HMVインタビュー:Adriana Evans

2010年1月14日 (木)

interview

Adriana Evans

エイドリアナ・エヴァンス オフィシャル・インタビュー (2009年12月)
インタビュー:川口 真紀  通訳:Take Shimizu

コンセプトはトラディショナルなソウル・ミュージックよ。リリックについては“Love”や“Life”について。良い時もあれば悪い時もあるし、そういった複雑なことについても歌っているわ。

--- まずは前作『El Camino』を振り返ってください。今振り返って、どんなアルバムだととらえてますか?

『El Camino』は私たちにとってとてもクリエイティヴな経験になったと思っているわ。そのアルバムにはラテンの要素をたくさん詰め込んだのよ。もともと私自身キューバやブラジル音楽を聴いて育ってきたからそういった側面を反映して作品を作り上げたということは私たちにとってとても重要なことなの。

--- その『El Camino』から約2年半ほどの月日が流れましたが、その間どのように過ごされていたのですか?

色々ありすぎて具体的には挙げられないけど音楽活動でもプライヴェートでもとても充実してたわ。モチロン今回のアルバムについてもずっと考えていたし曲は常に作ってきていたのよ。

--- ニュー・アルバムにはいつ頃から着手したのですか?

具体的にスタートしたのは6ヶ月前からよ。

--- 作り終えての率直な感想をお願いします。

音楽制作っていつもジャーニーみたいなもので始まりはまるでサファリや洞窟の中に入っていくようなものなの。最初からゴールが見えるなんていうことはないのよ。幸いなことに今回のアルバムも仕上がってみたらとても満足なものになってとても嬉しく思っているわ。

--- 今作はどのようなアルバムにしたいなと思っていましたか? アルバム・コンセプトなどがあったら教えてください。

コンセプトはトラディショナルなソウル・ミュージックよ。リリックについては“Love”や“Life”について。良い時もあれば悪い時もあるし、そういった複雑なことについても歌っているわ。人々の心の中にある“Life”ってとてもミステリーなもので私たちはみんなその答えを求めて色々なことにチャレンジしているでしょう。私にとっては音楽がチャレンジの手段なのよ。

---アルバム・タイトル『Walking With The Night』に込めた思いを教えてください。

私たち西洋の文化では夜や暗闇というのは邪悪や恐れ、裏に潜む脅威といったものと関連付けられているのよ。『Walking With The Night』というのは「暗闇に親しむ」という意味なの。恐れや脅威を感じずに自分を解放して闇を見て想像することで私たちは物事の裏にある真実や嘘を見抜くことが出来るのよ。逆にテレビや映画のような作られた表の世界では本当の真実を見つけることはとても難しいわ。

---セカンド以降はブラジル音楽やロックなど様々な音楽の要素を取り入れてきましたが、今作はほぼ全編ソウル・ミュージックで占められてますね。そのような構成にしたのはなぜですか? 今回もブラジル音楽やロックなどをやろうとは思わなかったのですか?

ブラジルやロックのようにソウル・ミュージックも私たちが聴き親しんできた重要なバックボーンなのよ。今回もあえてソウルにしたというよりは私たちのヴァイブが自然にソウル・ミュージックに向いていったという感じなの。Jon(Dred Scott)も同じ思いだったわ。クリエイティヴィティーってそういうものじゃないかしら。

--- マイナー・コードのナンバーはほとんどなく、メジャー・コードの明るく晴れやかな曲ばかりですが、それも意図してのことですか?

特に意図したわけではないのよ。制作しているうちに自然とそういう流れになっていった感じね。

---今作で新たにトライしたことはありますか? 新たなチャレンジが反映されている曲は?

特に意図してチャレンジしたことは無いわ。作品を制作する時には常に自分を解放して目の前にあるものの可能性を最大に引き出すことに集中しているのよ。そして出来あがったものがその全てなのよ。むしろ全てがチャレンジね。