 

 



deepsea drive machine
柏出身の4人組。デトロイトテクノ、ドラムンベース、ダブ、ジャーマンロック、パンク・ハードコアに影響を受け、ツインギターと独特の世界観のボーカルにテクノ、ハウス等のダンスミュージックを融合させたddm独自のサウンドを確立。